悟空「次は、お前らの番だ。」   作:ぐぬぬです

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動き出した物語の果てに

 

 

 

 

 

 

試合に敗北した少年は、会場へと戻っていた

今着てる服は自身の使用した個性によって上半身に関しては跡形も残っておらず、ズボンも所々焼け焦げたりしていた

 

もちろんこんな格好で観客席へ戻るわけにもいかない為、自身の待機室へと一度戻ろうとする

その道中だった

 

 

 

「‥‥‥アンタは‥‥」

 

 

「オッス」

 

 

 

 

 

 

例の男性がこちらの帰りを待っていてくれたようだった。

男性はこちらが気が付くと当たり前のようにこちらに笑顔で話しかけてきてくれた

 

 

 

 

 

「良い面になったな。焦凍」

 

 

「そう、ですかね」

 

 

「あぁ、うんと見違えたさ。

きっとオメェもあの出久や勝己みてえにもっともっと強くなれっぞ」

 

 

 

「______が、‥がんばります」

 

 

 

 

なんだか照れくさくなってきた焦凍は目を反らしながら答える

それを見た男性は嬉しそうに笑ってたのが焦凍からすれば少し不思議だったのだが、その理由もなんとなく理解してもいた

 

 

 

 

「‥‥‥アンタって、緑谷の師匠なのか?」

 

 

「ん?出久から聞いてたのか?」

 

 

 

 

その反応を聞き、焦凍はやはりかと腑に落ちたかのような反応を見せる

 

 

 

 

「‥いや、師匠が居るってだけ聞いてた。

アンタだと思ったのは‥‥緑谷と闘ってるときどうしてかアンタと緑谷が重なって見えたんだ」

 

 

 

容姿等が似てるというわけではない

緑谷が発する雰囲気等がこの男性と被っていた

その違和感の正体も師弟関係だからと考えれば理解出来る。

 

そう言った理由だからと言うと男性も理解を示した

 

 

 

 

「出久、すんげえ強かったろ」

 

 

「‥‥はい。強かったです。とても‥‥」

 

 

 

 

この体育祭を通して轟焦凍は痛感した。

 

俺は出遅れている。と

 

他のみんなは自身の出せる全てを引き出して戦っている

 

それも必死に

 

緑谷や爆豪だけでなく、他のみんなはもうとっくにスタートラインを踏み切って走り出している

 

比べて俺はつい先程やっとスタートラインを踏んだに過ぎない

 

 

多分、これからみんなに追い付こうとするなら相当出遅れてる俺は苦労するんだと思う

 

 

 

 

 

 

 

_________それでも

 

 

 

 

 

「すぐに追いついてみせます。

もっともっと強くなって、緑谷と同じくらいに‥‥‥‥いや、緑谷よりも強くなってみせます。

それで俺も、最高のヒーローになってみせます」

 

 

 

「それが、オメェのなりたい自分か?」

 

 

 

「はい。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

____そう宣言した彼の顔は見覚えがある。

 

昔の仲間達や出久に勝己‥‥‥彼らと再び重なる

 

きっと、彼も強くなる。

出久にも引けを取らないくらいに

 

夢を追いかけ、憧れを追い抜かんとする彼らの果て

 

その先を、その辿り着く場所を、男性は見届けたいと再び想うのであった。

 

 

 

 

 

 

 

「頑張れよ。焦凍。」

 

 

 

 

 

そう言って男性は少年の頭を撫でる

少年の物語もしっかりと音を立て進め始める

 

 

 

 

_______そして

 

 

 

 

 

 

 

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

 

 

 

 

 

男は何が起きたのかわからずまま、観客席から離れたトイレの鑑のある洗面台にまで来ていた

 

焦凍が炎を出した瞬間、勝利を確信していた

 

自身の個性である”ヘルフレイム”これは炎熱系個性の中ではトップクラスであり、最強とも言えるほどの力を持っている。

 

だが、あの時焦凍が出してみせた炎は既にヘルフレイムをも圧倒的に凌駕していた

 

その姿に感動を覚えた。

 

同時にこうも思えた。

 

 

 

『これまでの全ては決して無駄ではなかった』と

 

 

後悔なんて必要無い

 

そんなもの俺は何度も腐るほどしてきた

 

そんなものは今のオレには必要ない。

 

関係無い。

 

進み続けるしかないんだ。

 

 

進み続け、追いかけ続け

 

 

今の最高傑作が居るんだ。と

 

 

 

_____だが、違った。

 

 

 

緑谷出久は焦凍と大きな差を見せつけながら勝利してみせた

 

 

現実を突き付けられた。

 

 

どれだけ努力しようとも届かないような絶対的な壁を見せつけられたような気がした

 

 

この感覚はあの時とよく似ている。

 

 

初めてオールマイトを目撃したあの時と似ている。

 

 

 

 

 

時間を置いて、彼はやっと理解した。

 

 

 

 

「‥‥‥‥‥‥負け‥‥‥‥た‥‥‥‥」

 

 

 

 

轟焦凍が緑谷出久に負けたことがどのような意味を持つのかを

 

 

どうやろうとも自分じゃ勝てなかった。

 

 

弱点を克服し、今の自分を上回る火力でも尚勝てなかった。

 

 

 

 

その程度では埋まらない差がそこにはあった。

 

 

 

 

______なら、この25年間は?

 

 

 

 

______今まで俺がしてきたことはなんだったんだ?

 

 

 

 

 

______アイツが死んだ意味は、何だったんだ?

 

 

 

 

 

 

 

「ぁぁ‥‥‥」

 

 

 

 

「あ‥‥‥ああ‥‥‥‥‥っ‥‥‥ぁぁっ‥‥‥」

 

 

 

 

 

あまりにも遅すぎる後悔がエンデヴァーを襲った。

 

彼のこの涙になんの意味をもたらすのか。

 

その先にある物語はどうなっているのか。

 

 

それはまだ分からない。

 

だが、これだけは言えよう

 

 

彼の物語もまた、ゆっくりではあるが動きつつあるということが。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あっという間に次々と試合が進み、ついには準決勝にまでトーナメントが進んだ。

 

 

準決勝の僕の相手は巧みに個性を使い常に不意打ちを狙う葉隠さんを腕を掴まれる瞬間を狙い見事なカウンターで場外まで押し出して勝ってみせた尾白君

 

彼の対策を考えていると隣で何故か峰田君が血涙を流しながら

「尾白ォ!!お前あの位置絶対触ったろォッ!!?」って叫んでたけどよく分かんなかった

蛙吹さんに舌で叩かれた後ダウンしちゃったから何故か聞けなかったし他の女性陣の目が痛くてとても聞ける雰囲気じゃなかったね

 

 

Bブロックではフィジカル面でもスピード面でも劣っていたものの、個性と気の応用による音で対応し勝ってみせた耳郎さんと常闇君の弱点を見事看破し完封してみせたかっちゃんが準決勝まで足を運んでいた

 

そして、遂にはその準決勝が始まる

 

 

 

 

「よし、やろうか尾白君。」

 

 

「あぁ、よろしく頼む」

 

 

 

 

試合内容は真正面からの殴り合い

と言ってもノーガードや構え無しではない

互いに自身の持ってる技量をぶつけ合いながらの殴り合いだ。

 

悟空さんから教わった攻撃や見切り方、それらを全て駆使しながら尾白君と真っ向からぶつかる

 

尾白君も武術経験者なだけあって互いに拳を突き出しては受け流しを繰り返していた

 

だが、やはり技量や技の豊富さだったりがモノを言ったのか僕の攻撃が徐々に通るようになってくる

 

 

 

 

「くっ‥‥‥‥!!!まだ、まだ!」

 

 

 

 

 

続く攻防も、尾白君は個性や気を開放しながら僕へと向かってくる

 

約10分間ぶっ通しで闘った末に僕が尾白君からダウンを取る。

 

 

 

 

 

「ハァ‥‥‥‥ハァ‥‥‥‥ハァ‥‥‥はは‥‥降参だ。‥‥‥クソッ‥‥‥こんなに差があるもんなんだな‥‥‥」

 

 

 

「尾白君もキレが前より増してるし、確実に強くなってる。油断出来なかったよ」

 

 

 

 

 

 

尾白君は5分経過した時点で体力の限界を迎えていたが、それでも尚僕へと向かってきていた

体力の限界を迎えてもこれだけ動けるのは並の人には出来ない

 

もしかしたら、体力や技術を今以上に得たらとんでもないヒーローになるかもしれない

 

 

そんなことを思いながら僕は尾白くんに勝利した。

 

 

 

 

次の試合は耳郎さんとかっちゃんの試合だ。

 

 

 

 

 

 

「‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

 

 

耳郎響香は待機室でウォーミングアップをしていた。

 

自身の個性であるイヤホンジャックの技を出すイメージに加え

軽く個性に気を応用した技も練習しながら

 

あと一勝で『最強に挑める』

 

そう思えば思うほど、心臓の音が高鳴るのを感じる

 

更に言えば今待機室に居るの自分のみ、心臓がバクバク言っているのがより鮮明に感じ取れる

 

普通の人間ならば緊張を解こうと落ち着ける何かをしようとするのだろうが彼女は違う

 

 

 

「‥‥‥‥‥これで良い」

 

 

 

 

 

いや、これが良い。

 

これがむしろ"ベストコンディション"

 

この心臓の高鳴りが私の個性を強くさせる。

 

この緊張を活かす。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

準決勝

 

 

耳郎響香vs爆豪勝己

 

 

 

 

『さぁさぁさぁさァッ!!!Bブロックもあっという間に準決勝だァッ!!!この試合が終わればあの緑谷と決勝でぶつかる相手が決まっちまうッ!!!どちらがそのチケットを手にするのかァ!!』

 

 

 

 

プレゼントマイク先生の声と共に私はステージへと上がる

 

相対する先には既に爆豪が立っていた

 

その目先はしっかりと私の方へと向けられていた

 

 

 

 

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

 

 

 

 

 

無言のままこちらを見てくる爆豪

 

相手は多分だけど実力No2、真正面から闘ったら勝てない。だから工夫して勝つ。

 

個性とか緑谷から教えてもらった気とか使って勝つ

 

多分それが正解に近い立ち回り‥‥‥‥

 

 

 

 

 

 

「‥‥‥‥爆豪、先に言っとくよ」

 

 

 

 

 

 

‥‥‥‥でも、私は思う

 

それで勝てたら苦労なんかしない

 

作戦とか立てて、工夫して、不意を付いて

 

それで勝とうなんてみんな考えてるし

 

 

 

"それだけじゃ勝てない"

 

 

 

爆豪勝己や緑谷出久に勝つっていうのはそういうことじゃない

 

私が勝つには、まず相手の土俵に踏み込まなきゃいけない。

 

 

"ワンチャンスを掴めるだけの力を得るしかない"

 

 

 

 

 

「真正面から行くよ。」

 

 

 

 

 

プレゼントマイク先生の合図共に私は個性を発動させる

 

 

 

 

 

 

 

 

「っ‥‥!!!あああああああああああああああああああああああああっ!!!!!」

 

 

 

 

Pulse Drive

 

 

 

 

私がしようとしてること、それは爆豪と似ている

自身の個性で私の身体に直接"音を鳴らす"

 

身体機能、運動機能、私の中にある気

 

それら全てを大きく脈打たせる

 

会場全体に私の心臓の音が響き渡りその心臓の音と比例するように私の気もどんどん大きくなっていく

 

 

 

 

 

「ッ!!テメェ‥‥!!?」

 

 

 

「フフ‥‥‥アンタの『爆殺神モード』‥‥だっけ?それからヒントを貰ったよ‥!!」

 

 

 

 

 

私は宣言通り真正面から爆豪へと突っ込む

即座に反応を示す爆豪に音を使った衝撃波を叩き込むのに対し相手は爆破を使って横へ回避する

 

私の放った衝撃波は空を切ったけど、その奥にあった壁にヒビが入る程の威力が叩き込まれる

 

 

 

「チィッ‥!!」

 

 

 

 

今ので確信する。

 

一発でも入れば勝ちが見える

 

多分、その一発を入れるのがとても長い道のりなんだろうけど‥!

 

 

 

「まだ‥‥‥まだぁ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

「す、すげえな耳郎!?あんなに力出せたのかよ!?」

 

「あんな威力の技ポンポンだしてるし、めちゃくちゃ強くねえか!?」

 

 

「‥‥いや、ポンポン出してるわけじゃねえよあれ‥‥‥」

 

 

 

観客席で耳郎の変化に驚きの声を上げてる切島と上鳴だったが、近くに居た峰田が否定的な声を上げる

 

 

 

「個性も身体機能の一つだぜ?それに耳郎がやってるのは爆豪の爆殺神モードと似てる‥‥‥違うところで言えば爆豪の場合は『気だけを爆破』させてるのに対して耳郎は『身体能力と気を音で向上させてる』ってところだろうけど‥」

 

 

 

「それってつまり超絶強化ってことだろ?やっぱめっちゃつええじゃん!」

 

 

「そんな超絶強化がノーリスクなわけねーだろ。身体全体を音で鳴らしてんだぞ?身体への負担なんかとてつもないことになるぞ」

 

 

「‥‥‥‥‥あ‥‥‥言われてみれば確かに‥‥‥」

 

 

 

 

 

 

 

 

そう、峰田の言う通り彼女の技には大きなリスクが伴っている

 

身体が既に出来上がっている者ならば多少このリスクも抑えられるのだろうが、彼女は文化部上がりの女子高校生に過ぎない

 

身体なんて仕上がってると言うには程遠い

 

 

 

 

 

「そこ‥‥‥だあ!!!」

 

「ガッ‥‥!?」

 

 

 

『おおお!!!??攻撃を避け続けた爆豪だが!!遂に一発モロに食らったァァァァッ!!』

 

 

 

 

「ハァ‥!!ハァ‥!!これで、分かんなくなったんじゃない‥!?」

 

 

 

 

そのように叫ぶ彼女であるが、既に息は上がっており、汗と大量に出始めている

これが強がりであることを見抜けない爆豪ではない

 

 

 

「強がり女が‥‥!その状態は長く続かねえだろ‥‥‥それにもう限界なんじゃねえのかァ!?」

 

 

 

「正直、もう限界に近いよ‥‥‥でも、それでもまだ動くよ‥‥!!限界を超えてさ!!」

 

 

 

 

これが彼女の選んだ道

 

彼女は自身が出遅れてることや、今の実力じゃ勝ち切ることが難しいっていうことくらいは分かりきっている

 

今居る場所じゃ到底一位なんて狙えないことも

 

だからこそ踏み込もうとしたのだ

 

 

爆豪や緑谷のいる場所に

 

 

 

 

 

「もっと‥‥‥‥もっと‥‥!!音を‥‥‥激しく!!」

 

 

 

 

更に加速し、爆豪を吹き飛ばそうとする耳郎であったが

 

 

 

 

 

「やっぱりなァ‥‥‥!!」

 

 

 

「な‥‥‥!」

 

 

 

 

爆豪は耳郎が飛んでくる先をまるで読んでいたかのように既に手の平が耳郎の身体へ向けられており、そのまま勢い良く爆破される

 

 

ある程度手加減された爆破であったが、それでも今の耳郎には充分な威力だった

 

 

耳郎はそれをまともに受けしまうとその場で膝を付く

 

 

 

 

「それの弱点は俺もよく理解してる。

分かりやすいのは脆くなること、体力的に限界を迎えてんだからこんぐらいの威力でもやられちまう」

 

 

 

「な‥‥‥んで‥‥私の狙った場所が‥‥‥」

 

 

 

 

 

 

意識が朦朧とする中、自身の敗因の一つでもある。狙いがなぜバレたのかを耳郎は問う

 

 

 

 

「どっちかと言えば俺が狙わした

お前、横からの攻撃なら通ると思ったろ。

1度目の時入ったからってな

ありゃわざと受けたんだ。

あとは簡単だ。

狙う場所がわかってんなら集中して目で追ってカウンターを叩き込む」

 

 

 

「‥‥‥‥あっはは‥‥‥‥やっぱ、私じゃまだまだ‥‥‥だなぁ‥‥‥」

 

 

 

 

 

残念そうに意識を手放そうとした耳郎だったが、爆豪がそれを腕で抱え込みながら答える

 

 

 

 

「‥‥‥‥いや、お前は強えよ。

少しでもズレてりゃ俺の負けだったんだからな。」

 

 

 

「‥‥‥‥‥‥はは‥‥‥‥‥ありが‥‥‥‥と‥‥‥‥」

 

 

 

 

それだけ言うと耳郎は意識を手放した

もちろん続行は不可能なので爆豪の勝利で終わった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふぅ‥‥‥‥」

 

 

 

 

 

耳郎さんの闘いを見届けた僕は控室で再び自身のコンディションを確認する

 

多少個性を使って消耗はしたものの、ベストに近い

 

このあとすぐに決勝戦が始まる

 

その相手はかっちゃん

 

 

僕が追いかけ続けた憧れの一人

 

 

そのかっちゃんと決勝戦という舞台で再び相対する

 

 

 

 

そのワクワク感や喜びを噛み締めながら、僕はこれから迎えるであろう舞台に想いを馳せていると、途端に待機室の扉が開いた

 

 

 

 

「‥‥‥‥あ?」

 

 

 

「あれ?かっちゃん?」

 

 

 

扉を開けて来た相手はかっちゃんだった、

何故か入ってきたかっちゃんも困惑している様子

 

 

 

 

「あれ!?なんでてめェがここに‥‥控え室‥‥あっ!ここ2の方かクソが!!」

 

 

 

 

これから決勝戦で闘う相手だというのに相変わらずなかっちゃんを見てなんだか面白くなってしまい笑みがこぼれてしまった

 

 

 

 

 

「何笑ってやがンだァ!?」

 

 

「ごめんごめん。なんだかいつも通りでよかったなって思えて‥‥‥多分かっちゃんも調子は好調なんでしょ?」

 

 

「‥‥‥あぁ。」

 

 

「なら、全力でぶつかれるね。

出せるもの全て出し切ろう。互いに」

 

 

 

「‥‥‥‥なァ」

 

 

 

 

僕がそのように言うと、かっちゃんは珍しい顔をしながら何か言いたそうにしていた

それを見過ごすわけにはいかない僕は「どうしたの?」と聞き返す

 

 

 

 

「‥‥‥お前との差がなンなのか。ここんとこずっと考えてた。

お前と同じようなトレーニングメニューこなしたり、お前と同じような闘い方しても、何故かお前に届くような気がしなかった」

 

 

 

 

「‥‥‥そんでやっと気付いた。

テメェとの差の正体がよ。

それはテメェには持っててオレにはねぇもんだった」

 

 

 

 

そう語る彼を僕は黙って聞いていた。

 

しっかりと聞かなきゃいけないとそう思えたから

 

 

 

 

「‥‥‥テメェを遠ざけてたのも、イジメてたのも、それのせいだったんだよ。

俺より弱いはずなのに、なんの力を持ってねえはずなのに、まるで"ヒーローみたいに助けようとしちまう"お前がさ‥‥‥‥多分、羨ましく思ってたんだ」

 

 

 

「‥‥‥‥‥‥‥このタイミングで言うのもおかしいとは思うけどよ‥‥‥」

 

 

 

「出久‥‥‥今まで_____」

 

 

 

「ストップ」

 

 

 

多分これから発するであろう言葉を察した僕は、言い切る前にストップを掛ける

 

 

 

 

「それから先はこの試合が終わってからにしよう。

かっちゃんの言いたいこととかもなんとなくわかったし充分伝わったよ。

でも、この前も言ったけど僕は君に憧れを持ってた。

どんな時もどんな相手でも立ち向かう君に」

 

 

「だからさ、今回もそんなふうに、いつも通りに僕と闘ってほしい。

全てが終わったあとにその言葉を聞くよ。

今はただそんなことは考えずに、闘おう。」

 

 

 

「‥‥‥‥‥‥‥オマエ‥‥‥」

 

 

 

「むしろ、今ここで負い目を感じて全力で闘えなかった。なんてことになったらそのほうが僕は怒るよ。」

 

 

 

僕の目を見たかっちゃんは、少し顔を落とした後すぐにこちらへと向き直る

 

 

 

 

「‥‥‥わーった‥!!わーったよ!!なら全力でテメェを叩き潰してやる。

それも完勝でな!!

いいか"デク"!!ヒーローで最強を貼ンのはこの俺だッ!!

テメェを完膚無きまでに勝利して、俺が一番強えってコトを証明してやるッ!!」

 

 

 

 

そう言いながら控え室を去るかっちゃんに僕は再び笑みを溢した

 

 

 

 

 

 

 

 

『さァいよいよラスト!!雄英一年の頂点がここで決まる!!』

 

 

 

『決勝戦!!緑谷vs爆豪!!

今 スタート!!!』




次回 爆豪vs緑谷です

強化Aクラス面々の戦闘力

全力耳郎 約30
PULSE BEAT状態の耳郎 約100以上
全力尾白 約100以上 
葉隠 約30
全力峰田 約80以上

おまけで全力エンデヴァーの戦闘力 約700くらい
原作での最終決戦エンデヴァーだと 約900くらい

補足
耳郎と爆豪のやってることは厳密に言うと違います
耳郎の場合は気と個性の応用で身体能力を無理矢理向上させていますが、爆豪は個性だけで気を爆破させて強くなってます


轟家に関して
エンデヴァーの気の習得は当分先かもしれません。
もしかしたら本作品ではもう原作以上に強くならないかも‥?
現時点でエンデヴァーが強くなる予定はありませんが、‥‥例のあの人はハチャメチャに強くなる予定です

ではまた次回
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