ギフテッドの箱庭   作:OK男爵

19 / 19
やっぱりナレーション的なのムズい
どうすりゃいいんだよちくせう


1-7 「共闘同盟」

「───組む、って言うのはどういうことだ?」

「そのままの意味。さっきも言ったでしょ?他の能力者(ギフテッド)との戦い……『異能決闘(グランド・ファイト)』って言うんだけど、その際のルールはお互い合意の上なら、殺し以外に制限はない。だから、2VS2だってOKになる。

そこで、あなたと組んで、一緒に卒業を目指さない?私も今0ポイントだから、同じタイミングになると思うけど……いい提案だと思わない?」

「………癒羽の目的が分からない。まだ出会ってばっかで、しかも能力(ギフト)だってお互い把握してない中、なんで俺を選ぶ?」

 

 

「うーん………気分、て言いたいところだけど、強いて言うならそうだなぁ………君の想い、かな。」

「想い?」

「うん。だって君からなんとしてでもここを卒業したい、てビンビン伝わってくる。

……実は私も、どうしてもここを出たい理由があるの。だからまぁ、利害の一致ってやつだね★」

 

(……嘘を言ってる気配は無い。もちろん完全に信じられる訳では無い……だが……)

 

 

「……断る選択肢は無いな。俺もここに来たばっかだし、慣れてる癒羽と一緒に行動出来るなら願ったりだ。」

「共闘同盟といこう、癒羽。あとから裏切ったりするなよ?」

 

「──ふふ、了解★私に任せたまえよ!百戦錬磨の癒羽と呼ばれた私に、不可能はないさ!」

「いやお前も0ポイントだろうが……ま、頼りにさせてもらうよ。」

 

 

「おうよ、相棒!」

 

 

 

~~ ~~~ ~~

「よし、もうすぐ君がこれから住むことになるところに着くよ!」

「……いや、ずっと長い廊下を歩いてただけなんだが……これ、外には出れないのか?」

「いや?ちゃんと建物の外にも行けるし、なんならほかの建物だってあるよ?ま、ここは森の奥の奥だし、森の中を進んで出ようとしてもある程度行くと変な結界にぶち当たって先に進めないんだけどねー。私の力でも無理だったよー( ; ; )」

 

 

 

「そういや、お前の能力(ギフト)ってなんなんだ?」

「ん?私の?私のはね〜──」

 

 

 

「おい、沢之鷹 癒羽。横の男は何者だ。」

癒羽の能力(ギフト)の話をしようとした瞬間、廊下に響き渡る低い声が聞こえた。その声のした方を見ると、そこには白い髪にに日本人離れした体格をした大男が仁王立ちしていた。

 

 

「うげえぇ〜、面倒なのに会っちゃった……」

「……なんだあいつ。見た感じ……外国人か?でもだとするとなんで日本語があんな流暢なんだ?もしかして実は日本大好き外国人オタク的な──」

「違うよバカもん。ここには世界中から能力者(ギフテッド)が集まってくるからね。多分誰かの能力(ギフト)で聞きとれるように翻訳されてるんだと思う。」

「へぇ〜、また便利な力があったもんだ。そういうのは世の中に出した方が人のためになると思うんだが……」

 

 

「無駄話は、いい。貴様は、何者だ。応えるが、いい。」

(………こいつ、強いな。俺の()が言ってる。)

ワディーレと名乗った男の姿を見て、久遠は自分の勘から警戒を強めた。

 

 

「悪い、気分を害するつもりはなかった。俺は平宮 久遠。本日付けでここに転入することになった。これからよろしく頼む。」

 

「丁寧な対応、感謝する。平宮 久遠、か。覚えて、おこう。」

 

(……あれ?そこまで悪い奴ではなさそうか?威圧感はすごいけど、ちょっと安心だな──)

 

「俺は、ワディーレ・シューエン。こちらこそ、よろしく頼む。」

「おう、なかよ「一体なんの用?用がないなら失礼するけど。」くしよーぜ、ってどうした癒羽?なんか当たりが強いような……」

妙に当たりが強い癒羽に疑問符を浮かべる久遠。そして、自身に当てられた嫌悪を意に介さないワディーレは、ゆっくりと話し始めた。

 

 

「用は、ある、沢之鷹 癒羽。平宮 久遠が、転入生だと言うのなら、俺が、案内しよう。同じ男同士、話しやすい、ことだろう。」

「あらあらお優しいことね★でも結構。私、久遠君と一緒に闘う相棒関係になったから♥」

 

 

 

「何、だと?今まで、闘う気のなかった、お前が、一体、なぜ──それに、共闘、するなら、そこの、平宮 久遠よりも、俺の方が、向いている、だろう。」

「そんなのあんたに関係ないでしょ?とにかく、もう決まった事だし、ほっといてね〜。」

 

 

「断る。俺は、お前のことが、好きだ(・・・)。お前の横に、立つ男は、俺で、ありたい。」

(いや純愛じゃねーか!俺めちゃくちゃおじゃま虫じゃん!ほんとごめんなさい!あなたが正しいと俺も思うよ!)

突き放したように言う癒羽。だが、ワディーレは、引き下がる様子を見せない。そんな様子を見て久遠は、ワディーレに対して罪悪感を覚え始めた。

 

 

 

「それに、入ってきた、ばかりの、平宮 久遠が、闘えるとは、俺は、思えない。」

(はーい、ごもっともでーす!返す言葉もございませーん!)

 

「はぁ〜、しつこい!そもそも私はあんたのこと大っっっ嫌い(・・・・・・)だし!あんたと組むのだけはありえないから!

それに、久遠君はあの叶君に勝ってるスーパールーキーなの!役不足なんて私は思わない!」

「何?あの、藤ノ尾 叶に、勝った、だと?そんなこと、は、ありえない。」

「悪いけど事実。じゃ、私たちはこれで。これからは私に付きまとわないでよね〜。」

そう言うと、ワディーレはついに言い返さなくなってしまった。

 

 

 

「……なぁ、さすがに言い過ぎじゃないか?」

「いーや、わかってないのよ久遠君は!あいつがどれだけウザったい男かを「おい。」──!な、何?」

もう折れてしまったか──そう思われた瞬間、再びワディーレが口を開く。

 

 

「藤ノ尾 叶に勝った、と、言うのなら……その実力を、見たい。本当に、沢之鷹 癒羽に、ふさわしいを持つ者か、どうかを。」

「俺は、お前に、『異能決闘(グランド・ファイト)』を、申し込む。」

 

 

 

「………はぁ?あんた本気なわけ?学園最強(・・・・)のあんたが、ここに来たばっかの久遠君にタイマン勝負って………冗談じゃないの?」

「………え?この人って学園最強なの?いや、確かにそんなオーラはムンムン感じてたけど……」

突然の『異能決闘(グランド・ファイト)』宣言に驚きを隠せない癒羽を横目に、久遠はワディーレが学園最強だと聞き、彼の底知れないオーラに対して納得していた。

 

 

 

「俺は、平宮 久遠に、聞いている。どうする?受けないなら、受けないで、構わない。ただし、俺が、お前を、認めないと、いうだけ、だ。」

「ちょっと、久遠君!こんな見え見えの挑発に乗らないでよ!」

 

 

(──ここで逃げるのは、簡単だ。受けなくても、俺はこのまま学園?生活を送っていけるだろう。)

 

 

「──でも、ここで逃げるのはなんか嫌だね。俺にだって譲れない誇り(モン)てのはある。」

「は、はぁ?久遠君、何言ってるの!?」

 

「──ほう。その、心意気や、よし!」

久遠の返事を聞き、ワディーレは口の端を吊り上げる。

 

 

「ただし、条件がある。

こっちは、俺と……癒羽の2人で闘わせてもらう。」

 

 

「……ほう?」

 




次回「異能決闘」
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
一言
0文字 一言(任意:500文字まで)
※評価値0,10は一言の入力が必須です。参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。