GUNSLINGER DOLLS   作:ジョンドウ

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連載は初めてです。

誤字脱字とか感想を教えて頂けたら嬉しいです。


一番槍

真夜中のイタリア某所、とあるビルを囲う様に人影が動く。

 

「良い?今回の作戦は他の小隊と連携しての同時襲撃作戦よ。時間を合わせて突入する、そっちの用意は?」

 

『完了よ。ビルの電源を落とした後、ターゲットの逃走予測ルートを確保する』

 

3人の人影は"一切言葉を発すること無く"仲間と意思疎通してビル内に入り、2人の人影は裏手に回った。

彼女達の手には、不釣り合いな無骨な銃が。3人組はサブマシンガンを、裏手の2人組みはアサルトライフルを装備している。

 

『そっちの2人は楽できると思うよ?時代遅れのテロリストくらい、あたい達で十分だからさ!』

 

『そうそう!私達が揃えば無敵だ〜!』

 

「2人とも真面目にやりなさい。指揮官からは油断の無いように言われてるんだから」

 

3人組の彼女達は迷い無く、静かに歩みを進め、1つのドアの前で立ち止まった。

 

そのまま淀みない動きでドアの左右に別れ時間を待つ。

 

『ビルの電源を落とすだけでラムレーズンのアイスが貰えるなんて……いつもこんなに楽だったらなぁ』

 

『……もし作戦中に寝たら蹴り起こすから』

 

「そろそろ時間よ。みんな、暗視装置を起動して。始めるわ」

 

その言葉に反応して、彼女達の瞳が少しばかり動く。そしてサブマシンガンを握り直す。

自然とグリップを持つ手に力が入った。

 

"この世界"に来て数年。彼女達はようやく大規模な作戦に打って出る。

 

その為の一番槍に選ばれたことが。

 

そして何より。何年も連れ添った指揮官から期待してると言われた事が、彼女達の動きの良さに拍車をかけた。

 

「私がポイントマンになる、2人は続いて……OK、始めていいわ」

 

『電源落とすよ』

 

頭上から彼女達を照らしていた電灯が消えて、ビル全体を暗闇が包んだ。

 

彼女達は静かにドアを開け突入する。人間ならば1寸の先も見えない闇の中を、ライトも暗視ゴーグルも着けずにだ。

事実、彼女達の眼前に居る男達は明かりを求めて慌てている。

 

「おい!明かりが消えたぞ!」

 

「停電か?ダメだ、何も見えない」

 

手探りでスイッチを探る男達に、3人はサブマシンガンの銃口を向け……トリガーを引いた。

 

「おい、誰か懐中でッ!」

 

「ん?なんだ、どッ!ご……」

 

サプレッサーによって発砲音を抑えられた拳銃弾が男達の命を刈り取った。

既に死体となった男達がドサリと音を立てて倒れる。

 

そのまま、倒れた男達の頭に追加で発砲して確実なトドメを刺す。その一連の流れには確かな経験を感じる事が出来た。

 

『ターゲット2人をKIA。楽勝、楽勝!』

 

『見敵必殺!サーチ&デストローイ!』

 

「このまま残敵を掃討する、油断しないで」

 

くぐもった銃声が鳴る度に、1人、また1人と敵が倒れ壁紙や家具が血に濡れる。

闇の中を進み、相対する者に死を与える、

彼女達のその姿はまるで死神か第4の騎士その物だった。

 

だが、ようやく異常事態を認識したテロリストが動き始る。

彼女達の近くのドアがバタン!と乱暴に開けられ、微かな明かりと共にターゲットが顔を覗かせた。

 

その手に持つ、光源となっているライターが彼女達の素顔を照らす。

 

「おい!音がしたがどうし……て、え?」

 

テロリストの男が照らされた3人と目が合い、間抜けな顔を晒した。

それも無理は無いだろう、ここはテロリストのアジトなのだ。敵だとしても、ゴテゴテと装備を着けた兵士や特殊部隊だったならまだマトモな反応が出来た。

 

だが彼が目にしたのは3人の少女、それも全員がとびきりの美少女なのだ。

 

その可愛さにはとても似つかわしくない、サブマシンガンを持っているが。

 

「な、なんだこのガキ共!?」

 

「ッ!」

 

テロリストが腰のハンドガンに手を伸ばしたが、先手を取ったのは先頭に居た少女だ。

 

彼女のスラリと伸びた脚が風を切り、顎を蹴り上げた。

骨が砕ける音と共にテロリストが倒れてライターが宙を舞う。

 

顎を砕かれ、白目を向いたテロリストを囲む様に少女達が動き銃口を突きつけた。

 

『情報を聞き出すのに1人くらい捕まえておく?』

 

『んー……でも顎が砕かれてるから喋れないんじゃない?』

 

『そっか。じゃあ、さようなら!』

 

その無慈悲な言葉と共に、テロリストの頭部には9mm弾が撃ち込まれ、身体が跳ねて中身を散らす。

 

一瞬にして部屋は静まり返り、息をしている者は誰一人として居なくなった。

少女達は生存者が居ないことを確認すると先程の惨劇を気にもせずに部屋を後にする。

 

「指揮官、聞こえる?作戦は成功、損害無し。これから帰投するわ」

 

その簡潔な報告を聞いた1人の男は、しばらくの沈黙の後に無線を返した。

 

『お疲れ様45。君達404小隊が1番早く仕事を終えたよ』

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