ランペイジ・バレット ~ソシャゲみたいな世界に転生した俺が必死で生き抜いていく話~   作:捻れ骨子

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「それで、ご用件は何でしょうか」

 

 何事もなかったかのように言うダイチ氏。

 

「ああ、あんたらに聞きたいことがあってな。ちょっと寄らせて貰った」

 

 そう言って俺は親指でデリバンを指す。

 

「アレを使った()()()の話、聞かせて貰いたいんだが?」

 

 そう言うとダイチ氏は、片眉を上げた。

 

「ああ、クラン立ち上げの資金集めと経験値稼ぎに傭兵稼業をやっていましたが、それが何か? ()()()()()()は逸脱していないと思いますが」

 

 いけしゃしゃあと言ってくれる。以前俺が関わったときはオークション会場へ強盗に押し入るなんて事をやらかしてくれたわけだが、そもあのオークションも非合法なものだ。ヤクザが別のヤクザの事務所にカチコミかけたのと大して変わらない。話持ち込まれてなきゃGSは捜査もしないだろう。大々的に街中に被害が出たってんなら話は別だが、この間の騒ぎは()()()()()()()()()()。第一俺も騒動に関わってたんで人のこと言えた義理じゃない。

 テロリストに雇われていたってのも問題と言えば問題だが、雇い主どもはみんなしょっ引かれており、その上当人達はとっとと逃げおおせていたので、彼らのことは後回しにされていた。で、本格的に調べようとしたところでこれだ。狙ってやってるんじゃないだろうな?

 まあそれはそれとして、ダイチ氏としては余所ならともかくこの街で問題となることをした覚えはないと言う主張のようだ。実際その通りですとしか言いようが無い。何しろ総統の時の騒動では、こいつらが強奪しなけりゃ俺たちがやってたんだから。

 

「いや、それは良いんだが、随分と()()()()()()()()()もんでな。元々金回りは良かったんじゃないか?」

 

 いきなりロケランぶっ放したり重機関砲ぶっ放そうとしてきたり、それをあっさり破棄したりと、結構派手にやってくれた。結構な思い切りの良さは、元々金回りが良かったからだと踏んで、カマをかけてみたのだが。

 

「手厚い……あ、あ~あ、なるほど。少し前に怪しい事を主張する連中の依頼を受けて、派手にやらかしたことがあったが、あのときの」

 

 ダイチ氏は得心した様子でうんうん頷いた。

 

「あのときは怪しい依頼主だったのでかなり依頼料をふっかけたのですが、快く払ってくれたので気持ちよく仕事ができたと担当者が。ついでに必要だからと多めに火器を購入させたので、派手に使わせて貰ったようで。手強い相手だとは聞いていましたが、GSが関わっていたというのであれば、納得もできる」

 

 中々いい性格をしている組織のようだ。それにしてもダイチ氏はあの現場にいなかったのか。実働部隊指揮官と言うくらいだから、てっきりあのときも指揮を執っていたのかと思ったが。

 

「ともかく払いが良い依頼は優先的にやっていましたから。資金はいくらあっても良い。()()の運転にも回せますので」

「本業?」

 

 俺が問うと、それに応えたのはテンドウ女史であった。

 

「うむ、実のところ我々はクランの運営……探索者としての活動を種にしているわけではないのだ。それは世を忍ぶ仮の姿」

 

 そう言って彼女は、ガレージの壁に掛けてある、ネクスティスのロゴが入ったシートに手をかけた。そしてそれを一気に取り払う。

 

「我らが正体は新規新鋭の技術工房、【ネクストテクニクス】! 次なる技術の開発と発展を追い求める、夢の狩人である!」

 

 ばばん、とネクストテクニクスのロゴが入ったシートを指し示し、ドヤ顔で宣うテンドウ女史。わざわざ用意してたのかよ。

 それにしても。俺は顎に手を当て考える。

 

「ネクストテクニクス、どこかで聞いたような気がするが」

「おお! 手慰みでいくつか()()()()などを開発して販売していたのだが、もしかして購入したりしていただけたのかねお買い上げありがとうございます!」

「……そう言えばキネコさんのところで」

 

 E06ネイラーだったか、あの出来が良かったコイルガン。刻まれていた工房の刻印ロゴがネクストテクニクスのものだった。妙なところで繋がりがあるな。

 

「いや、残念だが買ってはいない。だがあの銃……E06は出来が良かった。余裕があったら購入を考えておくくらいには」

「ぬう、遺憾である。あわよくばこれを機にGSに武器の供給などいかがかと薦めようかと思っていたのだが」

博士(ドク)、正直すぎるぞ」

 

 一見こいつもポンコツ系か、と思わせるような言動を取るテンドウ女史。それが演技なのか素なのかはまだ判別ができんな。ダイチ氏はあまり表情を動かさないのでこれまた読みにくい。

 ふむ、ならばちょいと()()()()か。

 

「よほど良い武器なら考えないこともないが……武器以外では何か自慢の品はあるかい? 例えば()()()()()()とか」

「ああ、あのとき追ってきた中に、貴方がいたのか」

 

 反応したのはダイチ氏だった。彼の言動から考えると……。

 

「あの飛んで逃げたライダーは、あんただったわけか」

「バイクと併用する装備のテストでテック使いを相手していたのですが、GSが介入してくるとは思いませんで。流石に空までは追ってこられまいとあのようなことに」

 

 またまたいけしゃあしゃあと言ってのける。これも本音かどうか分からんが、ともかく彼が黒いライダー本人であることは間違いなさそうだ。

 どうやら纏めて黒ずくめで良いらしい。別口かもと思っていたが、同じ勢力であるならば一つ面倒が減った。そしてこれまでの会話から考えると、クランネクスティスは、ネクストテクニクスが開発した技術や装備を試験運用するのが目的らしい。

 

「最終的には、テック無しでダンジョンに通用する技術、装備の開発が目的といったところかな?」

 

 そう俺が問うてみれば。

 

「否! 夢はもっとスケール倍増だ! 来訪者の、いやさ()()()()()()()()()()()()()()! 我らが目指すはそこである!」

 

 ずは、と両手を広げ、でかいこと言い出しやがりましたよこのお姉さん。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




マッドなお姉さんは好きですか?
趣味なんだすんまそん。
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