ランペイジ・バレット ~ソシャゲみたいな世界に転生した俺が必死で生き抜いていく話~   作:捻れ骨子

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【転生者】

 

 

 

 

 

【ミユside】

 

 

 そこそこ有能な事務員。しかしてその実態は重度なオタク。それが前世の私――自分だった。

 サブカルチャーを愛し、萌えて推してハマった。他者から見てどうかと思われるだろうが、充実した人生だったと胸を張って言える。

 

 そんな自分がハマっていたゲームの一つ、ランペイジ・バレット。まさかその世界に転生するなんて事が起こるとは思っていなかった。実際にこれが転生かどうかは疑問が残る(何しろ死んだ覚えがない)んだけど、まあそれはそれとして創作物界隈ではよくある話だ。自分の身に降りかかったらよくあることではすまされないけど、なってしまった物はしょうがない。元に戻れるわけじゃ無し、ここで生き抜いていくしかなかった。

 突然世界各地に現れたダンジョン。その一つであるシンジュクダンジョンを中心とした、かつてのトウキョウ、通称封印都市が物語の舞台だ。自分は当然のようにそこに赴くことを目指した。

 

 驕っていたのだ。転生者である自分は特別で、世界に影響を及ぼせるほどの存在だと。たとえこの世界にある特殊能力テックが使えなくとも……いや、()()()()()()()()()()()()と。最初は無能だったが、というのは物語のセオリー(お約束)の一つ。そう信じ周囲の反対を押し切って、自分はGSに入った。

 

 幸いにして自分は小柄ではあったが身体能力に優れていた。過酷な訓練をくぐり抜け、封印都市内部で実働を行う一般部隊に選別されるくらいには。緊張と期待を胸に、自分は晴れてGS一般部隊員としてスタートを切る。

 ……とは言っても最初は下っ端も下っ端。エリーターズの皆さんの関わることも少なく、ましてやそのリーダーたる隊長を目の当たりにすることなどまれもまれ。精々遠くから後方理解者面して腕組んでうんうん頷くくらいしかできることはなかった。

 しかし自分には余裕があった。原作知識を生かしてちょっとした戦いのコツをつかみ、各種任務における処理などをそつなくこなして実績を上げていく。意外に役立ったのが前世での事務経験だ。GSは全体的に事務方の処理が滞りがちだったが、自分がちょっと改善したら同僚からは女神のように崇められた。まあそれは本分じゃないので置いておくとして。

 

 このまま実績を上げていけばいずれは……そう思っていたら機会は訪れる。ダンジョン内に拠点を作ろうとしている組織の壊滅。その任務に抜擢されたのだ。隊長も参加するこれが、原作のストーリーにあったことだと自分は思い出していた。

 何らかの形で貢献し、隊長に目を付けられれば。そう思ってたら自分たちの指揮を執っていたレフト3さんから、隊長につくように命じられる。これはと勢い込んでも仕方があるまい。何しろ原作になかった流れだ。もしかしたら話を変えることすら夢でもないと、内心浮かれてしまった。

 

 何も、変えられなかった。最低でも事が済んだ時点で、自分はそう感じた。

 

 完全な足手まといじゃなかったと信じたいが、かと言って役に立っていたかといえば微妙だ。そしてストーリー的には何一つ変えられていない。()()()()()()。絶望とまではいかないが、無力感は半端ない。

 しかし自分は諦めの悪い性分だったようで、足らなければ鍛えれば良いじゃないの理論で自己鍛錬を……行っていたら隊長が転生者だった。何を言って(ry

 

 驚いたなんてもんじゃなかった。だって今まで見てきた隊長はどう見ても隊長そのもので、転生者らしい違和感など欠片も見受けられなかったからだ。何よりこの世界にちりばめられている()()()()()()()()()()に何一つ反応していなかったから、実は転生者なんて思いもしなかったのだ。

 かてて加えて自分とは違う世界から転生して来ただなんて誰が予想するか。まあネタに反応しない理由は分かったけど、現実は想像の斜め上を行き過ぎるんじゃないかな?

 

 それはそれとして、隊長はやはり隊長だったことに安堵した。格闘技に精通していたりとか細かな差はあるが、それでもその本質は原作と同じ物だ。疑り深く用心深くありながら、真っ先に修羅場に飛び込み、なんだかんだと人の窮地を救ったり手助けしたりする。もしかしたら元々そのような気質だから、転生させられたのかも知れない。

 最低でも自分の目からは彼が()()()には見えなかった。であるならば……推すしかあるまい。最推し本人が目の前に実物として存在するのに推さずしてどうするか。この身は推しの糧となるべくして生まれた豚、言わば推し豚。推して参ってこそ存在意義があるという物。

 その上隊長は気づこうともしていないラヴなエアーが一部の界隈では漂っている。主にヒロコちゃんあたりで。多分本人も無自覚だろうけど、これはちょっと見逃せない。マイナーカップリングではあるが、だからこそどうなるか興味は尽きぬと言う物だろう。それにクラハムさんが絡んだら……ご飯何杯あっても足りません太っちゃう。

 そんな推し生活を送るためにも、自分は生き抜かなければならない。そして推しな人たちも生かさなければならない。それが隊長と邂逅した自分が見出した、新たな生きる道だ。

 

 ……とは言っても、自分の転生の記憶も怪しい物なんだよね。ことあるごとに段階的に記憶が解放されていく感じなんか、もう作為的としか思えない。やもすれば何らかの存在に利用されているとか、あるいは自分が実は敵だったりするとか、そんなことすらあり得る。

 そして多分、隊長もそれに気がついている。ある意味安心ではあった。例え自分が敵だったとしても、内心どう思えど隊長はきっちりカタを付けてくれるだろうから。推しにとどめを刺されるとか……超あり寄りのありじゃなかろうか。

 

 ……いや待て。そこで推し豚を屠殺させるのに推しの手を煩わしてどうする。ここは身体にC4でも仕込んで、いざというときは敵とか巻き込みしめやかに爆散するのが推し豚としての正しい道では?

 ……よし今度ベルセルククリニックで相談してみよう。(←さすがに止められた模様)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ※人物紹介

 【トザマ・ミユ】

 

 

 漢字で書くと【外様 見有】。外側から見ると言う意味合いでこのように名付けられた。

 アワアワ小動物系キャラと思わせておいて、実は新たに現れたもう一人の転生者。前世は事務系OLにして重度のオタク。そしてこの話の原作らしいゲーム、ランペイジ・バレットにハマっていた。

 

 死んだ覚えもないのに気がついたらこの世界に転生していた。そして己がハマっていたゲーム世界だと知って奮起。GSに入り推し活もとい原作の流れをよくするために奮闘を開始する。

 ストーリーに関わっておきながら何も変えられなかったと凹んでいたところで隊長が転生者だと知り、そして励まされたことで再起動。自重をやめる。推し活を行う豚のような存在、推し豚を自認し、推しのために生きて死ぬことを決意した。

 

 隊長が自分を怪しんでおり、いざというときは始末するために手元に置いていると気づいている。推し本人よりも推しを理解している推し豚の鏡。なおなんかあったときの解決方法がおかしい。こいつも割とガンギマリ勢である。

 ちなみに自分が恋愛対象になるとか、全く考えていない。推しの幸せとかを横で見てにまにまするタイプ。こんなんだから前世含めて未だに彼氏とか居ない、残念な女。

 

 小柄で中高生にも見える背丈だが、実は骨密度と筋密度が常人に比べ高く、並の男性よりも遙かに体力とスタミナがある。本格的な戦闘訓練を受けたこともあって、テック抜きならエリーターズにも匹敵する戦闘能力を持つヤベーヤツ。こっそり主人公性質。

 

 外観のモデルは小説【ソードアートオンラインシリーズ】より【朝田 詩乃】。軽く腹筋が浮かび上がるほどに鍛えているが、凹凸がエロい。イメージソングはYOASOBIで【UNDEAD】。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




書いてるうちに勝手におかしくなっていくんじゃがこの女。こわ。
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