オウカside.
夜
精『皆、配置に着いたな。』
オウカ達『はい!』
襲撃があった日から数日後、俺達は様々な対策を練って作戦を立てた。まず向こう側との会話は無線を使って作戦内容のやり取りをしてハッキングされない様にした。次に作戦決行日を出来るだけ先延ばしにして、イナ達の警戒を緩めさせる事。そして、襲撃の対策として、俺達やザクヤ達以外にも、今まで知り合った強力なファイター達*1に声を掛けて協力してもらっている。流石にシンヤ達も呼びたかったけどアイツのいそうな場所、混全学園しか知らないしな。今回の作戦の目的は「麻名男の護送」と「イナ達の保護」だ。いくら麻名男が憎いからって絶対に人殺しはさせない!作戦は麻名男が乗っている護送車と似ている護送車を他にも用意して、撹乱させる事だ。別々に進んでいけばイナ達は別れて追いかけるしか方法がないからだ。囮の護送車に俺達がそれぞれ4、5人入って、追いかけてきたイナ達の内誰かをファイトで抑える作戦だ。麻名男が乗っている護送車は黒い布を被せて囮の護送車が出発してから暫くして、別のルートから発進して、向こうに届ける手筈らしい。
『今回は俺も協力させてもらうぜ。』
何より心強いのは麻名男が乗っている護送車に
精『それでは作戦開始!』
その言葉と共に俺達が乗っている護送車が発進する。
リョウカ「にしても大掛かりな作戦ね。」
ヨウラ「仕方ないよ。彼女達は「ダイレクトウェポンズ・カード」で直接的に攻撃を仕掛けられるし、その力で人の命を奪う事も容易い。」
アリア「そうですけど...。」
オウカ「取り敢えず今は、イナ達が引っ掛かるのを待つしかないな。」
そう思っていると、
ガシャンッ!キュルルルルルッ!!
オウカ・ヨウラ「うわぁ!?」
リョウカ・アリア「キャァァ!?」
護送車が急ブレーキを掛けて、車内が大きく揺れる。
アリア「ど、どうしたんですか?」
リョウカ「急ブレーキはやめなさいよっ!」
アリアとリョウカが運転手に何事か聞く。
「ち、違うんだ!車が急に進まなくなって...!」
ヨウラ「え...?」
車の前を見ると確かにタイヤが回転している音は聞こえるのに何故か前進しない。いや、
オウカ「...っ!」
ヨウラ「オウカ?」
もしかしてと思い、俺は護送車の後ろの扉を開ける。
「あら?思ったより早く出てきたわね?」
そこには女みたいな喋り方をする男とバイクに乗った奴らがいた。女みたいな奴は
オウカ「...っ!?」
静流「あ〜ら、驚かせちゃったかしら?にしても
『そうねぇ!ここまで力が発揮できるなんてmeも想像してなかったわ〜!』
女みたいな奴が機械の腕に喋り掛けると同じ喋り方で返事が返されている。
静流「にしても流石、
オウカ「シンヤだって!?」
ヨウラ「それに「ダイレクトウェポンズ・カード」!?」
一体どうやって...!?
静流「さて、お仕事をしましょうか、「ラヴァラス」!」
ラヴァラス『任せなさ〜い!』
「ラヴァラス」と呼ばれた機械の腕が、三又の鎌を展開して護送車の後方車輪を斬り裂いた!?
静流「これで貴方達は逃げられないわよ?」
オウカ「くっ...!」
リョウカ「精さん!聞こえてます!?」
『ザザー...ピー、ガチャンッ...。』
アリア「通信が...!?」
ザクヤ「シンヤ達の仲間って訳か...。」
ケイト「そういう事だ!」
ゲネドラディオス『お前達の相手は俺達だ!』
マリア「貴女達は...!?」
マーク「アンビリーバボー!?」
京介「気を抜くな!」
アイカ「ここから先は...。」
レイカ「通しません。」
カナメ「出し抜けたとでも思っていたのかい?」
晴彦「情報漏洩があったのか...?」
隼人「にしても厄介な相手だなぁ...。」
恵「君って...!」
シノブ「汝らの相手は拙であります。」
イクス「彼女は神城シンヤさんと一緒にいた...。」
マレス「間違いない...。」
ラヌ「任務開始。」
他の護送車でも白柳組や天変過途のファイター達が取り囲んでいる。
そして、腐座麻名男が乗っている護送車にも
アクト「通信が妨害されているな。」
「はい...。例の少女達がハッキングをしている可能性があります。」
アクト「(にしては何か回りくどいやり方だな...まさか他の護送車も通信を妨害されている...?)」
ガコンッ!
「ん?」
アクト「どうした?」
「スピードが...。」
メーターを見ると徐々にスピードが落ちていた。
アクト「燃料は?」
「出発前に補給していたので問題ない筈ですが...。」
そして、護送車は完全に停止する。
アクト「少し外の様子を見る。」
「分かりました。」
そう言ってアクトは護送車から降り、振り返ると
アクト「...っ!?」
護送車の上にコートを羽織った人物が禍々しい鞘を護送車に突き立てていた。その人物にアクトは心当たりがあった。
アクト「お前が神城シンヤか...。」
そう、シンヤである。
シンヤ「そうだが?」
アクト「一体何が目的なんだ?」
シンヤ「んー、今回は復讐の手助けだな。」
アクト「復讐の手助け...?」
シンヤ「この護送車に乗ってるんだろ?腐座麻名男は。」
アクト「...っ!」
シンヤ「ビンゴ。」
そう言ってシンヤは鞘から刀を抜き、護送車の天井を斬る。
麻名男「ひぃぃぃぃっ!!?」
シンヤ「イナ!チユリ!シヤ!」
シンヤが名前を呼ぶと護送車の上に3人が現れる。
アクト「!お前達は...!」
シンヤ「この男を何とかしない限り、彼女達の心を救う事なんざ、出来やしない。」
アクト「確かにそうだ、けど!その為に誰かの命を奪わせる訳にはいかないぞ!もしそうなってしまえば、彼女達は取り返しのつかない事になる!」
シンヤ「そこは同意見だ。だからこそ別のやり方で復讐する。」
アクト「別のやり方...?」
シンヤ「そこで大人しくしていろ、すぐに終わる。」
シンヤは麻名男に視線を向ける。
アクト「待てっ!」
シンヤ「...?」
アクト「だからといって見過ごす訳にはいかないぞ!」
アクトはデッキを構える。
アクト「勝負だ!俺が勝ったら復讐はやめるんだ!それに君達の保護も任務に入っている。勿論神城シンヤ、お前や仲間もだ。」
シンヤ「...はぁ、下らねぇ。」
シンヤは護送車の上の隅に腰掛け、デッキを構える。
シンヤ「なら、俺が勝ったらコイツらの復讐の邪魔はするな。」
アクト「分かった(最悪時間さえ稼げれば...)。」
シンヤ・アクト「エネミー・ドライブ!アウェイトッ!」