情報に更新、又は原作を読めば分かるような訂正があればがあれば書き直します
あと、感想、誤字脱字、疑問点等もじゃんじゃん教えてください
数年前までは都内では見ることが叶わなかった星の下。
かつて高級住宅街と言われた街の一角で激しい戦闘音が鳴り響いていた。
「無・駄・なのよ〜!」
マンドレイクと呼ばれるインクブスとウィッチによる攻防が人が消えた街に音を響かせる。
「ちっ、これもだめか」
「すぐ再生しちゃうね」
ゴルトブルームのメイスやベニヒメの狐火による攻撃が根が絡まりできた手足を吹き飛ばし焼き焦がす。
しかし、吹き飛ばした手足は瞬く間に再生し、炎は表面を焦がすのみで決定的な一撃にならない。
「喰・ら・い・なさい〜い!」
おかえしと言わんばかりに鉄パイプほどの太さの根がゴルトブルームめがけ振り下ろされる
「うぉっと!この!」
とても人には認識できないような速度で迫ってくる根を危なげなく回避しその根を断ち切らんとハルバードを構える…が、下ろされた根の中に1つ枯れたような茶色の蕾があることに気付く。
「主よ!」
「くっそ!」
無理やり体をひねり素早く後ろに下がったその直後蕾からピンクの煙が噴出される。
言わずもがな分かることだがインクブス御用達の媚薬…それも一呼吸で立ってるいられなくなるほど強力な種類だ。
「大丈夫?」
「一応な」
「しかし、厄介な」
「うむ、これでは下手に攻めれぬ」
生半可な攻撃では瞬く間に再生し、近付けば媚薬の餌食。
しかし、普通のウィッチならいざ知らずナンバーズである彼女たちが苦戦しているのには訳があった。
「うぅぅ・・・」
「助け、て・・・」
インクブスの側には首に根を巻きつけられ拘束されている2人の少女の姿があった。
「ほらほらこの子たちがどうなってもいいの・か・し・ら〜?」
ゴルトブルームの砲撃やベニヒメの権能を使った攻撃をすれば再生する間もなく消し飛ばすことも可能だろう。
しかし、それでは彼女たちも巻き込んでしまう。
「どうする〜」
「このままじゃジリ貧じゃの・・・」
現状あちらに対して与えたダメージも少ない。
しかし、大きくエナを消費しているわけでもないためこちらの消耗も少ない。
そのため、ナンバーズがこちらに来るまで現状を維持すればいい。
ただし・・・
「は・や・く、降参してくれないかしら?」
相手がなにもしてこないのであればの話だが。
「わ・た・し・こう見えて非力なのよ。疲れちゃって」
そう言うと人質の片方を周囲の家の屋根ほどの高さまで持ち上げ、前後にゆらゆらと揺らす。
「そ・お・れ!」
「「っ!」」
「主よ!/ベニヒメ!」
次の瞬間、首についた根が外れ少女が放物線を描きながら放り出される。
パートナーの声を合図に2人は同時に動き出す。
「きゃぁぁああーー!!」
「くっそ!」
ゴルトブルームが道路から塀、塀から屋根へと飛び移り少女を捕まえ抱きかかる。
が、その隙を狙いインクブスが根を伸ばし攻撃を仕掛ける。
「そう来るのは読んでたよ」
彼女に巻き付かんとした根をすんでのところでベニヒメの焔が焼き切り炭化させる。
ゴルトブルームはそのまま少女を抱きかかえ向かいの家の屋根に着地しベニヒメの方を振り向く。
「危なかったね」
「だけど、これで・・・」
「うん、あと1人」
人質という盾が1枚減り、インクブスを挟むような立ち位置になったことでできることも増えた。
だが・・・
「いや~、わ・た・し・負けちゃうかも〜」
インクブスの発言に僅かな違和感を覚えたあとに気付く、互いの側にある脅威に。
「ベニヒメ!」
「ゴルちゃん!」
ゴルドブルームには助けた少女の背にある茶色の蕾が、ベニヒメには足元の側溝から伸びてくる根が、それぞれに危害を加えんと迫る。
互いに警告を飛ばすが一歩遅い。
花弁は開き粉塵を飛ばし、根は溜められた力を解き放つ。
脅威は防御も回避も互いの援護もできない距離まで迫った。
「あはは!お・わ・り・ね!」
インクブスの不愉快な笑い声が聞こえる中、2人は直後に起こるであろうことに対し覚悟を決める。
しかし、
「
その覚悟は杞憂に終わった
「へ?」
「は?」
「はぁ!?」
どこからともなく飛んできた
「な・に・が!起こったていうのよ!」
「別になんだって良いじゃありませんか」
インクブスが怒声を喚き散らすと返事が返って来る。
その場にいる全員が声がする方へ顔を向ける。
「どうせあと数分の命なのですから」
声の主はただただ黒いウィッチだった。
今、空に雲が少しでもかかったら金色の目とネックレスの宝石以外は見えなくなるのでは、と思うほどに黒いゴスロリ軍服に身を包んだ姿でその場にいた。
「
ブレードが横に倒れている銃をインクブスに向け、そのまま引き金を引く。
次の瞬間インクブスの右腕が胴体と切り離される。
「・・・は?ぎゃぁあああ!」
一瞬遅れ現状を認識したのか不愉快な叫び声を上げる。
「冗談でしょ・・・」
先ほどまでとは条件が異なるとは言え一撃で片腕を切り飛ばしたことに思わず言葉が溢れる。
「よ・く・も、よくもよくもよくもやってくれたわね!」
怒りによって上手く再生できないのか右腕を左手で押さえながら黒いウィッチを睨む。
「も・う・いいわ。本気でやってあ・げ・る・わ!」
「きゃ!」
怒りに支配されつつもインクブスは冷静であった。
人質を自身の目の前に動かし周囲に根を張り巡らせそこには大量の茶色の蕾が生えていた。
「は・や・く!武器を捨ててパートナーも置いてでてきなさい!こ・の・子・が・どうなっても良いのかしら!」
少女の首元に鋭い根を向け人外の顔だが苛立ちが目に見えて分かるほどの歪んだ顔で甲高い声で叫ぶ。
「どうする?」
「どうするつってもな・・・」
「わたくしに任せていただけないでしょうか?」
「は?」
隙を見て合流したベニヒメと相談するが中々良い案が浮かんでいない中、頭上から聞こえてきた声と案に驚く。
「1人で大丈夫なの?」
「はい、わたくしはあのインクブスに対してかなり相性が良いので」
ベニヒメの心配に対しはっきりと、しかし根拠にかける返答が返って来る。
「・・・具体的には?」
「秘密ですわ」
「おいおい・・・」
具体的な説明がない以上ゴルトブルームは止めようとする。
が、インクブスは待ってくれない。
「ほ・ら!は・や・く!出・て!来・な・さ・い!」
「・・・それでは行かせていただきますね」
「あっ!おい!」
インクブスがしびれを切らし再度警告を飛ばす。
人質に向けられている根がさらに近づき僅かに首を傷つける。
もう時間がないことを認識すると黒いウィッチはゴルトブルームの制止を振り切りインクブスの正面に飛び出す。
「出て来たならさっさと降参しなさい!」
「お断りさせていただきます」
怒声をあげるインクブスに対し黒いウィッチは地面を蹴りそのまま接近する。
「甘いのよ!」
「うるさいですわ!」
左右に広がる今まさに粉塵を撒き散らさんとしていた蕾全てに正確に弾丸当て直進を続ける。
「だ・か・ら!あ・ま・い・のよ!」
インクブスが叫んだ瞬間黒いウィッチの前後左右の地面が割れ、蕾のついた根が飛び出てくる。
「くっそ!」
「
飛び出てくる根を消し去るため、急いでゴルトブルームが砲撃をする。
が、黒いウィッチによる半透明な黒い障壁によって防がれ、砲弾が消失してしまう。
「は?お前何を!」
「あはは!バ・カ・ね!」
次の瞬間、黒いウィッチの周囲にピンクの粉塵が撒き散らされ姿が見えなくなる。
「大丈夫か!」
「あはは!大丈夫なわけないじゃない!」
インクブスは自信満々にそう言うと、たった今無力化したウィッチを人質しようと粉塵の中に根を伸ばす。
「こ・れ・で人質は2人!振り出しに・・・」
「
インクブスの勝ち誇った声が粉塵の中から聞こる声によって遮られた。
次の瞬間粉塵の中から伸びた根を細切れにしながら両手に剣を構えたウィッチが飛び出す。
「な・ん・で!効いていないのよ!」
全身に媚薬を浴びたにもかかわらず全く効果が出ていない様子にインクブスは混乱を隠せない。
「わたくしそういう体質なので」
「くっ!」
だが、媚薬が効かなくても人質がいる。
インクブスは慌ててウィッチの進路に対し壁になるよう動かす。
が・・・
「
虚をついたウィッチには通じない。
ウィッチの黒い
「
「がっ!」
勢いそのままにインクブスの中心に蹴りを叩き込んだ。
そして黒いウィッチは少女を抱え、反動を利用しインクブスとゴルトブルームたちの真ん中あたりまで下がる。
「とりあえず・・・
少女の体を優しい光が包み首についた傷を含め全ての怪我を癒す。
「さてと・・・」
黒いウィッチはゆっくりと振り向き・・・
「では、終わりにしましょうか」
蹴られた箇所を押さえながら睨むインクブスに宣言する。
「っく!まだ!」
「
無数の槍のように伸びてきた根を抱えている少女とともに上に跳びかわす。
そして、マジックを唱えると2つの剣は姿を変えていた。
「
夜空のような1本の剣銃へと。
その刀身を見た途端インクブスの全身に悪寒が走る。
「!」
インクブスは己の勘を信じ、全ての根を本体の前へと動かし盾とした。
「
だが、無駄な足掻きとなった。
「は?」
黒いウィッチが剣銃を突き出した瞬間、根による盾を貫通しインクブスの体に大きな風穴が開く。
「まだまだ!」
インクブスは生き足掻くために思考を巡らせる。
(この傷は大きい・け・れ・ど!致命傷ではないわ。今持ってる媚薬ぜ~んぶ使えばまだ・・・)
わずかではあるものの希望があった。
しかし、
「トラバント」
「はいは~い!権能を限定解放!」
「・・・
黒いウィッチはインクブスの
新たなマジックを唱えた瞬間、インクブスの絶望がさらに増す。
無意識のうちに全ての媚薬をウィッチ・・・絶望の原因へ、建物すら吹き飛ばすほどの勢いで噴出する。
「ですから、効かない体質なんですよ」
だが、決死の攻撃も目の前の
直撃しなかった媚薬も黒い障壁によって阻まれ周囲に一切広がることなく消失していく。
「
「嫌!嫌!嫌!嫌!」
剣銃を持ち上げると刀身にエナが集まり始める。
決死の攻撃も無力化され一層目の前にある絶望が深く濃くそしてより己の死が身近に近づく。
「
「うわああぁぁ!」
策略により多くのウィッチを壊してきたインクブスはもはや眼前まで迫った一撃に恐怖する。
インクブスは
「
最後の足掻きも虚しく、ウィッチの
「永久に、ごきげんよう」
黒いウィッチ・・・ルューゲシュテルンはもはや塵すら残っていないインクブスに言葉をかけた。
3000文字くらいで終わらせるつもりが1000文字ほど増えてしまった・・・