目が覚めて一番最初に感じたことは違和感。前に隠れ家の天井があるから私が隠れ家で眠っていたことは分かるが、体の左側が変に重く感じた。体を起こして見てみると仮面を外したカザリ―ムが眠っていた。私のこと心配してくれたのかなと思ってクスっとしながらカザリ―ムをゆすって起こす。
「カザリ―ム、起ーきて~起きてってば~」
そういってカザリ―ムをゆするとカザリ―ムは寝ぼけたように体を上げて目を擦っている。しばらくすると事態に気づいたのか私に抱き着いてくる。
「もう!!心配したんだから!!!また一人ぼっちになるかと思ったんだから~!!!!」
カザリ―ムは私に抱き着きワンワンと泣いている。
「悪かったって。それに私も急でびっくりしたんだから!!!」
一年経ってわりかし仮面を外してでも男性口調で話せるようになっていたカザリ―ムが女性口調が出てしまっている。そんなワンワン泣いているカザリ―ムを宥めるのに時間がかかった。
「それでそれはどうしたんだ?」
泣き止んで朝ご飯を食べ始めた瞬間にカザリ―ムが私に質問してきた。
「それって?」
私が聞き返すとカザリ―ムが自分の目をツンツンと指している。私は水鏡という空中に水の塊を飛ばして鏡のように反射させる魔法をつかって自分の姿を確認する。
「何これ⁉」
私の綺麗なルビーのような眼が綺麗な琥珀色の眼に変わっていた。水鏡のあらゆる位置から確認してみるが眼の色は変化することが無かった。
「なんでこんな風に変わっちゃったんだろ?」
「おそらくそれがメイアがぶっ倒れた理由なのだろう、約一週間眠っていたんだからな」
カザリームがしれっととんでもないことをぶっこんで来た。
「ハァ!?私一週間も眠ってたの!?」
「そうだ、だからメイアが目覚めた時にあんなに焦ってしまったのだ・・・」
そう言いながらカザリ―ムが視線を逸らす。可愛い奴だ。
「ううーん。綺麗なんだけど私は前の眼の方も好きだからな~
そう呟くとカザリ―ムが私の肩を持って大きく揺する。
「そんな勿体ないことするな!!その琥珀の眼も似合っているのだせめて数日に一回は琥珀の眼でいろ!!」
「わかった!わかったから~!!」
「わかったのならいいのだ」
そう言って私とカザリ―ムは席に着く。私は意識を失っていた間に何か起こってないか聞いておく。
「私が意識を失っている間なんかあった?」
私の言葉にカザリ―ムが頷く。
「メイアが意識を失う直前に話していた話を覚えているか?」
「えぇ、クソ野郎が帝国を狙って攻め込むって話をしてたよね?」
私の返事にカザリ―ムが頷く。
「そうだ、そしてあのクソ野郎の国が星王竜ヴェルダナーヴァとその番の女性を殺したそうだ」
「・・・・・・・・」
それを聞いて私は驚きはあるが特に何も言わずに話を聞き続ける。
「それが成功したことにも驚きではあるがどうやらお前が聞いた噂通り、その息女を我が物にしようとしたそうだぞ」
「そっちはどうだったの?」
「どうやら彼女を友で守護していた
それを聞いて私は
「それでメイア、お前に提案があるのだが一緒に帝国の戦闘跡地に行かないか?」
それを聞いて私は首を横に傾ける。
「行ってどうするの?」
「そこに良い素体の奴がいたらのその者にバースディを掛ける。そうすれば強い奴を味方に率いることができるだろうからな」
カザリ―ムは指を振りながら答える。確かにそうすれば強い仲間ができていいかも。
「わかったわ。じゃ帝国戦闘跡地に行きましょうか」
そう笑みを浮かべながら答えたのだった。
*
「
カザリ―ムが空に向かって大きく咆哮する。現在私たちは一日かけて帝国戦闘跡地に到着した。したのだが、そこにはただただ鎧や武器だけが地面に転がっていた。なぜ死体が一つも残ってないのか一度帝国に戻って情報収集した結果、
「あぁ、あの国の兵の死体か?それなら
と言っていた。つまり私たちの目的だった強者の死体が無かったのだ。
「グヌヌヌ、これでは我が配下を作る計画が~」
カザリ―ムはショックでプルプル震えている。どうしたもんかと酒場で食事しながら考えていた際近くの別の客から声が聞こえてくる。
「それにしてもミリム様もかわいそうだ。幼いのに両親を失っただけでなく友であった竜すらも死んでしまったのだからな」
「竜もなのか?俺は竜は蘇ったって話を聞いたぞ?」
「あぁ蘇りはしたが、死んでしまって魂が霧散してしまっていたためか、本来の意思を失った存在と化し邪悪な竜「
「そうか、それはかわいそうだ。その
「一部の国がその危険性から軍を派遣したそうだがそれも全滅したそうだ。そしてミリム様がカオスドラゴンを嘆きながらも封印されたそうだ」
「いやな世の中になったもんだなぁ~」
そんな会話が聞こえてきて
「どうしたの?カz「よし、そのカオスドラゴンと戦った軍の連中を見に行くぞ!!」・・・ウンソウダネ」
どうやらご息女の殺した兵士ではなくカオスドラゴンが殺した軍の連中にシフトチェンジしたそうだ。カザリ―ムは行く気満々のようだし次はどうやらカオスドラゴンの戦地後に行くようだ・・・
ただカザリ―ムの顔に少し焦りの表情が見えたのだった。
俺はカザリ―ムの野郎の後に続いて歩いて行った。今は
「ヘイヘイヘーイ、カザリ―ム。いくら何でもこれは
そう言った俺に視線は向けるもカザリ―ムはスピードをこれっぽっちも弱める気わねぇ・・・
「確かに腐ってもテメェの母国だ。そりゃ
そう言って俺はカザリ―ムの片腕を掴んで無理やり動きを止めてカザリ―ムの胸に指を突き付ける。
カザリ―ムはそんな俺の指を振るい落とす。
「今こうしている間にも俺があの国で特に仲が良かった奴らが・・・・・・あいつらが死んでしまっているのかもしれないのだぞ!!俺にはバースディがある!!あいつらと再び暮らすこともできるやもしれないのだぞ!!!」
カザリ―ムの奴完全に
「お前が急いで行ってもそこでお前の魔力がゼロになっちまえばそいつらはそこで
そう言うとカザリ―ムは俺に謝罪する。
「すまなかった、俺としたことが焦りすぎた。そうだな今アイツらを助けられるのは俺だけだからな。急を急ぎすぎても失敗のリスクが跳ね上がるだけだ。ありがとう、わが友よ」
俺は・・・
「これぐらい気にしないで。これぐらい友達として当然のことよ」
私たちは体力にある程度余裕がある状態で超魔導大国跡地に到着した。超魔導大国跡地はもはや国があったとはとても言えない雰囲気になっていた。
転がり周り積み重なる死体の山、元の建物が何か分からないくらいにごちゃごちゃになっている瓦礫の山。どこからどこを見てもただただ同じ景色が見える。
カザリ―ムの奴を見ると仮面の下から水が零れ落ちている。私はカザリ―ムに背を見せ呟く。
「私はミツメルモノで元の目的だった強い奴の素体を探す。カザリ―ムは大切な仲間たちを探してやりな」
カザリ―ムの返事を聞く前に私は死体の山や瓦礫の山を鑑定しながら強い素体の死体を探しにいった。長い時間探し回ったがなかなか見つからず困っているとカザリ―ムから思念伝達で連絡が飛んできた。
『メイア!!私の従者だったものとよく勉学を共にしていたものが見つかった。今すぐにバースディを発動したい。私の元に戻ってきてくれ』
その連絡を受けて私は急いでカザリ―ムの許に急ぐ。そこに着くとそこにはピンク色の髪に背が低い可愛らしい女の子と芝色の髪で少し太っている優しそうな男の二人が地面をベッドにして眠っていた。
「この子たちが?」
「あぁ。私が今の体に変わる前よりも成長しているが間違いなくこいつらだよ」
カザリ―ムの仮面の下からまた水が零れている。
「はいはい、泣くのはあとね。まずは二人を起こしてあげないと」
私がそう言うとカザリ―ムは仮面を取って目元を拭い仮面をつけなおした。
「よしそれでは呪法を行う。メイアは後ろに下がっていろ」
そう言われて私は後ろに下がる。
「では始めるぞ。禁忌呪法・
そう言うと二人の体を魔素が体を覆っていく。数分すると魔素が晴れて二人の体がそっと地面に降ろされる。すると二人同時に起き上がる。
「ほーーーっほっほっほっほっほっほっほ!!」
「はーーーっはっはっはっはっはっはっは!!」
なぜか両方がハイテンションで声を上げる。
「いやいやいや、私は怒っていますよ。ええ怒っていますとも!!」
「うんうん、あたいもねすっごく悲しいんだ!!」
二人ともハイテンションのせいでとてもそうには思わない。
「あなた!!あなたですよ。我々を蘇らせてくださったあなた!!」
「わ、我か?」
男がカザリ―ムの胸に指をさす。
「そうですよ、あなたですよ!!魔力の感じからしておそらく王女様でしょう?急にいなくなって心配したのですよ!!!!」
「・・・えっ?」
「そうだよそうだよ!!どうして急にいなくなっちゃったのさ!!あたいも王女様の無事を信じて探しに行けば早く会えたかもしれないのに!!私は勝手に王女様が死んだと思っていた自分に対してすっごく悲しいよ!!!!」
「お、お前たち・・・ごめんなさい・・・ごめんなさいぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!?」
カザリ―ムが仮面を取り外して二人に抱き着く。抱き着かれた二人もカザリ―ムの背に手を回し泣いている。私はそんな三人を温かい目で見守っていた。そこそこ時間が経ってからメイアはある提案をした。
「そうだ、二人に新しい名でも与えたら?」
「メイア様、名付けとは本来危険を伴うもの・・・そんな気楽に言っていいものではございません!!!」
「えぇ~でもあたいはカザリ―ム様に名付けをしてもらいたいな~」
「なぁっ!!私だってカザリ―ム様に付けていただきたいですが・・・」
「そうでしょ?ね?カザリ―ム二人に新しい名前付けてあげなよ」
男は怒り、少女は喜んびながらしかし二人ともカザリ―ムから名付けをしてほしいと声を上げた。そう言われたカザリ―ムは目を閉じて腕を組み考える。
「よし、お前たちにそれぞれ名を授ける」
そう言われて二人は大喜びしている。
「お前はフットマン、お前はティアだ」
そう言われて二人はよりいっそう纏う魔素が強くなる。
「フットマン、確かに我が心に刻みました」
「ティアだね、とってもいい名前だと思うよ!!」
二人はとても嬉しそうだ。
「フットマン、ティア良かったね。改めて私はカザリ―ムに助けられたメイアだよ。これからよろしくね!!」
私はフットマンとティアに抱き着く。
「はい、このフットマンメイア様と仲良くさせていただきますよ」
「あたいもあたいもメイア様よろしくね!!」
「二人ともメイアでいいよ~なんならお姉ちゃんって言ってくれてもいいんだよ?」
「わかりました、メイア姉さんよろしくお願いします」
「わかった!!メイアお姉ちゃん!!」
うんうん、二人ともかわいいなぁ~
・・・
「ねぇカザリ―ム魔力持ちそうなの?」
私の質問にカザリ―ムは首を振る。どうやらバースディと名付けで魔力が尽きかけたようだ。
「まだ私、使えそうな素体発見できてないし明日みんなで探さない?」
「そうだな。続きはまた明日にして今日は休むとしよう」
私の提案にカザリ―ムは思考するがすぐに結論が出たようだ。私たちはその日は休息をとった。そして次の日の朝。軽い軽食を食べてみんなで強い素体の死体を探していた。するとフットマンがカザリ―ムを呼んだ。私も行ってみるとそこには短い銀髪に白の紳士服を纏い、紳士のような見た目の男が目を閉じて眠っていた。
「この者はカザリ―ム様がお隠れになられてから名を馳せるようになった国の忠臣だった男です。この者を甦らせれればきっと我らの良い仲間となり活躍してくださるでしょう」
そう言ってフットマンは彼を蘇らせることを進める。
「メイア、君はどう思う」
「復活させるのはあなたよカザリ―ム。あなたがしたいようにすればいいんじゃない?」
そう言われてカザリ―ムは少し思考し結論を出した。
「この者を蘇らせる。皆下がっておけ」
私はティアを前で抱えながら後ろに下がる。ティアも嬉しいようで頭を左右に揺らしている。
「ゆくぞ!禁忌呪法・
寝転んでいる彼の体を魔素で包んでいく。魔素が晴れると元の状態で寝転んでいる。するとゆっくりと目を開けてその紅い目が姿を現す。どうやらバースディは無事に成功したようだ。
「わっ私は?」
カザリ―ムは彼の前に進み彼に目線を合わせるために屈む。
「おはよう、俺の名はカザリ―ム。かつてここにあった国で王女をしていたものさ」
カザリ―ムの言葉に蘇ったばかりで事情がわからないようで動揺しているがフットマン、ティアの顔を指さし、告げる。
「君はかの有名なエルフでは?それに君も王宮で有名だった・・・」
どうやら生前のフットマンとティアは有名人だったようだ。
「ええ。ですが今の私はあなたと同じようにカザリ―ム様の手で復活した身。今はフットマンと言う名をいただいております」
「あたいはティアって言うんだよ~」
二人はそれぞれ男に自己紹介をする。これは私もしておくべきかな?
「私はメイアって言うんだ~君にも私をお姉ちゃんと呼ぶ権利をあげよう」
「はっ?お姉ちゃん?」
急にそんなことを言われて男は困惑しいる。
「メイア今はややこしくなるからそれは後だ、君にも名前を授けたいがどうだ?」
「はい、私に名前を授けてください」
男は驚いた顔をするがすぐに彼の前でひざまずく。カザリ―ムは頷き、彼に手をかざし彼の名を告げる。
「お前はクレイマンだ。これからはクレイマンと名乗るがいい」
クレイマンの纏う魔素が濃くなる。
「はっ、このクレイマンその名に恥じぬ働きを貴方様に捧げましょう」
彼の背をフットマンが叩き、彼の周りでティアがぴょんぴょん跳ねている。
「よろしくお願いしますよ、クレイマン」
「よろしくね!クレイマン!」
「クレイマンよろしくね」
クレイマンにそれぞれの歓迎の言葉を贈る
「はい、よろしくお願いします」
クレイマンは笑顔で答えた。クレイマンが加わり強い素体の死体探しを再開するがなかなか見つからない。一度ミツメルモノで戦地後を全体的に見るとある素体に引っかかった。
ステータス
名前:サリオン・グリムワルト
種族:人間
加護:上位聖霊の加護
称号:勇者
魔法:元素魔法、精霊魔法
技能:ユニークスキル『未来視』
ユニークスキル『詐欺師』
と出た。当たりだ。
「カザリ―ムいたよ強い素体、勇者だってさ」
『勇者だと⁉分かったすぐに行く』
思念伝達で連絡して数秒後カザリ―ムが飛んできた。遅れてティア、フットマン、クレイマンがやってきた。
「こいつはサリオン・グリムワルトか!?」
聞いたことがある。かの国で帝王の婿として入った奴だっけ?そんな人がこんなところで死んじゃうなんて哀れだね。
「そうか、派遣された軍と言うのはかの国の軍だったのか。こいつは軍でも仲間思いと有名だった男だ。よしこいつも復活させる異論のあるものは?」
それに誰も何も言わず、後ろに下がる。
「そうか。では始める。禁忌呪法・
そう言うと勇者の体を魔素が覆う。いったいどんな子ができるのかな~
そんな風に考えていると覆っていた魔素が晴れる。勇者はゆっくりと目を開ける。
「どこやここ?あんさんらは?」
「俺はカザリ―ム。お前を蘇らせたものだ」
「そうか、そりゃあんがとさん。でワイは何したらええんや?」
「俺と共に来い。それがお前に対する俺の願いだ」
「えぇよ、助けてもらったようやしあんさんに付いていくわ」
「それは良かった。では君に名を与えよう。君の名はラプラスだ」
勇者を、否ラプラスを魔素が包む。魔素が晴れて元が強かった彼がさらに強くなっていた。
「ラプラス、名をくれて感謝するでカザリ―ムの旦那」
ラプラスが体を前に倒しお辞儀をしたのだった。
次の日、新たに四人の仲間を加えての食事が終わった。カザリ―ムは嬉しそうに食事をしていたし、友達として良かったと思う一方である。そう思っていた・・・
「ほーっほっほっほっほっほっほっほっほ!!ではカザリ―ム様この
「フットマン、それじゃだめだよ~あたいは魔法で
「いやいや、ティアそれではこの
「ここはえらい鎧を着た兵士の死体がいっぱいやなァ~こんにガシャガシャと
なんて
「お前たち、母国に対してなぜそんなことが言える!?お前たちは母国を愛していたのではないのか!!」
そんなカザリ―ムの言葉に四人は首をかしげる。
「母国?私たちはカザリ―ム様より生み出されしデスマン。
「フットマンの言うとおりだよ?あたいたちに
「
「ほんまか!!そりゃ大変や!!カザリ―ム様ちょいと休んどいてください。他のことはワイらに任せて」
カザリ―ムの顔がどんどん蒼白になっていく。今のカザリ―ムに命令など、とてもじゃないが出せる状態ではないだろう。
だから・・・
「・・・・・・フットマン、ティア、私がカザリ―ムの看病するから、水を川から汲んできてくれない?クレイマンは私たちから少し離れて周囲の警戒。ラプラスもクレイマンを手助けしてあげて」
「心得ました」
「わかったよ!!」
「わかりました」
「りょーかいや」
そう言って彼らは各々の立ち位置に飛んでいく。二人だけになって私はカザリ―ムをゆっくりと座らし、彼の背中を擦る。
「なぜだなぜ
そう私が魔法を習い終えた後私はカザリ―ムと共に禁忌呪法・
「おそらく完璧に解除できてなかった・・・蘇って数日だけ前世の記憶を保持できる。私たちに改良ができたのはどうやらそこまでだったのでしょう・・・」
「あああ、あああああああああああああああ!!!!!!?」
恐らくそれに加えてカザリ―ムと復活した直後の彼らに会ったのがいけなかった。カザリ―ムにとってそれは希望を持たせてしまった。自分には大切な人たちを蘇らせることができるのだと。
「カザリ―ム!!つらいのは分かる。だけどここで終わっていいの!!?彼らを今度こそ守ってやればいいのよ!!それが彼ら家族に今のあなたがしてあげられることじゃないの!!?」
私の言葉にカザリ―ムは目を擦って両手を前に出し自身の胸元にあげる。
「フットマンはいつも私がお転婆なことすると怒ってた。ティアは侍女長に叱られるといつも私の所に来て泣いていた」
そう言いながら怒った顔の仮面と涙を流した仮面を作る。それを私に渡すと
「クレイマンはあんなクソ野郎がいる近くで過ごしてきた。きっとつらい時も民の為に喜んで王宮の中で過ごしてきたのだろう。ラプラスには勇者として縛られてきただろう。今までと違って自由に生きてほしいな」
そう言って彼はさらに二つの仮面を作る。私が渡されていた二つの仮面を彼に返す。すると彼は四人を呼んだ。
「俺の可愛い家族たち、この仮面をそれぞれに渡そう。そして中庸道化連という組織をここに立ち上げる。俺を会長として副会長をラプラスにしてな」
そんな言葉にラプラスは手を上げる。
「副会長はワイじゃなくてメイアの姉さんで良いんやないですか?」
「いや、俺はメイアにずっと友としていてほしいと思っているからな。俺はこの先もずっと対等でいてほしいと考えている」
その言葉にカザリ―ムは首を横に振る。そんな言葉に私は笑みを浮かべ、ラプラスは引き下がる。
「りょーかいしたで。そう言うことならワイが副会長喜んで頂戴いたします」
カザリ―ムは頷き続ける。
「今からお前たちに中庸道化連におけるコードネームと仮面を与える。ちゃんと聞いておけよ」
カザリ―ムはフットマンの前に移動する。
「フットマン。お前はこれから
そう言って怒り顔の仮面をフットマンに渡す。フットマンは仮面をつける。
「確かに受け取りました。このアングリーピエロのフットマンにお任せください」
カザリ―ムは頷き、次にティアの前に移動する。
「ティア。お前は
そう言って涙を流す仮面をティアに渡す。ティアはもらってすぐに仮面をつける。
「うん!!私ティアドロップのティアだよ!!ねぇねぇメイアお姉ちゃん似合う?」
「えぇ、とても似合っているよ、ティア」
「えへへ~嬉しいな~」
カザリ―ムはそんなティアに微笑みを浮かべながらクレイマンの前に移動する。
「クレイマン。お前は
そう言ってクレイマンに仮面を渡す。
「クレイジーピエロのクレイマンその名確かに」
最後にカザリ―ムはラプラスの前に行く
「ラプラス、君は
そう言って左右非対称の笑顔な仮面をラプラスに渡す。
「へい、このワンダーピエロのラプラスにお任せくんさい」
カザリ―ムは頷くと最後に私の前に来た。
「メイア、君には本当に感謝している。だからこれを受け取って中庸道化連で俺と対等っていう意味で
カザリ―ムはそう言って一つの仮面を作った。口が大きく弧を描いて笑っているようにも見える仮面を作った。
「いいよ、あなたたちを助ける
そう答えるとカザリ―ムは嬉しそうに私に今作った仮面を手渡す。
「メイア。君は
ラフィンピエロその名が私に刻まれる。仮面を着けた私は嬉しくなってステップを刻む。
「いいね、いいねぇ~ラフィンピエロ!中庸道化連の名誉会長!!うんうん♪私はメイア!!ラフィンピエロのメイアだよ!!
ふっふふふふ・・・あっひゃひゃひゃひゃひゃひゃ!!!」
――――仮面の口の下から見える彼女の口が大きく開かれ笑う。今日この瞬間中庸道化連が設立され、五人の道化が誕生した瞬間だった。
「中庸道化連の名誉会長」第3話をお読みいただきありがとうございます。
今回でタイトル回収としていただきました。フットマンたちが記憶保持していたことに関してはカザリ―ムを上げて落とすためにカザリ―ムに期待させて落とすという所業を行うために一時的に記憶がありました。今はこれっぽっちもないです。大変心が苦しいです。でもかわいそうはかわいいですからね、仕方ないね。
フットマンとティアはある程度出自が分かりやすいのですがクレイマンが調べたりしてもなかなか出て来ずどうしようかなと思っていた時、そういえばクレイマンって死にかけの時にそういやクレイマンとティア中庸道化連のメンバーもっと親密になりたいみたいなことを言っていたのでカザリ―ムと面識がない設定にしました。
主人公メイアは
皆さま、フットマンやクレイマンはどうなるのと不安を感じているでしょう。安心してください。楽には死なせません(いい意味で)。