キヴォトスに派遣したら先生になった件   作:元SEALs隊員

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4.シッテムの箱

俺達は勝利してシャーレを奪還した。

 

ユウカ

「着いた!」

 

ハスミ

「はい」

 

リン

『「シャーレ」部室の奪還完了。私も、もうすぐ到着予定です。建物の地下で会いましょう』

 

シャーレの建物を見るとあいかわらずでかい・・・東京とかの都会ではそれより大きい建物を見たがすごかった・・・俺ももうすぐあそこの先生になるのか・・・

そう思ってると増援の小隊長が来てお互いに敬礼した。

 

佐藤

「第6小隊隊長の佐藤1曹」

 

川上

「第8小隊隊長の川上3尉」

 

「第1小隊の村上3曹です。増援感謝します」

 

川上

「ありがとう。君の小隊に聞いたが素晴らしい指揮じゃないか」

 

「いえ、まだ未熟です。今回はたいした相手ではなかったです」

 

川上

「何言ってる、それでも被害が最小限で済んだんじゃないか。あれがシャーレの部室か・・・俺達が想像してるとは違うな」

 

普通の人なら部室はアパートの1部屋の大きさというイメージだがビル丸ごとが部室なんて金持ちかラノベの世界ぐらいなもんだろう。

 

「では、私の小隊は「ある物」をとりにビルに入ります。あなた達は周辺の警戒をお願いします」

 

川上

「わかった」

 

佐藤

「気を付けてください」

 

俺達小隊はビルに入ろうとした。

 

リン

『待ってください。部室には先生だけ入ってください』

 

突然、行政官が通信してきた。

 

「え?どうして?」

 

リン

『「ある物」は先生ではないとダメですので』

 

「しかし、中に残党がいる可能性がある。俺1人だけでは危険すぎだ」

 

リン

『それはわかってます。ですが先生だけじゃないとダメです』

 

「・・・わかったよ・・・小隊は第6・第8小隊と警戒してくれ10分経っても反応なかったら入ってくれ」

 

自衛官

「「了解」」

 

再び、俺だけがビルに入った。

 

 

 

 

 

 

 

「ある物」は地下室にあると聞き地下に向かった。

電気が通ってないせいか薄暗い、残党がいたらひとたまりもない。

そのために人を連れていきたかったけどどうしても俺1人だけで行ってほしかったようだ。

俺は警戒しつつ地下に向かった。

地下室にはちょっと明るい部屋があった。例の物かもしれない。

 

 

 

ワカモ

「うーん・・・これが一体何なのか、まったく分かりませんね。これでは壊そうにも・・・あら?」

 

「ん?」

 

部屋に入ったら着物を着た女の子がいた。

 

ワカモ

「あら、あららら」

 

てか、何でここにいるんだ?迷子にしちゃ危険なところだしもしかすると・・・

 

「!!う、動くな!!」

 

相手は敵であるためすぐに小銃を構えた。

 

ワカモ

「あ、ああ・・・」

 

「頭を後ろに跪け!」

 

ワカモ

「し、し・・・」

 

「し?」

 

ワカモ

「失礼いたしましたー!!」

 

女の子がそう叫び部屋を出た。

 

「あ!おい待て!」

 

逃げる女の子に小銃を向けるが相手が速いため逃げられた。

 

「ちくしょう!建物に残党1人確認した!封鎖してくれ!」

 

自衛官

『了解』

 

 

 

少し経って行政官が来た。

 

リン

「お待たせしました」

 

「やっと来たか・・・」

 

リン

「・・・?何かありましたか?」

 

「残党が入り込んだんだ。逃げられたけどな」

 

リン

「そうですか。お怪我は?」

 

「大丈夫だ。びっくりしたのか逃げたらしくてね」

 

リン

「それはよかったです。ここに、連邦生徒会長の残したものが保管されています」

 

行政官はさっき敵が持ってたのを拾った。

 

リン

「・・・幸い、傷一つなく無事ですね」

 

行政官がそれを渡した。てかこれ・・・

 

リン

「受け取ってください」

 

「タ、タブレット?」

 

これは日本にも普通にあるタブレット端末であった。

 

リン

「はい。これが連邦生徒会長が先生に残した物。「シッテムの箱」です」

 

「シッテムの箱?」

 

どうみてもただのタブレットだろ・・・でも・・・脳裏で聞いた事があるような・・・

 

リン

「普通のタブレットに見えますが、実は小隊の分からない物です。製造会社も、OSも、システム構造も、動く仕組みの全てが不明。連邦生徒会長は、この「シッテムの箱」は先生の物で、先生がこれでタワーの制御権を回復させられるはずだと言ってました。私達では機動すらできなかった物ですが、先生ならこれを機動させられるのでしょうか、それとも・・・」

 

こんな正体不明のタブレットに生徒会長は俺に何をさせようというのだろうか?でも、ここの制御権を回復するのならやるしかないだろう。

 

リン

「・・・では、私はここまでです。ここから先は、全て先生にかかってます。邪魔にならないよう、離れています」

 

そう言い行政官は部屋を出た。ここで何もなかったら期待はずれで恥をかくだろう。

俺はシッテムの箱の電源を入れた。まあ、電源なんて誰でもわかる位置にあるだろう。

 

 

 

 

画面には英語が表示されその後、パスワードの入力画面が出た。てか、パスワードってわかるかよ・・・

そう思うと脳裏に何か浮かんだ。

 

 

 

 

 

 

                  我々は望む、七つの嘆きを

                我々は覚えている、ジェリコの古則を

 

 

 

 

 

 

 

を打った。何の言葉だ?読んだ漫画でも聖書に載ってなさそうだが?

 

 

 

接続パスワード承認。

現在の接続者情報は村上翼、確認できました。

 

 

 

 

てか、パスワード合ってた。ますますわからなくなった。

 

 

 

 

『シッテムの箱にようこそ村上翼先生。生体認証及び認証書生成のため、メインオペレートA.R.O.N.Aに変換します』

 

画面が変わった。

教室が崩壊し外は海、教室が少し水浸しだ。そして、女の子が机の上にうつ伏せで寝ていた。

 

 

???

「くうううぅぅ・・・くううぅぅ・・・むにゃ、カステラにはぁ・・・いちごミルクより・・・バナナミルクのほうが・・・くううぅぅ・・・」

 

何の夢を見てるんだろう・・・てかカステラにはバナナミルクってどんな組み合わせだよ・・・

 

???

「えへっ・・・まだたくさんありますよぉ・・・」

 

恐らくこの子が制御を回復してくれるだろう、何しろ起こさないと。俺は彼女の頭にタッチした、ゲームではこうすることで反応するからだ。

 

???

「うにゃ・・・まだですよぉ・・・しっかり噛まないと・・・」

 

まだ寝てる・・・もう一回。

 

???

「あぅん、でもぉ・・・」

 

まだ寝てる・・・さすがにイラつきタッチする強さと速度を上げた。

 

???

「うぅぅぅんっ・・・」

 

ガタッ

 

やっと起きた・・・

 

???

「むにゃ・・・んもう・・・ありゃ?ありゃ、ありゃりゃ?」

 

「おはよう」

 

???

「え?あれ?あれれ?・・・せ、先生!?この空間に入ってきたっていうことは、ま、ま、まさか村上翼先生?!」

 

「そうだよ。ところで君は誰?」

 

どう見ても初等科らしい制服でヘイローしているためこの世界の人だろうか?

 

???

「う、うわああ!?そ、そうですね!?もうこんな時間!?うわ、わああ?落ち着いて、落ち着いて・・・」

 

これ、完全に寝坊した様子だろ・・・

 

アロナ

「えっと・・・その・・・あっ、そうだ!まず自己紹介から!私はアロナ。この「シッテムの箱」に常駐しているシステムであり、メインOS、そしてこれから先生をアシストする秘書です!」

 

なんか紹介がソシャゲの秘書ポジ見たいだ。あっ、この娘も秘書だったっけ。

 

アロナ

「やっと会うことができました!私はここで先生をずっと、ずーっと待っていました!」

 

「そ、そうなの?その割に寝てたけど?」

 

アロナ

「あ、あうう・・・も、もちろんたまに居眠りしたりしたこともあるけど・・・」

 

「(居眠りはするのね)まあ、よろしくね」

 

アロナ

「はい!よろしくお願いします!まだ身体のバージョンが低い状態でして、特に声帯周りの調整が必要なのですが・・・これから先、頑張って色々な面で先生のことをサポートしていきますね!」

 

「ああ、よろしく頼む」

 

アロナ

「あ、そうだ!ではまず、形式ではありますが、声帯認証を行います」

 

「声帯認証?」

 

アロナ

「うう・・・少し恥ずかしいですが、手続きだから仕方ないんです。こちらの方に来てください」

 

この子がそう言い俺は近づいた。そして彼女が人差し指を差し出した。

 

アロナ

「さあ、この私の指に、先生の指を当ててください」

 

彼女がそう言い俺は右手のグローブを外し人差し指を当てた。

 

アロナ

「うふふ。まるで指切りして約束してるみたいでしょう?」

 

「似てるようだな。で、何してるんだっけ?」

 

アロナ

「ああ、実は、これで声帯情報の指紋を確認するんです!」

 

へえ、変わった指紋認証だね。

 

アロナ

「画面に残った指紋を目視で確認するのですが・・・すぐ終わります!こう見えて目は良いので。どれどれ・・・うう・・・(うーん・・・よく見えないかも・・・まあ、これでいいですかね?)」

 

「どう?」

 

アロナ

「はい!確認終わりました」

 

「お疲れ(てか、少し時間掛かってない?やっぱり起きたばかりかな?)」

 

 

 

 

 

俺はアロナにこれまでの事を話した。

 

アロナ

「・・・なるほど。先生の事情は大体わかりました。連邦生徒会長が行方不明になって、そのせいでキヴォトスのタワーを制御する手段がなくなった」

 

「そうなんだ。ところで連邦生徒会長について知ってるか?」

 

アロナ

「私はキヴォトスの情報の多くを知ってはいますが連邦生徒会長についてはほとんど知りません。彼女が何者なのか、どうしていなくなったのかも・・・」

 

アロナも知らないとなるとマジで何でいなくなったんだ?

 

アロナ

「お役に立てず、すみません」

 

「気にするな。機械だってなんでも完璧じゃないからな」

 

アロナ

「ですが、サンクトゥムタワーの問題は私が何とか解決できそうです」

 

「本当か。じゃあ頼む」

 

アロナ

「はい!分かりました。それでは、サンクトゥムタワーのアクセス権を修復します!少々お待ちください!」

 

それから少し起動音が鳴り電気が付いた。

 

アロナ

「・・・サンクトゥムタワーののadmin権限の取得完了・・・先生。サンクトゥムタワーのの制御権を無事に回収できました。今、サンクトゥムタワーは、私アロナの統制下にあります。今のキヴォトスは、先生の支配下にあるのも同然です!」

 

マジかよ・・・これで俺はこの街を好きなようにできるじゃん・・・でも俺にはそんな事したくないからな・・・

 

アロナ

「先生が承認さえしてくだされば、サンクトゥムタワーの制御権を連邦生徒会に移管できます。でも・・・大丈夫ですか?連邦生徒会に制御権を渡しても・・・」

 

「いいんだよ。俺は外部の者だからこの街のことはこの街の者にやらせてあげたい」

 

アロナ

「分かりました。これよりサンクトゥムタワーの制御権を連邦生徒会に移管します!」

 

 

 

 

 

リン

「・・・はい、分かりました。サンクトゥムタワーの制御権の確保が確認できました。これからは連邦生徒会長がいた頃と同じように、行政管理を進められますね。お疲れ様でした、先生。キヴォトスの混乱を防いでくれたことに、連邦生徒会を代表して深く感謝いたします」

 

「いや、俺はやった事をやっただけだ」

 

俺は行政官にシッテムの箱を見せたけど彼女は画面が付いてないと言われた。どうやらアロナは俺しか見えないようだ。

 

リン

「ここを攻撃した不良たちと停学中の生徒たちについては、これから追跡して討伐いたしますので、ご心配なく」

 

「ありがとう。だが、俺達にも攻撃したからほかの者を出せるか聞いてみる」

 

リン

「ありがとうございます。それではシッテムの箱は渡しましたし、私の役目は終わったようですね。あ、もう一つありました」

 

「ん?ほかに何かあるのか?」

 

リン

「ついてきてください。連邦捜査部「シャーレ」をご紹介いたします」

 

 

 

 

俺達は小隊と合流して「シャーレ」内部を案内した。

 

リン

「ここがシャーレのメインロビーです。長い間空っぽでしたけど、ようやく主人を迎えることになりましたね」

 

メインロビーの扉には「空室 近々始業予定」と書かれた張り紙が貼ってあった。

 

リン

「そして、ここがシャーレの部室です」

 

次に部室を案内した。

その部室は机にパソコン、書類らしき物が入ってる棚とホワイトボードなどがあった。

 

リン

「ここで先生のお仕事を始めると良いでしょう」

 

「それはそうと、俺は何したらいいんだ?」

 

リン

「シャーレは、権限だけはありますが目標のない組織なので、特に何かをやらなきゃいけない・・・という強制力は存在しません。キヴォトスのどんな学園の自治区にも自由に出入りでき、所属に関係なく、先生が希望する生徒たちを部員として加入させることも可能です」

 

つまり、できそうな娘や好みの娘を入れる事も可能なのか

 

リン

「面白いですよね。捜査部とは呼んでいますが、その部分に関しては、連邦生徒会長も特に触れていませんでした。つまり、何でも先生がやりたいことをやって良い・・・ということですね」

 

それは一部のオタクやラノベの転生者が聞いたら喜ぶぞ。

 

リン

「・・・本人に聞いてみたくても、連邦生徒会長は相変わらず行方不明のまま。私達は彼女を探すのに全力を尽くしてるため、キヴォトスのあちこちで起きる問題に対応できるほどの余力がありません」

 

「そうなのか?」

 

リン

「今も連邦生徒会に寄せられてくるあらゆる苦情・・・支援物資の要請、環境改善、落第生への特別授業、部の支援要請などなど・・・」

 

何か聞いたらヤバい状況だ、もはや世紀末状態秒読みじゃないのか?

 

リン

「もしかしたら、時間が有り余ってる「シャーレ」なら、この面倒な苦情の数々を解決できるかもしれませんね」

 

いや、俺を暇人扱いにしないでくれる?しかも解決って・・・さすがに無理があるぞ。

 

「その辺りに関する書類は、先生の机の上にたくさん置いておきました。気が向いたらお読みください。全ては、先生の自由ですので」

 

書類って・・・ほぼ山積みになってるぞ。こんなのブラック企業でしか見たことないぞ。

 

リン

「それではごゆっくり。必要な時には、またご連絡いたします」

 

そう言って行政官が部室を後にした。

 

 

 

 

 

ユウカ

「ええ。サンクトゥムタワーの制御権を連邦生徒会と日本の方たちが取り戻したことを確認したわ」

 

ハスミ

「ワカモは自治区に逃げてしまったのですけど・・・すぐに捕まるでしょう。私たちはここまで。後は担当者に任せます」

 

シャーレの襲撃の主犯で建物から逃げ出したワカモは逃げられて追跡は諦めざるえなかった。

 

ユウカ

「お疲れ様でした、先生。先生の活躍はキヴォトス全域に広がるでしょう。すぐにSNSで話題になってしまうかもしれませんね?」

 

さすがにSNSで自衛隊の行動は載せたくないけどこの世界では日本の法律は難しいし既に拡散されてるかもしれない。

でも、彼女達のおかげでここまで上手くいったし被害も少なくて済んだ。

 

「ああ、SNSに載るのはちょっと困るけど感謝する。みんなのおかげでここまでこれたから」

 

ハスミ

「これでお別れですが、近いうちにぜひ、トリニティ総合学園に立ち寄ってください。先生」

 

「ああ、時間ができたら訪ねてみる」

 

チナツ

「私も、風紀委員長に今日のことを報告しに戻ります。ゲヘナ学園にいらっしゃった時は、ぜひ訪ねてください」

 

「委員長によろしくと伝えてください(どんな娘か知らないけど)」

 

ユウカ

「ミレニアムサイエンススクールに来てくだされば、またお会いできるかも?先生、ではまた!」

 

「またな」

 

ミレニアムサイエンススクールは最新先端技術を研究してるため技術面で訪れるかもしれん。

 

そう言ってみんな、それぞれの学園に戻った。

 

川上

「お疲れ」

 

後ろから川上3尉が声をかけてきた。

 

「お疲れ様です」

 

川上

「お前、これから先生になるんだって?」

 

「はい、ですが・・・生徒の悩みや苦情を解決するなど重荷を背負うはめになりました・・・」

 

川上

「だったらお前はこのままにするのか?」

 

「いえ・・・目の前の困ってる人を放っておく事を自衛隊おろか日本人にはできません」

 

川上

「それでいい」

 

「ですが、まずは上の者と政府に話さないと」

 

俺達の任務は終え車輌に乗った。

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