ランペイジ・バレット ~ソシャゲみたいな世界に転生した俺が必死で生き抜いていく話~   作:捻れ骨子

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本筋に関わるキャラじゃない……と思うんだが!?
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 薄暗く、だだっ広い通路。

 崩れた壁。消えかけ瞬く電灯。どこからともなく響く、したたる水滴や調子の悪い空調の音。

 そんな終末感漂う()()()()を、()()()は彷徨い歩いていた。

 

「なれないことはするもんじゃないな。とはいえ仕事上、放っておくわけにもいかなかったんだが」

 

 自身の感覚とサングラス(デバイス)の走査機能を用いて周囲を警戒しつつ歩む俺。

 

「多分2階層部分だと思うんだけど、全部見て回ったわけじゃないから、確たることは言えないなあ」

 

 頭を掻いて気を抜いているように見えつつも、しっかり周囲への警戒を怠っていない紅の子こと【アカサカ・ユウカ】。

 

『ちょっとお、いつになったら外に出られるわけェ? これだから男ってのは……』

 

 英語でぶつくさ言いつつ周囲を警戒(俺も含めて)しているのは、場違いどころじゃない格好のお水――【カティナ】。

 

「うう……なんか私足手まとい……」

 

 自信なさげに呟く戦闘装備ゴーグルの女性。GS一般隊員でコールサイン【C13】。

 もう説明するまでもないとは思うが、現在俺たちは()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 どうしてこうなったかと……おっと。

 

「客だ、戦闘準備。『いけるな、お水』

 

 英語混じりで指示を出し、紅の子やC13が得物を構える中、お水(カティナ)はぷう、と膨れる。

 

『誰がお水よ名前で呼びなさいよォ』

『名前で呼んだら呼んだでお前さん不機嫌になるだろうが』……来るぞ」

 

 円陣を組んだ俺たちの周囲から蠢く気配。ややあってのそりのそりと姿を現したのは。

 

「……【カニ】か。食えりゃ食いでのありそなでかさなんだがな」

 

 物陰かいくつか姿を現したのは、来訪者の一種。カニと称されるそいつらは、もちろん似たような姿をしているだけで、水生生物ではない。それどころか生き物ではないと考えられている。

 来訪者と呼ばれるこいつらは、()()()()()()()()()()()()()()。構成する物質は無機物だが、その構造は生物のそれに近い。であればシリコン生命体のような物かとも思われたが、こいつらには()()()()()()()()()。かと言って完全に機械とも言いがたい。それは()()()()()()()という理由からだ。もちろんそれぞれの種族ごとに外観はほぼ同じものだが、機械製品であれば全て規格統一され、構造的には寸分違わず同じものになるところが、来訪者の中身はネジやボルトなど機械的な接合部品などは一切無く、生物と同じように有機的な構造となっていて、各部のサイズや大きさがまちまちだ。それこそ生物の個体レベルの差がある。手作業で作っている機械だってこれほどの差は出ないだろう。

 ダンジョンの中にはこいつらを《産出》するものがいくつか発見されているが、それはどうやら転移装置のようなもので、こいつらを生産しているわけではなさそうだ。どこで生まれ、あるいは生産されているのか一切が不明である。

 ただダンジョン内を徘徊し、侵入者に対して攻撃を行う。来訪者とはそういう存在だった。

 

「奴らの()が戦闘色になったら仕掛けるぞ。それまで堪えろ」

 

 日本語と英語の両方で言って、俺たちは構えを取ったまま待つ。命令を聞かなさそうなカティナですらも、緊張した面持ちで構えを維持したままだ。

 カニは好戦的なタイプではなく、敵を観察して戦闘力が自分たち以下と判断すれば攻撃を仕掛けるが、そうでなければ逃亡する。どうやら偵察のような役割を持たされているらしい。そう考えたら先に仕掛けて、ここで片付けておくべきかも知れないが……。

 10匹程度のカニと睨み合う時間が続く。永劫にも思える数秒を経て――

 カニの群れはごそごそと物陰に引っ込み、そのまま散り散りに去って行く。完全に警戒範囲から気配が消えたのを確認して、俺は息を吐いた。

 

「警戒解除。『もう良いぞ』

 

 一斉に息が漏れる。体が姿を現して、攻撃もせず身をさらしたままというのは心理的にかなりのストレスがかかるものだ。だが俺たちには闇雲に仕掛けるわけにも行かないわけがあった。

 

「残弾に余裕があれば反撃もできるんですけどね」

「あっても()()()()()()()()()()()()()()()うかつに使えん。どこかの探索者と合流でもできれば良いんだが」

『こういうのって救助が来るまで動かないのがセオリーじゃないのお?』

 

 ぼやくC13と話していれば、意外とまともなことをカティナが問うてきた。

 

『ここがダンジョン内じゃなきゃな。なんの用意も無く待ちの姿勢してたら、来訪者に集中して襲われる可能性がある。休むんなら安全地帯を確保してからだ』

 

 できれば鍵のかけられる扉がある、破損のない部屋があればいいんだがな。そういった場所は少ないが、大体は探索者用のセーフハウスとして機能している。未発見のものだったとしても、休むくらいはできるだろう。

 とはいえ。

 

(まあ、年貢を納めるのも覚悟しておいた方が良さそうだな)

 

 状況はよろしくない。

 弾薬(たま)心許なし。食料の類い無し。エマージェンシーキット2つ。デバイスのバッテリーは動いていれば充電されるが、紅の子が使う電磁ブレードなどの武装用バッテリーなどは予備が1つ2つ。合わせて1、2回全力戦闘するのがやっとだろう。戦闘的には()()()がないでもないが、どのみち水や食料がなければ、いずれ詰む。

 改めてどうしてこうなったのか。それは数日前まで遡る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




ついに主人公がダンジョン突入。
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