ランペイジ・バレット ~ソシャゲみたいな世界に転生した俺が必死で生き抜いていく話~   作:捻れ骨子

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 知らんゲームばかりで当然である。そもそも世界が違うんだから。まあそう考えたら辻褄が合うってだけなんだが。

 

「は? え!? どういうことですか!?」

 

 再びパニクりそうになるトザマ。彼女に説明してやる。

 

「あくまで多分、だ。有名どころのゲームの名前が、俺の知っている物と違ってる。流石にそれは記憶違いとか覚えていないとかはないはずさ」

「そんな! それって……」

 

 ショックを受けた様子のトザマだが、逆に俺は冷静になっていた。

 

「まあ待て、気持ちは分からんでもないが……これ、()()()()()()()()()()()?」

「何か問題がって! 当然……あれ?」

 

 問題点を挙げようとして、()()()()()()()()()()事に気づいたらしい。

 

「そう言うことだ。出身地が違うからと言って、今の状況はなにも変わらん。そも俺たちはすでに世界を二つ跨いでるんだ。今更世界が一つ二つ増えたところで驚くことじゃなかろうよ」

 

 平行世界とは無数にあるものだという話もある。ある世界に転生するのが一つの世界からと言うルールがあるわけじゃ無し、こういうこともありうるんじゃないかね。

 

「世界が無数にあるんなら、こういう偶然もある。……とまあそんな風に片付けても良いんだが、偶然じゃないかも知れん。だが偶然じゃ無いにしても、()()()()()()()()()()()()()()()()()、その意図が全くさっぱりだ。気になる点は山とあっても、それがどう繋がってるか。推測が積み重なるだけで、何も見えて来ない」

 

 俺の行動は原作ゲームから逸脱していないようだが、それは何らかの干渉があったからなのか、それとも逆に()()()()()()()()()()()()()()()()()()、その判断すらつかない。単純に俺が原作まんまの性格だから同じような道筋を辿った、って線もあるからな。真実は闇の中で見通しすら立たん。

 トザマは、ぽつりと語りかけてきた。

 

「……隊長は、神様に転生させられたとか、そう言うのじゃ無いんですね?」

「ああ。お前さんはそうなのか?」

 

 問い返せば小さくかぶりを振る。

 

「いいえ、自分もです。……けれど、()()()()()()()()()()()()と、そう思っていました」

 

 彼女は語る。幼い頃ぼんやりと思い出してきた前世。その内容と現状を照らし合わせ、自分がプレイしていたソシャゲの世界だと確信したのだという。

 危険な世界だ。ダンジョンに関わらなくても、そこら中に危機は転がっている。そんな中であえてゲームの舞台に飛び込んだのは、世界の危機に際して何かができるんじゃないかという()()からの行動らしい。

 

「ゲームのシステム的なことに関しては、結構覚えているんですけど、ストーリーやその展開については曖昧で、事の直前になって「ああ、こんな感じだったな」とようやく思い出す程度です。ストーリーが終わる前に転生したのか、それともサービスが終わった後だったのか。それすらも曖昧ですけれど、自分という因子が関わることによって何かを変えられるんじゃないかって。自惚れてたんです」

 

 事実、俺たちがダンジョン内で転送された事件。原作ではあのときC()1()3()()()()()()()()()()()()()()()()()()ようだ。当然ながら原作の流れを変えられるのではないかと、彼女は緊張しながらも内心期待したらしい。

 

「けれど、自分はその場にいたと言うだけで、何も変えられませんでした。むしろ下手をすれば足手まといになっていたかも知れません。テックのない小娘が粋がっていたところでたかが知れている。その事実を叩きつけられたような気がします」

 

 何かを変えるには、あまりにも力がなさ過ぎる。それを実感した彼女は、無駄と分かっていてもともかくがむしゃらに鍛え直すことにした。何かができないか、まだ諦められなかった。他に転生者がいるという事実に気がつかなかったため、一人で色々背負い込もうとしていたようだ。

 

「隊長が転生者だと知って、今は複雑な気持ちです。物語の中心近くにいたのに、大筋は変わっていない。隊長ですら物語を変えられなかったのに、自分ができるはずなんかなかった。そう思ってしまうんです」

 

 ……物語を変えることが良いことばかりとも限らんが。まあこの世界がろくでもないことは確かだ。少しでも良い方向へと言うのは分からんでもない。

 それに、そう悲観することもないんじゃないかね。

 

「……お前さんはそう言うが、()()()()()()と、俺は思うがね」

「……え?」

 

 こちらを見るトザマに、俺は言ってやる。

 

()()()()()()()()()? C13ってキャラは。何もできなかったと言ってたが、()()()()()()()()()()()()()()()()。小さいことかも知れないが、確かに変えられたんだ」

 

 結果的とはいえストーリーをなぞっていただけの俺にはできなかったこと。それがこいつ(トザマ)にはできている。変えることができるという証だろう。

 ()()()()()()()()。誰の思惑だかも分からないし、そもこいつだって信用できるかどうかすら判別できない。だが、目の前に餌がつられたんだ。乗ってみるさ。

 

「それでもまだ、納得できないってんなら……俺が連れて行ってやる。世界の中心に近い所ってヤツにな」

 

 そう言って俺はトザマに右手を差し出した。

 

「どうする?」

 

 多分この時の俺の顔は、契約を迫る悪魔のようであっただろう。トザマがそれをどう見たのか、あえて問うまい。

 結果、彼女は――

 

 恐る恐る、だがしっかりと、俺の手を取った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 こうして、俺はトザマを一般部隊から引き抜き、エリーターズのオペレーターに据えることにした。

 このことについてトザマは「まったく原作にない予想外のポジション!?」などと戦いていたが、まあこれも原作を変える一環とやらだ。馬車馬のように励んでくれるといい。

 さて、これが吉と出るか凶と出るか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




転生者ちゃんの事情
そしてスレでC13に言及されてなかった理由(こじつけ)
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