ボルテクス界に投げ出された人修羅少女が、千晶様と一緒に創世を目指す話   作:XX(旧山川海のすけ)

42 / 115
第42話 決行

 そうして私たちは、また高田馬場にやってきた。

 

 正面からヒュドラを打ち破るために。

 

「千晶」

 

 私は隣を歩く彼女に問う。

 

「ガスマスクは大丈夫? 動くのに支障は無さそう?」

 

 私の問いに、彼女は親指を立てて返答した。

 喋りにくいからね。

 

 ……邪教の館でフォルネウスとコッパテングを合体させてサルタヒコを作った後。

 私たちはギュスターヴ氏のお店に寄って、新たにガスマスクと、魔法の解毒剤「ディスポイズン」を購入した。

 考えられる対策は、可能な限りやっていかないとだから。

 

 高田馬場の駅前は、現在誰もいない。

 

 ……このまま誰にも遭遇しないで行ければ楽なんだけど……

 

 そう願いながら、私たちは進む。

 

 池袋は、受胎前はよく映画を見るために行っていたけど。

 今はどういう姿になっているんだろうか?

 

 渋谷も変わっているところと、そうでない場所があった。

 そこら辺を、何だか楽しみにしている自分がいる。

 大きな声では言えないけどね。

 

「とりあえず、周辺には何も居ないよー」

 

 私たちよりも高い位置を飛んで、見える景色を教えてくれるピクシー。

 

 アリガト。

 

 足音を殺してもしょうがないんだけどさ。

 見つかると大変だという意識があるから。

 

 踏み出すたびに心臓がドキドキする。

 

 周辺には本当に何もいない。

 きっとヒュドラに襲われることを恐れて、誰も近づかないんだ。

 

 そして駅の建物……駅舎前を横切ろうとしたとき。

 

 シャアアアアア!!

 

 空気を吐き出す音……

 爬虫類は声帯が無いから、立てる特有の、多分威嚇の音。

 

 私たちの足が止まる。

 

 どうする?

 ダッシュで逃げる?

 

 だけどそんな暇無かったね。

 

 白い駅舎の向こうから、大きな影がすごい勢いで這い出してきて。

 私たちの前に立ち塞がったんだ。

 

 

 

 それはどこか樹に似ていたと思う。

 歪に枝分かれした首が、木の枝そっくりだ。

 中央の、基礎になる首が太くて。

 枝のような。細い首が何個もついてる。

 

 そんな歪なデザインの身体を持つ大蛇……

 

 蛇としての顔面が、爬虫類というより頭蓋骨を思わせて。

 すごく不気味だった。

 歯がね、蛇じゃ無くてヒトの歯だったんだよ。

 ちなみに目がついてない。

 こいつ、外界を音か熱で認識してるのかな?

 

 色は茶色で、背中側に、白い斑点がいっぱいついている。

 そして鱗が無い。

 質感は、両生類に近い気がする。

 

 鱗は無いけど、筋肉で固そうだな。

 千晶、ギロチンアクスを使うつもりみたいだけど、上手く行くかな?

 

 そんなことを、ヒュドラ実物を目の前にしてグルグル考える。

 

 だけどそんな割と意味のない思考は。

 

「来るよッ!」

 

 ピクシーのそんな警告の声でストップした。

 今は余計なことを考えている場合じゃない!

 

 シャアアアアアアア!!

 

 鋭い呼吸音を吐き出して。

 ヒュドラが私たちに襲い掛かって来た!




次回、邪龍ヒュドラとのバトルです。

本作を読んでいただき感謝です。
続きが気になる、面白かった。
その場合は評価、お気に入り、コメント等を頂けますと嬉しいです。

これまで真1、真3、デビルサバイバー、ペルソナの二次創作を書いてきましたが、他にあると良いメガテン系二次は何ですか?(ちなみに次は真2で書く予定です)

  • 真・女神転生if
  • 真・女神転生NINE
  • 偽典・女神転生
  • デビルサマナーシリーズ
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。