ボンゴレファミリー所属の千束とたきな 作:たきな大好き0802
「何か御用ですか?」
「え、ええっと……」
(別に自分から用があって来たわけじゃないんだけど……)
とある施設の受付にツナは私服で来ていた。施設は入り口だけ見ても大きく、立派なものであった。
この施設は実はボンゴレのお膝元の施設のDA本部(といっても日本支部)であった。どうしてツナがこんな所にいるかツナは思い出していた。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
『ツナ、今日はDAの本部に行くぞ』
『ハァッ!?いきなり何言ってんだよ!!』
朝、朝食を食べた後にツナはリボーンに急にそう告げられた。
『どうせ今日は予定はないんだろう?』
『うるさいよ!確かに予定はないけど、オレはそんな所、行かな――――ぐえっ!!』
『言っておくが拒否権はおめーにはねぇぞ』
リボーンはツナの首に首輪に変化させたレオンを取り付けてチェーンで引っ張った。引っ張られたツナは苦しそうな顔になる。
『まっ…待って!!』
『お一人様ご招待~』
『うわあああああっ!!!』
ツナは無理矢理、リボーンに引っ張られてそのまま蹴られては黒い車の中に入れられるのであった。ちなみにその様子を見ていた奈々は『いってらっしゃ~い』と見送っていくのであった。そして首輪を外されたツナが車の中で見たのは……。
『あっ、10代目!10代目も呼ばれていたんですか!』
『獄寺君!?』
ツナが座っている隣のシートに座っていたのは獄寺だった。ツナはまさか彼がいるとは思わなかったために驚く。
『獄寺君もリボーンに呼ばれて?』
『ええっ、リボーンさんが言うには後学のためにDA本部を見ておけって』
『あいつ、ほんと何を考えているだろう……』
『まっ、山本やたきなが呼ばれていないを見るとオレが守護者の中で一番、期待されているっていうわけっすね!』
(この人、こんな時にも他の人と張り合っている―――――!!!)
相変わらず他の仲間と勝手に競い合っている獄寺にツナは呆れるのであった。
そんな会話しながらも車はDA本部まで向かって行く。…といっても本部は山梨県の富士山の麓にあるために車の中に揺られては途中で電車に乗り換えてまた車の中に揺られていた。
た。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
「どうしました?」
「え、ああ……すいません。ボケっとしちゃって……」
ここまでに来るまでの事を思い出していたツナは受付令嬢の声で現実に戻った
「では、聞き方を変えますが――どなたからの推薦ですか?」
「あ、え、ええっと……ボンゴレ10代目で」
(うわー!言っちゃったよ……本当は言いたくなかったけどここに来る前にリボーンに「受付に『ボンゴレ10代目』の名を出して置けよ」って言われたし……しないと何されるか分からないし……)
本当は『ボンゴレ10代目』の名前は出したくなかったツナだが、ここに来る前にリボーンに釘を指されて仕方がなく出していた。今の所、彼の姿は見えないがとこで見ているか分からないために言う通りにするしかなった。
ツナがボンゴレの名前を出すと受付の方はツナの想像より騒めき始めていた。
「?」
「も、申し訳ありません!ボンゴレ10代目の方々でしたか……失礼しました!!」
「あ、いえ…そ、そんな頭下げることないですよ……」
明らかに必死に頭を下げる受付嬢にツナは必死に止めた。――というか少し引いていた。
「す、すいません……それで何か御用でしょうか?」
「えっと、司令と会わせてもらえないでしょうか……?」
(オレは別に用はないけど、リボーンに言えって言われていたし……)
「申し訳ありません。司令は現在会議中です。お戻りになるのは2時間後で――「てめぇ、10代目をどれだけ待たせるつもりだぁ!!」
「ご、獄寺君!落ち着いて!!」
受付の対応にキレた獄寺は声を荒げて抗議を行うが、ツナが取り押さえて後ろの方へ連れて行った(受付令嬢には「すいません!すいません!」と獄寺を連れて行きながら謝っていった)
「はぁ…はぁ……獄寺君、こんな所でも揉め事はヤバいよ……」
「で、ですが……10代目が来たというのに2時間も待たせるというのは……」
「どうやら、リボーンの奴はオレ達をアポなしで行かせたみたいだし、仕方がないよ。それよりリボーンを見つけるのが先決だけど……」
周りを見る色違いだが、似たような制服を着た女子ばかりがいてこちらをちらちらと見ていた。正直、ツナからしたら場違い感があって辛かった。
「お体の調子が悪いんですか?10代目」
「う、ううん。そうじゃないけど……獄寺君は大丈夫なの?女子の視線」
「女子の視線ですか?ああ、んなもんは女を全部芋だと思えば気にならずに済みますよ」
「芋……」
(獄寺君って時々、女子に対して言い方が酷い時があるよね……)アハハッ……
ツナは女子を芋扱いする獄寺に対して前にもクラスの女子の事を『煩いので記憶から消していた』と言っていたために少し不快に思うが、獄寺にそういう所があることは分かっているためにツナは特に咎めることはせずに乾いた笑いをするだけであった。
「リボーンさんを探すとしてもこう広いと探せませんね。右も左も分かりませんし……」
「そうだね……」
「あっ、ちょっとそこ辺で道とか聞いてきます。それか案内人でも探しますね」
「えっ……じゃあ、お願いするね」
「分かりました。ちょっくら行ってきます!!」
「気を付けてね」
意気込んでは走っていく獄寺をツナは手を振って見送った。そしては少しの間、椅子に座っていたが尿意が体に駆け巡る。
(うっ……トイレに行きたくなってきた……車や電車に長時間乗りっぱなしだったからなぁ……獄寺君には悪いけど、少し離れるか……)
本当は獄寺が帰ってくるまで同じところで待つべきだが、ツナは尿意が我慢できずに足をモジモジさせるほどであった。
(うっ~!連絡したいけど、ここってスマホの電波が遮断されているんだよね……う、ううっ…漏れる~!!)
電波が繋がらずになんとか獄寺にメモを残そうか考える中で尿意が来てはツナは早足でトイレを探しに行くのであった。
+++++
「はぁ~~……間に合ってよかった~~!!」
なんとかトイレを見つけては用を足したツナは息を吐いては肩の力を抜いた。
「さてと、元の所に戻ろう……って、ここはどこ!?」
(もしかして迷った~~!!?)
トイレが終わったツナは周りを見るが道が分からずにいた。トイレに必死に探していたために来た道を覚えていなかった。受付がある入口近くまで戻ろうにも戻れずにいた。
(さっきまで必死にトイレ探していたから道覚えてねぇ~~!!)
ツナは困り果てていた。初めて来た施設のために構造が分からずに確実に迷うだろうし、周りは女子ばかりで話しかけづらいという問題があった。そもそも平時にて女の子に話しかけるということがツナにとってハードルが高いことだった。
「あ、あの…大丈夫ですか…?」
「えっ?」
悩んでいるツナに声を掛けたのは目の下にソバカスがあるオレンジ髪のマッシュルームカットの紺の制服を着ている少女であった。少女はツナを心配そうに見ていた。
「何か困ってそうに見えたので」
「うん……まあ、困ってるには困っているんだけど……」
「エリカ、急に話しかけたから相手がびっくりしちゃっているよ」
オレンジ髪の少女の後ろから現れたのは黒のカチューシャをした金髪のボブカットの少女であった。
「ああ!忘れてた!う、えっと…私は蛇ノ目エリカと申します」
「私は篝ヒバナ。よろしくね」
「…お、オレは沢田綱吉。皆にはツナって呼ばれている。よろしく」
挨拶されたツナはとりあえず挨拶を返した。そして今の状況的にツナは目の前の2人に聞くべきだと気が付いた。
「え、ええ……そ、そうなんです。実は――――」
ツナはとりあえず自分が『ボンゴレ10代目』であることを伏せてはリボーンに無理やり連れられたことや道に迷ったことを話し始めた。
「まさかここ来て新人以外迷うやつがいるなんてね」
「ううっ……すいません……」
事情を話したツナはエリカとヒバナの3人で歩きながら話していた。ツナは2人に道案内ナをしてもらっていた。
「あっ、ごめんごめん。そもそも新人以外この施設に入ることでさえ珍しいからね。特に男は」
「えっ、そうなんだ」
「そうそう。リコリス自体、女ばっかりだしこの本部だって女が多いからねぇ。外部のお客様も珍しいわけよ」
「なるほど……」
(このヒバナっていう人、最初は黒川に似ているかと思ったけど、似ているのは顔だけで話しやすい人だな……)
ヒバナの最初の印象は知り合いの『黒川花』のようだと思っていたが彼女と違って話しやすい相手でツナは安心していた。
「そういえば、あんたってボンゴレ10代目ファミリーなんだよね?」
「えっ、う、うん……」
(というかオレ自身がボンゴレ10代目自身です――って、言う気はないけど……)
「ボンゴレ10代目ってどんな人なの?」
「えっ」
予想外の問いかけにツナはびっくりして間抜けた声を上げる。
「いや、なんか妙に情報規制されていてさぁ。ボンゴレ10代目ってどんな人か知らないんだよね。ボンゴレの暗殺部隊の隊長を倒したとか聞いているんだけど、その隊長もよく知らないし……」
「そうなんだ……」
(オレが思っているよりも情報規制とかしっかりしているんだな……)
もっと情報とか流れているものかと思っていたが割とリコリスに情報が行き渡らないようにしているようだ。――中学生であること漏れていたが。今思うとあれはリボーンあたりが、わざと流したのかもしれない。
「それでどういう人物なの?ボンゴレ10代目。将来、自分達の上司になるわけなんだからさ。知っておきたいわけじゃん」
「ええっと……なんといえばいいか……」
「まっ、ボンゴレファミリーの一員なら猶更言いずらいか。自分の話したことが広がるかもしれないわけだし。――やっぱなしで」
「助かるよ……」
(実態はオレがボンゴレ10代目なんだけど――言えるわけないよなぁ……)
ツナの消極的な態度でヒバナは勘違いし始めてたので彼はそれに乗っかっては10代目であることをごまかしていた。
「エリカ、あんたさっきから黙っているけどどうしたの?」
(確かにさっきから俯いては黙っているな)
「あ、あの!た、たきなは元気ですか……?」
「えっ?」
まさかのたきなの名前が出されてツナは不意を突かれた。
「たきな、ボンゴレ10代目に無理な任務を押し付けられていませんか!?ファミリーに内は酷い扱いとか受けていませんか!!?」
「ちょ、ちょっと!!落ち着いて!!」
「エリカ、落ち着きなさいよ!」
エリカはツナの襟を掴んでは必死に問い詰めるが、ツナとヒバナが彼女を宥めた。
「……はっ!ご、ごめんなさい!!」
襟を掴まれては必死に問い詰められたツナは一度息を整える。
「がはっ……はぁ…はぁ……あ、あの失礼じゃなければどうしてそこまでたきなことを知りたいの?」
「それは……」
「実はこの子、敵に捕まった所をたきなに助けられているわけ。かなり危ない感じだけど」
「ちょ、ちょっと!ヒバナ!!」
「へぇ、そんなことが……どういう事件?」
「たきなが武器の取引をしている相手をこの子を助けるために撃ち殺した事件っていうやつ」
「それって……」
たきなと初めて出会った時に獄寺から聞いた話でそんなことがあったのを思い出した。
「アンタも知ってたの?まあ、たきなが『狂犬』と呼ばれるようになった事件だし、知っているか」
「この子がその時の事件の当事者っていうこと?」
「は、はい……その時にがヘマをして捕まってしまって……そんな私をたきなが助けてくれたんですよ」
「なるほど……」
話を聞いてツナはどこか納得していた。出会った頃ならともかく付き合いが深くなった今だと武器証人を銃殺するか気になっていたが…仲間を助けるためと言うことを聞いて腑に落ちていた。
「私はあれからずっとお礼を言いたいと思っていて……ボンゴレ10代目ファミリーの情報は全く聞かないからもう心配で心配で……」
「そうなんだ……」
「だから、教えてください!ボンゴレ10代目はどんな人ですか!?たきなは無事なんですか!?」
「う、うわ……!」
先ほどではないがエリカはツナに詰め寄っていた。ツナは彼女の行動に困惑していた。
「やめなよ、エリカ。ツナが困っているじゃん」
「あ…ご、ごめんなさい……私、またつい……」
「いや、いいんだよ……ボンゴレ10代目についてはともかく、たきなについてなら……」
「本当!?ありがとう!」
「う…う、うん!」
若干引きながらツナは頷く。少し立ち止まってツナは話し出した。
「たきなは10代目の仲間の内で割と馴染んでいるよ。最近は千束と一緒というか2人で1つ感あるけど」
「そりゃあ、リコリスはバディを組むからね。私達みたいに」
「最初はたきなは単独で来て色々とボンゴレ10代目に尽していたんだけど……最初はボンゴレ10代目の自称右腕の男と同じく、迷惑を掛けってばっかりだったんだよね……」
「ええええええっ!!?」
まさかの話の流れにエリカは驚きの声を上げる。ヒバナは納得の顔だった
「まあ…多少尾ひれやらはひれがついていたとしてもたきなって滅茶苦茶やっているという話だし……」
「ううっ…たきな……」
「……でも、それは本人なりに真面目にやろうとしているのは感じられたし、気持ちは伝わっていた。それに最初は失敗続きだったけどだんだんと皆を助けになるように成長していったよ」
「そ、そうなんだ……よかった」
「確か今ではボンゴレ10代目の雷の守護者だもんね。大出世したもんだ」
うんうんと頷くヒバナ。どうやら、リコリス内でもたきなが守護者になっていることは広まっているようだ。どこまで情報規制されているかツナには判断しかねる所だったが。
「綱吉さんってよく人のことを見ていますね」
「ええっ…そうかな……あと『ツナ』でいいよ。堅苦しいの苦手だし」
「そうなんだ。なら、分かったよ。ツナ」
「うん。それいでいいよ、エリカ」
ツナはエリカに優しく自分の呼び方を認めるのであった。
「それにしてもリコリスからまさかの10代目の側近――守護者が出るなんて思わなかったからみんなびっくりしているよ。しかも『味方殺し』とか蔑んでいた相手が大出世しているからね」
「えっ、そこまで評判悪かったの!?」
「まあ、前に『無血姫』とファーストとセカンドのタッグを見事に倒したことはあるんだけど、前評判ってそう変わるもんじゃないからね……」
「でも、たきなが『ボンゴレ10代目、雷の守護者』になってから皆。陰口とか言わなくなったよね」
「そりゃあ、ボンゴレ10代目の下いるんだから下手に言えないでしょう」
「ボンゴレ10代目ってそこまで権力持っているんだ……」
エリカとヒバナの話を聞いていたツナはそんな感想を持つる普段からボンゴレ10代目――もといボンゴレの権力など興味がないツナにとっては驚くことであった。
「……少し思っていたけど、あんたみたいなやつがボンゴレ10代目の近くにいるなんてね。ボンゴレ10代目の権威とか興味ないじゃない?」
「うっ……」
(しまった。怪しまれたか?)
「もしかしてあんた……」
「………」ゴクリ
ツナはヒバリの言葉を唾を飲んで待つ。
「ボンゴレの事を知って巻き込まれたタイプ?」
「あ……えっ……う、うん!そうなんだよ!!たまたまボンゴレのことを知ったら巻き込まれちゃって!!」
(よかったーーーーーーー!!!勘違いしてくれて)
ツナは勝手に勘違いをそのまま事実のように肯定した。それはツナにとって有難いことだった。
「やっぱり、そうじゃないかと思ったんだよね。ボンゴレにしては平凡な感じだし」
「ちょ、ちょっとヒバナ……」
「い、いや。いいんだよ……(大体)そんな感じだし」
「……実は私もそう思っていたんだ。ツナってなんか裏の人間っていう感じしないしね。一般人っていうか」
「あははは……」
実はがっつり一般人ではない『要人』のツナはごまかすように笑うしかなかった。
「――――っだとテメェ!!」
「な、何!?」
3人が歩いていると突然、どこから大声が聞こえだした。突然の声にツナ達は驚く。
「凄い大声じゃない?」
「誰かを怒鳴っているようなこうだったね……」
「声をしたのはあっちだ!!」
(それにしてもあの声どっかで聞いたことがある気が……気のせいだよなぁ)
気になった3人は声がした方へ駆け出す。声を聞いていたツナは大声の主に心当たりが浮かんだがすぐに頭で否定するのであった。
まさかの前編と後編に……。
ちなみに初期はツナとエリカの2人だけでしたが話を進めるためやパートナーのがいないのもおかしいと思ってヒバナも登場させました。
読んでいただきありがとうございます。
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