ボンゴレファミリー所属の千束とたきな   作:たきな大好き0802

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真島の復讐(後編)

「ツナも来てくれたの!?」

 

「当たり前だ!10代目が真っ先にお前の様子に気が付いてオレらに声を掛けたんだぞ!!」

 

「あの…ツナ……もう大丈夫なので降ろして貰っていいですか?」

 

「ああ…すまない」

 

たきな言葉で気が付いたツナは彼女を地面に降ろした。彼女の頬がほんのり赤くなっているのに気が付かずに。

そしてツナはすぐに近くにいる真島の方を見た。

 

「お前がオレの仲間達を……」

 

「よぉ、久しぶりだな。ボンゴレ10代目――――って、俺を覚えているか?」

 

「ああ、電波塔のテロの首謀者だな。オレが捕まえた」

 

「覚えていたか。だが、あの時のことは知らねぇか……」

 

「?何のことだ」

 

「あー…こっちの話だ。優秀な部下をお持ちでね」

 

真島は苦笑交じりで自分の発言を誤魔化した。ツナは少し疑問に持ちながらも追及はしなかった。傍にいる獄寺、千束、たきなが真島の発言を聞いて冷や汗をかいていた。

 

「本来の順番と違っちまったがテメェと殺りあうことを楽しみにしていたぜ!」

 

「……オレは仲間を傷つけたお前を許さない!!」

 

「――へぇ、やる気は十分みたいだな。来いよ!!」

 

2人の闘争心は高まってはツナは真島の方へ向かいだした。

たきなは彼の邪魔にならないように負傷している千束の方に行っては学生鞄から簡易治療キッドを出しては彼女を治療し始めた。

 

「おらぁっ!」

 

真島は近づいてくるツナに向かって拳銃を撃つが、ツナは消えたと思ったら腕に手刀を喰らわせて拳銃を落とさせる。

 

「ちぃっ!」

 

「こんなものか?」

 

「こんなもんじゃねぇ!!」

 

真島は落とされた拳銃を平わずにガントレッドの指から弾を撃ちだしては背中からどこに収納されていたのか多数のミサイルをツナに飛ばした。

その攻撃もツナは慌てずに左手で大空の炎を振るうと炎の壁が出来て、それにより飛んできたものを全て消滅させた。

 

「クソ……!!これも簡単に防ぐかよ……!!」

 

「その程度か?それなら拍子抜けだな。他人から力を与えられてこの程度でオレに復讐しようとは……」

 

「まだだ!!」

 

真島はガントレッドを付けた右手でツナを殴りかかる。だが、ツナはカウンターをするように右手のグローブで真島の拳を殴り返した。その結果、真島のガントレッドは破壊されて腕から多少の出血が見られた。

 

「ぐわあああああああっ!!!」

 

「この位にしたらどうだ?お前はオレには勝てない」

 

手の痛みで呻く真島。そんな彼をツナは冷静に降参を進めていた。だが、真島の目には諦める様子はなかった。

 

「み、右手がダメなら左手だ!」

 

ガントレッドがある左手がツナに近距離まで近づいた瞬間、腕の部分がジェット噴射で飛んでいく。真島は口元を緩ませてこの近距離では避けられないと確証していた。

だが、ツナはそれをいともたやすく右手で掴んではそのまま粉砕した。

 

「こいつもか!?」

 

「こんな小細工程度で勝てると思っていたのか?笑い草だな」

 

「チッ……」

 

そんな姿を見ていた千束は2人の実力の差を見ていて唖然としていた。

 

「ツナってここまで強かったんだ。あっ、勿論ツナが強いのは分かっていたけど」

 

「千束、あなたは今まで何を見てきたんですか?……まあ、ここまで圧倒的ならそういう感想は分からなくもありませんか」

 

「フン!テメェらも10代目も過小評価して目の前のあいつ(真島)を過大評価しすぎだ。オレは最初からこうなるのを分かっていたぜ!」

 

千束が信じられない顔をしているとたきなと獄寺は呆れながら自分たちの考えを述べた。

 

「ふざけやがって!俺はまだ負けてねぇ!!」

 

真島は次に右足を上げてはズボンの脚部分が破けては晒された青いレッグカードのジェット噴射でスピードが増した横蹴りを行う。だが、ツナは動揺せずに左手で足を掴み真島が装着していたレッグガードを破壊した。今度は血は出ずに素足が現れただけだった。

 

「……クソ!これもか……」

 

「マッチナファミリーに強化スーツを渡されただろうが、この程度でオレに復讐しようなどとは本当にたかが知れているな」

 

「チクショウが……!――これをこの場で使う気はなかったが……仕方がねぇな」

 

真島はつぶやくと彼のベルトあたりに()()の電気が少しずつ集まっていく。

その光景に真島以外のその場にいた4人は驚く。

 

「何をする気だ!?テメェ!!」

 

「これは最終手段というやつだ。ベルトに電気エネルギーを溜めて放出する。逃げても無駄だ。ここで全員を殺すほど威力を秘めたエネルギーだぜ?」

 

「なら!」

 

「おっと、今撃っても逆に暴発するだけだぜ?なんならやってみるか?」

 

「くっ……!」

 

撃つ前に破壊して止めようとするたきなが真島の説明により手を止めてしまう。ハッタリの可能性もあるがそうじゃなかったら大惨事のために動くことができない。

 

「今の内に逃げましょう!」

 

「ワリィがもう手遅れだ。こんなことで幕切れにしたくなかったが……終わりだ!!」

 

「クソッ!!」

 

せめての抵抗とダイナマイトを持った獄寺が立ち上がるがそんな彼の前にツナが前に出てエネルギーを受け止める。

 

「「「ツナ(十代目)!!!」」」

 

「あはははっ!!!仲間を守るために自分で受け止めやがった!!!……ん?」

 

真島は仲間を守るために攻撃を受け止めたツナを嘲笑う。だが、すぐにその様子がおかしいことに気が付く。

そこには右手の手の平と左手の手を組み合わせ、四角形を作っているツナがいた。そうしていると炎は徐々に収縮していき四角形を作っている手にエネルギーは吸収され、ツナの炎が更に大きくなり激しく燃え上がった。

 

「――――死ぬ気の零地点突破改」

 

「今のエネルギー波を吸い取っただと!?」

 

「どうやらお前は知らなかっただろうな。貴様が放出したのは死ぬ気の炎の一部だと」

 

「なんだと!?」

 

「そうか!10代目は奴が放つエネルギーが死ぬ気の炎だと理解して零地点改で吸収したんだ!!」

 

獄寺はすぐにツナが行ったことの理由の真意を察して解説した。『死ぬ気の零地点改』…死ぬ気の炎を吸収して自分の力に変えるツナ自身が編み出した技である。

獄寺が言ったことをボンゴレ『超直感』によりツナは把握したのだ。

 

「じゃあ、行くぞ」

 

ツナがそう言い切っては瞬時に消えては真島の近くに移動しては右手を拳を思いっきり振り上げては彼を上空へと飛ばした。そして超スピードで移動しながら四方から何度も殴りつけては最後は握りこぶしの手をもう片方の手で覆い被せたハンマーの形で真島を地面に叩きつけた。真島はうつ伏せで倒れていて、着ていたアーマーはひび割れて壊れていた。

 

「がはっ……」

 

「勝ったの……?」

 

「どうやらそのようですね」

 

「へっ!10代目に楯突公とする事態が間違ってんだよ!」

 

千束達は倒れた真島を見ながらそれぞれの感想を述べた。どう見ても真島は戦闘続行不可能で戦いは終わったと思わずにいられなかった。

 

「流石…だな…ボンゴレ10代目……」

 

「こ、こいつ!まだ喋れたのか!!」

 

「待て、獄寺」

 

「十代目……ですが……」

 

「ボンゴレ――ここで俺をまた刑務所に送ってもまた脱獄してはお前らに復讐してやる!!俺が生きている限り絶対になぁ!!!」

 

「こいつ…10代目が殺さないと踏んで……!」

 

自分の命を奪わないと察して挑発する真島に千束達は憤っていた。

 

「……ツナがやらないなら私が……!!」

 

「ちょ、ちょぃちょいちょい!!!それはダメだって!!!」

 

「そんなことを言っている状況じゃないだろう!!!こいつをここで始末しねぇとまたいつか10代目に害なすか……」

 

「……オレは皆を傷つけるお前を許しはしない。だが、ここでお前を殺すことは千束は望まないだろう」

 

「ツナ……」

 

自分の方針を尊重してくれるツナに千束はなんだか嬉しかった。だが、そのツナの考えに真島は嘲笑う。

 

「あははははっ!お優しいマフィアなこった。その考えが今後後悔を――――「だから、お前にオレはこうする」

 

「なっ」

 

ツナの額の炎がノッキングしているような動きをし出したかと思ったらツナが触れていた真島の足から少しずつ凍り始めていた。

 

「なんだよ!?これは!?」

 

「死ぬ気の零地点突破・初代(ファースト)・エディション……これでお前は少しずつ凍っていく」

 

『死ぬ気の零地点突破・初代(ファースト)・エディション』――――それは、初代ボンゴレボスであるⅠ世(プリーモ)が編み出した伝説的な技で、己の死ぬ気の炎を強力な冷気に変換して対象を凍らせることができる。

その威力は強力で、氷は死ぬ気の炎のような超圧縮エネルギーのため通常は溶けることはなく、外部からの死ぬ気の炎以外での解凍は出来ないものとなっている。

その氷は徐々に真島の足を凍らせては肘、腹と徐々に真島の体を全部凍らせていく。真島は抵抗のために体を動かすが氷の勢いは止まらなかった。

 

「クソ……!!」

 

「無駄だ。この氷は解けることはない。オレはお前を殺さない。だが、この氷でお前を凍らせてお前がこれ以上、悪事をできなくする」

 

「これで千束の不殺主義と真島に2度と自分達ファミリーを傷つけさせないのを両立できますね」

 

たきなはツナが初代(ファースト)・エディションを使った意図を察してはそのことを口にした。千束の不殺主義は決して他人に強要する気はなかったがツナなどからしたら出来たら尊重する気があるもののためにこのような行動に出たのだった。

 

「ボンゴレ10代目…いや、沢田綱吉!!俺は絶対、諦めねぇからな!!いつか必ずのこの氷を壊してお前らに復讐してやる!!!」

 

「………その時はオレ達がまた相手にしてやる」

 

体の上半身部分までも凍り付いてきて身動きが出来ない真島は最後の抵抗のように呪詛を吐くようにツナに言い放った。

そしてその言葉を最後に真島は全身が氷漬けになって動かなくなった。

 

「……終わったんだよね?」

 

「ええ。まだ真島のバックのマフィアが不明ですが、とりあえず目の前の問題は解決しましたね」

 

「これでこいつは誰かが氷を溶かせない限りは暴れることもねぇだろ」

 

「……とりあえず千束をきちんとした場所で見てもらおうよ!怪我しているんだし!!」

 

額に大空の炎が消えていつもの状態になったツナは直ぐに千束の傷の状態を心配した。

 

「だいじょーぶ!だいじょーぶ――いてててっ」

 

「強がっている場合じゃないんですよ。さっ、病院に行きましょう」

 

「10代目に心配かけんじゃねーよ!行くぞ」

 

強がりをする千束に獄寺とたきなはそれぞれ言い方は違っても彼女兎を心配していた。その証拠に千束の肩をそれぞれ肩に貸した。

 

「あ、ありがとう……あの…今更、だけど皆はどうしてここに?」

 

「昨日の電話の後を不審に思ったツナが千束の後をつけるように指示したんです」

 

「言っておくけどオレは『何かあるんじゃない?』と言っただけだからね。結果は御覧の通りだけど……」

 

「やはり、10代目の血筋は素晴らしいですね!ファミリーの危険をお察しになって助けるとは……!この獄寺、感銘しています!!」

 

「あはははっ……獄寺君、大げさだよ」

 

ツナはいつもの調子の獄寺に引いていては誤魔化すように乾いた声で笑う。そしてツナは千束の方に顔を見る。

 

「病院に行く前に……千束、前にも似たようなこと言ったよね?『なんで1人で解決しようとするんだよ』って」

 

「あー……あったような……なかったような……」

 

「あからさまに目を泳がないでください!」

 

「てめーは嘘がへたくそ過ぎて分かりやすいんだよ」

 

「ごめん……」

 

ツナに言われて思い出した千束はつい露骨に誤魔化してしまうが、たきなと獄寺に指摘されて謝る。

 

「だって……電話の内容を話したらリコリコに攻撃仕掛けるって言っていたから……」

 

「子供ですか?」

 

「そういう時だからこそファミリーで連帯するのが必要なんじゃねぇか?」

 

「うううっ…そうでした……」

 

左右の2人に批難されて千束は反論できず顔を下に向ける。そんな彼女に「千束」と一声かけて自分の方に顔を向けさせる。

 

「千束、なんか責める感じになったけど、オレは千束には皆がいるんだから困った時はオレ達を頼って欲しいんだ。何かあったらオレ達は皆、千束を助けるから」

 

「ツナ……」

 

「ツナの言う通りですね。私達は仲間…ファミリーなんですから何かあったら助けるのが普通ですよ。そもそも相棒なんですよ?私」

 

「ま、まあ……お前も10代目のファミリーの一員だから助けてやるが……これ以上、迷惑かけんじゃねぇぞ!!」

 

「2人共……」

 

3人の話を聞いては千束は優しさに触れて顔が「パアッ」と明るくなる。

 

「よし!!帰ったら皆でお祝いだ――――いてててっ!!」

 

「調子に乗って腹撃たれているのを忘れているんじゃねぇぞ、アホ」

 

「一応、応急処置はしましたが傷口が開いても困りますから行きましょう。今回もボンゴレ医療班は来ていますし、後始末のための班も来ています。この凍った真島も処理してくれるそうです」

 

「確か真島のバックはリボーンがやってくれるという話だっけ?」

 

思い出したかのようにツナが言うとたきなは頷いた。

 

「ええ。どうやら真島の裏にいるマッチナファミリーはリボーンさんが処理してくれるという話でした」

 

「リボーンさんがやってくれるならもう安心だな!!」

 

「あははっ……マッチナファミリーは壊滅と考えていいかな?」

 

「壊滅って怖いのしか想像できないけど――これ以上、付け狙われるよりは……いいのか?」

 

リボーンが出るなら安心だと語る3人の中、ツナは殺し屋のリボーンの事を考えたら不安しかなかった。

そうこう話していると外部から沢山の人間が現れていた。

 

「どうやら、医療班やら来たようですよ」

 

「まさか私が乗ることになるとはねー」

 

「グチグチ言ってないで行くぞ」

 

ストレッチャーを持って来た白い服を着た医療班に千束を渡す獄寺とたきな。

それを見たツナはとりあえず事件は解決したと思って安心するのであった。

 

+++++

 

「あの真島っていう奴、負けたようじゃん」

 

「折角、我々が要望に応えて特性のアーマースーツを作ってやったというのに……」

 

真島とツナ達が戦ったビルから少し離れたビルの屋上でレニとマニはボンゴレの医療班が入ってくるのを見ていた。サイボーグの彼らは双眼鏡なしで遠くを鮮明に見ることができた。

 

「“スポンサー”からの要望と言えどもあんなただの犯罪者を使ってよかったのか?結果は返り討ちじゃん」

 

「それは奴らからの投資もあってうちのファミリーも研究を続けることができるために避けることはできない問題だ」

 

「それでなんも成果がだせないのは問題じゃん」

 

「だから、あの男も全身改造を勧めたというのに断りやがって……」

 

レニは負けた真島を乏した。彼は真島に自分たちのようにサイボーグ化を勧めていたが、生身の肉体に拘っていた真島には断られていた。

そのため今回の作戦は失敗は真島がサイボーグ化を断ったせいだと勝手に思っていた。

 

 

「ほぅ、スポンサーというのがいるか。どんなのか知りてえなぁ」

 

「誰だ!?」

 

 

レニとマニは声がした後ろの方を振り返るとそこにはボルサリーノを被った赤ん坊のリボーンが立っていた。

 

「ちゃおっス。久しぶりだな。レニとマニ」

 

「お前は伝説の殺し屋リボーン……!!」

 

「ツナに爆弾を投げられて死んだかと思ったら生きていたか。お前らもタフだな」

 

「ふん。我々をそこら辺の人間と一緒にするな。核さえ残っていれば何度も生き返ることができるのだ」

 

「なるほどな…とりあえず、お前らのスポンサーとやらについて話して貰おうか?そうしたら命だけは助けてやる」

 

リボーンは銃を構えた。だが、銃を突き付けられたにもかまわずにレニとマニは余裕そうな顔をする。

 

「誰が従うかよ。超滅殺爆弾でこの町ごと消えろ!!」

 

「1つならともかく2つなら処理できるか?」

 

口を開いては中からミサイルを見せびらかすレニとマニ。

リボーンは「やれやれ」という感じで肩を竦めた。

 

「どうやらお前らには学習能力が足りねーようだな。お前らには死ぬ気弾の別の顔を見せてやる」

 

リボーンは銃に死ぬ気弾を装填するとおしゃぶりが光り出す。

 

「くたばれ!!」

 

次の瞬間、リボーンは弾を連続で撃ってはレニとマニの出したミサイルに当てては破壊する。ミサイルを破壊されて体に穴が開いている状況にレニとマニは信じられなかった。

 

「あっ……?」

 

「うそ…待って…く……」

 

 

 

「「ふげーーーーーーーーっ!!!」」

 

 

 

レニとマニは断末魔を叫びながらその場に爆発していって()()()。爆発後に周りには彼らのパーツだと思われるネジや歯車など部品などが飛び出ていた。

リボーンは爆発した彼らを背にして無言で歩き出した。

 

「ツナ…気を付けろ。どうやら、裏にはドでかい組織がいるかしれねぇ……」

 

リボーンはマッチナファミリーの後ろにはデカイ組織がいるのではないかと察しながらそうつぶやくのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

夕方、とあるビルのオフィスにて。

 

「どうやらマニとレニは失敗したようです。しかも今回は確実に死んだようで」

 

「そうか……彼らの役割はどうやら終わったようだ」

 

吉松はオフィスの椅子に座りながら姫蒲の話を聞いてそうつぶやく。まるで最初から期待していなかったように。

 

「そして真島は殺されたのか捕まったのか不明です。彼は警察に送られていないようですが……」

 

「真島…彼には期待していたのだが。同じアレンチルドレンとして千束戦って彼女の才能を引き出すものとして……だが、期待外れだったようだな」

 

「やはり立ちふさがったのはボンゴレ10代目の様で……」

 

「ボンゴレ10代目の『沢田綱吉』――やはり彼が千束の傍にいる限りはその才能を望めないか……」

 

「錦木千束を倒すには彼女にしかいないのでは?」

 

「ほう…それは姫蒲君。どういうことかな?」

 

姫蒲の予期せぬ発言に吉松は疑問を投げつける。

 

「つまり、彼女に彼女のクローンをぶつけるということはどうでしょうか?」

 

「――クローンかね?」

 

「ええ。出来がいいクローンを作り出しては彼女とぶつければいい勝負をする可能性はあります」

 

「ははははっ!それは面白い発想だ――だが、クローンを作るのに時間やそのための施設が足りないよ」

 

吉松は腹を抱えて笑っては、数秒していつものように真面目な顔で姫蒲を見据える。

 

「時間や施設ですか」

 

「ああ、クローンは作るのに時間が掛かるし、そのための専用の施設がないね。そもそもの話、千束の細胞を手に入れる自体難しい話だよ。発想は面白いがね」

 

「無理でしたか。――まあ、可能性として言ってみただけですが」

 

「我々と手はそんなことより他の手で行くべきだろう」

 

吉松は座りながら上を見る。そしてオフィスにおいてあるとある一つの()()()を彼は指で軽く触れる。

 

「近いうちに()()の出番が来るようだな」

 

「それは……いいのですか?それを裏の表程度に出した時点で()()()に目を付けられるのでは?」

 

「だから、彼らのアンテナに引っかからないようにうまくやるさ。もう協力者達には話を通している」

 

吉松は席を立って窓側に向かうと持っているリングを掲げる。それはリングに宝石が填められていてそこに蓋によって閉められている変わったリングであった。

 

 

 

このリングが今後、裏社会を大きく変えていく物になるのは今は誰も知らない――――




色々と敵勢力を片付けた感じになりました。真島は本編でこうなりましたが、ここから完全退場かどうかは今後を期待してください。
吉松が最後持っていたものは……これも今後の展開のためにノーコメントとします。
お楽しみに。


読んでいただきありがとうございます。
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