ボルテクス界に投げ出された人修羅少女が、千晶様と一緒に創世を目指す話 作:XX(旧山川海のすけ)
「真奈ーッ!」
……ピクシーが私に両手のひらを翳して、全力で回復魔法を掛けてくれる。
だけど、全然効果を発揮しない。
回復魔法ってさ……
ひょっとしたら、致命傷には効果が無いのかもしれないね。
良くわかんないけど……
ちゃんと勉強をしたわけじゃないから……
「どうしてよ!? 全然治んない!」
ピクシーは泣いていた。
「あんな結末、ダメだよ! ふたりの決着が、あんなクズみたいなヤツの思惑で潰されるなんて絶対に間違ってる!」
ピクシーは頑張ってくれてる。
だけど……
無理だろうな。
そういう予感があった。
南条氏が、追い打ちを入れて来なかったのはそれだけの理由があるんだ。
悔しい……
私は血を吐きながら、私たちの戦いをぶち壊しにされたことに怒った。
悔しいと思った。
もう、どうしようもないけど……
そのとき。
「真奈」
……千晶が私の傍にやってきて。
スッと、跪いたんだ。
そして
「……真奈、今から私の持ち物は全てあなたのものよ」
そんなことを。
パラシュラーマをこの屋上の床に置きながら。
……え?
痛みの中。
千晶が口にした言葉に。
私は混乱する。
どういうこと……?
千晶は
私のそんな様子には何も言ってくれなくて。
「……真奈は可愛い部類だけど、彼氏できたこと無かったわよね」
……この状況で、何だか現役JKとしては不名誉なことを言われた。
気にしていることを……!
だけど
「だから……」
千晶は私を抱き上げて。
「ごめんね」
……!
私の思考が停止した。
痛みを一瞬忘れてしまった。
……何故って。
千晶が、私の唇に自分の唇を重ねたからだ。
ええっ……?
私のファーストキッスが……!
だけど
そんな思いは
流れ込んでくる、大量のマガツヒによって吹っ飛んだ。
千晶の全ての存在が、私の中に流れ込んでくる。
痛みが消えて……
力が漲っていく……!
<真奈、あなたが創世して>
千晶の想い……考え……決断……意志……!
このままでは南条満の創世を止めることは不可能だから……
千晶は、自分のコトワリを諦めた。
ミナモで創世されるより、私のヒャッカで創世して欲しいから
私に、全てを託することにしたんだ……!
千晶……!
分かったよ……!
約束は絶対に守るから……!
私は身を起こした。
私の上に覆い被さっているのは……
千晶の亡骸。
千晶は元に戻ってた。
綺麗な栗色のロングヘア。
肌の色も元のように。
昆虫の外骨格のような表皮も、肩甲骨のあたりから生えていた2本の触手も。
無くなってた。
……千晶。
死んで元の姿に戻った親友。
身を起こした私は、千晶を仰向けに寝かせて。
お腹の上で手を組ませる。
……ありがとう。
あとは任せて……私……
やるから。
創世……!
理詰めで考えると、千晶の選択は合理的なんですけどね。
千晶が南条満を追いかけても、南条満に先にカグツチに到達されるので間に合わない。
だけど自分が死んで人修羅である真奈が生き残れば、人修羅が生きている限り普通の人間は創世ができないので、南条満の創世を阻止できる。
でも、そういうもんではないよね。こういう選択は。
本作を読んでいただき感謝です。
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これまで真1、真3、デビルサバイバー、ペルソナの二次創作を書いてきましたが、他にあると良いメガテン系二次は何ですか?(ちなみに次は真2で書く予定です)
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