ランペイジ・バレット ~ソシャゲみたいな世界に転生した俺が必死で生き抜いていく話~   作:捻れ骨子

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ちきちきましんですれーす2 ~じごくのきるろーど~
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 5周。半分が、終わった。

 インターバルのためピットに戻った各マシンとドライバー、ライダーは、後半に向けてメンテナンスを行い、休息を取っていた。

 休息を取っていたというか。

 

「良く生きてんな俺……」

 

 半死半生だった。

 いや身体的にダメージがあるわけじゃないんだが、精神的にこう、きつい。

 具体的にどういうことだったのかというと……。

 はい回想スタート。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さあ波乱の1週目がやっと終了! 地雷、鉄球、ビル倒壊、水攻めと続いて、さらに落とし穴、マルバツ式選択コース、アリジゴク、ジャンプ台等々数々の障害を乗り越えての1週です! だがしかし! 散々無茶苦茶やった後の2週目からはどうなるのか!いやどうするつもりなんですかイケハタさんっ!」

「ふふふ、何も考えていないと思って?」

 

 そう言ってイケハタ氏はコースを指す。  

 

「ご覧なさいな! 散々ぶっ壊したりぶっ倒したり水浸しにしたり堀りまくったりしたコース! 参加者達がくぐり抜け破壊した全てが! ()()()()()()()()()()()()()()()()! その上でさらに新たなギミックが参加者達を襲うのよ! さあここからがサバイバルの本番! 脱落せずに、いいえ生きてこのレースを終えられるかしら!?」

 

 この胴元ノリノリだった。……オペ子じゃねえけど2、3発くらい殴っても良いよな?

 ともかくイケハタ氏の言ったとおり、ぐちゃぐちゃになったコースを放っておいたのは、そう言う理由があったらしい。つまり周回すればするほどレースの難易度は上がるって寸法だ。確かにまあ、変化には富むがね? オレらの危険が危ないんだが?

 ……やめよっかな~。しばらく貯蓄で保たせられるとは思うし。

 

「あ、後契約書に書いてあるから忘れてないと思うんだけど、このレース、リタイヤと最下位には()()()()()()()()()()()

 

 ………………。

 よし殴ろう。絶対に。

 こうして俺はイケハタ絶対殴るマン2号となった。いやそんなこたあどうでも良いが。

 あんにゃろう、どうあっても俺たちを逃がさない気だな? さすがに本気で敵に回したくないだろうからバラエティ的な冗談ですむ程度の物だろうが、気分的になんかこう、いやな物だ。

 くっそ、死に物狂いでやりたかないが、かといってビリにもなりたくない。中途半端に手を抜こうにも――

 

「どけえええてめェら! 邪魔すんなああああああァ!」

大義(じぶん)のための、犠牲となれ」

「ふむ、罰ゲームを恐れるつもりはないが……勝負から降りるのも面白くない。そうであろう?」

「はっ! 御意であります!」

「面白い趣向だ。興が乗るという物!」

「よし殴る。表彰台昇ってあのカマ野郎殴る」

「まあ、一言ぐらい文句を言う権利は、わたくしにもありますわよね」

『……ケテ……タスケテ……』

 

 約一名を除いてみんなノリノリだった。半端してたらびりっけつ確定じゃねえかちくしょう。そういう意味では上手いこと焚き付けてきやがったなイケハタ氏。参加者の安全や心情よりも、エンターテイメント性を重視したか。確かにやる気を無くさせたら興ざめも良いところだからな。やらされてる方はホントたまったモンじゃないが。

 

「とにもかくにも、何とか乗り切るしかないがね、っと!」

 

 ごこっ、シフトを切り替え、最終コーナーからの立ち上がりで加速。メインストレートを最速で……といきたいところだが、スタート地点からすぐは地雷原でボコボコ。その次が鉄球で抉られ、第1コーナー直後はビルの倒壊で瓦礫の山だ。ラインを選ぶどころじゃない。速く、それでいて慎重に走る必要があった。

 あったんだが。

 

「はっ! 道がまともじゃねェんなら、こうすりゃいいってナァ!」

 

 咆吼して木刀を担いでからの、ごんぶとビーム。総長が放った一撃は、地面を抉り、瓦礫や凹凸を有象無象の区別無く吹き飛ばす。

 おい、慎重に走る必要性を即座に消すなや。ありがたいけど。

 

「もう、ダメだァ!」

 

 なんかビームの最中にガチムチバニーが消えていったような気がしたが、気のせいだろう。そんなことより総長のテック技によって、ある程度道が均された。

 

「なるほど、やるな。ならば……博士、【VBC】を使いたい。許可を」

「ふむ、アレを使うか。よかろう、許可する」

 

 む、ダイチ氏が前に出た。何かやらかす気だな? ……と思ってたら、第1コーナーの手前で変形してパワードスーツ形態になり、そのままカーブという名の曲がり角に飛び込む。その後を追うように何かが飛来してきた。

 それは何か太い筒状の物をぶら下げた、大型ドローン。後を追うようにコーナーに飛び込んだ俺たちに目の前で、それは吊り下げられていた物を切り離した。

 そいつは……もうパワードダイチ氏でいいか。彼が受け取り、いや腕部と腰のジョイントを介してドッキングする。その姿は。

 

「大砲? いや、あれは――」

「パワードスーツ用ビーム砲、VBC(ヴァンガードビームカノン)。試作品だがその威力、刮目して貰おうか」

 

 ちょっと待てぇい! ビーム砲って……最近軍で大型艦艇に積むかどうか検証中ってシロモノだぞ!? パワードスーツで運用できるほど小型化したって言うのかテンドウ女史(あのマッド)は!?

 とか俺が目を見張る間に、パワードダイチ氏は容赦なくぶっ放す。轟音が響き、閃光が奔ったその後で、瓦礫の山に大穴が空いていた。

 

「おうちにかえりた~い!」

 

 またなんか閃光の中にガチムチが消えたようだが気のせいだろう。

 

「一発で焼き切れるか。まだ改良の余地はありそうだな」

 

 ともかく空いた大穴に、ビーム砲を破棄して再び変形したバイクを駆り、ダイチ氏が飛び込む。

 

「おおっと予想外の大盤振る舞いだァ! 参加者も容赦なし、目の前の障害を全て消し飛ばす勢いで突き進んでいきます!」

「あらあ、仕掛けようとしていたうちの子たちも一緒に吹き飛ばしてるわね。ま、あの程度でどうにかなるほどヤワじゃないし、後でボーナスに色付けときましょ」

 

 あ~もう、めちゃくちゃだよ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




解決方法は脳筋。
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