ボルテクス界に投げ出された人修羅少女が、千晶様と一緒に創世を目指す話   作:XX(旧山川海のすけ)

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第59話 勧誘

「キミは、恋や一時の寂しさで身を持ち崩す人間をどう思う?」

 

 いきなり。

 氷川は私にそんなことを問いかけて来た。

 

 恋や寂しさで持ち崩す……?

 

 例えば……

 浮気しちゃったり、ストーカーになったりってこと?

 

 それは

 

「……幼いと思います。それで何が起きるか予想しないなんて」

 

 そう、返答。

 

 何でこんなことを訊いて来たのか。

 それについてはなんとなく分かった。

 

 コトワリは、人修羅の支持を得ないと通らない。

 支持を得られない場合は、人修羅を抹殺する必要がある。

 

 ……アテナが言ってた、創世のルール。

 

「……恋や愛、友情。それは素晴らしいものだ。だが、それは常識を超える大きさに膨れ上がると、破滅の引き金に変化する」

 

 氷川という男性から出て来る恋や愛という言葉。

 シジマはそういうものを全て否定するコトワリだと聞いた。

 

 私は

 

「だから価値が無いって言うんですか!?」

 

 そう返した。

 

 返したんだ。

 

 氷川氏は

 

「人が世界の観測者であることを阻害してまでも、守るものでは無いな」

 

 そう淡々とした声で言った。

 そして続ける

 

「旧世界の野放図な大国の侵略行為、宗教や確執に起因する戦争。……その根本原因は全てそれだよ」

 

 その声には私に対する嘲りだとか、見下しだとかはなくて。

 私はそこに純粋な、伝えようとする意志を感じた。

 

「キミはそう思わないかね?」

 

 問われ、私は……

 

 ……良く分からなかった。

 

 確かに……内政のまずさの不満を逸らしたいからだとか、自分たちだけ幸せになりたいからと侵略を止めない国はあった。

 宗教や、過去の歴史の確執で、本来はしなくてもいい戦争を意地で続けている例もあったけど。

 

 だからといって、そういう根本原因「感情の昂ぶり」を否定するのって正しいの……?

 

 言葉に、詰まる。

 

 どう答えるべきだろう……

 

 そして私が、攻撃を忘れそうになったとき

 

「真奈! 危ないわ!」

 

 千晶の声を聞き。

 私は我に返った。

 

 ……氷川氏の護衛のあの男が、拳銃で私を狙ってる……!

 

 そして気づき、私は銃撃を避けるために大きく動く。

 

 続いて銃声。

 ただし……

 

 撃ったのはあの男じゃ無くて……

 

 ……千晶だった。

 

 千晶はとても厳しい顔をしていた。

 片手で硝煙の立ち上るエリミネーターを構え、あの男を睨みつけながら

 

 ……千晶はイライラしても、髪を弄る仕草が増えるだけで不快感はあまり顔に出さないのに。

 その千晶が、不快感を隠そうともしていない……!

 

 それって……

 

「ミツルさん……まさかこのボルテクス界であなたに会うとは思わなかったわ。……どういうつもり?」

 

 千晶の声には怒りがあった。

 このミツル……っていう男性が私に銃を向けたからか。

 

 彼はそんな千晶の怒りに

 

「説得しても殺そうとも、結果の程度に差が出るだけで、啓いたコトワリで創世できることに変わりはないだろ?」

 

 私に銃を向けたその男性は、ヘラヘラ笑いつつ思うところを述べる。

 

 ……そっか。

 そこは気になってたよ。

 

 私に啓かせて創世させる方が、より完璧な創世ができるんだね……

 だからか……納得いったよ。

 

 でも、それよりも

 

「千晶、この人は?」

 

 私は飛行状態でこの男性への視線を切らずに、千晶に確かめた。

 私の知らない人。

 そういうの、今は良くないから。

 

 千晶は私のその言葉に。

 吐き捨てるように応え。

 

 言ってくれた。

 

「……彼の名は南条(なんじょう)(みつる)。あの南条グループの分家の男性で……」

 

 そこに激しい嫌悪を込めながら

 

「私の元婚約者よ」

 

 ええええ~~~!?

 

 私は、大きなショックを受けた……




名前の音が桐条パイセンと被ったのは偶然です。

本作を読んでいただき感謝です。
続きが気になる、面白かった。
その場合は評価、お気に入り、コメント等を頂けますと嬉しいです。

これまで真1、真3、デビルサバイバー、ペルソナの二次創作を書いてきましたが、他にあると良いメガテン系二次は何ですか?(ちなみに次は真2で書く予定です)

  • 真・女神転生if
  • 真・女神転生NINE
  • 偽典・女神転生
  • デビルサマナーシリーズ
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