ボンゴレファミリー所属の千束とたきな 作:たきな大好き0802
ペンギンショーが終わって、ペンギンと触れ合ったツナとたきなは水族館を出ていた。外は夕日に染まっており、時間が経っているのを感じられた。
「楽しかったですね!餌に群がるペンギン達が可愛くって……」
「確かにあのペンギンは可愛かったけど……」
(思った以上に嬉しそうなんだよな……)
ペンギンショーが終わってそこそこ時間経っているのに未だに語っているちたきなを見て意外性を感じていた。
「好きなんだね……ペンギン」
「はい!なんか愛らしいじゃないですか!!よちよちと歩いて人に懐っこくそばに寄ってくるのが!」
「そうなんだ……」
(普段なら『合理性がありません』って言いそうだけど……意外な一面を見たな~)
ペンギンの良さを笑顔で語るたきなの意外な面を知って、ツナはギャップ萌えを感じていた。普段ではクールで表情を変えないよう少女なのに今目の前にいるのは楽しいことを語る可愛い女の子だった。
(なんか安心していたら尿意が……)
「あ、あの……たきな。少しお手洗いに行っていいかな?」
「え――ああ。どうぞ」
「ごめん!すぐに戻るから!!」
たきなから許可を取ったツナはそそくさと走り出した。たきなはそれを見送ってポツンと1人で立っていた。
「これで後は夕食を食べるだけですね。時間も余裕ありますし……」
(完璧……とは言いませんがおおむね順調に進んでいますね。ツナも楽しんでいらっしゃいますし、このまま今回のデートは問題なく終わりそうです)
(折角のデートというのにあまりツナとの仲が進展しませんでした……って、あれ?私はツナとの恋愛関係の発展を望んでいる……?)
(――私とツナは部下とボスの関係……許されないのは分かっています…ですが、まだ私の中でツナとの仲をどうすればいいか決まりません……)
(やはり私がこの気持ちを捨てるのは一番ですが……ツナの部下でいる限り私は……ッ!)
たきなはリング争奪戦でツナに告白してから1カ月ほど経っていたがたきなの気持ちは整理ついていなかった。そのために未だに結論は出ていない状況であった。
(私はどうするべき……あれ……?めまいが……!)
たきなが悩む中で急に立ち眩みがして彼女は頭を押さえる。
そして痛みで少しずつ歩き出す。そんな状態が数秒ほど続いていると段差によって体倒れそうになった。
「あっ」
たきなが気が付いた時には歩道を踏み外して車道の方へと倒れようとしていた。
(そんな!さっきまでここは完全に歩道だったはずなのに……!)
たきなはバランスを戻そうとするが体が完全に歩道側に偏っていて車道の方へ体が倒れそうになる。
(くっ……!このままじゃあ、倒れて車に………)
『たきな!!』
(ああ……こんな時だから千束の声が聞こえます――――すいません、ツナ)
車道に倒れだしそうになったたきなは千束の叫び声が幻聴で聞こえたように感じた。
このまま倒れるのを避けられないを感じたたきなはツナへの謝罪の言葉を溢すのであった。
「危ない!!!」
(え?)
声と共にツナがたきなの傍に駆け付けては抱き寄せては歩道の方へ引き寄せる。
そうしたことでたきなは間一髪で車に引かれるのを回避した。
10秒ほど自分に何が起こったのか理解できなかったが理解してはツナが自分を助けてくれたことに気が付く。
「ツ、ツナ……?」
「良かった…たきなが無事で……トイレから戻って来たらたきなが道路の方へ歩き出していたからびっくりしたよ」
(私が無意識でそこまで歩いて……?いや、今は深く考えている場合じゃない)
「すいません。どうやら私は調子が悪くめまいがしていまして……心配かけて申し訳ありません」
「いや、謝らなくっていいんだ。本当に怪我がなくって良かった……オレ、たきなに何かあったらと考えたら……」
(ああ……この人は本当に私達の事を親身に考えてくれる……私がリコリスやらボンゴレなどの立場なんて関係なく1人の人間として見てくれる―――だから私はツナのことを……)
パチパチパチパチ
たきなが色々と考える中でどこからか握手の音が聞こえてくる。その音の先をツナとたきなが見るとそこには涙を流して握手をしている成政がいた。
「い、いや…綱吉君が倒れようとしていたたきなさんを急いで駆けつけて抱き寄せたのは流石彼氏!」
「えっ、あ、いや……」
(そうだ!この人を忘れていたよ!!本来この人を納得させるためにデートしていたはずなのに……それにしてもいつもとなんか違うような……気のせいか)
ツナは現れた成政を見て今回のデートの目的を思い出す。あまりに彼が存在感がなかったために記憶の隅に置いていた。
「あ、あの…もしかしてずっと隠れてデートの様子を見てらしたんですか?」
「ええ!お二人のデートを邪魔してはいけないと思ってずっと隠れて見ていたんです。その結果、やはりお二人は恋人だったんですね」
「え、ええ!そうなんです!」
「やっぱり……それならすぐに言ってくださればアプローチを止めていたのに……」
「それは……紫黒さんが熱心に告白するので言いづらくって……」
申し訳なさそうな顔をするたきな。実際の内情は置いといても断りにくかったのは事実である。
「そうか……全て自分が強く告白しすぎたのが原因か……たきなさん、ごめんなさい」
「い、いえ…。そんなに謝らなくっても……」
「……オレは実はあなたによく似た黒ロングの幼馴染がいたんですよ」
「は、はぁ……」
(えっ、いきなり何……!?)
急に身の上話をし始めてたきなはとツナは戸惑いを隠せなかった。
「容姿があなたと瓜二つでオレは好きだった――もういませんが……」
「あっ、そうなんですか……」
「いや、そう辛気臭くならないでください。そんなことあって容姿が似ているあなたに惚れてしまって……彼女の代わりとかそういう気持ちはなかったんですが――そういうこともあって熱がこもってしまって……」
「だから、何度も告白してはプレゼントを渡していたのか……」
今までの行動原理と理由を話して恥ずかしがる成政を見て、ツナは今までの行動に納得がいっていた。死んだ幼馴染にたきなを重ねていたからあそこまで熱心のアプローチしていたのだ。
「結局、オレは彼女とあなたを重ねていただけかもしれない……。だから、あなたに相手がいないことを確認せずに何度も告白を……申し訳ない!」
「そんなに謝らなくっても……」
「い、いや…オレ達も言わなかったのもあるし……」
「迷惑をかけた分、もう告白はしません!!」
「そんなに気を病まなくってもいいですよ果てに」
「いや、今まで行いを考えてたら当然のこと……今までありがとうございまた!!お幸せに!!!」
「ちょ、ちょっと……」
成政は一方的に言いたいことを言ってはその場から走って去っていた。流石に、その声堂にその場に残されたツナとたきなは唖然としていた。
「……嵐のような人でしたね。――いえ、前からそうでしたが……」
「問題解決はしたからよかったのかな……?」
(……てか、いつまで抱いているんだよ!オレ!)
「ご、ごめん!そろそろ離すよ!」
「あっ……はい……」
ツナによって距離を置かれたたきなは名残惜しさを感じながら離れることにした。ここで断れるのもおかしいために従うが、たきなはもう少し
(……やはり私はツナ、あなたを……
「ツナ、少し予定を変更して話したいことがあるのですがいいでしょうか?」
「えっ?まあいいけど……」
「ありがとうございます。それでは私に付い来てください」
「う、うん……」
そう言って歩き出すたきなにツナは付いて行くのであった。
その頃、遠くで見ていた千束とクルミは茫然として今までの事を見ていた。
「なんか展開が早すぎてつい行けないんだけど……」
「ああ……水族館デートが終わったと思ったらたきなが事故に遭いそうになったり、ツナが助けた後に成政の奴が現れて謝罪したりと色々あったからな……あと千束、たきなが引かれそうになった時に声を上げようと駆け寄ろうとしたよな?」
「だ、だってたきなが引かれそうだっただもん……」
クルミに指摘されて千束は人差し指を同士を擦りながら口をとがらして言い訳するのであった。
「あんなことがあったから仕方がないが、ほぼ尾行していたことがバレたと思った方がいい」
「ええ~~!!どうしよう、クルミ~~!!たきなに怒られちゃう!!」
「知るか、自業自得だろう。――おっ、2人がどっかに行くぞ。追いかけるぞ」
「ちょちょちょい!待ってよ~~!!!」
歩き出したツナ達を追いかけてクルミを千束は急いで追いかけるのであった。
「…………」
たきな達と別れた成政は手の平にある真ん中にある藍色の宝石を爪の装飾が囲んでいるゴツイリングを静かに見ていた。そして数秒した後にそれを握り締めてはその場を去るのであった。
+++++
「ここまで来ればいいですね」
「並盛公園まで……それほど周りに聞かれたくない話なの?」
ツナはたきなについて行って並盛公園まで来ては彼女に問いた。
「ええ、大切な話です。ツナはリング争奪戦が終わった後の祝勝会の夜の日に私が告白した時のことを覚えていますか?」
「うん、覚えているよ。忘れるわけないじゃん」
「ええっ!?あの時にたきなってツナに告白していたの!?」
「ば、バカッ!!静かにしろ!!バレるぞ!!」
「うううっ……だって、今までそういう雰囲気無かったんじゃん……」
公園の茂みから隠れて見ていたクルミは大声を出しそうになった千束を嗜めた。そしてそのまま静かに2人の行動を見守っていた。
「良かった。今からそれに関しての話をしていきたいと思います」
「えっ、どういうこと?確かオレから返事はいいって……」
「はい。今日、ツナさんとデートしてやはりあなたへの気持ちを捨てることはできません。ですが、部下としてとしての立場も捨てられません。ですから……私は――――
――――ツナの愛人になります」
「「「……………はい?」」」
たきなのまさかの告白にツナは困惑して驚きの声を上げる。千束とクルミも同じで丁度良く声が重なっていた。
「もしかして聞こえませんでしたか?私はツナの愛人に――――「いや、聞こえているって!!」
「オレが聞きたいのはなんでそういう結論になったの!?唐突すぎるよ!!!」
「それですか。それは先ほど言ったようにあなたへの気持ちと部下であることを成立するためなんです」
「いや、意味が分からないよ!!?」
「あなたの部下では愛を持つことはできず正妻になれないのなら愛人になることが1番の妥協案だと思ったからです」
「いや、おかしいって!!」
ツナはたきなのおかしな理論にツッコミを入れた。
「そもそも愛人ってなんだよ!?そもそもオレはマフィアなんてならないし!!」
「リング争奪戦でヴァリアーのボスに勝った上でリボーンさんが目を付けているのに逃げられるとでも?」
「うっ……それは確かそうだけど……」
「それに私は本気です!その証拠と覚悟を見せましょう」
「え、何を――――」
ツナが言葉を発する前にたきなは彼の方へ駆け出しては自分の唇を彼の唇に重ね合わせる。ツナが戸惑う中でたきなは彼の体に腕を回してはなさそうにしては唇を6秒ほど重ねた。
そして終わってはたきなは腕をほどいてはツナと距離を取った。
「プハッ」
「……え、ええええええっ!!!?たきな、一体何を!!!?」
「言ったでしょう?覚悟を見せるって……これが私の覚悟です」
いきなりのキスで顔を赤くして動揺しているとたきなは理由を答えた。
「覚悟って……オレ、ファーストキスだったんだけど……」
「それは良かった。私も初めてです」
「なっ!?」
まさかの事実にツナは驚きの声を上げる。どこかで経験したことがあるかと思っていためにツナは戸惑う。よく見るとたきなの頬が赤く染まっているために彼女が言った事は事実だと察することができた。
「それにあのクロームという少女にあなたがキスされた時は私の心にもやもやが広がっていました。今思うとあれは『嫉妬心』だったんです」
「そうだったんだ……」
「私は別に1番でなくっていいんです。ただ、あなたに愛される立場になりたいんです。そのために私を愛人にして欲しいんです」
「いや、気持ちはなんとなく分かったけど無理矢理過ぎない?それにオレは愛人なんて作る気は……」
「いえ、それは絶対認めさせます。どれくらい掛かってもあなたに…いえ、将来妻になる相手にも絶対認めさせます!」
「たきな……」
言葉の端々からたきなの本気なのが伝わってきたツナはそんな彼女の想いを否定できずにいた。
「だから、覚悟しておいてくださいね。絶対、惚れさせてますから。ツナ!」
ツナに向かってそう宣言するたきなは満面の笑みで言うのであった。
その頃、そんな状況を見ていた千束はクルミは――――
「……なあ、もしかしてボク達、とんでもない状況を目撃しているのか?」
「たきなツナに『愛人』発言――そしてキス……もしかして今日の事は全て夢?」
「気持ちは分かるが現実だ。あとでたきなに確認するぞ」
「……うん」
色々なことを目撃していた千束は夢か現実なのか認識できない程の事が起きて、かなり困惑していた。そんな千束はクルミの提案にすぐに頷くのであった。
+++++
「ねぇ、『ツナの愛人』になるって本気なの!!??」
たきなとツナのデートが終わって、リコリコに戻ってきたたきなを千束はすぐに説いたざした。ちなみにリコリコにはミズキやミカもその場にいた。
「――やっはりあの場に隠れていましたね。尾行があったのは気がついてましたし、叫び声が聞こえていたのでもしかかしてと思っていましたが……」
「うっ……それついては謝るよ、ごめん。―――でも!あんなことを言った真意が気になって……」
「真意ですか……あの場に聞いて話を聞いていたのなら知っていると思いますが『部下として自分を愛して欲しい』を両立させるのを考えて私が出したのが答えがこれです」
「そ、そうなんだ……というかずっと前に告白していたの!?それなら言ってくれればよかったのに!!」
「言えるわけにいじゃないですか。だって、言ったらすぐに広めるじゃないですか。私だけじゃなくってツナにも迷惑が掛かります」
「そ、それは……」
千束はたきなに言われて露骨に目をそらしていた。それは当時、自分が知っていたら周りに広めていたのが否定できなかったからだ。
「確かに千束なら広めてしまうだろうなぁ……」
「ちょっと!先生も肯定しないでよ!!」
「まあ、部下とボスの恋なんて普通に考えたら面倒事だし、隠すのは普通よね」
「それはそれとしていきなりキスとか大胆だな。お前」
「でも、こうでもしないとツナは納得してくれませんでしたよね?」
そのたきなの言葉に一同は『う~ん……』と唸っていた。たきなの言う通りにそこまでしなければツナは彼女の好意を認めることはなかったかもしれない。
「――一応、聞くけど本気なんだよね?ツナに対して」
「ええ、勿論、本気です!」
たきなはブレなく真っすぐな瞳を向けられて千束は心の中で『うおっ』とつい視線をそらしてしまう。それほど今のたきなの視線は純粋なのものであった。
そんな彼女の態度に周りは不自然に思って1度、1つに身を寄せる。
「ねぇ、たきなってこんなキャラだっけ?」
「いや、あきらかにツナに恋してからおかしくなっているぞ」
「だが、恋をした人は変わるというからな……」
「そうだとしても明らかに変わりすぎだよ……」
「何か?」
「ううん。なんでもないよ!」
「……そうですか」
集まって相談していた千束達に少し不審を抱くが、千束の返事ですぐに気にしなくなった。
「あと皆さん、出来たらこのことは周りにまだ話さないでもらえますか?今の時点で知られたら上手くいかないかもしれませんから」
「それは別に構わないけど……」
「そもそも話したとしても信じられないと思うぞ」
「流石に今回のことは言わないよ……」
「ありがとうございます。ゆっくりと周りとツナに認めさせるつもりですから!!」
笑顔でやる気を見せてそう答えるたきなに千束達は彼女に対してもう何も言えなかった。
+++++
「本当にどういうことだよ!!なんでたきながオレの愛人宣言なんかしているんだよ!!!」
その頃、家に帰って布団に潜り込んでいたツナはたきなの発言に悩んではうめいていた。
「こうなった以上、腹を括れ。ツナ」
「そうよ、責任取ってたきなを愛人にしなさい」
「そんな他人事だからって勝手なこと言うなよ~!!」
近くにいたリボーンとビアンキはまるで他人事で話してきてツナは声を荒げて怒っていた。
「あら、私がリボーンの愛人なのを忘れたのかしら?」
「そうでした!!」
「マフィアのボスたるもの愛人の1人2人くらい作るのは普通だぞ」
「だからオレはマフィアにならなってば~!!!」
ツナはリボーンの参考にならないアドバイスに対してわめくのであった。
そして次の日にたきなに会った時はいつもの態度で対応されてツナはまともに彼女の顔を見ることができなかったのは言うまでもない。
やっと終わった……本当に難産でした。
色々と粗があると思いますが、書きたいことは書いたと思います。
もし今回の展開に不満などがあったら感想にて。
ただ、たきなをこういう風にするのは前から決めてあったとは言っておきます。
今後の展開のためや作者の能力的にこのような展開になったのをご承知ください。
読んでいただきありがとうございます。
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