ボンゴレファミリー所属の千束とたきな   作:たきな大好き0802

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お待たせしました。ある程度書き溜め溜まったので投稿します


事前準備

「――と!―――さと!――――千束!!!」

 

「ん、あっ!?」

 

たきなの声を聴いて千束は驚きの声を上げては我に返る。自分の傍には心配しているたきなとツナが傍にいた。

そして周りを見ると森の中でツナ達大勢がバーべーキューコンロを使ってバーベーキューをしていた。

 

(あ、あれ?……そうだった、私達は全員でBBQをしに来ていたんってけ……)

 

「どうしたんですか?考えことにしては時間が長いから心配になって声を掛けたんですが……もしかしてお邪魔でした?」

 

「それなら悪かったけど……本当に何も言わずに立っていたから心配していたんだよ?」

 

「ごめん!ごめんってば!ついつい、考え事しちゃって……」

 

(先日のことをふと思い出していただけど……浸りすぎちゃったかー……)

 

先日、ミカとの関わりを思い出していた千束だがつい思い出しすぎたせいで周りから心配を受けていた。

 

「それなら別にいいのですが――――「まだ焼けていないって言ってんだろがっ!!」「いいえ!焼けてますよ!これ以上、焼いたら真っ黒こげになっちゃいますよ!!!」

 

「……別の問題が起こっているようですね」

 

騒がしい声の方向を見るとそこでは獄寺とハルが肉の焼き加減について言い合いになっていた。その姿を見てツナ達3人は呆れ顔をするのであった。

 

「もうあの2人は……止めに行かないと――――「私が行きます」

 

「ええっ!大丈夫!?」

 

「はい!任せてください!!かならず2人の言い合いを収めてみせます!」

 

自信ありげに獄寺とハルの方へ走り出すたきなをツナは不安げに見送っていた。

 

「……大丈夫かな。更に苛烈になりそうな予感しかないよ……」

 

「まあまぁ、本人はツナにいい所を見せたいんだろうから許してあげてよ」

 

「あそこまで頑張らなくってもいいんだけど……それで千束は楽しんでいる?」

 

「えっ、あっ……楽しんでいるよ!勿論!!」

 

「……嘘だよね?」

 

笑顔を振り舞う千束に対してはツナは冷静な声でばっさり切った。

 

「う、嘘だなんて……「オレは千束が何か悩んでいることや困っていることがあったら言って欲しいと思っている」

 

「………」

 

「オレの超直感は千束が具体的にどう悩んでいるかなどは分からない。だから、キチンと話してほしいんだ」

 

「……あんまり私のことで皆の時間をとるのが嫌なんだよ」

 

千束はぽつりとゆっくりと自分の気持ちを話し出した。

 

「皆、必死に私のために色々と動いてくれているのは分かっているけど……やっぱり自分のために時間を割いて欲しい気持ちがあるんだよね……」

 

「……本気で言っているの?」

 

「えっ」

 

「千束を皆が必死にアラン機関のことを探ったり、戦いの準備をしているのにそういうのは失礼だよ」

 

真面目なトーンでまっすぐな目で千束を見てツナはそう言い放った。その態度に押されて後ずさる千束。まるで心を見透かされたように感じていた。

そして周りの空気は気まずい空気が流れ始めた。

 

「……ごめん。自分勝手すぎたよね……」

 

「いや、オレこそごめん……言い過ぎたよ」

 

「ううん。ツナの方が正しいよ。……いやあ、私はもしヨシさんが見つからず私の寿命が来たと考えたら……」

 

「千束らしくないよ。オレ達のことを信じて待っていって欲しいんだ。クルミの話だと情報は集まってらしいし」

 

喋りながらツナは視線を近くでスコーンのアイスを舐めているクルミに視線を向ける。彼女はその視線に気が付かずに変わらずにアイスを舐めていた。

 

「でもぉ、不自然に情報が出ているっていう話だよ。罠の可能性高くない?」

 

「そうだとしても他に情報がない以上に誘いに乗るしかないんだよ。もしかしたら仕掛けた相手の情報が見つかるかもしれない……」

 

「……どうしてそこまでツナはしてくれるの?」

 

「え?」

 

千束の発言に呆気に取られてしまうツナ。そのまま彼女は話を続ける。

 

「わ、私の代わりなんていくらでも……」

 

「……千束。千束の代わりなんていないよ。オレ…いや、オレだけじゃない。たきなやクルミやミズキさん、ミカさん、獄寺君や山本や皆、千束に生きて欲しいと思っている」

 

「………」

 

「それにオレはもっと千束と思い出を作りたいんだ。一緒にクリスマスをしたり、正月を過ごしたり……まだまだ全然千束思い出は作ってないから」

 

一気に話し終えたツナは一息ついて落ち着く。そうすると彼女の顔を見る。

 

「だから、そんなに下手(したで)に出なくっていいんだよ?千束は自分のせいで仲間を傷つくことを恐れているだろうけど、今まで皆がいたからどんな困難も乗り越えて来たじゃないか」

 

「……それはそうだけど」

 

「今回もきっと大丈夫だよ。オレ達がついているよ」

 

「ツナ……」

 

(私のために似合わないことしちゃって……)

 

一見いつものツナらしくなかったが、千束は彼の仕草や表情などを見て彼が自分のために無理をして振舞っていることに気が付いていた。

そんな彼に千束は心から喜びが込み上がっていて、頬が紅潮していた。

 

「ツナ、私ね――――「だから早すぎる…って言ってんだろがテメェら!!」

 

「えっ?」

 

大声が聞こえる方向を見るとそこにはハルとたきなにキレている獄寺の姿があった。

 

「ああ!やっぱり言わんこっちゃない!!千束、ちょっと行ってくるよ!!」

 

「あっ……」

 

戸惑いを隠せない千束をおいといてツナは言い合いになっている獄寺達の所へ向かった。

千束は少し間目を丸くしていたが、すぐに仕方がないなという諦めの表情になっていた。

 

「全くツナは……」

 

そんなことを言いながらも千束の口調は落ち着いていた。

それを少し離れた場所からリボーンが見ていた。

 

その後、バーベーキューは無事に終わっていった(いくつかの焼き肉を焦がしながら)

 

+++++

 

そして、バーベーキューを行ってから1週間ほど経って……ツナ達はボンゴレが用意したバスの中にいた。

 

「それにしてもまさかこんなに早く千束の心臓の情報が見つかるとはなぁ」

 

「うん……オレももう少し時間が掛かると思っていたけど……」

 

「気を付けてください。不自然すぎて罠の可能性が高いですから」

 

ツナ、獄寺、山本はそれぞれを近い席で話し合っていた。

バスの中では3人以外に千束、たきな、了平、リボーン以外にもリコリスのフキ、サクラ、エリカ、ヒバナがバス内に座っていた。

全員、千束の心臓の情報があるらしき場所に全員向かっている途中であった。

 

「…………」

 

そんな中で千束は浮かない顔でスマホ画面を見ており、たきなの傍に近づく。

スマホ画面には縄に縛られて椅子に座らせられている吉松の姿が映っていた。発信相手は不明だが、発信元は今向かっている場所と同じ場からであった。

 

「心配ですか?吉松シンジのこと」

 

「……うん。だって……ヨシさんが縛られている画像だけ送られたんだよ?心配になるよ」

 

「千束……きっと大丈夫ですよ」

 

「……うん。ありがと」

 

(こうは言いましたが……吉松という男は……)

 

たきなは千束を慰めつつ、クルミとの会話を思い出していた。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――

「千束の心臓を吉松が持っている!?」

 

ある日の喫茶のリコリコのクルミがいる押し入れに呼ばれたたきなはクルミから吉松が千束の心臓を保持していることを告げられる。

 

「ああ。ボクの情報収集でアランの支援を受けた研究者によって作られた改良人工心臓を受け取っていたのが分かった。ほら、この動画だ」

 

クルミが見せたおい増には吉松が研究者に人工心臓思われる機械をトランクスに入れて渡しているシーンだった。

 

「……相変わらずの情報収集ぷりですね。それで吉松は心臓作らせてどうするつもりなんでしょう?千束や私を釣るために?」

 

「さあな。理由は不明だが用心はしておいた方がいいだろう。あっ、これは他の奴には話すなよ」

 

「分かりましたが……なぜ?」

 

同意しつつ、クルミから注意の理由に疑問を持って問いかけるたきな。

 

「こういうことを顔に出さずに腹に納められるのはお前ぐらいだろう。他はできない奴ばっかりだからな」

 

「なるほど……理解しました」

 

(千束の新しい心臓が確実に存在するのを知れたのは収穫でしたね……どんな手を使っても必ず手に入れてみます!!)

 

理由に納得したたきなは頷いてはその場を後にした。千束の心臓を吉松から必ず奪おうという覚悟と共に……。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

「………」

 

(たきなはああ言っているけど……本当は吉松さんを疑っているんだよね……)

 

たきながクルミとの話し合いを思い出している中で彼女(たきな)が心の中では吉松を疑っていることをツナは思っていた。

だが、あえて千束の心情も考えて言わずにいた。

 

「それにしても私なんかがいていいのかな……」

 

「確かになんか場違い感があるよね」

 

「そんなことはないと思いますよ。本部が大変な中でこちらへ来てくださったことは優秀だという証拠ですよ」

 

「優秀だなんて…そんな……」

 

(エリカはたきなの前だからか緊張してるなぁ……助けられた礼を言わせてあげたいけど、どうしたものかな……)

 

憧れのたきなを前にして緊張しているエリカを見てツナはどことなく心配していた。

こうした会えたのだからなんとか彼女の要望通りにたきなへの礼をさせてあげたいが時期が時期のために悩んでいた。

 

「わりぃな。今、本部の方は大変なのに無理を言って来てもらって」

 

「えっ、あ、い、いいえ!リコリスもボンゴレの一つですからボンゴレの10代目の要請であれば出てこないわけにはいきません!」

 

「ただ、最近特殊なリングを使ったマフィア達の事件が多発していまして……そちらに人員が割かれて私達しか増援が……」

 

「……例のアラン製のリングか。……まっ、仕方がねーな。増援があるだけマシだな」

 

「そこは少数精鋭でいくしかないっスね」

 

ヒバナ、エリカ、リボーンの会話からリコリスの状況を把握した獄寺は片方の拳をもう片方の手に握りしめる。

最近、『アランリング』という特殊なリングを付けたマフィアがボンゴレやボンゴレの同盟を襲う事件が多発していた。それにボンゴレが対応に追われていて人手が足りなくっていたためにリコリスの数人しかボンゴレ10代目に派遣されなかったである。

そんな中で座っていたサクラが立ち上がった。

 

「本当にこれだけの戦力でいくつもりッスか!?罠で相手が大勢待ち構えていたらどーするッスか!?」

 

「るせえっ!雑魚がどれだけ集まってもボンゴレ十代目と守護者のオレ達がいれば問題がねぇんだよ!!文句を言うなら帰れ!!」

 

「あぁんっ!!?こっちは増援として来てやっているんですけど!?」

 

「っるせ!余計なお世話って言ってんだよ!!」

 

座っていた獄寺も立ち上がりサクラの方へ向かって2人は顔を近づけて言い合いになる。周りはその掛け合いは見てヒヤヒヤとしていた。

 

「ご、獄寺君!落ち着いて!!」

 

「サクラ、そこら辺にしておけ」

 

「「フン!!」」

 

それぞれの上司と先輩に注意されて渋々と顔を引っ込めては離れる獄寺とサクラ。

それを見てツナとフキは胸を撫で下ろす。

 

(良かった~!これから戦いになるかもしれないのに揉め事なんて困るし……)

 

「お前は場を弁えろよ」ボコ

 

「いだっ!……いくらなんでもぶたなくってもいいじゃないッスか」

 

「うるせぇ!」

 

フキに殴られて自分の頭を抑えるサクラ。機嫌が悪いのか窓側に座っては彼女の愚痴を聞き流して窓の外を見るフキだった。

 

「な、なんか……フキの機嫌悪くない?」

 

「ええ…想像以上に機嫌が悪いですね。もしかしたら未来での記憶か送られていたかもしれませんね」

 

「あ~割とありえるラインだよね、それ。……ちょっくら行ってくるよ」

 

「えっ、待ってださい!」

 

たきなの制止の声を聞かずにフキの方へ向かって行く千束。足音を聞いて彼女は腕を組みながら近づいて来た千束の方を振り向く。

 

「……何の用だ、千束」

 

「うおっ!思った以上に敵意が強いなぁ。何か辛いことあったんの?お姉さんが聞こうか?ん?」

 

「誰がお姉さんだ!同い年だろーが!!」

 

「そうそう。そういう態度がフキだよ」

 

「……ったく。お前は相変わらず人の調子が狂わせやがって」

 

フキは千束の方を睨みながら溜息をついた。

 

「……わかったよ、お前の疑問について答えてやるよ。急に頭に『未来の記憶』だの意味不明なものが頭に送られてからだよ!!」

 

「おろ?もしかしてと思ったけど、やっぱりフキにも未来の記憶が送られていたんだ」

 

「ああ!ワタシ達がボンゴレを裏切ったというクソみたいな未来がなっ!!」

 

「もー最悪ッスよ。急に記憶を一気にぶち込まれてその日は使い物にならなくなるし、楠木司令にも記憶が送られていたのか自分達に対する目が厳しかったス……」

 

「司令まで記憶を受け付いでいましたか……」

 

フキとサクラの話を聞いてたたきなは驚きの声を上げる。未来での戦いの最終決戦で一緒に戦った仲間だから記憶は受け継いでいるだろうと予想はしていたが、司令まで記憶が送られているとは予想外だった。

 

「まあ、そのおかげでリング職人を確保してリコリス全体にリングを配われたわけですけど……」

 

「だから、全員リングを指に嵌めているわけかー。リコリスのお偉いさんに動きもはえーなー」

 

「DAの司令塔もなかなかやるっスねー」

 

(いや、一組織のトップなんたから当たり前だと思う……)

 

リコリスの司令塔に対して気が抜けたように話す獄寺と山本に青ざめながら聞いていたツナ。多数のリコリスの上に立つ司令塔をそんな風に言うことは彼にとって恐れ多いことだった。

 

「とにかく、ワタシ達は少しでも任務を達成して楠木司令への信頼を取り戻さなきゃいけねぇんだ。邪魔をするんじゃねぇ!」

 

「はいはーい!」

 

「こんなこと言っているッスけど、自分からこの任務を受けさせてもらうように志願したッスよ?」

 

「なるほど……」

 

(同期らしいけど……思ったより気にしているから仲はいいのかな……?)

 

サクラの話を聞いて頷くたきなと意外と思いつつ仲はなんだかんだ良いと判断するツナであった。

彼らが話している最中、話終わったようで千束は自分の席へ帰っていた。

 

「そういえば、守護者は全員集まっていないような……」

 

「……雲と霧は団体行動に向いていねぇんだよ。そこそこ組む気なんてねぇだろ」

 

「一応、ヒバリとクロームには声を掛けたんだけどな。ヒバリの奴は『興味ない』ってバッサリ斬ったけどな」

 

「えええっ……あ、あの…その人ボンゴレ10代目の守護者なんですよね?」

 

「ああ……『一応』か真っ先につくけどな……」

 

エリカの疑問に獄寺が吐き捨てるように答えるとバツが悪そうにツナとその仲間は顔を逸らす。

その姿を見て、フキ達含めたリコリス達はその姿を見て察していた。

 

「本当にボンゴレ10代目の守護者2人欠けている状態で本当に大丈夫なんッスか?」

 

「大丈夫ですよ。ツナ…いえ、私達はどんな困難が来ようが必ず乗り越えられる……そう信じています」

 

「「たきな……」」

 

「ええっ……アンタ、そんなキャラだったッスか……?」

 

(言うようになったじゃねぇか……たきな)

 

たきなの覚悟を決めた言葉を聞いて千束とヒバナはハモるように胸を撃たれていた。

一方でサクラはたきなが未来で記憶を受け継いでいたとはいえ、自分と知っている彼女が言わないようなセリフを言って困惑していた。

そんなたきなを見てリボーンは感無量の想いで見ていた。

 

そんなんでバスが目的地についてたのは十数分後であった……。

 

+++++

 

「やっと付いたぞーーーー!!!バスの中で熟睡していたから気分はさっぱりだ!!!」

 

「……バスの中で静かと思って着いたらこれだ……」

 

「まあまあ、先輩が完全に休めたからいいじゃねーか!」

 

「……その代わりにかなりうるさいですが……」

 

バスが目的地については、了平はバスの外へ出ては体を大きく伸ばしては大声を上げていた。

山本は笑っていたが、獄寺とたきなはうんざりしていた。

 

「元気な方ですね……」

 

「元気すぎっだろうが……」

 

「あはははっ……」

 

エリカとフキのつぶやきを聞いて、ツナは苦笑いをするしかできなかった。

そして目の前の目的地である30階近くあるだろうビルを見上げる。

 

(ここにもしかしたら千束の心臓の手掛かりが……!)

 

拳を強く握り、ツナは千束の心臓の情報を手に入れるための決意をするのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……ビルの近くにある監視カメラがツナ達を映し出していた。

そしてその様子をビルの最上階の部屋の一室の机に座ってパソコンで見ていた男がいた。

 

「予定通りに動いていたようだな……」

 

――――それは本来は捕まっているはずだった吉松シンジであった。そう、写真はダミーであり本来は千束達をおびき寄せる罠であった。

彼の傍には姫蒲が立っており、少し離れた場所のソファーにだらしなく座っている2人がいた。

1人は茶髪の天然パーマの男と目つきが悪い黄緑のモヒカンの女であった。2人とも同じようなミッドナイトネイビーのBDUを着ていた。

 

「きゃはははっ!!!ガキばっかりじゃないか!こいつらが殺しちまうなんて可哀想じゃないか」

 

「本気で思ってないことを言うなよ、バルケッタ。寧ろ、実験相手が多くって嬉しがっているだろ?」

 

「……バレていたか、ウーノ。ああ、そうさ!アタシのロボが試せる機会が多いとなって今からでもうずうずしてるよ!!」

 

バルケッタと呼ばれた女はソファーでふんぞり返っていた。そんな様子を隣に座っているウーノは肩をすくめて「やれやれ…」と諦めの表情をしていた。

 

「やれやれ…ボンゴレとの対決前というのに余裕だな……」

 

「そう言わないでくれ、ヴォルペ。君だって彼らの強さは分かっているはずだ」

 

「……フン、いいだろう。……私の足を引っ張らなければそれでいい」

 

突如、隅から現れたのは青色の忍者装飾を着た身長170cm程の背中に日本刀を背負った白髪の人間だった。顔は狐の仮面に隠されていて分からない。

そして吉松は彼を『ヴォルペ』と呼んだ。それは『リコリス殺し』の名前であり、その人であった。

 

「言ってくれるじゃーん!それじゃあ、その体で体験してみる?」

 

「いや、この後の仕事がある余計な疲労とタメージを避けるべきだろう……この戦いが終わった後に受けて立とう」

 

「その言葉を忘れるんじゃないよ!」

 

「フッ……」

 

バルケッタの挑発に対しても冷静な態度で嘲笑した後にヴォルペの体は闇に紛れては姿を消していった。

その姿を見たバルケッタは不貞腐れていた。

 

「チッ……なんだよあの態度。利害一致だからって表向きでも愛想がある態度を取るもんじゃないか?」

 

「そういうのが苦手な奴なんだろう。だが、仕事はこなしてくれるだろうから問題はないだろう?」

 

「そりゃあ、そうだけど……」

 

「君達は私の言うとおりに仕事をこなしてくれればそれでいい」

 

2人の会話に割り込んだのは吉松であった。彼は依然と座りながら堂々とした態度で言い放った。

その態度に2人も押し黙る。

 

「……本当にボンゴレ10代目の奴らを倒せばアラン機関から新しい支援貰えるんだよね?」

 

「ええ、勿論です。だからこうしてきちんとした警察書を出してはサインしたではありませんか」

 

「なら、きちんと仕事を果たさないとな。……最もヴォルペには別の目的もあるようだが」

 

やる気を見せつつ、どこかをヴォルペに不信感を持ちウーノであった。それを見た吉松はほそくそ笑みをして顔を上げる。

 

 

「では、予定通りに頼むよ」

 

「「D'accordo (了解)」」

 

 

2人は吉松への返答としてイタリア語で力強く答えた。

それを見た吉松は口元を緩ましていた。




ここまで。割と詰めている感じですが、ここまでやらないと全く進まないので。
あとがきで作中で書けなかったアランリングについて書きます。

・アランリング
アラン機関が才能がある場所から依頼して作らせたリング……実際は吉松の独断によるもの。
指輪に特定の石が嵌めてある石を透明なケースに収容してある。
普通のリングより炎を放出させることで普通のリングより死ぬ気の炎の力を引き出す(リングはどこで仕入れたのかランクAである)
ただ、無理やり死ぬ気の炎を必要以上に引き出しているために長期で使うと死ぬ可能性がある危険なリングである


読んでいただきありがとうございます。
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