ランペイジ・バレット ~ソシャゲみたいな世界に転生した俺が必死で生き抜いていく話~ 作:捻れ骨子
あれは嘘だ。
※【お嬢】side
きっと私は、最初から他の人と世界の見え方が違っていたんだと思う。
はっきりと何が違ったのかと言われれば答えるのは難しいけど、目の前の光景だけじゃない、別の何かを感じ取っていた。
ぼんやりしているくせに勘の良い子。大方の評価はそんなのだった。私としては、頭の中を駆け巡る色々なことを整理するのに精一杯で、反応を返すのが1テンポ遅れる感じだったんだけど、何をどうすれば良いかはなんとなく分かったので、災難を避けて生きてこられた。
その感覚がテックの才能だと分かったのは、中学に上がるときに受けた検査の結果だった。詳しく調べたら天の眼という希少なテックを習得できる才能があり、それを習得するか否かを迫られる。
希少な才覚であるがゆえに他のテックはほとんど習得することができず、なおかつ天の眼を習得しなければ自身の力を制御できないとあって、ほぼ選択肢はない状態だった。専門の学校に入学し、比較的早期に天の眼を得て、そこから先は家族ごと政府に保護された。
戦術的に有益なテックであり、あらゆる勢力から付け狙われるからだということは、私にも理解できた。恐らくは軍に組み込まれるのだろう。そう諦めにも似た未来予想を立てていた……のだけれど。
「世界の真実。それを見てみないかい?」
そんな言葉で私をスカウトしてきたのが、異世界対策機構の日本支部長さんだった。世界最大級の深度を誇るシンジュクダンジョン。そこを探るクランの指揮を執って欲しいと。
彼の手を取ったのは、軍で飼い殺しにされるよりはマシじゃないかなという思いと、世界がどうしてこうなったのか知ってみたいという欲が出てきたからだと思う。3年ほど専門の教育と基本的な訓練を受けてから、私は封印都市へと赴くことになった。
初っぱなから手荒い歓迎を受けた。戦闘に巻き込まれ護衛の人たちとはぐれ、さてどうしたものかと困っていたところで。
彼に出会った。
GSエリーターズの隊長さん。部下のみなさんを率いて統率された獣の群れのようにその場を蹂躙し、戦闘に巻き込まれた私を保護して途中まで送ってくれた。その際に色々教えて貰ったことは、今でも私の中に、この町で生きる基本として生きている。
その後私がホープブリゲイドを率いるようになってからも、何かにつけて関わるようになった。今では助けられたり助けたりする間柄だ。助けられる方が圧倒的に多いけれど。
正直、甘えていると思う。隊長さんがまた、なぜか私を妙に気にかけていることもあって、ついつい頼りにしてしまうことが多い。私を子供だと思って庇護しようと考えているとか、そういうのじゃない。何か私に期待をかけているような。そんな感じがする。
うちのメンバーのミドリさんなんかは彼を毛嫌いしているけど、それは男性だからじゃない。(彼女は好みの年下ならば男女構わずオールOKな人だ)彼を「人間味がなくて機械のよう」と、不気味に感じているようだ。確かに行動は淡々としているし人を撃つときも迷いがない。私すらちょっと引いてしまうような、身も蓋もない行動を取ることもしょっちゅうある。
でも本当に人間味がないのであれば、私に何かを期待するようなことはないと思う。彼には彼の理由があるのだろう。それがどのような物かは想像もつかないけれど。
持ちつ持たれつ深入りせずに。そうやってこれまではやってきた。けれど、どうにも雲行きが怪しくなってきた。
封印都市の外、様々な勢力の介入。それが露わになり始めている。私を手中に収めようとしたのはその一部。今回は隊長さんやクワイエットのみなさんを巻き込ませてもらったけど、今後こういうことは増えていくかも知れない。
今回は裏で指示を出していた人を一人捕らえられたが、それで全てが白黒つくわけじゃない。まだまだ何かを企んでいる人たちがこの町には潜んでいるし介入を試みるだろう。それは隊長さんも気づいていることだ。
これから先はダンジョンの探索に加え、様々な勢力の思惑と相対しなければならない。至極迷惑な話だけれど、こちらが嫌だと喚いても止めてくれるはずも無し。立ち向かうしかなかった。
そのためには隊長さん、悪いけれど
そうやるように教えたのは貴方なんだから、責任は取ってよね。
……あと関係ないけれど、身を挺して庇われたり抱きかかえられたりするたびに、こっちはちょっとドキドキしてるんですけど、全く無反応なのはどーよ。
いや別に隊長さんが好きとかじゃないですけどー。戦闘力低いから庇ってるだけってのはわかるんですけどー。
なんかこう、もうちょっとその、なんかあっても良いでしょ。分かれよ。
キャラ紹介
【ヌシビト・ヒロコ】
通称【お嬢】。漢字で書くと【主人 公子】。隊長がこの名前に突っ込まないのは、封印都市内で名前を漢字表記することが滅多にないため。当然ゲームの主人公っぽいのでこんな名前になった。もし男主人公だったら公夫とかになっていただろう。
ほんにゃりぽややんとした雰囲気の少女だが、その実態は生ける戦術分析指揮システム。普段ぽやんとしているのは、その能力で得られる情報量が多く、まだ完全に制御し切れていないため。成長すればもっとしっかりした様子になる……はず。
本文の通り希有なテックを習得し、異世界対策機構からダンジョンの探索指揮を執らせる目的でスカウトされた。専属クランホープブリゲイドの指揮を執り、めきめきと頭角を現しつつある。
ほやんとした見た目とは裏腹に、かなり肝っ玉が据わっていて図太い。早々に封印都市の風土に慣れた……どころか大して悪びれもせず隊長を利用しているところからも、それが窺える。
主人公っぽく人たらしな部分があり、徐々に人望を集めつつある。が、同時に様々な勢力が彼女に目を付け、ちょっかいをかけようとしているようだ。本人としては至極迷惑なので対策を取る気満々。当然周囲を容赦なく巻き込む。台風の目のような存在。
隊長については、近所のお兄さんにちょっとときめいている感じ。しかし全く女性として見られていないので、ちょっとムカついている。だから余計に巻き込むことを躊躇しない。
なお喋るときには「たいちょーさん」と言っているが、心の中では「隊長さん」と呼んでいる。他人にはよく分からないこだわりらしい。
外観のイメージはゲームFate/EXTRAの主人公【岸波白野(女性)】。モノは平均的。イメージソングは相川七瀬で【夢見る少女じゃいられない】。
チーターが来た通報だ! までは分かる。よし倒そう。これが分からない。
これが10年間熟成された、身体が闘争を求める連中のなれの果てか。あ、ぼくsteamなんで関係ないです捻れ骨子です。
さ、初っぱなからAC6事情が分からないと置いてきぼりな話ですがそれはさておき。
違うんですよ。書いてたらできあがっちゃったんですよ。できあがった以上は投稿しなけりゃならないでしょう。だから俺は悪くねぇ。(責任転嫁)
ホントなんかこの話、次から次へと続きが思いつきます。そして筆が進みます。あれですかね、ろうそくは燃え尽きる前に何ちゃらというヤツですかね。ちょっと今から反動が怖いんですけれど。
とりあえず明後日帰省する予定なので、もしかしたらそれまでに一つ書けるかも? いやいや流石にどうだろう。すっかり自分でも執筆具合が読めなくなりました。マジでどうなってんだ。こわ。
ともかく今回はこのあたりにしておきます。それでは次回、または来年お目にかかりましょう。