美蘭菜と零が生まれたのと同時刻、ある男が
レナの
「こんにちは、諸君。実験の成果はどうかな。」
「……!!こっこれは!藤照総理!わざわざこんな所までお越し頂き有難うございます!」
「例などいらないよ。ところで、
「総理の側近の方でございますか!あの方のこと………『
「……素晴らしい。あぁ素晴らしい!
遂にあの女の
全ては、私の世界のために………」
「後ほど彼に伝えて欲しい。
必要な人員は用意してある。計画はすぐにでも実行しろ、とね。」
《center》~ ~ ~《center》
「ミラナ〜!レイ〜!私がお母さんですよ〜!」
「あ〜」「だぁー」
「キャー!ミライ今の声聞いた!?めちゃくちゃ可愛い〜!昇天しちゃう!」
「……そんなレナも、可愛いなぁ………」
「……ッ!い、今はそんな話してるんじゃないの!とにかく、ミラナとレイが可愛いのっ!」
「ふふっ、それもそうだね。それに、またクレイさんにも見せてあげたいね。」
「そういやまだクレイさんは見てなかったわね。
ふふん、この可愛さを見たらその場で気絶しちゃうんじゃないかしら?
……そうだ!今のうちにクレイさんに2人のこと伝えておきましょう!無事に産まれたからまた見に来てください、って。」
「確かに、なんならボクが今から行ってくるよ。ちょうど今日の夜ご飯の食材も買いに行きたかったし。」
「あ、ならお願いするわね。後、今日のご飯は2人が食べられるようなのにしてね!」
「任せて!ボクもここ数年でプロ顔負けの料理スキルを得ていると自負しているからね!」
「じゃ、行ってくるね。2人の事、頼んだよ。」
「分かった。ミライも、気をつけてね。」
「りょーかい!」
ミライが出掛けた後、レナは家の家事を始めた。
「『GLOW』の方もおやすみ貰ったし、しばらくは家の事に尽力しましょうかね。
……あら、2人とも寝ちゃってる。さっきまでは起きてたのに。」
「……ふふ、寝顔も可愛い。まるで天使ね。」
(………私、今めちゃくちゃ幸せだなぁ、昔からは考えられないくらいに。生きる希望なんて私には無いものだって思ってたけど、案外簡単に手に入るものね。出会いって言うのかしら。)
ミラナとレイの寝顔を見ながら、レナは今の幸せを噛み締める。
だが、そんな時間に終わりを告げるかのように、玄関のチャイムが鳴る。
(あら?こんな時間に何かしら、宅配?)
「こんにちは〜、宅配で〜す。平宮 レナさんにお届け物で〜す。」
「はーい、今行きま〜す!」
宅配の人から渡されたのは、一通の手紙だった。
「手紙……?」
「ああ、その手紙に関してなんですけど、差出人の人から、レナ一人で見て欲しい、と言われてます。
じゃあ、失礼しました〜。」
「……ありがとうございます。」
(……ひとりで?なんでそんなことを……なんかキナ臭いわね……)
家の中に戻り、ダイニングテーブルの上で手紙を開くレナ。
「……………は?
……ふざけてんじゃないわよ…………!!!」
しかし、その内容を読んだ途端、レナは形相を変えて家を飛び出してしまった。
手紙にはこう書かれていた。
『君の家から1番近い山の奥まで来て欲しい、早急に。
来なければ、君の家族の無事は保証できない。』
平和な暮らしに、暗雲が立ち込めようとしていた。
次回、「レナ」