ボルテクス界に投げ出された人修羅少女が、千晶様と一緒に創世を目指す話 作:XX(旧山川海のすけ)
第88話 銀座タワー前
銀座のニヒロ機構の本部。
銀座タワー。
銀座に聳え立つタワーマンションだ。
その足下にはニヒロ機構の悪魔たちが集結し、守備を固めている。
甲冑で身を固めた騎士の悪魔。
禿頭の美女の悪魔。
インキュバス、コッパテング……
「やはりまだ生き残りが居たか! マントラ軍のケダモノどもめ!」
先頭に立っている悪魔……巨大な紫色の男性の頭部と表現できる悪魔が吠える。
王冠を被っているので、魔王かもしれないね。
そいつは耳まで裂けて、凶悪な牙が生え揃った口を開き
「我は魔王アルシエル! うぬらマントラの残党が攻めて来ても、断じてタワーに入れるなとの氷川総司令のご命令だ!」
ビリビリ空気を震わせる大音量で宣言する。
「総司令は守護を降ろされる!」
「決して邪魔はさせない!」
魔王アルシエルの言葉に続く、他のニヒロの悪魔の言葉。
……こっちだって、この状況は想定してる。
攻め込む前に、残り2回の四鬼の杖の1回を使って……
ネビロスに訊いたんだ。
ここに何が待っているのか。
だから、全部分かってる……!
なので、私たちは準備をしてきた。
「打ち合わせ通り、アルシエルは我に任せるがいい。大丈夫だ」
スサノオ様が一歩前に出る。
その手に、輝く光の刃を出現させて。
……お願いします。
私は頷く。
「娘をよろしく頼むぞ」
……ええ。
私はスサノオ様の言葉に応えるように
両手を上げて、召喚する。
「来て! 地母神スセリヒメ!」
「出番よ! 地霊サルタヒコ!」
足元に浮かび上がる2つの魔法陣。
召喚される2体の悪魔。
古代甲冑の戦士・サルタヒコと。
古代の姫君・スセリヒメ。
「いくよ! 真奈! 千晶! 絶対に勝とうね!」
そこに……
ここまでの旅でずっとついて来てくれた悪魔・妖精ピクシー。
この3体を引き連れて、私は
「行こう! 突破するよ!」
呼びかけ、駆け出した!
千晶の配下になった天使たちが一斉にニヒロの軍勢に襲い掛かっている。
兵力という点では負けてない。
天使の攻勢を潜り抜けた悪魔たちが数体、ヨスガの総大将である千晶に向かって迫って来る。
「覚悟せよ! ヨスガの者!」
その衣装、姿、オーラで。
説明しなくても伝わるんだね。
千晶がこの軍勢のリーダーだって。
だけど
グエエエエ!!
飛来して来たコッパテングたちの腹部を、2本の触手で貫いて仕留め。
インキュバスをパラシュラーマの斬撃で、真っ二つに切断する。
「もはやこんな雑兵で、私を止められると思うなッ!」
千晶の銀座タワーに向かう速度は全く緩まない。
その後に、私と私の仲魔と……サカハギが続く。
「ほとんどあの女が仕留めているから、オレ様が暴れられねぇな」
走りながらサカハギが、そんな愚痴めいたことを。
……だったらついてこなくてもいいのに。
やっぱり、戦うことに目的が欲しいんだね。
少しだけ、私はそれが可愛いと思った。
そしてそのまま突き進み、銀座タワーの入り口が見えて来て。
「……ちょっと見ない間に見違えたじゃないか。千晶」
そこで待ち受けていた人を見て、私たちは足を止める。
かなり顔は整っているのに、ニヤニヤ笑いが嫌らしかった。
眼鏡の男性……
千晶の、元婚約者……!
「ええ。手段は選んでいられないからね。ミツルさん」
口調は丁寧だけど、隠しきれない嫌悪感。
そんな千晶の言葉に
「……君の唯一の長所である見た目の良さを投げ捨てたんだね……馬鹿なのかな? 今の君は化け物にしか見えないよ」
そう言ってミツル氏は剣を握っていない左手で、自分の頭の上でクルクルと指を回した。
……こいつ!
千晶の決死の覚悟に対し、許せない侮辱……!
思わず頭に血が上ってしまうけど。
千晶がそっと、私の肩に触れた。
そして
「……ありがとう。怒ってくれて」
そう、優しく言ってくれた。
私の中に、落ち着きが戻る。
そうだね……
目的のために、全てを差し出した千晶。
そんな彼女の隣に立つんだから……
……私も、気合を入れるよ!
他人が侮辱された場合は、抑えてはいけない場合がある。
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これまで真1、真3、デビルサバイバー、ペルソナの二次創作を書いてきましたが、他にあると良いメガテン系二次は何ですか?(ちなみに次は真2で書く予定です)
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