ランペイジ・バレット ~ソシャゲみたいな世界に転生した俺が必死で生き抜いていく話~   作:捻れ骨子

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おかげさまでお気に入りが3000を超えました。


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 【another side】

 

 

「ちょっと今の、【縮地】じゃない?」

「知ってるデスカ雷●!?」

 

 思わず呟いたピエトロの言葉に、ポップコーン頬張っていたラフィーが反応した。

 

「誰が雷●よ。……まあいいわ、今彼が使ったのは、多分縮地って技術。色々やり方はあるけど、()()()()()()()()()()()()()の総称だと思ってくれれば良いわ。それを使って不意を突き、打ち込んだってわけ」

「そのような物を使えるのであれば、なぜ今まで使わなかったのだろうな彼は」

 

 眉を寄せてチナが疑問を口にした。それに答えたのはセイラ。

 

「そりゃいくら早く動くことができても、飛び道具やビームやなんやらが飛び交う中で使うのは不向きって考えたんだろうさ。多分普通に増強使った方が早いし楽なんじゃねえかな。その辺あいつあっさり切り捨てるぜ」

 

 格闘戦を主眼にし、間合いに入り込むのが必要であれば使っていただろうが、そうでなかったから使わない。そういった取捨選択をしただけだ。

 しかし逆に言えば。

 

「…………」

「これからは必要に応じてああいった技術も使う。()()()()()()()()なと、頭目は申しております」

 

 使う必要があれば、容赦なく使ってくる。覆面を被って表情が分からないはずのマヤが、一筋汗を流しているように見えた。

 ちょっと引きつった表情になったセツナが、呟く。

 

「おいおい……得物一つ増えただけで、とんでもねェバケモンになってねェか? あのオッサン」

 

 その言葉に、ヤエは肩をすくめた。

 

「今更だと思いますけどね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 【隊長side】

 

 

 矢継ぎ早に攻め立てる。

 速さではない。無駄をなくし、攻撃の()を短くし、一つの動きを次にさらに次に繋げていく。

 軸足を頻繁に変更、左右に振り回す。円ではない、螺旋の動き。それは直線よりも、円よりも、技に()()()()を与える。つまりどうなるかというと。

 

「くっ!」

 

 僅かな間隙を突いて繰り出されたアルトウ嬢の一撃を弾く。俺ほどではないが、大柄な体格を持つ彼女が繰り出す技は、テック無しでも十分な威力を持つ。それを正面から受けず、身体全体を使って巻き込むように動き、威力を逸らす。

 トザマが外に弾かれる、或いは吸い込まれると評した受け流しのからくりは、このようなものだ。もちろん相手の動き、技に対して的確にタイミングを合わせる必要はあるが、それこそ()()()()()()ということだ。慣れれば不可能ではない。

 

「どうよ、そろそろテックを使わない立ち回りに、慣れてきたんじゃないか?」

 

 一端距離を取り、アルトウ嬢に語りかける。彼女は油断なくこちらを見据え、応えた。

 

「小生が()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()おかげでな。……まったく、錆落としなどとよく言う。最早一流ではないか」

「それに気づいてるんなら、お前さんも()()()()に踏み込んできてるさ」

「やれやれ、もしかしたら小生はとんでもないものを目覚めさせてしまったか?」

 

 苦笑するアルトウ嬢。その目はまだ挑みかかる意思を湛えている。

 良いねえ。こっちも張り合いがあるってもんよ。

 

「ともあれ折角の機会だ。卿から盗めるものは全て盗んでいくとしよう」

「上等。まだまだこれからだろ? アゲてこうぜ」

 

 言って俺は、にぃ、と笑う。

 

 

 

 

 

 【another side】

 

 

「うわぁ……もう完全に専学時代のノリじゃないですか」

 

 レフト1が、あっちゃあと言った雰囲気で額に手を当てる。それに反応したのはライト2だった。

 

「噂には聞いてたっすけど、あれが【第三特専の嵐の王(ワイルドハント)】なんすね……」

 

 実は隊長とレフト1の世代違いの後輩に当たる彼女が口にしたのは、隊長のかつてのあだ名。一番調子に乗っていた学生(特殊能力専門学校)時代のものである。本人が聞いたら羞恥のあまりのたうち回るのではなかろうか。 

 

「格上のはずの上位テック使いを、格闘戦に持ち込んでちぎっては投げちぎっては投げして、特専の頂点に君臨していた暴君って話、マジだったんすね」

「本人から進んで喧嘩を売っていたわけではなかったんですが……何しろ上位テック使いは負けず嫌いが多くて。挑んではしばき倒されると言うサイクルが日常茶飯事でしたよ」

 

 レフト1はそこでため息をついた。

 

「おかげさまで隊長や自分らの世代はやたらと実力が底上げされましてね。関係者には悪魔が微笑むヒャッハー時代とか言われてます。不本意ですが」

 

 そう言った会話がなされている中、トザマの中にはある記憶が呼び起こされていた。

 絶望的な状況の中、それを打破せんと立ち向かう漢の姿。具体的には全体的に陰り、ちょっと前屈姿勢で、眼窩の辺りにグポォンって感じで光が宿ってる系の。

 やっべ超格好いいじゃなかった。そういったイベントだかストーリーだかあると言うことだろう。今戦ってる隊長の姿を見てそんな記憶が呼び起こされたと言うことは、この状況がその流れに繋がる伏線と言うことか。

 

(でもなんだろう、()()()()()()()()、そんな気がする)

 

 現実とゲームの齟齬。この感覚もそういったものなのか。後で隊長と相談する必要があるなと、彼女は考えていた。

 

「うむうむ、単純なれど使い手によって幅広い運用法を見せる得物。……これもまたロマンですなあ」

 

 腕組みして後方理解者顔で頷いているレフト4は、とりあえず放置する方向で。 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




だんだん格闘漫画になりつつある。
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