中学2年もそろそろ終盤に差し掛かった頃だ
最近、デクの様子がおかしい。
いや、正確に言えば前々から変ではあった
時期的に言えば‥‥‥‥約半年前くらいか?
そこら辺からアイツの『雰囲気』が徐々に変わり始めてやがった
最初は気にも留めてなかった
中学で少し雰囲気が変わるくらいは不思議でも何でもねえからな
それにどう変わろうが関係無い。
どうせあいつはいつまで経っても
『クソナードのままだ。』
_____そう思ってた。
「さて、爆豪君。君の夢を聞かせてもらえるかな?」
授業の一環で各自、自分の持ってる『夢』を語る場が設けられた
勿論、オレは迷わず口にする。
「俺はオールマイトをも越えるトップヒーローになる!!」
自分には闘いのセンスも個性を扱うセンスもピカイチなものがあると確信してる
頭脳も、才能も、個性も、力も、全て持ち合わせてる。
『そんなこの俺だから』口にできる
ここに居る奴ら全員『誰も俺と同じ土俵には立てない』
結局はどいつもこいつも俺にとっては『モブ』に過ぎない
_______なのに
「緑谷君、君の夢はなんだい?」
「僕の夢は‥‥‥‥」
「『最強かつ最高のヒーロー』になることです。」
「‥‥‥‥は?」
思わず口からそんな腑抜けた声が出た
こいつ、今なんて言った?
無個性でクソナードなこいつは
‥‥‥‥‥今、なんて言った?
「おいおい緑谷!夢見すぎだろお前!無個性でそもそもヒーローになれるかよ!」
モブの一人が茶化すように言う
その通りだ。
モブ中のモブが何を言ってやがるんだ
テメェは土俵に上がる資格すらねえんだぞ
「そうかな?やってみなきゃ分からないよ。」
どこか自信がありそうに答えるこいつに、俺は我慢ができなくなった
「さっきから何ほざいてやがんだァッ!?
クソデクッ!!テメェみたいなモブ中のモブがヒーローだァッ!?
夢見すぎなんだよクソナードッ!!」
俺は立ち上がり、デクにドカドカと近寄る
「そもそもの話をすんならな!俺とお前とじゃ才能に天と地ほどの差があンだよッ!!
お前は無個性のクソナードッッ!!
俺は将来有望の天才ッッ!!!
お前は何で『この俺』と!!同じ土俵に立てると思ってんだァッ!?」
前までのコイツなら
俺の知ってるクソナードなら
俺の知ってるクソデクなら
こいつは俺の言葉に何も言えず
何も言い返せず
ただ俯いて黙ってるだけだった
________そのはずだったのに。
「____凡人でも
一生懸命努力すれば天才を超えれることだってあるかもしれないじゃないか!」
‥‥なんで
なんで‥‥‥‥コイツは‥‥‥‥‥
前々から感じていた疑惑が確信へと変わる。
コイツは明らかに『変わった。』
何がこいつを突き動かした?
何がこいつを変えた?
考えれば考えるほどムカついてくる
なんでお前はそんな顔ができる?
なんでお前はそんな自信に満ちてやがる?
イライラする。
このクソデクに
このクソナードに
______でも、それ以上に
『今のコイツならマジでヒーローになれるんじゃねえか?』
そう一瞬考えちまった自分自身にムカついて仕方なかった。
半年以上修業した緑谷→割と自分の力に自信が持てるようになってきた
中学生 爆豪→無意識に自分の同じ土俵に緑谷を立たせてしまってる
同級生→緑谷マジで言ってる?
戦闘力描写は次回で