ランペイジ・バレット ~ソシャゲみたいな世界に転生した俺が必死で生き抜いていく話~   作:捻れ骨子

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 整備場をかねたガレージ。そこには黒塗りのデリバンに代わってごっついトラックが3台ほど駐まっている。その他にはダイチ氏が使っていたバイクと同じ物が数台、整備を受けていた。

 

「あのバイク、正式装備になったのか」

「お遊びとは言え、封印都市でもトップクラスのテック使い相手に渡り合ったのでね。スポンサーのごり押しでこんなことに」

 

 肩をすくめるダイチ氏。確かに多機能高性能なマシンだが、癖が強いんだよなあこれ。ダイチ氏以外に使いこなせるのかね。

 そんなことを思いつつ、テンドウ女史の言葉に耳を傾ける。

 

「さて、まずは貴方から色々と聞かせて貰いつつ、うちの装備をお目にかけよう。……それとネクスティスの実働メンバーも紹介させて貰う。カワシタ君?」

「はい、呼んでくるっす」

 

 奥に引っ込む整備士。ややあって。

 

「モリ・サコンです。ネクスティス副長および第2小隊長を務めています。よろしく」

「しょうか……自分はイズミ・カナメであります。第3小隊長を務めております」

「ハナゾノ・マイ。第4小隊長です」

 

 現れたのは小隊長クラスのメンバーのようだ。全員身体にフィットしたボディスーツにジャケットを羽織っている。

 ふむ、モリと名乗ったのが警察関係、イズミってのが元軍人、ハナゾノって女性は公安か陸軍情報室の出、ってところか。色々なところから人材を集めたらしいが、多分スポンサーの意向もあるんだろう。深くは探るまい。

 

「では早速だが、貴方が交戦したテック使いはいかような存在であったか、説明を聞こうか!」

「唐突だなあ、まあ良いが」

 

 この御仁(テンドウ女史)にまともなコミュニケーションを期待するのは無理筋のような気がしたので、俺は素直にアレとの戦い、能力をある程度説明してやる。

 

「……とまあそんな感じだったんだが、どうよ、ネクスティスご自慢のテックジャマーで、封じられそうか?」

 

 一通り話を聞いたテンドウ女史は、ふうむと考える。

 

「上位のテック使いを封じられるのは証明されているが……そこまで規格外だと分からんな。複数のジャマーを同調させればあるいは……」

「出力だけでテックジャマーを無効化できると? それは理論上大型来訪者以上と言うことになるが、話を聞いただけでそこまでと判断できたのか博士?」

 

 ダイチ氏の問いに、片眉を上げて答えるテンドウ女史。

 

「あくまで可能性の話だからね。何しろ()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()。可能性だけなら大型来訪者を超える存在だってありうる。想定するのであれば、最悪の状況だろう」

 

 なるほど、道理。(←最悪の状況を想定して備えるヤツ。なお現実はいつでも斜め上)

 ダイチ氏は納得したのか、頷いて見せた。

 

「最悪の状況、なるほどな。……確かに、現状で大型来訪者に対抗できるかどうかはまだ未知数だ。何しろダンジョン発生最初期に現れて以降、大型の目撃例はほとんど無い」

 

 ダイチ氏の言うとおりで、強いて言うならデミドラゴンと呼ばれる、龍のような形状をしたものが準大型として扱われているが、それ以上のものは現在ほぼ見受けられない。ダンジョンという限定された空間では稼動しにくいせいなのだろうという推測がされているが、実際の所はどういう理屈か不明だ。

 もっとも、ネクスティス(ここ)は大型との交戦も視野に入れているようだがね。以前使ったビーム砲とかパイルバンカーとかそれ用だろう。まだ未知数というのは装備が未完成だから、って所かな。

 だが、()()()()()()()()()()()()()()()も想定できるんだよなあ。

 

「戦闘能力については色々考察してくれれば良いが、もう一つあんまり面白くない情報がある」

「面白くない情報? 何かね」

 

 訝しげに目を向けるテンドウ女史に、応える。

 

()()()()の話も聞いていると思うが……それが()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()?」

「「「「「あ」」」」」

 

 俺の台詞に、テンドウ女史だけでなく、その場にいた全員が声を出した。

 

「……横から失礼しますGS隊長。それはもしかしなくても、たとえばGS本部やこの場所に、突然(カントウ・メガ)が現れるということなのでは……?」

 

 恐る恐るといった感じでモリ氏が聞いてくるが、その通りなので頷いてみせる。まだやられていないので技術的には完成していないと思うが……俺が向こうさんなら絶対に狙う。別にヤツでなくとも、バンカーバスターでも放り込めば事足りるからな。最低でも転送装置の改良は進めるわ。で、俺が思いつくんだから向こうも絶対思いついてるわ。正直時間の問題だと思っている。

 

「小官思うにそれは所謂大ピンチかと!?」

「大ピンチどころか詰んでる。GS隊長、対策の見込みは?」

 

 泡を食ってるイズミ氏にツッコミを入れてから、冷静に問うてくるハナゾノ女史。対策、ねえ。

 

「一応うちでは即応できるよう徹底している。まあ付け焼き刃だな。そして連中の追跡と転送装置の解析だが、どっちもめぼしい成果は上がっていない」

 

 今のところこれといった対処法がない。即応して殴り返すくらいはできると思うが。

 

「これはうちの新装備のお披露目とかやっている場合ではなさそうだな博士。……博士?」

 

 ダイチ氏が語りかけるが、テンドウ女史は何やら思案して耳に入っていないようだ。

 ややあって彼女は俺の方を向いた。

 

「隊長氏、一つ提案があるのだが」

「何か?」

 

 テンドウ女史は至極真剣な表情で言う。

 

「その転送装置の実物、私に調べさせてもらえないかね?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




黒いのの新装備を見せるはずが、なんか話の風向きが変わったわね。
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