ボルテクス界に投げ出された人修羅少女が、千晶様と一緒に創世を目指す話   作:XX(旧山川海のすけ)

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最終話 私たちのこれから

 私は他の自治体より、ビルの高さや煌びやかさで明らかに発展している場所……ヨスガエリアに駆け込んで。

 その入り口にある自治体施設に飛び込み、そこで加入試験を申し込んだ。

 

 最初、どんな難しい試験をさせられるのかと思ったけど。

 やらされたのは……

 

 図形の問題。

 長く書かれた文章のうちから、誤字を探す間違い探し。

 計算問題。

 長々と書かれた文章の要約。

 

 ……その気になれば、中学生でもクリアできる内容で。

 肩透かしを食らった気がしたけど……

 

 多分、この程度の問題をクリアできない人間が「ここでは本気で要らない人間である」って意思表示なんだろうな……。

 

 これがヨスガエリアの健全さの証明であり……

 落伍者は見捨てるという、本気の意志の証明なんだ……。

 

 試験結果は30分後くらいに

 

 合格ですよ、と職員さんに言われて。

 

 あとは最終面接があるから、名前を呼ばれるまでお待ちください。

 そう言われた。

 

 待合室で、私は待つ。

 沢山並んだパイプ椅子のひとつに腰掛けて。

 

 ……ドキドキしてきた。

 

 こんなの、高校受験のとき以来……

 

 で、どのくらい待っただろうか

 

「赤林真奈さーん! 8番の部屋にお入りくださーい!」

 

 とうとう、私の名前が呼ばれた。

 

 

 

 言われた通り、8番の部屋の前に立ち。

 私は、ドアのノブを握った。

 

 ……この面接をクリアしたら。

 私はヨスガエリアに入れる……

 

 ヨスガエリアに入ったら、悪魔使いを目指しながら千晶を探すんだ。

 絶対に、居るはずだから……!

 

 だから絶対に合格する。

 

 私はドアをノックした。

 

「お入りください」

 

 ……あれ?

 

 私は少し、おかしいと思った。

 何で?

 

 と。

 

 でも、気のせいかもしれないと思い……

 

 ドアを開けたんだ。

 

 そして……

 

 動けなくなった。

 

 

 

「……赤林真奈さんですね。この最終面接ではあなたの意志を直接確認します」

 

 私の面接官になってるのは、若い女の子で。

 衣服は面接官らしく、私よりは多少立派そうだけど、似たデザインの服を着ていた。

 

 で……

 

 栗色の髪のロングヘアで。

 

 性格のキツそうな美少女で……。

 

「ここのエリアは、全く誰も助けようとしない人間は容赦なく見捨てます。その判断基準ですが……」

 

「千晶!」

 

 私は声をあげていた。

 千晶はクリップボードを片手に丸椅子に座って事務的に話している。

 

 私の言葉に千晶は訝し気な顔で

 

「……何ですか? まだあなたはこのヨスガエリアへの加入は認められていないんですよ? 言葉遣いには気を付けてください」

 

 そう、返して来た。

 

 ……私はショックを受けた。

 

 えっ……?

 

 記憶が……無いの?

 

 でも、千晶なんだよね?

 名前に関しては「人違いです」とは言われなかったし。

 

 ……私は、積み上げた10年近い歴史を思い起こし。

 泣きそうになった。

 

 ……今の千晶は、それを全然覚えていないんだ……!

 

 でも……

 千晶が今存在していて、人生を謳歌しているなら……

 

 私は、それでもいい……

 

 私が少し寂しいだけだしね……

 

 千晶が幸せであるのなら、私はそれで……

 

 そう、私が新しく千晶と歴史を積み上げていく覚悟を決めたとき。

 

 ……いきなり、千晶は笑い出した。

 私は困惑する。

 

 そして肩を震わせながらひとしきり笑って

 

「……ごめんなさい。だいぶ待たされたから、少しドッキリを仕掛けてあげたくなったのよ」

 

 そんなことを言って来た。

 

 さすがに、分かる。

 

 ……私は千晶に揶揄われたのだ!

 さすがにカチンと来た。

 

「酷いよ! 忘れられたと思って、すごいショックだったよ!」

 

 抗議する。

 すると彼女は

 

「悪かったって言ってるじゃない。……あなたはあなたで、半年以上この世界に現れて来なかったことを悪いと思って欲しいわね」

 

 しれっとそんなことを言って来たんだ。

 

 ……千晶曰く、この世界は創世されてすでに半年経ってるらしい。

 

 気が付いたらこの世界にいて。

 何者かからの世界の仕組みについての解説があり。

 

 そして今に至るんだそうだ。

 

「……ありがとう。勝ち残ってくれて。この世界なら、私も何も文句ないし」

 

 彼女は嬉しそうに笑ってそう言ってくれた。

 

 だけど……

 

「なんでヨスガエリアの指導者が、あなたじゃないの? ……確か……」

 

 テレビで見た感じでは、神取とかいう中年男性が代表者をしてたんだよね。

 だから、ちょっと不安になったんだけど……

 

 そんな私の問いに、彼女は

 

「代表者をやったら、加入希望者を選定する役割が出来ないから、あなたがこの世界に出現したときに一番に察知することができないでしょ?」

 

 ……そんな理由を答えて来たんだ。

 

 私は、その言葉に

 

「千晶!」

 

 嬉し過ぎて、抱き着いた。

 彼女は私の抱擁を受けて

 

「……まだまだ、やるべきこと、乗り越えることは山積みだけど……」

 

 あなたが一緒なら、きっと乗り越えられる……

 だって、あのボルテクス界を共に乗り切って来れたんだもの……

 

 優しく、そう言ってくれたんだ。

 

 私は

 

「うん……そうだね……!」

 

 彼女を強く抱き。答え。

 

 宣言した。

 

「まずはこのエリアのテッペンを一緒に狙おう!」

 

「ええ!」

 

 ……高みを目指し、切磋琢磨し……力と絆を拡大していく……

 

 それが……ヨスガのコトワリだもんね!

 

<了>




……終わりましたぁ!
シジマのコトワリが思考放棄のコトワリと思われているのが不満で、書き始めた作品ですが。
楽しんでいただけたなら幸いです。

メガテン系二次創作は今後も続けていく予定で。
次は真2を計画しております。
(ただ、ちょっとBL風になるかもしれません)

本作を読んでいただき感謝です。
本作が面白かった。
その場合は評価、お気に入り、コメント等を頂けますと嬉しいです。

これまで真1、真3、デビルサバイバー、ペルソナの二次創作を書いてきましたが、他にあると良いメガテン系二次は何ですか?(ちなみに次は真2で書く予定です)

  • 真・女神転生if
  • 真・女神転生NINE
  • 偽典・女神転生
  • デビルサマナーシリーズ
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