ギフテッドの箱庭   作:OK男爵

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モチベがあるうちに書いとくんだよ!


1-5 「箱庭」

「………なんで、俺の蹴りを止めれたんだ。お前は俺の事を認識出来てなかったはずだ!」

床にたたきつけられた後、拘束された叶は、久遠に疑問をぶつけた。

本来、あの勝負に久遠の勝ち目などないはずだった。だが、久遠は勝って見せた。認識すらできない叶の攻撃を止めたのだ。

 

 

「さぁ?俺にもよくわかんねぇ!でもなんかすごい勘?みたいなのが働いたんだよ。

まぁんな事どうでもいいんだよ。あんたが何者なのか、何の目的で襲ってきたのか。全部洗いざらい吐いてもらうぜ。」

 

「はっ、誰が言うかよそんなの。殴りたきゃ殴れよ。ただ、俺は死んでも口を割らねー。」

 

情報を出そうとしない叶に、久遠も負けじと迫る。

「はぁ〜。強情なやつだなぁ、お前。そういうのいいから、さっさとおしえ──「君の能力(ギフト)、中々おもしろい」!!!誰だ!」

誰も気づかなかった。気づいた時にはそこにいた。髪の色と同じ真紅のスーツを身にまとった、妙齢の男が、割れた窓のそばに立っていたのだ。

 

 

 

「……理事長、なんでここに。」

 

 

 

 

「なぜ、か。叶君、君の見つけた新しい能力者(ギフテッド)が気になってね。仕事の合間を見て来てみたのさ。

だがいざ来てみると君を倒すほどの実力者だとは。これは来た甲斐があったというものだ。」

 

 

「………あんた、何者だ。俺の勘が、あんたはヤベェって言ってる。叶のとこのボスか?」

 

「勘……あぁ、さっき叶君を捕らえた時の。異常な身体能力が君の力だと思っていたが、どうやらそれだけではないようだね。火事場の馬鹿力という言葉のとおり、人間は本来の力を制限して生きている生物だが、そういう制限を取り払っているのだろうか、肉体、感覚に関わらず………

おっと、そういえば君の質問に応えなければ。私の名前は清川(しかわ) 藤照(ふじてる)。箱庭と言うところで理事長をやらせてもらっている。」

 

 

「……箱庭?叶が言ってた………そこがどこだか知らねぇが、とにかく俺はあんたにはついて行かない。家族だって、友達だっているんだ。だからこの生活を離れるのはゴメンだね。それでもって言うんなら……こっちも実力行使でいかせてもらう。」

 

 

 

「──実力行使か。いいだろう、かかってきたまえ。君の能力(ギフト)の真の能力を測るのにちょうどいいタイミングだ。」

藤照と名乗った男はそう言うと、久遠へと近づき始めた。

 

 

(クソッ、退いちゃくれねぇか。さっきからこのおっさんには勝てる気が微塵も湧いてこねぇ………でも、)

「ここで、逃げる訳にはいかねぇ!」

 

 

「ふむ、いい気概だ。だが……」

 

 

「実力がまるで伴っていないな。」

 

 

瞬間、久遠が倒れ込んだ。

 

呻き声すら、出ることは無かった。久遠は、自分が負けたことにすら気がつかないまま、意識を失っていった。

 

 

(───何をしたのか、見えなかった───)

そしてそれは、叶にとっても同じこと。叶ほどの実力者すら一体藤照がどのようにして勝ったのか、理解することすらできなかったのだ。

 

 

「さて、叶君。これより私は彼を連れて箱庭に戻ります。今から君に言う人の記憶から久遠君の存在を隠して来なさい。のちのち面倒事になったら困るからね。では、よろしく頼むよ。」

 

そういうと藤照は、一瞬にして姿を消してしまった(・・・・・・・・・・・・・・)

 

 

「……消えちまった。理事長もきっと能力(ギフト)もちなんだろうが………さっき久遠の意識を奪った力と、今消えた力は、同じモンなのか………?」

「……だが、それよりも今は、与えられた仕事をこなすだけだ。憎んでくれよ?平宮 久遠──」

 

 

 

~ ~ ~

 

 

 

「………んん──ん?あれ、俺は………って、俺なんで寝てたんだよ!変なおっさんが来て戦おうとして……ってかここは?見た目は………保健室か?」

戦いの後、久遠が目を覚ましたのは、学校の保健室のような、小さい部屋のベッドの上だった。

自体を呑み込めない中、情報を得ようと立ち上がろうとした時、女性の声が聞こえた──

 

 

「──お、声がすると思ったら、よーやく起きたのね!元気そうで良かった★」

声と同時に姿を現したのは、久遠と同世代くらいの女の子だった。パーカーの着いた青い服に、長めの白いスカート。そして、黒く光った瞳には、品物を定めるようなものが込められていた。

 

 

「…………あんた、誰?」

 

「あ、ごめんごめん!名乗ってあげなきゃね!何が何だかで混乱してるだろうし。」

 

「私の名前は 沢之鷹(さわのだか) 癒羽(ゆう)。これからよろしくね?転入生さん♥」

 




次回、「教えて!癒羽ちゃん教室」
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