ギフテッドの箱庭   作:OK男爵

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ギリセーフ!


1-3 「隠影」

「俺の名前は藤ノ尾(ふじのお) (かない)。お前を箱庭に連れていく。」

 

「覚悟しろ、平宮 久遠。俺は、ガチでエグいぜ?」

 

 

「……ちょ、ちょっと待てよ!叶って言ったか?

もしかしてさっきのガキ助けた時の見てたのか?だとしたらお前もわかるだろ?あのガキ、泣いてたんだ。泣いてるガキ見捨てられっかよ?」

 

「そんなモブガキの事情なんざ知らねぇよ。今あるのはお前が能力(ギフト)を使ったっつう事実だけだ。

それにな、ただ泣き止ますだけなら、必死に木よじ登って風船のとこまで行けばいいじゃねえか。

お前、自分の異能に依存しちゃあいねえか?」

 

 

「………依存……だと………?」

 

「無意識かよ、こりゃあ重症だな……

まぁ安心しろ。別にお前のことを取って食おうってわけじゃねえ。」

 

「………箱庭って言ったな。箱庭ってどこだよ。お前は一体何をしようとしてる!」

 

 

「喚くな雑魚ベイビー。抵抗しないなら……

楽に終わるだろうよ!」

 

そういうと同時に、

 

叶の姿が、消えた。

 

 

 

「………は?あいつどこ………に…………………ん?アレ、俺なんでまだ公園にいるんだ?ガキ帰らせて、それで………まぁいいか!さっさと帰って飯の準備───」

 

 

久遠はまるで何事も無かったかのように(・・・・・・・・・・・・・・・)帰宅しようと歩を進めた。すると、

 

 

「──ぐぁぁっ!」

 

突然、腹部に衝撃を受け、そのまま吹き飛んでしまった。

 

 

「……な、なん…だ、一体……!

………はぁ、はぁ。今、誰かに思いっきり蹴られたような────ガッ!!」

 

 

痛みに悶える久遠だが、間髪入れないように、次は頬を殴られたかのような衝撃が久遠を襲った。

 

「クソ………グッ、何だか、分かんねえけど………ここにいんのは、やべえ……!

とにかく、家に帰んねえと……!」

 

何かからの攻撃に危険を感じた久遠は、能力を惜しみなく使い、家へと全力へ向かった。

 

 

 

「……逃げやがったか、クソ。手間増やしやがって。

だがよ、なんの準備もなしに襲ってるわけねえだろうが。どこに住んでるかなんて把握済みだ。」

「逃がさねえぜ、平宮 久遠。俺の能力(ギフト)、《隠影(ハイド)》の前には、逃げ場なんてありゃしねえんだからよ。」

 

 

 

 

~ side 平宮 久遠 ~

 

 

「………ハァ、ハア。(ここ)まで来れば、さすがに大丈夫だろ。」

 

とりあえず、ここなら安心だろう。

にしても、虚空に殴られた感じだったけど、あれなんだったんだ?透明人間?俺はオカルトなんざ信じたくはねえぞ……

 

「あ、お兄ちゃんおかえり〜。って、なんか疲れてそうな感じだね。どうしたの?珍しいけど。」

 

「あぁ、おかえり壮馬。それが、帰り道に透明人間にボコボコに殴られたんだよ!」

 

「透明人間……?お兄ちゃん、ついに頭おかしくなっちゃった?」

 

──まぁ、信じるわけないわな。俺だってまだ半信半疑だし。俺の幻覚だったのか?にしては痛みが妙にリアルだが………

 

 

「ま、いいか。俺部屋で着替えてくるわ。飯の準備はその後な。」

 

「えぇ〜、もうお腹ぺこぺこなんだけど〜。早くしてね〜。」

 

「はいはい、いい子に待っとけ。」

 

 

 

 

 

 

それにしても、今日は不思議な1日だったな。

人助けしたり、超常現象にあったり。

……人生生きてたらこんな日もある、のかァ……?

 

「──っうし。まぁ今は切り替えて飯だな。

おーい、壮馬!今日の夜何食べたい〜?」

 

……あれ、返事ないな。聞こえてないのか?

結構大声で言ったつもりだったんだが……

 

 

 

「おい壮馬!聞こえてるかぁ〜!

 

 

………は?」

 

 

 

部屋を出て壮馬の様子を見に行くと、そこには

 

意識を失い倒れている壮馬と、見知らぬ男がいた。

 

 

 

「よお、待ちくたびれたぜ。着替え凝るタイプか?」

 




次回「平宮 久遠という男」
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