ランペイジ・バレット ~ソシャゲみたいな世界に転生した俺が必死で生き抜いていく話~   作:捻れ骨子

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明けましためでたい
今年もよろしゅうに


人が作った物ならば、人に抗えぬ道理無し……だったらいいな
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 GS本部会議室。その場所では現在、GSと異世界探索機構、そしてネクストテクニクスの合同会議が開かれていた。

 

「ご足労願い、感謝する。各々思うところもあるだろうが、集まって貰った者たちには情報共有をする必要があると判断したゆえ、この場を設けさせて貰った。ご了承願いたい」

 

 いつになく真面目な態度で壇上に立つテンドウ女史。いつものように趣味に走っている場合じゃないと自覚したのだろう。

 会議室にはそれぞれの組織の主要なメンバー。そしてオンラインで各勢力から幾人かお偉いさんが参加している。それぞれの思惑など後回しにし、情報の共有をしなければならないと俺たちは判断した。

 

「呉越同舟、と言うわけでもないが、これは本当に必要なことなのかね?」

 

 オンラインで参加している一人、ネクストテクニクスの関係者が質問を投げかける。テンドウ女史は重々しく頷いた。

 

「無論。しかし百聞は一見にしかずと言う言葉もある。私の解説を見て貰ってから判断していただきたい」

 

 有無を言わさぬ迫力に、問うた方は「う、うむ……」と引いた。

 ……今までに無いまじめっぷりに動揺してるとかじゃないよな?

 まあそれはともかくとして、テンドウ女史は早速説明を始めた。

 

「これが件の転送装置だ。もうすでにお手元にデータは渡っていると思うので詳細は省く」

 

 画像に映し出されたのは、分解された転送装置。テンドウ女史はポインターでその一部を示す。

 

「私が注視したのは、このテック波動を吸収する装置、仮にコンバーター(変換器)と呼ぼうか。材質はありふれた物だが、構造がよく分からない。その理由に関しても仮説があるが、それは後にするとして」

 

 画像が変わる。装置の簡単な構造図だ。

 

「コンバーターから取り込んだエネルギーを増幅し、制御システムで何らかの指向性を持たせて配線から放出する。簡単に言うとこの装置はそういう物だ。で、何をエネルギーにしてどうやって空間に干渉しているのか、そこが分からなかった。もちろん私もどういう原理かはさっぱりだったわけだが……そこに疑問が生じた」

 

 テンドウ女史の目が細められ、鋭くなる。

 

「GSの技研、異世界対策機構の技術部、そしてこの私。それぞれが様々な技術に触れ、それなりの知識と経験を蓄えてきている。そんな我々がさっぱり理解できない? あり得ない、とまでは言わないが不可解だ。まず現在の人類の技術では()()()()()()()()()()()()()()()()()()()。それが一足飛びに、何の前触れも前提となる技術や理論もなく開発される。そのようなことが起こりうるのか。当然の疑念だろう」

 

 技術者としてのプライドがあり、理解できないことを誤魔化している、とは思わない。彼女は逆に分からないことがあれば理解できるまで調べようとするタイプだ。それと同時に、勘の鋭い人間でもある。

 そんな彼女がどういう判断を下したのかと言えば。

 

「しかし、我々は空間に干渉する術があると知っている。()()()。そして()()()()()()()()()()()()だ。空間制御系のテックは皆の知るところであるだろうし、ダンジョンは構成そのものが空間をねじ曲げて存在している。そう言った事実を踏まえた上で思いついたのだよ。件の装置は()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()、もしかしたら()()()()()()()()()()()()()()()()()とな」

 

 彼女の勘が鋭いと感じるところがこれだ。俺みたいなヒャッハー枠だと精々密かに誰かがテックを模した技術を開発したんだろうと想像するくらいしかできない。

 

「テック波動をエネルギー源としている、と感じたのはそれと同時だ。もっともその時点では勘なので確たる物はない。だから実証してみた」

 

 再び変わる画面。それはあの時テンドウ女史が即興で組み上げた、コンバーターと配線をつなぎ合わせた物だ。

 

「これは装置の最低限の機能、エネルギーを取り込んで配線端子に伝えるだけの物だ。これのコンバーター部分()()に、GS隊長氏のテック、増強を使って貰った。結果がこれになる」

 

 画面転換。今度は撮影機器で記録した動画だ。俺がコンバーターに向かってテックを使っている様子が、サーモグラフのような形で映し出されている。

 俺のかざした手から、テックの波動がコンバーターに向かって放たれる。それは吸い込まれるようにコンバーターに取り込まれ――()()()()()()()()()()()()()()()。その意味が分かった人間の間に、どよめきが起こる。

 

「分かったかね? 限定して放たれたはずのテック、その波動が伝達している。しかもよく見てみたまえ」

 

 女史が指し示したのは、俺の手だった。時間がたつにつれ放出されるテック波動が減少している――コンバーターに吸収される量が増えているように見える。

 

「このようにテック波動に反応し、吸収量を増やす機能もあるようだ。……ここから先は推論になる」

 

 テンドウ女史が真剣味を増した。

 

「構造含め、コンバーターのメカニズムは不明なのは先ほども言ったとおり。そして今までのテック対応技術も()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()。あくまでテックの力を上乗せすることが前提、と言った物がほとんどだ。つまり今までの技術の発展系ではないと考えられる。全く未知の技術ではあるが、材料、構成から見ると人の作った物には違いない。ではどうやって作ったのか」

 

 眼鏡の底の瞳が、ギラリとした光を宿す。

 

「この装置自体がテックによって作られたならば。正確には()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()。そう仮定すると構造が理解できないのも不思議ではない。技術ではなくテック能力の一部なのだから、作った本人以外には分からない物になるだろう。或いは制作者も()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()。もちろん実際稼動している以上理屈はあるのだろうが、その解析には時間がかかるだろうな」

 

 彼女が出した結論。それは推測に推測を重ねた物ではあるが。

 否定できる要素もなかった。 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




年明け一発目から適当な屁理屈をこねくり回してみる。
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