ボルテクス界に投げ出された人修羅少女が、千晶様と一緒に創世を目指す話   作:XX(旧山川海のすけ)

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第106話 僕がここに至った理由

~南条満視点です~

 

 

 

『お前の創世はまだ叶わぬ』

 

 ……何でだよ!?

 差別かそれは!?

 

 思わずそう返しそうになったけど。

 

 僕がそう言う前に

 

『……人修羅がまだ存在している以上、人修羅以外の創世は認めぬ』

 

 ……は?

 

 いや、僕はアイツを殺して来たんだけど?

 この僕の守護・邪神マンモンの必殺の「強奪の羽根弾」は、当てたものから命を奪う。

 この奪うというのは、単純にダメージを与えるという意味じゃない。

 

 ダメージを与えた相手の生命力の存在を奪い取り、その生命力の回復を封じる……

 ゲーム的な説明をするならば、ヒットポイントの上限を下げるんだ。

 

 だから、僕はアイツに致命傷を与えたから……

 助かるはずが無いんだよ。

 だって回復できないんだもの。

 

 ……何かの間違いだ。

 

「もう1回確認してくれ。そんなはずない」

 

 そう、僕は目の前の巨大な顔……

 壮年の男の人面……

 輝く創世の中心存在……カグツチに食い下がる。

 

 カグツチは、まだ地上に縛り付けられる存在だった頃の僕の目には、このボルテクス界の太陽のように思えていたけど。

 

 こうして創世のために近寄ってみると、輝いてはいるが、地上で見えたほどじゃない。

 おそらく、こうして創世のためにコトワリを啓いた者が訪れたときを想定して、こうなのかね。

 

 

 

 ……僕は選ばれた。

 

 あのとき。

 氷川が仕掛けていたナイトメアシステムでマガツヒを奪われ尽くして死に至るとき。

 

 僕は思った。

 何で僕がこんな目に遭うんだ!?

 

 この生まれながらにして優秀な……貴族と言って差し支えないこの僕が……!

 僕は南条なんだぞ!?

 

 この国の心臓たる一族に名を連ねるもので、本家の人間と比較しても劣るところのない、選ばれし人間なんだ!

 

 それなのに、それなのに……

 捨て石だと!?

 

 あり得ない!

 絶対に間違ってる……!

 

 そう、強く思ったとき。

 

『変動は、悪』

 

 声が聞こえた。

 

『高貴な血筋を考慮されず、捨て石とされ絶望したる者……南条満よ……汝の憤り、嘆き、無念……察するに余りある……』

 

 その声はしわがれた声で。

 

『人には階級があり、その階級は絶対視されるべきもの……ヒトの歴史を紐解けば、下層の卑しきものが高貴なものを廃して打ち立てた王国は全て歪で悪徳に満ちた異形であるのに……』

 

 そうだ……!

 そしてその声は、僕がずっと理不尽に思っていたことを全て言ってくれた。

 

 この僕が、東大……いや、オックスフォードに入れないのがおかしいんだ!

 この南条満を、何故入れようとしない!?

 努力した馬鹿ばかり、何故持て囃す!?

 

 ……それをずっと、許せないと思っていた……!

 

『我は邪神マンモン……人は生まれ持った役割に不満を持つべきではない……足掻き、上を目指すなど思い上がりで世界を壊す悪そのもの……世界は静まり返った水の面のように、不変の形を保つべき……』

 

 ああ、やっと僕は苦境から救われる。

 そして僕が苦境に居た理由が分かった……

 

 それは……

 

『故に我がコトワリの名は水面(ミナモ)。啓け……真なる安定し、永遠に変わらぬ千年王国の世界を……』

 

 次の世界を、ミナモのコトワリで創世するためだったんだ!

 

 ミナモのコトワリを啓いた僕は、大量のマガツヒをその身に受けた。

 ……その場に空間の穴が開き、アマラ経絡に繋がり、そこから流れて来たのだ。

 前の世界から爪弾きにされ、苦渋を舐めた犠牲者たちが溜め込んだ、ものすごい量のマガツヒが……!

 

 僕はそのマガツヒで即座に守護を降ろし、ビルの屋上でワチャワチャやってる馬鹿なメス2匹の戦いに割って入り。

 

 人修羅を仕留めた。

 

 仕留めたはずなのに……

 

『まだ人修羅は生きておる』

 

「そんなはず無いって言ってんだろォ!? まともに調べて無いだろオマエ!?」

 

 意味不明の返しをするカグツチに、僕はイラついた声をあげる。

 

「早くしないと、ここに到達するために千晶がカグツチ塔経由でここに来るかもしれねぇだろうが!? 早くしろよぉ!」

 

 カグツチに至るには2つのルートがあり。

 1つは僕のように飛んでくるパターン。

 もう1つが、このカグツチに向かって伸びている塔……カグツチ塔を踏破するパターン。

 翼が無い千晶でも、そっちを使えばここに来れるんだ!

 

 

 

 橘千晶……

 

 前の世界での僕の婚約者。

 

 外見は申し分ないくらい良くて、頭もまぁまぁ良かったんだけどさ……

 その眼の光が生意気でね。

 

 気に入らなかった。

 女なんて、優秀な男の下で子供を孕んでれば良いんだ。

 

 人間の世界の在り方なんかに口を出していい存在じゃ無いんだよ!

 そこが気に入らなくて、ムカついてた。

 

 ……まぁ、アイツは僕の婚約者であることを自分からは辞められないし。

 いずれは僕の子供を産まざるを得ない存在になるんだから、大目に見てやるかと色々、許してやっていたのに……

 

 まさかこの世界で、ここまで僕に盾突いてくるなんて……!

 

 これでこのまま、このカグツチがゴネまくったせいで、アイツがここに到達したらどうするんだ!?

 

 僕は無駄なことをするのが嫌なんだよ!

 

「ふざけんなよ!」

 

『ふざけてるのはアナタでしょ。ミツルさん』

 

 だけどそのとき

 

 僕の耳に聞きたくない声が聞こえた……!




えっ? もう昇って来たの?
ちょっと早すぎない?(棒

本作を読んでいただき感謝です。
続きが気になる、面白かった。
その場合は評価、お気に入り、コメント等を頂けますと嬉しいです。

これまで真1、真3、デビルサバイバー、ペルソナの二次創作を書いてきましたが、他にあると良いメガテン系二次は何ですか?(ちなみに次は真2で書く予定です)

  • 真・女神転生if
  • 真・女神転生NINE
  • 偽典・女神転生
  • デビルサマナーシリーズ
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