絶望を希望に変える為に   作:スカイ⛅

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改編要素強めです。


OVERZONE:その記憶に__を:ピナ

「スカイ様、こんばんは」

 

カチャ、扉を開けてピナが部屋に入ってくる。ドロシーの無二の戦友で、親友で、大事な翼だった彼女。その後のドロシーに深い傷を残す彼女。この世界では関わりが早くなり、量産型部隊とゴッデス部隊の繋がりを深める役割を担っている。もし、彼女が死んでしまえば……。

 

「あの、ありがとうございます」

 

「なんだって?」

 

「え、聞こえませんでした?」

 

「そうじゃなくて、なんでお礼を……?」

 

思わず小首を傾げる。直接の接点はなかった筈。何かしただろうか。

 

「最初、私を見つけてくれた時。ドロシー様と出会わせてくれた時の事……とか」

 

あれはそう、アークガーディアン作戦が始まった頃だ。量産型部隊と合流した時、ゴッデス部隊と円滑に連絡を取る者を作ろう。という話になった。その時に選んだのがピナだった。

 

『……その髪飾り。君、ピナだね?』

 

『え、あ、はい!?スカイ様……私名乗った事ありましたっけ……?』

 

『ない。けど知ってる。野営の経験だったり動物の解体の経験があったり、とか。それは一旦別の話。単刀直入にゴッデス部隊との連絡係を担って欲しい。特にドロシーのサポートを頼みたくて』

 

『私が!?ゴッデス部隊で!?ドロシー様の!?』

 

『備えを作りたくてね。特にドロシーは令嬢だったからこういう状況は得意じゃない。お願い』

 

『あ、えと、あ、は、はい!!』

 

憧れと謙遜と期待に満ち溢れた目。実際彼女はゴッデス部隊にかなり馴染んでくれた。備蓄食糧は思考転換を防ぐ為に優先的に量産型部隊に渡して、ゴッデスは余りや狩りで会得した動物を食べたり。量産型部隊の方でもムードメーカー、メンタルケア的な存在でいてくれた。"日常"の象徴として彼女は存在してくれたのだ。

 

「あの時はびっくりしました。……正直今でも驚いています。何かの間違いじゃないかな〜って思う時も……でも、あの人の隣に立つ度に、皆さんと関わりを持つ度に、嬉しいなって」

 

「惚気をありがとう。本来はもっとこう、暗い雰囲気に陥ってたからさ」

 

「そう!!……量産型は全滅してたんですよね、恐らくこの前の攻撃で。それで、生き残ったのは私だけで、皆さんもどんどん落ち込んじゃって……それで、私も……」

 

目を伏せる。自分が死ぬ運命にある、というのにこの子は健気だ。とても強い子だと思う。だからドロシーを守り抜く事もできたんだろう。僕みたいな贋作とは違って、彼女は本当にゴッデスだ。

 

「皆、どんな反応してたと思います?」

 

「……知っててよく黙ってたな?とか」

 

「「生きてる〜!!」って喜んでました。量産型って言っても皆、自分はあるじゃないですか。だから友達……とか、いて。それが皆生き残ってる。本来だったら死んでたのに!って」

 

大したものだ、と感心してしまう。これは僕が知っている量産型との乖離か。僕だったらやっぱり怒るけどな、なんでそんな大事な事黙ってたのかって。

 

「正直ゴッデス部隊の中でもブルースカイ様は得体がしれないと言うか……恐ろしい人。みたいな印象があったのご存知ですか?」

 

「……それは知らなかった。でもそっか、勝手に現れて窮地を救って一言二言告げて去る。くらいだもんね、僕」

 

「そうそう!だから人によってイメージが偏ってて。使い潰す気なんだー!って言う子もいましたよ」

 

「うーん」

 

あながち間違ってはないのかもしれない。そもそも知らないのだから、彼女達の事を。

 

「それが全然違ってて、逆に皆の事を守ろうとしてるんだって知れて、良かったです。今度は私達が守る番だー!って張り切ってましたよ」

 

「戦力差は覆らないよ」

 

「それでも戦術面をしっかり作ってくれてるじゃないですか。そういう細やかな気遣いが嬉しくて」

 

やんわりと否定しても、キッパリ否定しても通じない。こういうタイプはダメだなぁ。……気恥しい。

 

「分かった、分かった、僕の負け。だから変に上げるのはやめて?恥ずかしい」

 

「あ、勝っちゃいました。やったー!……でも本当の事ですからね」

 

「ありがとう。それで何の用?本当にお礼言いに来ただけ?」

 

「え、はい。それだけですよ?自分が侵食される前に、直接お礼を言いたくって」

 

…………明るさとは裏腹に、やっぱり覚悟が決まってる。なんでだろう、どうしても彼女の死は避けられない。そんな気がする。

 

「死ぬのが怖くないの?」

 

「勿論怖いです。でも、それで大好きな人を守れない方が怖いです。だから、大好きな人を守れて、それで死ぬのなら良いかな……って」

 

「あのねぇ」

 

コツン、とボディフレームを叩く。それで救われた方がどうなるかって話。嬉しい訳ないだろ。

 

「何も良くない。置いて行く側はいつもこのメンタルだから嫌なんだ。ああもう、この先の事なんて知るか……ネックレス、貸して?」

 

「え、あ、はい」

 

ネックレスを借りると装備開発装置にセットする。ただのアクセサリーだけど、それでも。

 

「やる価値はある」

 

ある"システム"をネックレスに刻み込む。ドロシーはこのアクセサリーを自身の装備に組み込んでいた。つまり、このアクセサリーを元に装備を展開する事も可能だろう。

 

「な、なにしてるんですか!!人のネックレスに!!」

 

「悲劇は嫌いなの。僕はハピエン主義者だからさ。……いいから待ってて」

 

暫く経過。

 

「……できた。はい」

 

「これは……何ですか……?」

 

できたという割に何の変哲もないネックレスを受け取りながら、ピナは困惑した表情を向ける。

 

「強い思いが働いた時に作動するシステム。常時起動型にしたかったんだけど容量多過ぎて量産型じゃ耐えられない。けどもし、その真価を発揮する時が来たら、君はドロシーを護る盾になれる」

 

「ありがとう……ございます……?」

 

「礼は全部終わってからでいいよ」

 

困惑するピナを見送って、溜息を漏らす。

 

「はぁぁ……改変だ。不安定な要素だ。どうする?どうなるかな……でも、大きな分岐で僕がそう易々と関われるとは思えない。だから、いいのか……?」

 

ここに来るラプチャーは精鋭。制空権を争って暴れるブルースカイを放置しておく訳はないだろう。だから、自分が関われない時の為の切り札としておく。

 

「……後2ヶ月、長いな」

 

まだまだ時間は長いというのに、こんな調子でいいのだろうか。そう思いながら自分の装備品を修復する。

 




拡張装甲に関してはドロシーが同じ事をしていたので出来るのでは?と。エデンの技術かもしれませんが、それって結局アーク→元々の科学技術って事なのかなと思いました。

小説の方向性(セリフや描写など)

  • 積極的に改変が欲しい
  • 原作準拠で大丈夫
  • 原作準拠だが改変は間間に欲しい
  • 幕間エピソードが欲しい
  • 激しい改変はなくて大丈夫
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