ランペイジ・バレット ~ソシャゲみたいな世界に転生した俺が必死で生き抜いていく話~   作:捻れ骨子

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どんどん増えるUAとお気に入り。ありがたやありがたや。


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「援軍が来るまで10分。さてそれまで保てば良いが」

 

 左手のリストバンドに似た通信機器、【リングコム】でGS本部に連絡を取り、援軍を要請した。残ってた面子で駆けつけると言っていたが、どうにも状況はよろしくない。

 次から次へと現れる襲撃者たち。お嬢の身柄を狙うにしても大げさに過ぎる。

 

「この町に()()()()()()()()をありったけ突っ込んで来たみたいだな。何やった、お嬢」

「わかんないけど、最近やたらと監視されてるってみんなが言ってた」

 

ふむ、()()()()()。機を窺っていたと言うことか。この町は入るのは容易くとも出るのには少々手間取る。人一人とはいえ、()()()()()()()()()()を連れ去って行くというのは難しかろう。恐らくこの機会が最初で最後、くらいの感じなのではなかろうか。

 ならばそう簡単には引くまい。目的を果たすか全滅か、そのどちらかしかなかった。

 

「ならばまだ戦力の投入があるか」

 

 俺は敵から奪ったアサルトライフルのボルトを引き、装弾してチャンバーチェックを行う。物はピカティニレールやキーモッドタイプのハンドガードを備える、モダナイズされたAK系だ。色々と弄られすぎて原型が正確には分からない。多分出所を曖昧にするという意味もある。まあ使えりゃなんでもいい。

 AKの予備マガジン(当然敵から奪った)をカーゴパンツのポケットにねじ込んで、俺は言う。

 

「お嬢、()()()()。そろそろまともな反撃に出る」

「え? 大丈夫なの? 無理する?」

「無理はせんさ。そういう場面でもない」

 

 きっぱりと断言する俺。どことなく不安があるのだろう、困ったように眉を顰めるお嬢だったが、意を決したようにまぶたを閉じた。

 再び開かれた彼女の目は、強い意志の力と虹色の輝きを宿している。同時に俺の脳裏には、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 フュー(希少)テック【天の眼(ジーザスアイ)】。周囲の気配や地形を感覚的に捉え、俯瞰の視点から見たように感じ取れる能力。さらにそれを周囲の人間に伝達する事も出来る。彼女がよく使うテレパスは、この能力の余技に過ぎない。

 俺が彼女を主人公だと推測しているのはこういうわけだ。どう考えても指揮官系主人公の能力だろこれ。実際お嬢は指揮官として雇われて、めきめき実力を上げて頭角を現してきているし。

 まあともかくこれで俺は自分と敵の位置を客観的に把握し、なおかつお嬢の指揮の下動けると言うことだ。

 

「今いる連中を一掃して移動する。良いポイントを教えてくれ」

「こっちの、多分これがスナイパー。こことこっちに密集してるみたいだから、こことここなら良いポジションが取れるよ」

 

 頭の中の俯瞰図に、手書きのようなマーキングが施されていく。お嬢のイメージがそのまま反映されるようだ。漫画のようだが、その内容は正確で的確だと今までの経験から分かっている。

 下準備として自分の身体能力を全体的に増強。次いで武器の火力、射程距離、命中精度も同様に。俺は自分にも他人にも、武器や道具にも増強をかけ能力を上げることができる。さらには工夫すれば身体の治癒力を増強し、怪我を回復させることだって可能だったりする。ただの増強でも鍛えりゃこのくらいはできるようになる。

 

「そんじゃ行ってくる。動くなよ。……3、2、1」

 

 ゼロと言う代わりに駆け出す。走りながら先ずはスナイパー。不安定な状況でも、能力を増強された謎AKはスナイパーライフル以上の精度を出す。強化された視覚の中で、スナイパーを仕留めたのを確認。次いで指切りバーストしながら敵集団の中に突っ込む。反応できずに次々と倒れる敵を尻目にAKのマガジンを弾き飛ばすようにイジェクトして交換。まともに反撃される前に中央から切り崩していく。

 すぐさまにAKは予備マガジンまで使い切って弾切れ。そいつを向かってきた敵に投げつけ、怯んだところで懐から抜いた銃を向け発砲。残りの敵をハンドガンで仕留めマグチェンジ(マガジン交換)。倒れた敵からまだ弾が残っているAKと予備マガジンを回収し、お嬢の元へと戻った。

 

「こんな所か。だがすぐ次が来る。移動しよう」

 

 奪ったAKの残弾と、作動不良がないかを確かめ、お嬢に移動を促す。

 しかし。

 

「……おかわりが早いな」

 

 敵の増援の方が早かった。彼方から、轟音を立てて現れる存在が複数あった。

 

「【重装強化歩兵】か。随分と張り込んだようだ」

 

 所謂パワードスーツ。それが6、7体。戦車よりも安く、戦車よりも小回りが利き、そして戦車を()()()武器を携帯できる。タンクハンターとも呼ばれるそれは、戦車を狩る為に生まれた近代兵器であった。

 ロマンはロマンだが、歩兵に比べればマシ程度の防御力しか無い、一度転けたら自力で起きるのは難しいなど、数々の欠点を持つ。しかし生身の人間からすれば脅威であることには違いない。

 それに戦車に比べれば安いとは言え、1体何千万から1億はする代物だ。それをあれだけ揃えられるとなると、バックについているのはかなりの資金力を持っている存在だろう。

 

「さて、あれを相手にするとなると、少々面倒なんだが……」

 

 俺の知ってる範囲の戦闘力なら良いんだが、テック関係が絡むと厄介だ。それでも俺一人なら何とでもなる。だがお嬢を庇いながらとなれば、難易度は爆上がりだった。絶体絶命と言うほどでは無いが、窮地と言って良い。

 と、なると。

 

「……やっぱり保たなかったか」

 

 ()()()()()()()

 重装強化歩兵が、手に備えたガトリングガンをこちらに向ける。おいおい、お嬢の身柄を確保したかったんじゃないのか。俺は呆れるが、そんなこと知ったこっちゃないとばかりに束ねられた銃身が回転を始め――

 突如銃撃と砲撃が、強化歩兵たちを襲った。 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




要は戦闘場面を表示する能力。
そして隊長の地味なヒサツワザ炸裂。
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