絶望を希望に変える為に   作:スカイ⛅

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OVERZONE:改変は確かな希望へと

「容態は安定しています。左肩の接着も済みました。このまま運びましょう」

 

「私が運ぶ」

 

スノーホワイトがブルースカイをおんぶする。スカイは装甲も装備もボロボロで、後一歩遅ければ死んでいただろう。

 

「肝を冷やさせてくれるね。新型相手によく粘った物だが……やはりまだまだ青いな」

 

「所で、ピナはどうしてそんな姿に?」

 

紅蓮が頭上にいるピナに尋ねる。彼女はふよふよと少し慣れない様子で着地すると装備を収納する。

 

「スカイ様が授けてくれた機能……だそうです。ドロシー様の盾になれるようにって。正直あの軍勢の前だとダメ、だと思ったんですけど……力が湧いてきて、そしたらこうなってました!」

 

「ピナが倒したラプチャーは彼女の5倍近い性能をしていました。それを一撃も喰らわずに防いで見せたのですよ?」

 

「本人じゃなくて君が自慢してどうする。全く。……しかし、そういう事もあるのかい。不思議だね」

 

「後付け装甲のような物だろう。システムだけは構築して、インストール。後は本人が耐えられるかどうか。それを実際にピナは乗り越えてみせた。凄い事だ」

 

「これがあれば他の量産型の皆さんも同じような力を手に入れられるのでしょうか……?」

 

「さぁな。起きてからスカイに聞けばいい」

 

ラプンツェルの目から見て、ふとスノーホワイトは怒っているように見えた。

 

「怒っているんですか?スノーホワイト」

 

「……あぁ。もう、大切な仲間が死ぬのは見たくないんだ」

 

思考転換が起こっても彼女は変わらないな、とそう思った。

 

「で、肝心の活躍とやらは聞かせてくれないのかい?」

 

「それは――私とピナの秘密です。ね、ピナ?」

 

「そうですね、ドロシー様」

 

「やれやれ、プライドが高い事だ」

 

ドロシーは平然としつつ、そしてピナも当然のように傍に寄り添う。その姿に眩しさすら感じてしまう程に、2人の顔は明るかった。

 

ブルースカイはラボのナノマシンで修復を受けながらその日の晩には動けるようになった。しかし、装備品は壊滅。装甲も展開できない状態に陥っていた。

 

「いつつ……ピナの生存に引き換えてあの新型か……」

 

全身疲労が抜けないながらも彼女は今日のデータを集めていた。4機のコンビネーションに加えて武装は明らかにブルースカイ、自分を狙った物。これから量産されるかもしれない。となると自分の武装の強化は必須。その為の強化プランを考えていた。

 

「どの道資材が足りない……ナノマシンで一から作れるとはいえオーバーホールってなると時間がかかる。困ったな」

 

単騎殲滅型か、万能型か、支援型か、それぞれのプランを考えながらも一旦後回しにする。

 

「敵の新型は"ブラック・スワン"とでも名付けようか」

 

全く予想外の事が起きると経験や常識が通用しない事から来る言葉だったか。今回の一件には丁度いい名前な気がする。

 

「スカイ様。大丈夫ですか?」

 

ピナが顔を出して来る。あの時改変行動を行って良かったと心から思う。とはいえ気は抜けないが……。

 

「動けるくらいには大丈夫。ピナの方こそ作動して良かった。後付け装備と言っても使う内にコアが装備に、装備がコアに順応すると思うよ。元々は自分の拡張品だったんだけど」

 

今は君の専用装備みたいだね、と言う。まだその力は見てはいないが、それでも凄かったのだろう。何故上手く行ったのかに関しては量産型のデータを見ている事、自分自身が量産型と特化型の両方を目指した機体だからだろうか。データが反映しやすい。

 

「そんな大事な物……改めて、ありがとうございます。これからも大切に使わせて貰いますね」

 

「どういたしまして」

 

「それで、ドロシー様から連絡です。アークと通信が繋がったそうです」

 

「……行こう」

 

地上に出れば収集用ロボットを取り囲むようにゴッデス部隊の面々がいた。

 

「もう大丈夫なのか?」

 

「動くだけなら大丈夫だよ」

 

「……そうか」

 

「アークから通信が来ました。一緒に聞きましょう」

 

「アークから転送された音声ファイルがあります。お聞きになりますか?」

 

ジジッ、ジジッ、と今にも壊れそうじゃないかと思うくらいの収集用ロボット。機械音声が男の声、オスワルドに変わる。

 

「アークからゴッデス部隊へ。まず、ゴッデス部隊のリーダー。リリーバイス少佐の死に哀悼の意を表します――」

 

音声は知っているものと全く同じ。

 

1つ目、エブラ粒子発生装置の破壊。

2つ目、特定座標の大規模なラプチャー部隊の殲滅。

3つ目、物資運搬用の大型エレベーターの破壊。

 

「音声ファイルの再生が終了しました」

 

「……ふむ……」

 

「やはり、アークの封鎖に問題があったようですね」

 

「どう見る?結果はスカイの発言と同じだったが」

 

「行きましょう。そこに楽園が存在しなくても。予め裏切られる事が分かっていれば気持ちは少し、楽な物です」

 

「そうですね……他の方々の説得はどうします?話さない方がいい……?」

 

「確かにアークには行けませんが、居場所はアークだけではないのでしょう?ないのなら、作ってしまえばいいのです。私達の手で楽園を」

 

「とはいえ全員が全員そうも行かないだろう。……この作戦が成功した後、手掛かりを集めるには分散して行動した方がいい」

 

「どうするスカイ?いや、どうなっている、と聞くべきか」

 

話が僕に振られる。ぶっちゃけて言うとこの後の細かい展開は分からない。というのが本音。分かっているのはドロシーがセシルと共にエデンを作り上げた、という事ぐらい。

 

「今から大体50年後くらいか、セシルっていうアークにいる天才技術者がいるんだ。その人とドロシーは協力してエデンを作り上げる事になる。建設資源とか概要は多分彼女の方が詳しいんじゃないかな。その間放浪する訳にも行かないから、場所を作る。どこまで再現できるか分からないけど現型の雛型ぐらいは作れる……筈。その間ドロシー、ラプンツェル、スノーホワイトはそれぞれ別れて行動する。で、生存確認の為に1ヶ月に1度座標を設定して落ち合うんだ」

 

「そうか、ならそうした方が良いだろう。実際リーダー足り得るのはドロシーだ」

 

「そうだね、嬢ちゃん達を纏め上げられるのは……少し癪だが君しかおるまい」

 

「私も賛成です。そうなるとスカイもドロシーと共に行動した方がいいでしょうか」

 

「そうですね。また死なれては困ります。それに私は場所も分かりません。なので作戦終了後は暫く付いて来てください」

 

「語気がなんか強くない……?まぁ、付いて行くけど。でも途中でやる事があるから離脱かな、場所を教えてある程度拠点を整えたら行く所がある。未来でちょっとね」

 

「……分かりました。ですがくれぐれも無茶はしないように」

 

「分かってるよ。で、作戦の振り分けは?」

 

「最初は私とピナ、それからラプンツェルで行きましょう。後の皆さんは防衛をお願いします」

 

「わかりました!」

 

「わかった」

 

「では、行きましょうか」

 

「せっかちだのう」

小説の方向性(セリフや描写など)

  • 積極的に改変が欲しい
  • 原作準拠で大丈夫
  • 原作準拠だが改変は間間に欲しい
  • 幕間エピソードが欲しい
  • 激しい改変はなくて大丈夫
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