ランペイジ・バレット ~ソシャゲみたいな世界に転生した俺が必死で生き抜いていく話~   作:捻れ骨子

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【米兵……と部下その2】

 

 

 

 

 

 ※another side

 

『う”あああああ~』

『疲れた身体に染み渡るわい……』

『これがセントウスタイル……ワのココロ……』

 

 どっぷりと湯船に浸かるガチムチ3人。彼らは教練を受けている米兵たちだ。他の隊員の多くはシャワーなどで簡単に済ませているが、彼らはすっかり和式の風呂が気に入ってしまったらしい。

 

『今日もきつかったなあ』

『確かに実力は上がってきてるんだけどよ』

『最初フレームの電源落とせって言われたときはマジかって思ったが、何とかなるもんだなあ』

 

 パワーアシスト機能を持つ強化フレームは、装着していれば兵士の負担を軽減する。しかし装着したまま電源を切れば、途端に大リーグボール養成ギブスと化す。他の装備の重量とか考えれば負担は倍増。初日はランニングするだけで全員力尽きた。流石に毎日やってたら慣れてきたが。

 

『師匠アレ付けてフル装備で、最初から普通に動いてたよな。テック無しで。流石だわ』

『身体支える機能はそのまんまなんだから、それ利用しろって言われたときは目から鱗だったぜ』

『使いこなしてたつもりだったが、本当の意味で理解してなかったってのが身にしみた』

『テックもそんな感じだったな。構造と働きを考えつつ身体を動かすような感覚でって。意識したら大分違うわ』

『俺にゃ分からんが、能力上がったりしたわけ?』

『効率、かな。なんか無駄がなくなったつーか、こういう風に使えばスムーズに行く、みたいな』

 

 教導を受けるうちに手応えを感じてきたようだ。苦難を乗り越えてきた彼らは、それぞれ表情に自信のようなものが表れてきている。

 

『まあまだクランリーダーたちにゃ太刀打ちできそうにないけどな』

『つえーつえー。米国(うち)のテック使いとは全然違う強さだぜ』

『ダンジョン中心に活動してると使い方も違うんだろうさ。エリーターズの娘ら相手にしてるといい線行くんだけどなあ』

『あの娘らもまだ手加減してくれてんだろ。見た目可愛いのにとんだタマだぜ』

『お、お前らなんか好みの娘とかいるわけ?』

『俺はあれだ、ライト4ちゃんか。あの見た目で電子機器に精通してる才女ってのが良い』

『何お前、ロリなん?』

『馬鹿言え、ライト4ちゃん成人してて俺らより年上だぞ』

『マジで!?』

 

 ちなみに彼らの平均年齢は19歳くらい。一応若くして選り抜かれたエリートである。

 

『あの娘ら全員若く見えるけど、似たり寄ったりらしいわ』

『マジか~……いや、幼く見えて年上ってのも、それはそれで』

 

 勝手なことを言っている野郎どもであった。

 彼らは知らない。あの女(ライト4)は隙あらば自爆ドローン(ハニービー)をこれでもかと叩き込もうとしてくる、えげつない人物であると言うことを。

 

『俺はライト5さんかな。すらっとしてて寡黙でクールな美人さんでしか得られない栄養素ってのが、あると思うんだ』

『格好良い系の美人か。分からんでもない』

『ちょっと相手にされなさそうな雰囲気はあるけどな』

『それを口説き落とすってのも醍醐味じゃねえの?』

『口説き落とせんの?』

『……自信はねえな』

 

 うんうん頷く野郎ども。

 彼らは知らない。あの女(ライト5)は職人肌なのは確かだが、その性格は単なるものぐさで、面倒くさいから最小限の言葉と弾丸しか発していないと言うことを。

 

『俺ァやっぱライト6様だよ。あの柔らかくてほんわかした雰囲気が最高だと思う』

『サングラス越しでもこっちを気遣ってくれる表情、たまんねえよな』

『後光ってヤツ? 見えたぞ俺は。アレ女神様の生まれ変わりだろ』

『分かる……』

『ママァ……』

『ヤマトナデシコ……』

 

 恍惚としている野郎3人。

 彼らは知らない。あの女(ライト6)は死にかけた者をにっこり笑って戦場に送り返す、天使の皮を被った悪魔だと言うことを。

 そして後日、本気の模擬戦という形でそれらの事実をおもくそ叩きつけられると言うことを、彼らはまだ知らない。

 女を見る目がない野郎どもの話は盛り上がっていく。

 

『まああの娘らはともかく、この訓練(キャンプ)乗り越えたら出世街道間違い無しじゃね?』

『モテまくり勝ちまくりってか? 夢が広がるな』

『バラ色の人生街道が目前。みなぎってきたわ』

 

 人それを捕らぬ狸のなんとやらという。まあ実力がついてきたのは確かだ。出世街道も狙えるかも知れない。実を結ぶかどうかは、定かではないけど。

 若き米兵たちは未来を語り続ける。それが夢で終わるかどうかは、彼ら次第であった。

 

 

 

 

 

 なおこの後、彼らは風呂が長すぎて上官に怒られた。 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ※人物(?)紹介

 米国陸軍仮設歩兵中隊

 

 

 お米の国(アメリカとは言っていない)から隊長の教えを請いに来た兵士たち。低位テック使いと一般兵の混成部隊。

 米国ではテック使いを軍事利用する仕組みが発達しているが、対テック戦術に関してはそれほど発展しておらず、ヴィラン化したテック使いを制圧するには力業か数の暴力を用いるしかなく、甚大な被害を出すのが常であった。また低位のテック使い軍人は、出世の糸口として無茶をする傾向があり、損耗が激しい。

 この事実に頭を悩ませた国防省であったが、隊長のやらかしを知り、それから異世界対策機構などと駆け引きして、結果兵士とついでに使えそうなテック使いを送り込み、教導を受けさせる試みを行うこととなった。

 中隊の面子は全国規模で、テック使いとの交戦経験がある人間から選りすぐられている。そして事前に資料映像などを見た上で隊長の実物を見た結果、全員脳を焼かれた。あの人に教えを請えば俺たちもできる! とばかりにやる気満々。実際隊長からすると、「流石テック使いと渡り合って生き延びただけあって筋が良い」だそうだ。だからと言っていきなり大リーグボール養成ギブスの刑に処するコイツは鬼である。

 隊長から教導を受けた後、一度米国に帰国して国防省直属の特殊作戦群として編成され、対テック戦術のひな形を作っていくこととなる……はず。

 イメージソングはフルメタルジャケットのアレ。

 

 

 

 

 

 

 

 ライト4,5,6

 

 

 GSエリーターズライト分隊メンバー。今回の話ではほんのチョイ役であったが、この先どこで紹介できるようになるか分からないのでここで紹介する。 

 サポートを主とする面子で、直接的な戦闘力は低い。当然隊長や他の隊員に比べての話で、一般的な低位テック使いよりは強い。

 

 

 ライト4、【ヨツガヤ】

 電子機器を制御できるテックを持つ。高度な電子戦などはできないので低位テック扱いだが、最大100機ほどのドローンを同時運用し、攻撃や情報収集に用いることが可能。ただしテックを使っている間は本人が動けない。多分戦闘指揮車でオペレーターも兼ねてそう。当然いい性格をしている。

 キャラのイメージは小説【インフィニットストラトス】の【更識 簪】。体型は普通。隊長に対する恋愛感情? 氏ねと?

 

 

 ライト5、【イツイ】

 スナイパー担当。でかい銃器を軽々と運用する。本文で書かれていた通り根本的にものぐさ。それがゆえに徹底した効率厨であり、会話も最小限伝わればいいやと思っている節がある。そのせいでもないだろうが、テックは狙撃に特化して鍛え上げ、職人芸まで昇華されている。

キャラのイメージはボーカロイドの【弱音 ハク】。着痩せするタイプ。隊長と付き合うとか面倒なので嫌。

 

 

 ライト6、【ロッカショ】

 ヒーリングと強化バフに特化したテック使い。ほんわかのんびりした雰囲気だが、その実態は容赦ない。にっこり笑って死にかけの人間をあの世から引きずり出す鬼のヒーラー。レフト6と共にGS実働部隊の損失無しに貢献している。

 キャラの外観イメージはゲーム【勝利の女神NIKKE】の【エレグ】。むっちり。隊長と恋愛? 御免被ります~。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




サービスシーンだぞ。喜べよ。(何様)
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