大学受験舐めてんのか   作:オカルトって面白いよね・蠱毒とか

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【注意】


本話では高度育成高等学校での教育内容について、作者の妄想があります(原作で描写されていないであろうところを想像で埋めています)。
作者が本作を書くにあたり考えた高育の裏の意図などに絡めているため、原作のそれとは違う可能性が高いです。



原作に対する批判、原作にない描写、原作の改変が嫌いな方はブラウザバックをお願いします。




また今作は今後についても基本的にそんな感じです。
苦痛であれば読まないという選択をなさってください。




またこの部分について原作描写などがあれば、感想を書く際に追記してくれるとありがたいです(原作の情報単体では感想と認められず運営に削除されるのでご注意ください)。


第4話 今そうあるということは必ず何かしらの意味がある

“人は何かで人並みよりちょっと優れていると自認するだけで傲慢になる。

 

 うんと優れていると自他ともに認めると謙虚になる。

 

 さらにさらに優れてしまうと、他人が自分をどう思おうとまったく気にしなくなる。

 

 多分、そういう人のことを天才というのだ”

 

 志茂田 景樹

 

 

 

 

 

 

 時間は真嶋への尋問からとんで午後8時頃。

 ある程度予定していた施設の確認や買い物を済ませた司は、敷地内での運動施設での運動終わりにコンビニへとやってきた。

 

(施設は必要以上に潤沢、と。

 スーパーとコンビニだけでも数軒ずつ。

 そんな需要ないだろ全校生徒500もいないような学校で)

 

 前世司が生まれたようなド田舎の中に人が集まった小さな町のスーパーならいざ知らず、都会のスーパーやコンビニなんて1日に数百人から数千人を普通にさばく。

 そんなスーパーやコンビニがたった500人の学生と職員相手にそれぞれ複数存在している。

 

 明らかに需要と見合っていない。

 売り場面積が特別狭いようなわけでもなく普通のスーパー、なんなら品揃えが良いしっかりしたスーパーらしき場所もあったので、生徒がちょっとお高い食材が欲しくても普通に買えるような環境になっているようだ。

 

 だがその豊富な品揃えは、客数があっていないことを考えれば途端に廃棄の多さへと直結する。

 食材の量から考えても、学食やレストラン、チェーン店があることを考えると明らかに食材全てを売り切るのは不可能だ。

 確実に廃棄が出ている。

 

 とはいえ流石にそのまま廃棄というわけではなく、ある程度販売できる日数を確認して、期限が迫ったら学校の敷地外で一般人向けに格安で販売するなど対策はしているのだろう。

 スーパーの敷地に対して裏方の荷を置いておく空間は格段に狭く、またトラックが入れるような倉庫がそれぞれの商業施設にくっついていたのを司は確認している。

 

(他にも都会にしか無いような商業施設までずらっと一通り並んでるし、生徒の求めるものは例え少数の需要でもおいておく、ってことかね。

 どんだけ生徒に豪華な生活をさせたいんだ?

 福利厚生なのか、あるいは誘惑への耐性をつけさせるのか。

 来月以降はポイントが減る可能性もあるし、飴を与えることで競争の原動力にする、って感じか?)

 

 スーパーやコンビニ以外の施設も、一学校の敷地内とは考えがたいぐらいには揃っている。

 学生の定番のカラオケから大量の客を必要とする映画館、流石に遊園地は無かったがウォータースライダーのついたでかいプールなどの娯楽施設や、その他にもネイルサロンに複数の美容室、マッサージサロンなど、本当に豊富な商業施設が展開されている。

 レストランだって、格安のチェーン店から外で見たことのあるような高級店まで存在している。

 そしてそのそれぞれを、時期外れのプールは別として上級生らしき学生が利用していた。

 

 敷地内の施設だけで、建設も維持も招致も無茶苦茶に金がかかってるだろう。

 そこにもまたこの特殊な学校がなんらかの意図を隠し持っているのではないかと司は睨んでいる。

 

 そんな観察をしながらコンビニを訪れていたからだろうか。

 司は、コンビニ内で不審な動きをしている制服姿の少女に気づいた。

 

(あれは、神室真澄さんだったな)

 

 教室での席が、司の隣である橋本の前の席、つまり司の斜め前に座っている少女だ。

 司は積極的に話しかけはしなかったし、彼女の側も他の生徒に積極的に話しかけるタイプではない。

 ともに橋本に絡まれたという共通点しか無い間柄だ。

 

 そんな彼女が、何故かコンビニの一角にあるアルコール飲料、つまり酒のコーナーの前に立っている。

 それも周囲の様子を気にするようにチラチラと見ながら。

 

(……盗る気か?)

 

 未成年飲酒。

 なぜこの学校で酒が豊富に売っているかも疑問だが、それ以前にまず制服の学生では酒は買えない。

 酒類及び煙草の販売における年齢確認は、いかに様々な法の制定が前世から10年以上遅れている今生の日本社会でも徹底されているからだ。

 

 そんな中で酒を熱心に見つめているなんて、純粋に興味があるという例外を除けば1つしか無い。

 ちなみに敷地内はかなり見回ったが、流石に酒類専門店はなかった。

 

(どうするかな。いきなり疑義をかけるのは失礼だろうし)

 

 万引きは流石に初対面の学生相手でも止めるべきだと思う。

 教師や警察に通報するかは別問題として、まずは止めるべきだ。

 だがそれは前提として、万引きをしたという場面を目撃した場合に限っての話だ。

 

 犯罪を見咎めて注意する。

 それは何もおかしな話ではないが、逆に言えば犯罪を犯すところを見逃すことを意味する。

 未然に防止することは出来ない。

 

 かと言ってここで『万引きはだめだ』なんて声をかけるのはナンセンスだ。

 ほぼ初対面の相手にいきなり犯罪者扱いをするなんてのは、失礼なんて話ではすまない。

 1対1なので名誉毀損罪が成立する訳では無いが、やってることはかなり近い。

 誰だっていきなり犯罪者扱いされれば腹が立つだろうし、人によっては例えその意図があったとしても責任転嫁をして指摘した相手を失礼な人間に仕立て上げることが出来る。

 

 つまり、司に出来ることはほとんど無いわけで。

 

「あ、神室さん」

 

 結果的に、神室が本当に万引きを目論んでいるか知りたいという興味もあった司は、彼女がビールの缶を取り出したその瞬間に、彼女が僅かに開いたカバンのチャックの隙間にそれをねじ込む前に声をかけたのだった。

 

「っ」

「神室さんも買い物?」

 

 別に橋本のように積極的に人に話しかけまくるタイプではないが、とはいえ異性を意識していない場合も多い高校1年生ならば縁のある女子生徒に気楽に話しかけてもおかしくはない。

 

 対して神室の反応は劇的だった。

 司に声をかけられた瞬間にばっと振り向くと同時に、右手に持っていたビールの缶をさり気なく体の影に隠す。

 

「……土門? 何の用?」

「え? なんとなく同じクラスの人がいたから声かけただけだから……特に用事はない、けど」

「は?」

 

 万引きを見られかけた可能性を考えてか、神室の口調は教室のときにもまして冷たく威圧的だ。

 

「なんか怒ってる? ごめん勝手に声かけて」

 

 土門はその態度に反発するようなことはしない。

 燃えているところに油を注いでも更に炎上するだけで、効果的なのは酸素や燃料を引き上げることだ。

 もっとも相手によっては、結果的に後からバックドラフトを引き起こすような場合もあるのでそこの見極めは大切だが。

 

 ただ神室は、司が見る限りではその攻撃性の本質は、積極的な害意によるものではなく、社交性の低さと他者への無関心から来る排他的かつ消極的なものだと判断したため、刺激しないように下手に出たのである。

 

 そしてそれは効果的だった。

 なんとなく声をかけてみたけど怒っていたから謝ってみました。

 そう言わんばかりの司の言葉に、警戒して威嚇していた神室は大きく息をつく。

 特に非もなく怯える相手に怒り続けられるほど彼女も他者に害意を抱いてはいない。

 

「見た?」

「え? 何が?」

 

 とはいえ流石に見られたかどうかは気になったので詰問するが、素直に答える司ではない。

 結局神室は、司のことを疑いつつも矛先をおさめるしかなかった。

 

「……あんたは何を買いに来たの?」

「え?」

「買い物。来たんなら用事があるんでしょ」

 

 とはいえ、用がなくなっても神室はそのまま司を無視して帰ることは出来なかった。

 とっさに隠した右手にまだ酒の缶を握っているからだ。

 それを目の前で棚に戻せば司に何か言われるし、かと言ってそのまま店を出れば万引きどころかまったく隠さない窃盗だ。 

 普段なら司からどう見られようが気にしない神室だが、初めて万引きを目撃されたことによる緊張から正常な思考が出来なくなっているのである。

 

 結果的に、神室は司に話しかけて司が帰るまでの時間を稼ぐ、という柄にもない行動をとってしまった。

 

「色々と。プロテインとか今日の夕食とか明日の朝食とか……」

 

 実際のところ食材やプロテインについてはスーパーで買い込んでいるので別に必要な訳では無い。

 ただ今生は良い家に生まれたこともあり恵まれた、どころか高級な食生活を送り、中学時代は逆にコンビニすら近場に無いような田舎の中学校に通っていたため、コンビニ飯のようなジャンクな飯を食べたことがほとんど無いのである。

 そのため、せっかくなら物色して、ついでに軽くコンビニの食べ物でも買って食べてみるか、と思って来たのである。

 

「ふぅん。ならさっさと買ってくれば?」

「あ、はい……。なんかすいません」

 

 普段の5割増でぶっきらぼうな神室は、正直いえば少々怖い。

 前世の司ならば、そのやや吊り目がちな瞳と凛とした顔立ちで睨まれれば普通にビビって退散していただろう。

 特に対人で気が弱い人間にはきつい視線だ。

 

 もっとも今生の司はそんなことでビビるほど楽に育ってはいないが。

 お返しに一演技してやることにした。

 

「ちょっとそこ良いかな?」

「は?」

「ごめんなさい。商品とらせてください」

 

 威嚇してくる神室に謝りつつ、先程神室が開けていた飲み物ケースを司も開く。

 そしてそこから目的の缶を手に取り2本ほどかごに入れる。

 

「酒は買えないでしょ。あんたそんなことも知らないの?」

 

 司の正気を疑う、という表情で尋ねる神室に、司はニヤリと笑って缶を持ち上げる。

 

「これはノンアルコールビール。

 昔間違えて親父の酒飲んでからクセになっちゃってな。

 それ以来ビールが好きになったんだ。

 アルコール入りは買えないからノンアルにしてるけど。

 神室さんもアルコール入りのチューハイ盗るぐらいならノンアルにしといたら?」

 

 司の言葉に神室が眦を釣り上げ目を見開く。

 

「は、はっ!? やっぱあんた見て──」

「そんじゃ、お先にー」

 

 神室が詰め寄ろうとするものの、司はその前に踵を返して他の商品棚へと向かっていた。

 

 後ろから神室が追いかけてくるならば言葉で相手をするし、避けてくれるならばそれはそれで良し。

 どうせ神室自身が結構なことをやらかそうとしていた場面であり、それを他の生徒にバラされるような心配もないのだ。

 

 その後司が他のコーナーを見てから会計をして店を出る頃には、神室の姿はもうなかった。

 

 

 

 

******

 

 

 

 自室に戻った司は、食事をしっかり終えると、自室に最初から置かれていた教科書類を確認していく。

 この高育という学校は全寮制となっているので、教科書や単語帳の配布などは学校で行うのではなく、こうして寮室への搬入という形で済まされているのだ。

 おかげで初日から重たいカバンを背負って帰るような必要もなく、学校生活の快適さは格段に増している。

 

 さておき、教科書や参考書類の確認だ。

 確認なのだが。

 

「……なんだこれ」

 

 教科書自体はなんの変哲もないいかにも教科書然とした見た目をしたそれ。

 主要5教科分については教科書自体の大きさも統一されており、大きく表紙に『国語』『数学』『英語』『社会』『理科』という文字と図形であったりイラストであったりが書かれている。

 

 いったいどこの出版社が出しているのかと表や裏を確認するが、冊子の最後を含めて出版社などの記載は一切なし。

 

 取り敢えずこの時点で真嶋に鬼電をしたくなった司であるが、ひとまずおいておいて参考書の内容を確認していく。

 

 内容の方もまた結構ひどいものだった。

 

 国語はなんと現代文しか入っていない。

 最後の方にさわりとして古文があるが、漢文は影すら無い。

 なお今生の日本でもセンター試験は普通に現代文古文漢文の複合である。

 懐かしきかな共通テスト。

 ちなみに今生ではまだ影すら無いが共通テストでもやることは変わらないのでどっちにしろ対応出来ていない。

 

 数学については主に数Ⅰの内容が中心となっている。

 Aはどこに消えたのか、これがわからない。

 強いて言うなら数Ⅰという単体教科なら有り得るが、それは高校受験ではほとんど採用されないものだ。

 エリートを育てる高育で使われるようなものとは考えられない。

 内容の方はちゃんと数Ⅰ、強いて言うなら教科書のくせに例題が多い気がしたが、後で確認したところ問題集が存在しなかった。

 これについては英語の単語帳を除きほぼ全教科である。

 説明から例題から演習から全て教科書に詰め込まれている。

 教科書の責任が重すぎる。

 

 英語はまだましだった。

 英語表現らしき文法と短文、良文型を基本にして英語を形から捉えていくものになっている。

 時々ちょっと長めの文章があるのは後々のコミュニケーション英語に繋がる伏線だと信じたい。

 元々コミュニケーション英語と英語表現の関係的に順序があることには問題は無いので、これについては割とこのままでも良い。

 

 そして社会、の皮を被った世界史A。

 初っ端から古代がスパッと短縮されて大航海時代が始まる。

 なお日本史さんも地理さんも影も形も無い。

 世界史の必修を1年で潰す進学校あるある、という希望にかけることにした。

 

 最後に理科。

 理科て。

 内容を確認したところ、中学の学習内容よろしく物理基礎と生物基礎が単元ごとに混在していた。

 普通に考えて頭がバグる。

 化学基礎入ってなくて良かった、とかじゃない。

 

 総じて、根本的に高校レベルの学習内容として明らかに配慮が不足している。

 

 そもそも高校の科目が中学から更に多数にわかれているのは、内容が多様になっていくものをわけることでそれぞれ別のことを体系だてて学ぶためだ。

 国語が現代文と古文にわかれてそれぞれまとめて学ぶように、数学がⅠとAでわけて分野ごとにまとめているように。

 

 それがなく中学同様の主要5教科などとやってしまっては、内容が不足するか詰めすぎて1教科内でぐちゃぐちゃになるかのどちらかだ。

 前者が国語数学社会で、後者が理科であるのは言うまでもない。

 英語は順序別にやると考えれば、司からしても普通にありの選択ではあるので除外する。

 

「……え、本当にわからんぞ。なんの意図があるんだこれ」

 

 色々と先進的な教育がされていると思っていた司だが、これは流石に想定していなかった。

 そもそもとして現代の高校の勉強は基本的に大学受験につながるものであり、必然的に大学入試の科目区分と高校教育の科目区分は同じものになっているからだ。

 

 それぞれにプラスアルファで専門的な内容、例えばコミュニケーション英語と英語表現の知識、読解力に加えて、海外の大学で学んだりビジネスの場で活躍できるようにスピーキングとリスニングを重点的にやるとか、そういう方向は想像していた。

 だが、本来あるべきものすら削られているのは想定外だ。

 

「……なるほど? そうか、そもそも受験がいらないのかこの学校は」

 

 そこで司は、大して必要でもないので思考の端に追いやっていたことを思い出す。

 

 『この学校の卒業生には、望む進路を政府が最大限サポートしてくれるという権利が与えられる』。

 

 それがこの高育が多くの志願者を集める特権だ。

 

「となるとまともな受験はなしで特権進学ばっかりなのか」

 

 その特権を使えばおそらく望む大学への進学も可能になるのだろう。

 つまり学力水準に達していなくても、望む学校に入ることが出来る。

 当然特権なので、入試なんて必要ない。

 ある種の推薦入学のようなものだろう。

 

 だから主要科目の学習は削ったもので構わない、ということだ。

 その代わりにこの学校でしか習うことが出来ないようなこと、つまりは科目学習に限らない学習、訓練の時間が多くなるのだろう。

 そうして、『勉強しか出来ないぼんくら』ではなく『社会で役立つ真のエリート』を育てる。

 それがこの学校の方針、なのかもしれない。

 

「気に入らんな」

 

 そんな推測に、司は小さく吐き捨てる。

 

 よく、勉強しか出来ない、なんて悪口で言うが、司は逆に勉強すら出来ない多少立ち回りと口がうまい程度の政治屋、起業家なんてものを今生でよく知っている。

 知識と智慧があれば理解できる程度の道理も論理も理解せず、民主主義の癌となっている連中を知っている。

 

 もちろんそうでない者も大勢知っている。

 別に良い大学を出てなくても、下手にそんな大学を出ただけの人間より優れている人間はいくらでもいる。

 それでもそうした人間は生まれつきの能力として、他の者が教科を通した学習でつける知識や論理的思考能力や学ぶ方法を知っている。

 

 だからこそ司は、勉強が出来る、言い換えれば知識があり論理的思考が出来て学ぶ方法を知っていることは、最低限の前提条件だと思っている。

 その前提条件の上に、人当たりが良いだの機転が効くだの立ち回りがうまいだの発想力があるだのといったオプションパーツがついている。

 

 それが足りない者は例え勉強が出来ても花を咲かせることが出来ず、あるいは他者との衝突の間に折れていく。

 そうして良いオプションパーツがのった人間が真に優秀な人間として、世界を引っ張っていくのだ。

 

 勉強が出来る、というのは前提条件であり、社会でうまくやっていくこととの二者択一ではないのだ。

 

 とはいえ、一般人にはそんなものは求めない。

 全ての一般人が学者相当の知恵と完璧な論理的思考能力を持ち、誰とでも仲良くうまくやっていける社交性と発明家の発想力と聖人の優しさを持ち合わせる。

 それは人類にとっての1つの理想であると同時に、前世の民主主義社会が司が生きていた間は達成出来なかったものであるし、前世のそれよりも強大になった今生のアメリカですら達成できていない偉業だ。

 

 それぞれがそれぞれに必死に毎日を生きる、それだけで人間は尊い。

 そうやって社会は出来ているし、世界の多くはそうした人々だ。

 

 だが、エリートだと。

 つまりは一般人に比べて『飛び抜けて優秀な人間』だと称されるのならば話は別だ。

 そう称されるならば、司は当然それだけのものを求める。

 

 高円寺家の跡取りと同様に、そうした人間(エリート)を使っていく立場に立つ司は、使われる立場にある彼らにそうあることを求める。

 

 前世から優秀な人間、更に飛躍して『万能の超人』に憧れる司のその考えは、しかし司に限らず、彼の身近にいる上に立つ者達の求める優秀な人間像と合致している。

 いつの時代も支配する側が求めるのは、限りなく優秀な手足であり、また己も限りなく優秀であることなのだ。

 

 故に、ホワイトルーム、あるいは高度育成高等学校といったこの世界の特殊な教育機関の原典となり司が学んだ『国子塾』は、数百年の時を超えて連綿と受け継がれているのである。

 

 だからこそ、司はこの学校を見つめ、知らなければならない。

 今日本政府の上層部が肝いりで作ったこの学校が、どんな実態をしているのかを。

 

 そしてひいては、今の政府にこの国を任せることが出来るのか、ということを。

 それが、土“御”門 司に与えられた義務である。




出てきました、司の本名。
今作の主人公『土門 司』の名字は、魔法科高校の劣等生の数字落ちのようなものです。
日本の名家といえば土御門。
なんとなくそう思いました。
3文字だから間を抜きやすかったですし。



オカルト系の内容は本作には出てきません。
実を言えば『よう実』二次で一番最初に思いついたのは『蠱毒』だったんですけどね。
本作には組み込んでません。






冒頭の拾ってきた名言については、ある程度ストーリーに関係あるものをのせるようにしています。
考察というわけではないですが、多少作者が書こうとしているものも見えてくるかも、という感じです。


また勉強、入試知識については2020年受験だった作者の記憶とネットで調べた内容を元に書いています。
本作の作内時期も2020年です。




【以下愚痴】

本作を読む方には楽しく読んでいただきたいので、作者の思いや毒があふれる愚痴は活動報告の方で書くことにします。
そういうのに耐性がある方だけ、見に来てください。

https://syosetu.org/?mode=kappo_view&kid=320001&uid=363075

他のキャラクター視点(一人称の地の文という意味ではなく、司がいない場面で、ということ)での描写を読みたいですか? 例えば松下が中間試験への対策に奔走する姿を松下視点で書くのか、あるいはいつも通り司が後から聞いたという形で書くのか。司という異物への、司が居ない場面での反応(例えば神室と松下が2人で話してる場面等)も含めて、視点を統一するべきか色んなキャラの目線を書くべきか悩んでいます。

  • 司中心で、司が見聞きした情報で良い
  • 他のキャラクター視点の情報もみたい。
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