ボンゴレファミリー所属の千束とたきな   作:たきな大好き0802

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初めましてたきな大好き0802と申します。
リボーンとリコリスの小説が書きたくってこういうのを作りました。

たきな登場回。
時間列は1巻のハルに惚れられたの後の設定。
リコリスキャラは元のキャラとは一部以外は変わらない設定の予定。

ではどうぞ。


日常編
ボンゴレからの刺客 井ノ上たきな 


深夜の並盛中の下駄箱に1人の人間が周りを警戒しつつ、立っていた。

暗闇によって姿は見えず、身長などからもパッと性別は分からない人物であった。

 

 

「あなたの力を見せて貰いますよ……ボンゴレ十代目」

 

 

その人物は下駄箱の一つに手紙を入れ込みその場を後にした。

その下駄箱の名前には『沢田綱吉』と書かれていた……。

 

+++++

 

――次の日の朝――

 

 

「ふわぁ~……今日も憂鬱な日々が始まるよ……」

 

栗色の髪をツンツンにしたような髪型の少年が扉から下駄箱に入っていく。

入ってそうそう憂鬱そうにしている彼は『沢田綱吉』。周りには『ツナ』とは呼ばれていた。

並盛中学校では勉強も運動もできない男として『ダメツナ』として学校では有名だった。

そんな彼は実は伝統・格式・規模・勢力すべてにおいて別格といわれるイタリアの最大手マフィアグループ『ボンゴレ』の次期十代目……の予定である。

と言っても本人はなることに否定しているが。

 

「はぁ~足が重いよ……と言ってもサボれないしな~~……って、うん?」

 

愚痴ながら下駄箱を開けていたツナは自分の下駄箱に下駄箱以外のものがあるのを見つける。

気になって取り出すとそこには一通の手紙が入っていた。

 

(ちょ、ちょっと!!これってまさか……!ラブレ―――いや、ないな!)

 

ツナは手にした手紙を見て一瞬、気分が高揚したが直ぐに我に返った。

 

(ラブレターならハートのシールとかあるだろうし、何より……俺の所に入っているのが怪しい。どーせ、『不幸の手紙』だろ?)

 

昔から周りに蔑まれて、心無い仕打ちを受けてきたツナは警戒していた。

 

「はぁ……本当に不幸の手紙だったら面倒くさいし、捨てちゃお」

 

ツナはそう愚痴を零すと手に持っていた手紙をそのままゴミ箱に捨てては教室に走り出した。

 

 

 

 

 

 

 

「ツナの奴、中身を読まずに捨てやがったな。……だが、逃げられると思うなよ」

 

ボルサリーノを被った子供が今、ツナが捨てた手紙をゴミ箱から取り出しつつその中身を確認していた。

 

+++++

 

その日の授業でツナはいつも通りに四苦八苦しながら授業を聞いた。

 

「次の問題を……そうだな、沢田!解いてみろ!」

 

「えええっ!オレですか!?」

 

先生に指名されたツナは戸惑い嫌々ながらも黒板の前に立つが分からず数分ぐらい考えるが答えは出ずに先生は呆れ果て「戻っていいぞ」と言い放つ。

ツナはその言葉を聞きながらしょぼくれながら自分の席に戻った。

周りでは「やっぱりダメツナはダメツナだな~」とバカにする笑い声や冷笑が飛び立った。

 

「……………」

 

その中で1人顔色を変えずにツナをそっと見る者がいたが、ツナは気が付かないでいた……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ったく……放課後に屋上に呼び出してリボーンの奴、何の用だよ……」

 

放課後、帰ろうとしていたツナにいつの間にか入れられたのか机の中に家庭教師のリボーンからの手紙が入っていた。

内容は『放課後に屋上に来い』というシンプルのものだった。

ツナは最初は無視することが浮かんだが手紙の下の方に『P.S. 来なかったらブッ殺す』と書いてあったために行くしかなかった。

そんな分けでツナは階段を駆け上がっては屋上に続くドアのドアノブに手をかけていた。

 

「リボーン、呼び出して何を…うわっ!」

 

ドアを開けた瞬間、ツナの額に矢が突き刺さる。

矢の先端には吸盤がついているため痛みはなかった。

ツナは驚きながら自分の額についた矢を外した。

 

「な、なんだこれ!?」

 

「相変わらず反射神経がねーな。お前は」

 

「げっ」

 

物陰が現れた人物にツナは目を見開く。

現れたのはよく見る天使の銅像のコスプレをした小さな子供だった。

今の姿に説得力もないが、その子供はツナの家庭教師であり最強の殺し屋(ヒットマン)でありマフィア界最強の赤ん坊『アルコバレーノ』と呼ばれた7人の1人である『リボーン』その人である。

 

「リボーン!なんだよ、その恰好!?人を呼び出してはその恰好ってふざけてるのかよ!?」

 

「矢=キューピットだろ?だから、天使のコスプレをしているわけだ」

 

「いや、全然わかんねーよ!?」

 

「そんなことはどうでもいい。それよりも矢に巻き付けている。手紙の内容を確認しろ」

 

「えっ?」

 

ツナは色々と言いたい気持ちを抑えながらリボーンに言われたとおりに屋に巻き付けてあった紙を広げる。

それにはこう書いてあった。

 

『ボンゴレ十代目へ 明日の午前2時に並盛中のグラウンドで待っています。』

 

「リボーン、この手紙って……?」

 

「もう分かってんだろ?お前が捨てた手紙をオレが拾っておいた」

 

「何してんだよ!?お前!?」

 

「オレに感謝しろよ。その手紙に『ボンゴレ十代目』って書いてあるっていうことは相手はマフィア関係者っていうことだ。無視していたら相手は何を起こすのかわかんねーぞ」

 

「マジかよ……」

 

不幸の手紙だと思って捨てた手紙がまさかのマフィア関係者でそのまま内容を捨てていたら。……と考えるとツナの顔が青くなる。

そんなツナを見ながらリボーンは言葉を続ける。

 

「こうなったら明日予定通りに並盛中のグラウンドに行くしかねぇな」

 

「えっ、並盛中に深夜に!?」

 

「相手はわざわざわかりやすく中学のグラウンドで誰にも見られないような時間を選んでる。理由は不明だが、ただ殺しに来るならこういうことをする理由はないはずだぞ」

 

「だからって、1人で会うなんて……」

 

「そう言うと思って助っ人を呼んでおいた」

 

「は?」

 

ツナが呆けていると屋上のドアが「バン!」と荒っぽく開かれる。

そこには目つきが鋭く二枚目半の銀髪の男『獄寺隼人』が現れた。

彼は『人間爆撃機(スモーキンボム)』と言われるダイナマイトを使う殺し屋でツナと対決時に彼に助けられた以降、彼を慕っていた。

 

「リボーンさんから聞きましたよ、十代目。どうやら十代目に喧嘩を売ってきた相手がいるそうじゃないですか!そいつを取っちめて、けちょんけちょんにしてやりましょう!!」

 

「いやいや!!まだ喧嘩を売られたとは限らないし!……それに暴力は……」

 

「まっ、オレがいる限りは十代目に指一本を触れさせませんから!」

 

「だから暴力はダメだってばー!」

 

(……でも、もし本当に相手が殺し屋とかなら頼りになる気がする……)

 

獄寺の先走った発言を嗜めつつ、ツナは彼の発言にどこか安心していた。

獄寺という男はツナに心酔レベルの感情を持っており、そのせいで彼に振り回されることが多々ありツナも困ることが多かった。

ただ、自分のために思っていることも多少理解はしているために今回みたいな暴力がありそうなときは頼りになる気持ちがあった。

そう考えるといつの間にかいつもの黒スーツでボルサリーノを被ったリボーンが近く寄っていた。

 

「じゃあ、今日の午前1時45分に並盛中のグラウンドの集合な」

 

「えっ、オレ行くって言ってないし……そもそも待ち合わせ時間は2時じゃ……」

 

「ここまで行かないとか弱気を吐いているんじゃねーぞ。あと15分前行動は基本な」

 

「えー!嫌だー!!」

 

「グチグチ言ってんじゃねえ!!」

 

「ぐへぇっ!!」

 

まだ行くのに否定的なツナの発言にイラついてかリボーンが彼の腹に蹴りを入れた。

クリーンヒットしたのかツナは痛みでその場に倒れる。

ツナは獄寺の『十代目ーーーーー!!!』という叫び声を聴きながら意識を失った。

 

++++++

 

「はぁ~……結局、来ちゃったよ……」

 

「ここまで来たんだ。腹をくくれ」

 

「大丈夫スよ。オレがいますよし」

 

次の日の深夜、ツナとリボーンと獄寺は手紙の主の言う通りに午前2時の並盛中のグラウンドに立っていた。

予定時間にツナが寝過ごしそうになった所をリボーンが爆発で起こしたのは……ここだけの話である。

 

(それにしても手紙を出して来た相手ってどんな感じなんだろうか……怖い人しか浮かばねーよ!)

 

ツナは手紙を出してきた相手を想像しようとするがイメージでは筋肉モリモリのマッチョや黒服でサングラスをかけて銃を構えた男ばかりが浮かんでいた。

リボーンはそんなツナの方を見ると「ニヤニヤ」と笑みを浮かべていた。

 

 

「初めまして、ボンゴレ十代目」

 

「!?」

 

 

後ろから急に話しかけられてツナ達を振り返る。

そこには学生鞄を背中に背負って、紺の制服を着た紫目の黒髪の少女が立っていた。

こんな時間に出歩いていて「ボンゴレ」の名を口にした少女を警戒しながらツナは問う。

 

「き、君が手紙を出した人なの……?」

 

「ええ、私がその手紙を出しました」

 

(嘘ーーーー!!?想像と全くちげーーーーーー!!!)

 

想像していた相手とは全く違う人物が現れてツナは開いた口が塞がらなかった。

そんな態度をしていると少女の方からツナへ話しかける。

 

「ボンゴレ十代目……失礼ですが、私の顔に見覚えはありませんか?」

 

「えっ……」

 

(何、もしかしてこのことどっかであったことがあるの……?)

 

急に相手から自分に見覚えがないかと問われてツナは首をかしげる。

確かにどこかで既視感があるような無いような……。

 

「テメーみたいな女と十代目が知り合いなワケ―――「あなたは黙っててください」

 

「なんだとぉ!テメェ!!」

 

『どいてください。邪魔です』

 

(あ、あれ?これって――――)

 

少女が獄寺に対してそっけない態度をしたとき、ツナの中で何かデジャブを感じられた。

少し頭の中の記憶を探り……そうしてツナは目の前の少女のことをようやく思い出した。

 

「も、もしかして同じクラスの『井ノ上たきな』さん……?」

 

「はぁ……やっと思い出しましたか。はぁ……いくら私が今まで大人しくしていたとはいえ、クラスメイトの顔を覚えていないとは……鈍いですね、ボンゴレ十代目」

 

(きちんと思い出したのに罵倒されたーーーーー!!!)

 

何とか思い出したもののたきなからキツイ言葉を浴びせられてショックを受けた。

『井ノ上たきな』……ツナとの同じクラスであるもののツナが彼女について知っていることは少ない。運動神経抜群で勉強もトップくらいの文武両道だが、愛想がなくクールでいつも1人で過ごしている……くらいなものである。ツナとの繋がりもない。

 

「十代目……こいつのことを知っているんですか?」

 

「えっ……獄寺くんは話したことがあるはずだけど?ほ、ほら!教室で道ふさいでいて不機嫌な顔で退いてもらうように言われたやつ」

 

「不機嫌な顔で………あ、ああ。あの時の女ですか。クラスの女なんていつも煩いので記憶から消していましたよ」

 

(えええっ……)

 

獄寺から発せられた新事実にツナはドン引きしていた。

そのことも少し引っかかるがとりあえず彼は本題に話に行くことにした。

 

「そ、それで君はなんでオレをこんな時間に呼んだの?そしてなんでオレを『ボンゴレ十代』って呼ぶの?」

 

「それは私がボンゴレの人間だからですよ」

 

「えっ」

 

たきなの告白に今日の何度もの衝撃発言にツナは困惑する。

そしてその発言に何か心当たりがあるように獄寺が目を見開いていた。

 

「獄寺くん、何か心当たりがあるの?」

 

「え、ええ……今まで意識していなかったので気が付きませんでしたが、目の前の女は正確な射撃がウリのボンゴレ所属のエージェントです。ある武器の取引現場を抑える仕事で仲間を助けるためとはいえ、その取引している奴らを皆殺しにしてしまったために『狂犬』の2つ名が付けられていたはずです」

 

「この子、そんなにやべー子なの!?」

 

「……」

 

獄寺の話を聞いてつい体を震わせてしまうツナ。

そんな話を聞いてたきなは何か言いたげな顔をしているが黙っていた。

 

「……沢田綱吉……あなたの今までの日常生活を観察させていただきましたが……勉強もダメ、運動もダメ…何もいい所がない体たらくであなたにボンゴレ十代目が務まるか真面目に心配です」

 

(今日初めて面を合わして喋ったのにオレ、めちゃくちゃ貶されてるーーーーー!!!)

 

普段から罵倒などなれているツナでもここまで面と向かって言われると来るものがあり、落ち込んでしまう。

 

「呼び出していきなり十代目を罵倒なんていい度胸だな!!ブッ殺すぞ!!!」

 

「落ち着け、獄寺。……それでボンゴレの所属のお前がどうして手紙でツナを呼び出したんだ?」

 

「……ええ、勿論。リボーンさんと獄寺さんは知っていると思いますが、私はボンゴレ所属部隊『リコリス』のエージェントの井ノ上たきなです」

 

「えっ……ボンゴレのエージェント?」

 

「ええ……こいつの言っていることは本当ですよ、十代目。ボンゴレには『リコリス』っていう若い女性達を実働部隊で使っている部署があると……あの服装が証拠ですよ」

 

獄寺はたきなが来ているブラウン色の制服を指で指してそう言う。

 

「実は『リコリス』内では中学生をボスにすることに不満が出ていまして……噂だと劣等生でこのままボスにしてもいいのかという意見もありました」

 

「なっ」

 

「ふっ……十代目の良さが分からない連中め。十代目、俺はきちんと分かってますからね!!」

 

「う、うん……」

 

自分への評価が悪くって少しショックを受けていたツナは獄寺からのアピールも生返事で返していた。

 

「それで私が『沢田綱吉』に対して調査を行いリコリスの本部に定期的に報告していました。『沢田綱吉』をどうするかなど」

 

「そ、それでどうなったの……?」

 

ツナは嫌な予感しつつ恐る恐る聞き返す。

 

 

「そしてリコリスでの結論はこうです――――沢田綱吉はボンゴレの十代目として相応しくない。そのため殺処分にすると決定しました」

 

「え…えええええええっ!!!」

 

 

たきなはそう言い終えると同時に取り出した銃をツナに向けては発砲する。

顔に弾が通り過ぎたのを確認したツナは顔を青ざめてすぐに後ろを向いて走り出す。

 

「ひぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃっ!!!」

 

「逃がしません」

 

叫び声を上げるツナを銃を向けながらたきなは追っていく。

それを見た獄寺は「十代目!」と言ってツナのそばへ駆け寄ろうとするがリボーンはそれを静止する。

 

「ここは見守っていろ」

 

「どうしてですか!十代目の危機なんですよ!!」

 

「問題はねぇ。実は―――」

 

「!」

 

リボーンに事情を聞かされた獄寺は黙るしかなかった。

手を握って震わせながらツナを必死に見守ることにした。

そんなやりとりを知らないツナは必至に逃げていた。

 

「なんで殺すことになるんだよ!!!」

 

「あなたが生きていると次のボンゴレ十代目が決まらないからです!!」

 

「もっと穏便な方法はないのかよーーーー!?」

 

(……おかしい。いくら()()()()()()()()()()()としても足などは狙っているのに全然当たらない……これがボンゴレの十代目の力……?)

 

たきなはツナを行動不能としようとして愛銃のS&W M&P で彼を狙っていたが、彼はたきなの正確な射撃にもかかわらず全て避けきっていた。

それはツナ自身は気が付いていないが、彼自身にあるとある力によるものだが―――

 

「そろそろ決めるとするか。いっぺん死んでこい」

 

リボーンはそういうと相棒の、形状記憶カメレオンであるレオンを銃に変化させてツナの額に弾丸を撃ち込んだ。

そしてその時ツナは後悔していた―――

 

(ああ……死ぬんだ……)

 

(これでこの世とお別れだ……)

 

(もったいないなぁ。死ぬ気で戦えばあの子(たきな)を止められただろうに)

 

(死ぬ気で戦えばよかった)

 

撃たれたツナはそのまま仰向けで倒れてしまう。

 

「なっ」

 

急に倒れたツナに驚きつつ、警戒を怠らないたきな。

ツナが少しの間倒れていると急に彼の目がカッと開き、額に橙色の炎が灯る。たきなは急にツナが目覚めたことに驚きを隠せないでいた。

 

復活(リボーン)!」

 

ツナの服と皮膚が破れパンツ一丁になる。そしてツナは回転しながらおもいっきりジャンプし地面に着地する。

これにはリボーンが撃った弾『死ぬ気弾』の効果だった。

死ぬ気弾はボンゴレに伝わる特殊弾で、それを脳天に喰らった者はいっぺん死んで死ぬ気になって甦る。

死ぬ気になる内容は死ぬ前に後悔したことに準じる。なお、後悔していなかったらそのまま死んでしまうデメリットがあるのだが。

 

「くっ」

 

たきなはその姿に一瞬、驚きの顔を見せるがすぐにいつもの平静な顔になって銃を構える。

先ほどと違いツナの動きのキレが良くなっており、左右に残像が見えるほどの動きでたきなでも見切れないほどだった。

 

「遅い遅い!!」

 

(まるで別人のように動きが違う……)

 

死ぬ気の炎を知らないたきなからしたら今のツナは「急に倒れたと思ったらパンツ一丁で起き上がったていた」という認識であり、それがたきなを困惑させる要因でもあった。

とにかく足止めするために肩部分を狙うが当たることはなかった。

死ぬ気状態のツナは左右に高速移動しながら少しずつ距離を縮めていった。

 

「……!くっ、こんな時に……!」 

 

そうして何度も撃っていると弾切れを起こしたようで銃のトリガーを引くが弾は出てこない。

弾を補充しようと鞄の中から弾倉を取り出そうとする。

だが、ツナはその一瞬を見逃さなかった!!

 

「今だ!!」

 

ツナは叫ぶとたきなに飛び掛かり、そのまま押し倒す。

急な動きにたきなは反応が出来ずに体に馬乗りされては腕を抑えられて銃も使えない状態にされてしまう。

たきなはツナを睨むがそれはもう何もできない彼女からのささやかな抵抗であった。

 

「やった!十代目の勝ちだ!!」

 

「……ふぅ、今回も何とか乗り切った……」

 

死ぬ気モードが解けていつも通り戻ったツナは息を吐いては落ち着いた。

 

「……そろそろいいんじゃねーか?ネタバラししても」

 

「えっ?どういうこと?」

 

「……事情は全て話しますからとりあえず、離れてもらいますか?」

 

「えっ…あ。ご、ごめん!」

 

ツナはたきなに言われて立ち上がってその場から離れる。

リボーンと仲良く話しているのを見て危険はないと判断したのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「リコリス内で沢田さんに対しての不信感があったのは事実です。それを解消するために私が試すように送られたわけです」

 

たきなはツナ達を前にして淡々に今回の事のなりゆきを語りだす。

 

「それでリコリスの内でたきなに白羽の矢が立ったわけだ。9代目のことだ悩んだ末の決断だろうな」

 

「そうです。ちなみに死なないように足か肩あたりの怪我で済ます予定でした」

 

「ちょ、ちょっと待てよ!まさか、リボーンは最初から全部知っていたのかよ!!」

 

「当たり前だろ?家庭教師(かてきょー)のオレが知らないでどうする」

 

「お前っていうやつは!!こっちは殺されるかと思って必死だったんだぞ!!」

 

事情を全て知っていたのにドヤ顔で返すリボーンに対して怒りをぶつけるツナだったが、リボーンは右から左に聞き流す。

 

「それにしてもし…いえ、万が一にもあり得ませんけど十代目がこいつに負けたらどうなっていたんですか?」

 

「ツナが負けたら血筋に関係ない奴からボスを選ぶことになっている。今までは血筋から選んでいたから改革だな」

 

(えっ、もしかしてボス候補辞められるタイミングを逃した?)

 

「まっ、オレがいる限りそんなこと起こさせねぇけどな」

 

「ひぃっ!お前、勝手に心の中を読むなよ!!」

 

リボーンの言葉にツナが怯える中でたきなが急に頭を深く下げ始めた。

 

「ボンゴレ十代目!いくら九代目の命があったとしても次期ボスに失礼なことをしてしまって申し訳ありません!!」

 

「え、あっ、う、うん……」

 

「あなたはボスとして強さはありました。私はいかなる処罰も受けるつもりです」

 

「ちょ、ちょっと!そんなに重々しく考えないでよ!そんなことしなくっていいから!!」

 

「ですが……」

 

「オレは処罰とかする気はないし、もう終わったことだから気にしていないって!」

 

「……わかりました」

 

(ふぅ……何とか説得できて良かったよ……)

 

そのままにしておくと処罰として何をするか分からないために止められてツナは安堵していた。

 

「それにオレはボスにはなら―――「十代目の心づかいに感謝するんだな!!」

 

「ええ……ありかとうございます、ボンゴレ十代目。これなら次の任務に支障がなさそうです」

 

「次の任務?」

 

「言い忘れてましたが、この後の私の任務はあなたの部下としてあなたを守ることです」

 

「う、嘘ーーーーー!!?」

 

まさかの事実にツナは声を上げられずはいられなかった。

先ほど殺しに来た人間が今度は自分を守るというのだから。

 

「ちょ、ちょっと待ってくださいよ!こいつはさっきまで十代目を狙っていたんですよ!?そんなやつに部下にさせていいんですか!?」

 

「そのことは今、ツナが不問にしたんじゃねーか。部下であるお前がねちねち言うことじねーぞ」

 

「っ……!」

 

(まさか、こいつ。オレが不問にすること分かっていてんじゃ……)

 

自分の行動も先読みされていたと思い、リボーンの恐ろしさを感じられずにいなれないツナであった。

 

「そういうことでこれからよろしくお願いしますね。ボンゴレ十代目」

 

「え、えっと…悪いけどその『ボンゴレ十代目』って止めてくれないかな?」

 

「どうしてですか?」

 

「どうしてって……他の人に聞かれてら困るし……」

 

「なるほど……『ボンゴレ十代』という名前を軽々しく使うと他のマフィアにバレるからですね」

 

(いや、そうじゃなくって普通に周りの視線が困るからなんだけど……)

 

何かズレているたきなに言いたいことはあったが、訂正しようとしたら面倒なことになるとツナは何となく察したためにツナはその場は黙って肩をすくめるのだった。

 

「なら、改めてよろしくお願いします。綱吉さん」

 

「あ、う、うん……よろしく」

 

つい名前呼びに代わってどぎまぎするツナ。

目の前のたきなは少しずれている所はあるが黒髪の美少女に名前呼びされて嬉しくないわけなかった。

 

「今回は中々だと褒めてやるぞ。なんせ、このたきなはボンゴレの元暗殺部隊出身の殺し屋のパートナーでもあるからな。もう少しは苦戦するかと思ってたぞ」

 

「えええっ!!?そうなの!?」

 

「マジかよ……」

 

たきなのパートナーの話を聞いてツナと獄寺は驚きの声を上げる。

彼女にそんなすごい相棒がいるのかと素で驚いていた。

 

「彼女のパートナーと言われていますが…正直言って、彼女は私よりずっと強いですからね」

 

「まあ、そのパートナーも別任務で今は近くにいねぇけどな」

 

(元暗殺部隊の出身の殺し屋って……どんな恐ろしい人だよ)

 

ツナは元暗殺部隊出身の女性と聞いてまるでゴリラみたいな体格でいかつい男のような女性を思い浮かべる。

 

リボーンさん…その暗殺部隊ってまさか……

 

お前が思っている通りだぞ、獄寺。一応、活動停止されているから元とツナには言ったがな

 

「?」

 

小声で()()()()()()()()()について獄寺はリボーンに尋ねた。リボーンは肯定するように頷いて答えた。

2人ともボソボソと小声で話していたためにツナの耳には届かなかった。

 

 

「それはそうと入ってきていきなり名前呼びってどういうことだ?ああっ!?」

 

「ご、獄寺くん!」

 

「ボスからの許可は得てますが?」

 

「オレが言いてぇことはそういうことじゃねぇんだよ!」

 

「獄寺くん!落ち着いて~」

 

獄寺は部下の癖にボスのツナに馴れ馴れしくしているたきなが気に入らず突っかかり、ツナはそれを必死に止める。

その場面を見ていたリボーンは楽しそうに「ニッ」と笑っていた。




これで1話は終わりです。書きたいことが多すぎて長々となってしまった。
うまく書けているか心配になりながら書いてます。特にたきな

ちなみに作中で「ツナが負けたらボンゴレは血が繋がらないものをボスにする」と言ってますが、実はこれはリボーンのウソです。実際任すつもりはなかったし、リボーンなりのツナいじりです。


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