ボンゴレファミリー所属の千束とたきな 作:たきな大好き0802
月は1月の中旬、たきなは学校の帰路でバックを持って歩いていた。
彼女はそんな時にご機嫌で頭の中でボンゴレ十代目のツナといた時間を振り返っていた。
(ふふんっ……半年間、私があの人の役に立ってきました!護衛として―――)
振り返ったときなは頭の中でツナとの記憶を振り返るが、そこには問題などが頭に浮かんでいく―――
―――応接室に行った時に風紀委員の雲雀恭弥に絡まれてはツナを守れずに雲雀にやられてしまった。
(うっ……これは言い訳しようがありません。あの時は不覚です……次はこういうことがないように次は入る前に手榴弾を部屋に投げておきましょう……)
よほどあの時のことが悔しかったのか拳を強く握って震わせていた。
―――電波塔のテロに巻き込まれたツナを助けようとしたが既にテロリストはツナが制圧していた。
(護衛としてひっそりと皆さんを見守っていたのに綱吉さん達の安全を確保するために様子をうかがっていたのに綱吉さんが先に動くなんて……テロリストは綱吉さんが捕まえたとはいえ、私は何もできなかった……部下として失格です)
―――山で遭難した時にリコリスに支給されている世界中に通じる衛星携帯電話を破壊してツナを失望させてしまった。
(折角、キャバッローネファミリーのボスの電話が壊れて私の出番かと思ったら……あの時の綱吉さんは失望していたはず……)
『任してください、綱吉さん。こっちも衛星電話で繋がりますよ』
『えっ、そうなの!?やったー!これで助かる!!』
『あっ……私のもさっきの衝撃で……』
(天丼ーーーーーー!!!)
この時のツナは失望というよりまさかの期待から2回同じ展開で展開で驚愕していたのだが……たきなは知る由もない。
―――ボンゴレ式ファミリー対抗正月合戦で
(福笑いを私が担当したのに顔が出来ていないと判断されて負けました……。そもそも目を隠して顔を作るなんて運に近いものに思いますが……最終的に餅つきで決着になったとはいえ、勝負に貢献出来ていないんですよね……)
この時にたきなは福笑いをキャバッローネと正月に対決したが目が額と口にあるような顔と言えないようなものが作られており、相手が完璧な福笑いの顔を作っていたのもあり完敗であった。最後の餅つきでは京子達と一緒にあんこを作ったが最後の最後でビアンキがポイズンクッキングにしたのでたきなは構成として残していない(勝負もうやむやになっている)
(……ここまで振り返ってみましたが……もしかして私ってあまり綱吉さんの役に立っていない!?)
今までのことを振り帰ってみた所、自分がツナに貢献していないどころか部下として役目をあまり果たしていないことを再確認してしまう。
流石にその事実にたきなは気分が沈んだ。
「そこのお方、何かお悩みですね」
「は、はぁ……」
たきなはいきなり黒フードを被った小さな占い師に声を掛けられて困惑する。
そんな彼女をよそに占い師は話を続ける。
「どうやら仕事関連で悩んでいるようですな……」
「そうですが……私は占いなんて信じないのでこれで失礼します」
「おっと。人の親切は素直に聞いておくべきだぞ」
たきながその場から走り去ろうとすると占い師が黒いフードを脱ぎだす。
そこには黒スーツでボルサリーノを被ったリボーンが姿を現した。
「り、リボーンさん!?どうしてここに!?」
「さっきから尾行してお前が悩んでいるのを見ていたぞ」
「尾行していたんですか……気づかないなんて私もまだまだですね」
「それだけ悩んでいたっていうことだろう。どうせ、ツナの部下として責務を果たせていないとかだろう」
「うっ………」
図星を突かれてぐぅの根もでないたきな。
少し黙っているとリボーンがため息をした後に口を開いた。
「そんなお前にツナに一気に役立つ方法を授けてやる」
「!本当ですか!?」
「耳を貸せ」
ツナに役立つことだとたきなから願ってないことだった。
ツナに迷惑を掛けていることは(一応)自覚しており、その分なんとか返したかったこともあり彼女は必至だった。
そういうことで体をリボーンの方に寄せて耳を傾ける。
「……を……て……ツナ……ほう……を……」
「……そんなので本当にいいんですか?」
リボーンから話を聞いたたきなは彼の提案に半信半疑だった。
本当にその方法でいいのかと……。
「お前はツナに恩を返したいんだろ?これが適任だと思うが?」
「……そうかもしれません」
「難しいことじゃない。ためしにやってみろ」
「…わかりました」
たきなはリボーンの提案に躊躇っていたが少し考えてしぶしぶ承諾することにした。
+++++
「えっ、母さん今日出かけちゃうの!?」
リボーンがたきなに提案を持ち上げた数日後にツナの声が家に響き渡っていた。
ツナの前には母親の奈々がいて出かけるように化粧をして服もいつもよりおしゃれであった。
「そうなのよ。知り合いのお母さま達と1泊2日旅行に行くのよ。ツナには言っていたはずだけど?」
「旅行に行くのは聞いていたけど、1泊泊まるとは聞いてないよ!」
「あれ?言っていなかったけ?」
「あ~~!!もう!!」
ツナは奈々のほわほわとした態度にイラつきを見せる。
彼女は山本ほどの天然でそれをツナを困らせていたりする。
とはいえ、それが取り巻く環境を気づかせないのだが……。
「それでどうするんだよ!?オレとガキ達との食事とか!!既に作ってあったりするのかよ!?」
「だいじょーぶ。こんな時のために助っ人を読んでいるから」
「助っ人?」
「もうこっちに来ていいわよ~~」
奈々が手を招きながら言うとドアの方からメイド服を着たツインテールの黒髪の少女がその場に現れる。
ツナは一瞬たじろぐが、よくよく見るとその少女には見覚えがあった。
「えっ…たきな?その恰好どうしたの……?」
「今日1日、沢田家のメイドを務めさせてもらいます。井ノ上たきなです」
「えっ、えええええーーーーーーーーーーーー!!!?」
たきなの衝撃の発言を聞いてツナは驚き、その声は外まで響き渡った。
「ちょ、ちょっと!どういうことだよ!!なんでたきながうちのメイドってどういうことだよ!!」
「実は数日前にたきなちゃんからメイドとしてお手伝いを提案されてね。これは丁度いいかなって思ってね」
「何が『丁度いいかな』だよ!知り合いがいきなりメイドになって違和感持たないのかよ!!」
「えっ、だってメイドになって私達の生活のサポートしてくれるっていうことでしょ?」
「順応が早すぎるよ!」
話をすぐに受け入れている母親に対してツナはツッコミを入れる。
だが、母親は気にしていないのを見てすぐにたきなの方へ視線を向けた。
「そもそもたきなはなんでそんな服装しているの!?」
「…実は今まで任務で失敗続きでしたのでその分を取り返すためにはどうすればいいのか悩んでました……そんな時にリボーンさんがメイドで奉仕して恩を返せばいいっておっしゃったんです」
「……色々言いたいことはあるけど、言い出しっぺはリボーンかよ!!」
「折角の部下なんだ。周りの世話ぐらいさせておいてもバチは当たんねーよ」
いつの間にか近くに現れていたリボーンがツナに対して答える。
「で、出た!……でも、なんでよりによってメイドなんだよ!!」
「その方が面白いだろ?」
「面白さ重視かよ!?」
「ビアンキに面倒見てもらうよりいいだろう?まっ、そのビアンキはオレのために新しい料理仕入れに他県に行っていていないんだがな」
「そうかもしれないけど……」
「今日はよろしくお願いします、ご主人様」
「たきなもこいつの悪ノリに乗るなよ!!あとご主人様って言わなくっていいから!!」
メイド服で頭を下げるたきなに戸惑いながらもたきなに態度に否定した。
たきなとはある程度の付き合いがあって獄寺と同じくらい無茶苦茶なのは知っていたが、流石に今回みたいなことは予想しておらずに思った以上に動揺していた。
「それじゃあ、ママは時間だから行かなきゃ」
「ちょ、ちょっと!」
「じゃあね~、くれぐれもたきなちゃんに変なことしないでね~」
「へ、変なことってなんだよ!!!」
最後におかしなことを言って玄関から去っていく母親に怒るツナだったが、当の本人はさっさと出ていった。
「……ったく、母さんもおかしなこと言って……」
「まあ、家事経験がないツナとガキ共だけだと何が起きるか分かったもんじゃねーからな」
「そりゃあ、そうだけど……」
「それでどうしますか?綱吉様」
「いや、いつも通りでいいって!なんかむず痒いっていうか……」
「……わかりました。綱吉さん」
(ふぅ…これで少し落ち着いたな。それにしてもいつもと服装や髪型が違うからまるで別人みたいだ……)
たきながいつも通りの態度に戻ってツナはほっと一息をつく。
そしていつもと違う姿に少し見惚れていた。
黒のメイド服にいつもと違うツインテールという基本的に毎日会っているツナからしても今日のたきなはまるで別人のような気分だった。
そのためはツナは少し頬を赤らめせてしまう。
「ツナー、あそべー!!」
(うわっ、面倒くさい奴が現れたよ……)
ランボが玄関に現れてはツナにかまってくる。
それに対してツナは嫌そうに顔を引きつった。
「綱吉さん、ここは任してください」
(そうか。今はたきながいたんだ)
「そ、それじゃあ頼もうかな……」
「行きましょう、ランボ」
「うん!」
「イーピンも!」
(なんだかんだで人気なんだよなぁ……たきなって)
いつのまにか寄ってきたイーピンを含めて3人は手を繋いで離れようとしていた。
そんな時、彼らの下を1匹の黒い虫が彼らの足元を通り過ぎる。
「ひぃ!ゴキ~~~!!?」
「ぐっぴゃあ!」
「だ、誰かさ、殺虫剤を……」 パァンッ
次の瞬間、ツナの耳に銃声が耳に響いた。
音がした方向を見るとそこには銃を持って発砲していた。
床にいた黒い虫は弾に当たったのか粉々になっていた。
「……ちょ、ちょっと!何をしたの……!?」
「何を……ってゴキブリを銃で殺しただけですが?」
「いやいや!どこにゴキブリを殺すために銃を使うやつがいるんだよ!!床に穴が開いているし!!」
「そこは弁償しますから」
「そういう問題じゃないし!!そもそもランボとイーピンだって怯えているんじゃないかっ!!」
ランボとイーピンは今のたきなの行動を見ては怖がっては震えてツナの足にしがみついていた。
「……おかしいですね。私は普通に仕事しただけですが……」
(前言撤回!やっぱりたきなはたきなだ!!)
ツナは先ほどのドキドキしていた気持ちが吹き飛んで別の意味でたきなに対してドキドキするようになった。……今後が不安という意味で。
ピンポーン
そんな時に玄関からチャイムの音が鳴った。
「どうやらどなたか来たようですね。出ないと―――「いや、オレが出るよ!」
(郵便か誰か知らないだけどいきなりメイドが出てきたらびっくりしちゃうよ!)
対応としたたきなより前に出てツナは玄関の方へ向かった。
一般家庭にいきなりメイドが出迎えたら誰でも困惑することになるのは確かだった。
「「おじゃましまーす!」」
「獄寺くんと山本!?どうしてここに!?」
ドアを開けるとそこには獄寺と山本がそこにいた。
驚くツナだったが山本は少し笑っては答える。
「お前、今日勉強会しようっていう話だったじゃねーか。忘れちまったのか?」
「そ、そういえばそうだった……」
「大丈夫ですよ、オレがいる限り十代目に赤点なんて取らせません!」
「た、頼もしい限りだよ……」
獄寺の自信がある態度に苦笑混じりに答えるツナ。
今日はいつものメンバーで勉強会しようと(リボーンが勝手に)決めて行う日だった
色々とあったためにツナの頭からすっぽり抜け落ちていたのだ。
「それでは皆様、2階へどうぞ」
「うおっ!い、井ノ上か……?」
いきなり現れたメイド服の姿のたきなに流石の山本も狼狽する。
「たきな、テメェどうして十代目の家に居やがる!というかなんだ、その服装!?」
(そりあ、そうなるよねー……)
「2人共、実は……」
ツナはメイド服のたきなに困惑する2人に事情を話し始めた。
ただし、山本がいるためにたきなの関係の話を少し隠したうえで(たきなかツナの部下であることなど)
「―――ということなんだよ。たきなもやめる気はなさそうだし、とりあえず今日一日は様子を見ようかなって思っている」
「そういうことか……まあ、色々と面倒見てくれるなら甘えちまえばいい」
「いくら自分が十代目に貢献できていないためとはいえメイドとはねぇ……正直、あいつに家事ができるか心配ッスよ」
(それは君も同じだと思うよ、獄寺君……)
お坊ちゃま育ちで普段どうしている分からない獄寺にツナは不安を持っていた。
皿洗いもまともにできない獄寺を知るのは少し先の話。
それから3人は2階のツナの部屋で勉強していた。
「十代目、ここはここをこうして……」
「な、なるほど!ありがとう獄寺くん」
「いえいえ。これくらい10代目の右腕として当たり前ですよ」
「俺も分かったぜ」
「てめーには言ってねぇよ!」
「獄寺くん、落ち着いて!!」
山本に突っかかる獄寺にツナは必死に止めていた。
……と言ってもだいたいいつもの日常なのだが。そのためか山本は気にせずに笑っていた。
そうしているとたきながジュースを乗せたおぼんを持ってやってきた。
「皆さん、お疲れのようで飲み物をお持ちしました」
「おおっ。それは嬉しいな」
「井ノ上、てめぇにしては気が利くじゃねーか」
「“てめぇにしては気が利く”は余計です」
「あはははっ……」
たきなと獄寺のやり取りに苦笑いするツナ。
最初期よりだいぶ改善されたが、未だにちょくちょく喧嘩している仲である。
とはいえ、ツナのピンチの時は嫌でも協力するのではあるが。
「それではそこにおきますね――――あっ」
「あっ」
おぼんをテーブルに置こうとした時、たきなは足元のコンセントのケーブルに足を引っかけてそのまま前に倒れる。
コップは獄寺と山本がすんでにキャッチをして無事だが……。
「うぎゃあああぁぁぁぁぁぁ!!!」
「十代目ーーーーー!!!!」
コップの中の飲み物はツナに直撃して絶叫が響き渡る。
ツナの顔は濡れ濡れになり、テーブルの上のノートなども濡れ出していた。
だが、そんなことも些細なことであるかのように場は混乱していた。
「氷女!テメェ、何やってんだよ!!」
「わ、私はなんということを……」
「ツナ、大丈夫か?」
「なんというかか…ベトベトする……」
タキナに対して怒る獄寺、自分がしでしたことに唖然とするたきな、ツナを心配する山本……と三者三様であった。
阿鼻叫喚の場が収まるまでそれから数分ほど時間がかかった……。
++++++
「こんなはずでは……」
「たきな……」
騒動が落ち着いて、今日の勉強会はとりあえずおひらきになっては獄寺と山本は帰って行った。
顔と頭だけ洗ってタオルで吹いて玄関に戻ってきたツナが見たのは「ズーン」と効果音が掛かるくらい落ち込んでいた体育座りして顔を埋めていたたきなの姿だった。
「たきな……誰だって失敗はあるし、気にしなくっていいって。ほら、オレなんて日々から失敗続きだし……」
「今日は私は綱吉さんのメイドとして色々と完璧にサポートする予定だったのに……」
「ドジっ子メイドも需要があるから気にするな」
「いや、フォローになっていないから!」
いきなり口も出してきたリボーンにツナは突っ込みを入れた。
「……ねぇ、たきな。今日はまだ長いんだし、これからだよ」
「……そうですか?」
「うん。たきなが気持ちは十分分かるし、まだ名誉挽回し直せるよ」
「……分かりました。このメイドのたきな、これから誠心誠意御奉仕いただきます!」
「あっ、うん。」
いきなり立ち直ったたきなの熱意に少し狼狽えながらも彼女がやる気を取り戻し始めていたのでよしとするツナであった。
「主人に慰められるメイドってどうなんだろうな」
「本人もやる気出しているんだから水を差すなって!」
「?」
そんなたきなに対して苦言を申すリボーンにツナは嗜めた。
そのやりとりは運よくたきなの耳には届いていなく、彼女は疑問の目でそれを見ていた。
とりあえず、たきなメイド回。前から書きたかったのではある。
ケーブルに足を躓くのは彼女らしくないと思う人もいるかもしれませんがそこは頑張ろうとして失敗したということでお願いします。
ちなみに1話で終わらそうと思ったのですが入れたい話が多くなって前編、後編に分けることになりました。すいません。
読んでいただきありがとうございます。
感想と評価をお待ちしています。
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