ランペイジ・バレット ~ソシャゲみたいな世界に転生した俺が必死で生き抜いていく話~ 作:捻れ骨子
……ついてこれるか?
なんやかんやあって、今日の仕事は終わった。
職業柄とんでもない量の残業があったり、夜中に呼び出しとかあったりするが、犯罪捜査などがない分おまわりさんよりマシだ。呼び出しもよほどのことがなければ無い。
もっとも月一くらいでしょうもない大騒動で呼び出し喰らうんだがな! 俺がこの世界を、ゲームか何かをベースにした物だと疑っている理由だ。騒動がでかい割には有名人に死者とか出ないし、何よりも発端が下らなすぎる。この間みたいにこしあんか粒あんかの諍いが原因とか。ゲームでも無きゃありえねえだろ常識的に考えて。もっともこの世界の常識大概おかしいから普通なのかも知れないが。(←感覚鈍ってる)
変なことで呼び出してくれるなよと祈りつつ自室に帰宅した俺は、日課のトレーニングをこなしてから風呂で汗を流し、テーブルに銃を整備するための道具を広げる。
ホルスターから銃を取りだし、マガジンを抜く。今日の弾丸消費は少ない方だ。2マガジン使わなかったからな。酷いときには予備全部空になることもある。まったく封印都市は地獄だぜ。
まずは銃本体。スライドを途中まで引いてスライドストップを外し、フレームとスライドを分解。フレームは一旦置いて、スライドからリコイルスプリングとスプリングガイド、ストッパーを抜き、最後に
もっと細かく分解できるが、通常の整備はこの程度で済ます。最初に各部の汚れを落とす作業だ。特にバレルは念入りに。内部にゴミや汚れが残っていると、弾詰まりなどの原因となるからだ。パイプ用のブラシで汚れをこそぎ落とし、クリーナーを吹き付け、クリーニングロッドに差し込んだウェスで拭き上げる。
次はスライド。空薬莢を排出する
スプリングやガイドも同様。砂や細かい汚れが付着したままだと作動不良を起こすこともある。一度クリーナーで洗浄しオイルごと汚れを落とす。これも拭いて軽く乾かす。
最後にフレームだ。今回はトリガー周りまでバラさないため、エアスプレーのノズルを隙間から突っ込み汚れなどを吹き飛ばす。それから細い綿棒を突っ込んで細かく掃除した。そして弾倉から
この時点でトリガーやハンマーの作動を確認。軽く、反応良く動くのを見て頷く。ここで異常があればフレームまでバラさなきゃいかんところだが、問題は無いようだ。
銃のパーツを一旦置き、クリーナーなどが乾くまで待つ。その間にマガジンを手に取った。
残弾のあるマガジンから1度全部弾を抜き、スプリングがへたっていないか確認。弾丸自体にも錆や支障のある傷などがないか確かめ、消費した分を足しつつ再度弾を込める。予備の5つのマガジンに装弾しホルスターに戻す。最後のマガジンは作動確認のため弾を込めずにおいておく。
そうしている間にパーツが乾いたと見て、ガンオイルを塗っていく。個人的なこだわりだが、俺は部品や場所によってオイルを変えていた。例えばスライドとフレームをかみ合わせるレール部分には滑りを良くする物を。スプリング系のパーツには防錆効果の高い物を。と言った具合だ。
必要な分だけオイルを塗り、綿棒などで薄くのばしてから余剰を拭き取っていく。オイルを塗りすぎると逆に動きが鈍くなったり汚れがつきやすくなったりする。多くなく少なくなく。銃だけでなく色々な機械類にも通じる鉄則だと思う。
それが終われば組み上げだ。バレルをスライドにはめ込み、スプリングやガイドを着けていく。スライドを組み上げたらフレームと合わせ、スライドストップをはめ込んだ。
銃が組み上がる。幾度かスライドを動かし、あらぬ方向に向けてトリガーを引き、作動に支障が無いか確認。はみ出たオイルを拭き取る。そして空のマガジンをグリップに挿入して再びスライドを引く。スライドが後退してしっかりと止まるのを確かめ、スライドストップを押しリリース。マガジンを抜いて、弾薬を入れたボックスの小物入れから1発の弾丸を取りだした。
弾頭と薬莢は本物だが、火薬の入っていないダミー弾だ。それをマガジンに込め、グリップに叩き込む。スライドを引いて離し、引っかかりなど無く作動しているかどうか見る。そしてチャンバーチェック。薬室への装弾が滞りなく行われているか確かめた。
全て問題なし。銃を斜め下に向けて思いっきりスライドを引くと、ダミー弾が飛び出した。それを空中でキャッチし、ボックスに戻す。スライドを戻してトリガー。銃をテーブルに置いて、空のマガジンに実弾を込めていく。
14発の45ACP弾を収め、再び銃を手に取りマガジンをグリップへ。軽く構え、ゆっくりと左右に狙いを付ける。バランスに狂いはなく、サイトのずれもない。全て問題なし。これで整備は終わりだ。
銃をホルスターに収め、ベッド脇の収納ボックスに放り込み鍵をかける。そうしてから俺は煙草に火を着けた。
深く吸い込み、紫煙を吐く。ここで一杯引っかけたいところだが、翌日仕事を控えているから酒は無し。雰囲気に酔うだけにしておこう。
この世界に転生して30年近くが経った。記憶も遠くなったかつての世界とは比べものにならないくらい治安が悪く、命の危機も多々ある。生き馬の目を抜くような世界。だが俺は――
人の命がティッシュのように軽い事に思うところがないではない。だが、
その上で、命がけの仕事に、
かつての人生で、親だったか教師だったかに言われた覚えがある。曰く「お前はもし戦国時代とかで生まれたら一角の人物になっていたかも知れない。そういう気質だ。この平和な世の中でそれを活かせないのは、幸か不幸か分からんがな」とのことだ。つまり前世から筋金入りのろくでなしらしい。
あるいはこんな人間だから、誰かにこの世界へと放り込まれたのかも知れん。何らかの思惑で意図的に操られている。そういった可能性はあるだろう。
だがどんな形にしろ、俺はこの世界で生きている。生きていかなければならない。ならば精々楽しませて貰うさ。
俺は煙草の吸い殻を、灰皿に押しつけた。
キアヌ主演のAC映像作品がヤベえ。何あの制作陣の理解度。
……これAC6の影響受けまくりだから、ここ1年くらいで作ったんだよね? え? 神? 困惑しながら大喜びしている捻れ骨子です。
はいそんなわけで突然生えてきたオリジナル作品をとりあえず1話でっち上げてみました。自分にしては異様なまでの速度で書いてますが、実は好きな物や見たいシーンをぶっ込んでるだけだという。さらにノープランなので2話以降がいつできるかは不明です。(無責任)
そしてこの作品ちょっと実験的な要素もあります。細かく書いてちょこちょこ投稿していくやり方とか。他にも色々試したいことがあるので盛り込んでいけたらと考えています。話が続けば、ですが。
それでは筆者の気力が続けば次回でお目にかかりましょう。