ランペイジ・バレット ~ソシャゲみたいな世界に転生した俺が必死で生き抜いていく話~   作:捻れ骨子

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【殺し屋】

 

 

 

 

 

 ※グラジアside

 

 

 走る。ただ走る。

 テック【隠蔽(コンシールド)】により、私の姿は周囲から認識しにくくなっている。最初から()()()()()と知られていると効果が発揮できないという欠点はあるけれど、知らなければほぼ気づかれることはない。上位の探索系テック持ちであれば探り当てることはできるだろうけど。

 ともかく私は姿を隠したまま、路地を走り続けていた。その行く手に現れる邪魔者は、必要が無ければ無視し、障害になるようであれば始末して先を急ぐ。まったく、故郷で()()のへましたときと同じね。

 

 私は故郷で、それなりに裕福な家庭に生まれた……というのは表向き。小金持ちに見せかけた裏組織の顔役。それが私の両親だった。

 そんなところに生まれた私は、幼い頃から殺しの技を仕込まれた。とは言っても、親からすれば出来損ないであったらしく、虐待じみた訓練を絶え間なく受け続けた。肉体的なしごきはもちろんのこと、致死量ギリギリの毒物を食事に混ぜられたり、精神的に追い込まれたりと色々やってくれた。おかげで死の境を彷徨ったことも一度や二度ではない。私は未だにそれを恨んでいる。

 

 そんな生活も、ジュニアハイの年頃に終わりを迎える。敵対勢力の襲撃で、私の両親が同胞と共に命を落としたからだ。所属していた組織は混乱し、私のような出来損ないの殺し屋なんぞに構っている余裕はなかった。その隙を突いて地下に潜り、組織から逃れたってわけ。

 ちょうどテックの素質に目覚め、訓練を受ける最中だったというのも運が良かった。親は育成中であることを理由に、私がテック使いであることを組織に報告していなかった。だから余計に意識を向けることはなかったようだ。恐らくは自分たちの切り札としておくつもりだったのだろう。そのことだけは感謝しておいてやる。

 

 ともかく、私は自由を得た。そして、そこから先は生き延びるのに必死だった。

 最初はストリートで粋がっているギャングもどき相手に強盗まがいの行為を繰り返し、ある程度の資金と立ち位置を得てから()()に手を付け始めた。もちろん私ができる仕事と言ったら殺すことだけだ。ネットを介してちんけな仕事を請け負い、こそこそとネズミのようにゴミ蟲を狩る。そんなライフスタイルを確立していった。

 

 殺しの仕事をやる上で私が取った手段は、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()。といったものだ。裏社会では恨みを買っている人間なんぞいくらでいる。それを殺したいやつもだ。 普通なら依頼が持ち込まれるのを待つものだろうけど、どうせ殺すなら私は()()()()()()()()()()()()()()()。具体的には自分の親や組織の連中のような、ろくでなしを。

 だからそのようなやつに目を付け、そいつに恨みを持っている者に話を持ち込んでいった。報酬やコストパフォーマンスなどは度外視。 場合によってははした金どころか小銭でも引き受けた。仕事をすると言うよりクズを殺すのを理由を付けて楽しむ、といった案配だ。なんのことはない、私自身も大概クズでどうしようも無い人間だと言うことである。

 

 そんなものだから外観なんて気にしない。常にスエットでボサボサ髪。楽だし一見殺し屋には思われない。そも私ごときが着飾ったところでたかが知れている。ろくでなしはろくでなしらしい格好をしていればいいのだ(と本気で思っていた)。まあ身だしなみに気をつかわない分出費は抑えられるし、普段は引きこもってカトゥーン(アニメ)やゲーム三昧だから外見なんて気にする必要ないし。

 

 そんな感じで、お気楽極楽殺し屋業を営んでいたら……いつの間にやら弱き人々の恨みを晴らして悪党を狩るダークヒーロー、みたいな扱いをされていたのはどういうことだよ(白目)。

 そりゃ確かに親を殺された子供とか恋人殺されて娼婦に落ちた女とかに話持ちかけて仕事したことはあったよ? けどそれはクズを殺す理屈づけでしかないし、()()()()()がヒーロー扱いとか笑い話にもならない。世間は見る目がないにもほどがあった。

 そういった事実からかけ離れていた評価をされていたせいだろうか。苛立っていた私はドジを踏み、当局に逮捕される。そこからなんやかんやあって東洋の島国送りだ。平穏無事な人生を送れるとは思っていなかったけど、急展開過ぎるでしょ。

 

 ……まあ、この国が思った以上に過ごしやすいのは計算外だったというか何というか。そう簡単にクズどもを殺せなくなったのは少々不満だけど、考えようによっては来訪者ってうのも、()()()()()()()()()()()()()と言う見方もできる。そう見なすことによって私も妥協できた。存外探索者ってのも性に合っているかも知れない。

 その(比較的)穏やかな日々が邪魔されようとしていることに、私はわりと腹を立てているようだ。 平穏を邪魔するようなヤツはクズに決まっている。つまり……殺し(やっ)ても良いって事だね?

 駆け抜けながら、私はうっすらと笑みを浮かべていた。()()を助けるって理由があるのならば、容赦も我慢も必要ない。存分に、狩らせて貰う。(←なおこの時点で隊長とのあれこれは、すっぽり頭から抜け落ちている模様)

 

 向かう先、対策機構の戦闘指揮車が待機しているはずの場所が見えてくる……ってぇ!?

 

「ゾンビパニック!?」

 

 そこでは無数の有象無象が指揮車に集る、映画さながらの光景が展開されていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ※キャラ紹介

 【グラジア】

 

 

 名前の由来は英語の恨みを抱く(グラージ)から。本名らしき物はあったが本人が捨てた。

 

 本人が語っているとおり、裏社会の殺し屋として育てられた。なお両親は()()()()()()()()()()()()、愛情と情熱を込めて育てていたつもりだった。はた迷惑な毒親である。

 ともかく両親の死をきっかけに逐電。地下に潜ってフリーの殺し屋として生きてきた。

 

 本人も自覚しているが快楽殺人者の気があり、鬼畜外道をいたぶり殺すことが至上の娯楽と思っている。反面弱者にはさして興味が無く、それ故に手出しすることは少ないが、弱い人には優しい実はいい人と勘違いされることが多々ある。実情は仕事のために殺すのではなく殺したい相手を殺すために仕事を選ぶヤベーの。

 

 普段はボサ髪にスエットという姿で目隠れ状態から恨みがましい視線を向ける様相で、言動も妬み嫉みを前面に押し出したものだが、きちんとした格好をすると美少女にしか見えず、言動も変化する。これは彼女の普段の言動が半分演技であり、格好に引きずられている部分があるため。本人には自覚がなく、未だそのことに気がついていない。

 

 紆余曲折あって当局に捕縛され封印都市に送り込まれた。来訪者を鬼畜外道と見なすことで心情的に妥協し、結果探索者として優れた適性を見せることとなる。本人も意外に向いていると感じているようだ。なお普通に鬼畜外道を殺す機会があればはっちゃける模様。

 ワイヤー付きナイフと、隠密、デバフに特化したテックを駆使して戦う暗殺者系。

 

 外観のモデルだが、普段は漫画【私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!】の【黒木智子】。きちんとした格好をするとゲーム【ウマ娘プリティダービー】の【マンハッタンカフェ】。

 イメージソングは山崎ハコで【呪い】。

 

 

 

 

 

 

 

 

 




割とガチめにダークサイドどっぷり系残念美少女。
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