ランペイジ・バレット ~ソシャゲみたいな世界に転生した俺が必死で生き抜いていく話~ 作:捻れ骨子
「特殊作戦群でならしたアタシたちは、上層部と折り合いがつかず、放逐された。半民半官の組織GSに拾われ、封印都市に赴いた。だが封印都市で燻ってるアタシらじゃない。筋さえ通ればボーナス次第で何でもやってのける命知らず。不可能を可能にし強大な敵を粉砕する、アタシら特殊部隊スペシャルズ!」
(例のテーマが流れる)
「アタシはジョウ・ミスミ。通称大佐。強襲戦闘と火力制圧の達人。アタシのような天災戦術家でなけりゃ、スペシャルズのリーダーは務まらない」
「あたくしは【ミヤベ・アサカ】。通称【イヌホオズキ】。美女と称えてくださる皆様のおかげで、色々な伝手がありますの。詐欺師? それは誤解という物」
「よう、お待ちかね! あていが【マトク・マコト】。通称【トラッキー】。エンジンついてる物なら何でも動かしたるわい! 狂ってる? それ褒め言葉ね」
「【ハラカス・ダイヤ】、通称【ハンマー】。メカニックと格闘術の天才なんて呼ばれてる。必要とあれば総理大臣でも殴ってやるさ。……けど空飛ぶ乗り物は堪忍して」
「アタシたちは理不尽な世の中に敢然と立ち向かう、頼りになる神出鬼没の――」
「「「「特殊部隊、スペシャルズ!」」」」
「助けが欲しいときは、いつでも呼んでくれ」(キラーン)
……え~と。
状況を説明すると、訓練場に突如現れたスペシャルズが、なんかオープニングをやらかした。
なんぞこれ。
「助けが欲しいときは、いつでも呼んでくれ!」
「OK呼んで欲しかったんだな?」
「だってさあ、アタシらもGSなのに訓練計画からハブられてんだもん。仲間はずれいくない!」
「「「そーだそーだ!」」」
格好付けたポーズから一転して妙にかわいこぶる大佐とスペシャルズ。関わりたかったようだが、ね。
俺はジト目で彼女らを見る。
「あんたらに今更別個で訓練とかいるのかよ元特殊作戦群。未だに当時と同レベルの鍛錬してるの知ってんだぞ」
何しろ国防軍の中でも群を抜く戦力だ特殊作戦群ってのは。テック抜きの通常戦力として考えても頭おかしい練度を持つ。非公式に海外で実戦経験を積んでるとすら言われる連中から1抜けしたスペシャルズだが、当時と互角以上の練度を保ったままだ。むしろ彼女らのレベルまで俺たちが鍛えなきゃならないくらいだろう。
「で、あんたら訓練に加えて一般隊員の心折るわけにゃあいかんのよ。模擬戦の相手くらいはやらせてやるから大人しくしといてくれ」
「「「「え~」」」」
え~、じゃないが。この人らを訓練から外したのは、相性が悪くなきゃ中型以上でも鼻歌交じりで蹴散らす実力があるのと、前にも言ったとおりダンジョン内じゃ絶対使っちゃいけない人材だからだ。下手しないでもテック無しでやらかすぞ絶対。訓練には仮想敵として模擬戦にしか使えねえ。
「……ということで、最終的にはこの人らを何とかするレベルを目指す」
「「「「「死ねと!?」」」」」
居並ぶエリーターズと一般隊員から一斉にツッコミが入った。
「流石に倒せとまでは言わん。そこまでせんでも出し抜く事が出来りゃあ、中型くらいは余裕であしらえるだろ。鍛えるんならちゃんとした目標があった方が良い」
闇雲に鍛えても効率は良くないからな。何か指標があった方が張り合いも出るしトレーニングの計画も立てやすいというものだ。
「や、今時点でも状況によってはアタシら追い込まれそうなんだけどなあ」
なんか後ろで大佐がぶつくさ言っているようだが無視だ無視。追い込まれても逆転するような連中の話は聞く必要がねえ。
「とは言っても隊長、どう鍛え直すんですか?」
レフト1がそう問うてきた。彼らも一般部隊も4分の1ずつ訓練に参加して貰っている。一気に抜けると普段の業務が回らなくなるからな。仕事はする、鍛えもする。両方やらなきゃいけないところがつらいところだ。
「まずは基礎体力とスタミナの向上を目指す。テック無しでもある程度動けにゃ話にならん。機動と回避。ここを重点的にだ」
「あの~隊長。それは良いんですけど……訓練もこの格好ですのん?」
レフト3の指摘通り、俺とエリーターズの面々はいつもの黒スーツである。確かに訓練には不向きだろう。けどな。
「この格好でこなせなけりゃ意味が無いだろう。それに新型の防弾防刃仕様のスーツを発注してある。思う存分汚したり破いたりして良いぞ」
何せ仕事中もドンパチやってるときもこの格好なのだ。トレーニングウェアは動きやすいだろうが、この格好で動けなきゃ話にならん。と言うことであえて普段通りでやって貰う。
「なんなら一般部隊のフル装備の上で
「「「このままでいいです」」」
素直でよろしい。
「それじゃあ一般隊員にはこれくらいにはなって欲しいというのを見て貰おうか。とりあえず――」
ざり、と俺は軽く左足を踏み出した。
「――軽くデモンストレーションだ。テック有りで良い、かかってこい」
「うわ。嫌な展開ですね」
俺の言葉にしかめっ面を見せるレフト1。こいつとは専門学校時代からの付き合いだからな、俺の技量をよく分かっている。残りの二人もそれなりの付き合いなので、ある程度は知っていた。やはりいい顔をしない。
「殺る気満々じゃねえか」
「えぇ? 隊長相手ですかぁ?」
不満がありありと見て取れるレフト2と3に、俺はこう言ってやった。
「俺に一発でも良いの入れたら、おきにの娘120分オプション付きでおごってやろう」
「「シャァコラやったらぁ!!」」
「現金ですね君たち……」
途端にやる気になる二人を見て、ため息を吐くレフト1。ともあれやらなきゃならないとは分かっているようで、彼も不承不承ながら構えを取る。
ほどなくして。
「「「ほぎゃー!!」」」
野郎三人はあっけなく宙を舞った。
多分ゲームで初登場時もオープニングやってるスペシャルズ。