絶望を希望に変える為に   作:スカイ⛅

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本編を飛ばしてGODDESS FALLです。

※本作ではエデンがゴッデスの拠点である為、改変マシマシです。マジで原型がありません。ご注意!


GODDESS FALL:全てを賭けた戦いの幕開け

 

「こちらAチーム、配置に着きました」

 

『了解。AからFチーム。全戦闘部隊の配置を確認しました。補給部隊は?』

 

「こちら補給チーム。ロボットを動員しています。いつでも迎えます」

 

『了解。戦闘態勢に問題なし。インヘルトは?』

 

「問題ない。インヘルトは押された戦線の援護に出す」

 

『了解。セシル、シールドは問題ありませんか?』

 

「同じく問題ありません。司令部はそのまま戦況の把握と指示をお願いします」

 

エデンは着々と防衛準備を整えていた。最新の装備に換装した量産型部隊とロボットが塹壕とバリケードを張り巡らせ、長くなるであろう防衛戦への対応をしていた。ここにいる多くがアークガーディアン作戦を経験した精鋭であり、歴戦の猛者ではあるが、緊張した空気が張り詰めていた。

 

「フィル、どうなるかな」

 

「知らない。生きる時は生きるし、死ぬ時は死ぬ」

 

I-DOLL・サンモデルのフィル、I-DOLL・オーシャンモデルのミラ。パピヨンと談笑していた彼女らもまた、前線部隊として参加していた。

 

「パピヨンも"死ぬんじゃないわよ!!"って怒ってたのに?私は死にたくないなぁ」

 

「それはそうだ。アイツはスパイに向いてない」

 

「ははっ、言えてる~~~」

 

「おい、静かにしろ」

 

「隊長~!いいじゃないですか、まだラプチャーの接敵範囲じゃないんですし、ゴッデスも合流するんですから」

 

「フリア、ミラを黙らせておいた方がいいんじゃないか?」

 

「え、フィル酷くない?」

 

隊長であるプロダクト08ーーフリアが溜息を吐く。緊張感の欠片もない。最も今回はエデンのバックアップがあり、援軍も駆け付けている事が分かっている。タイラント級の情報も入っておらず、初動さえ凌げばこちらのもの。しかし、クイーンの戦闘能力が分からない以上、油断はできない。

 

「いいか?確かに今回は本当に地上奪還が叶うかもしれない。だが、全員生存とはいかない。だから__」

 

「だから話すんですよ。私達が戦うのは死ぬ為じゃない。生きて帰る為に戦うんですから」

 

「……最もな言い訳だな。セイファ」

 

「はいはーい?」

 

「司令部と通信は?」

 

「うーん、今の所繋がってるわ。他の部隊も問題ないそうよ」

 

「そうか。シノ、ロボットと補給部隊は?」

 

「こっちも大丈夫、問題ない」

 

「了解した。厳戒態勢はそのままに、司令部から指令が下るまで待機。どの道、超遠距離攻撃はスカイ様が行ってくれるだろう」

 

I-DOLL・フラワーのセイファ、ソルジャーE.G.のシノ。

 

1部隊5人で結成された量産型部隊。それが10チーム存在し、各地を防衛している。

 

そして上空には。

 

「……見えた」

 

クローンスカイが浮遊している。センサービットを張り巡らせてラプチャーの進軍ルートを予想し、常にデータを司令部に送っている。

 

ラプチャーが進軍し、迫っている事を報告しながら、ガンビット、ソードビットを展開。

 

「まずはご挨拶!墜ちろ!」

 

エネルギーがチャージされる。発射されようとした瞬間、青い曇り空が赤く光り輝いた。

 

「まずい……!!全部隊に通達!上空に巨大なエネルギー反応!各員衝撃に備えろ!」

 

広域通信で叫びながらエネルギーの狙い先を確かめる。そこは前線部隊でも自分でもなく__エデンの司令部だった。

 

ーーーー

 

「上空に巨大なエネルギー反応!推定……ビーム砲!?有り得ない!目標はここです!!」

 

「総員退避しろ!」

 

「了解!」

 

『シールドを展開します』

 

その瞬間、雲を破り、地上へ降り注いだ赤い光はエデンを飲み込んだ。やがて光が収まった時、エデンはもはやかろうじて面影が残るだけのみすぼらしい構造物となっていた。

 

ーーーー

 

「なっ……んだ、アレは……」

 

「司令室!応答を!司令室!?こちらAチーム。他のチームは応答を!……ダメ!通信が途絶してる!」

 

「隊長!ラプチャーの進軍が速い!もう来るぞ!どうする!?」

 

「撤退は認められない!迎え撃て!」

 

ラプチャーの集団に向けて銃を放つ。一掃し、戦線に穴が開いたがすぐに他のラプチャーが補充される。その攻撃で塹壕各所からも攻撃が行われているがまばらで、お世辞にも連携が取れているとは言い難い。

 

「クソっ!?電力もやられてる!通信ができないなら防衛線を下げるしかない!」

 

「ダメだ!状況が分からない以上、我々が下がれば他の部隊にも支障が出る!」

 

「じゃあどうする!?」

 

「……何もエデンの全てが破壊された訳じゃない。指揮官やセシルは生きているだろう。通信が回復するまで待つ」

 

「……了解」

 

上空からクローンスカイはその光景を見ている。

 

「エデンの状況も気になるけど……ここで抜けたら戦力が低下する……!押すしか、ない!フルバースト!」

 

マルチロックオンをしながら、ラプチャーに向けてすべての攻撃ビットを放つ。穿ち抜き、切り裂きながら倒して行くが一時的な物にしかならない。それだけの物量差と、通信が途絶した混乱が広がっている。

 

「数が多い……!」

 

このまま行けばラプチャーに飲み込まれてしまいそうな錯覚すら覚える。その時、視界の端のラプチャーの集団が吹き飛ばされた。

 

「あれは……スノーホワイト!」

 

塹壕に迫っていたラプチャーが連続で斬り裂かれる。

 

「紅蓮!」

 

ミサイルや銃弾を弾き飛ばす。

 

「ラプンツェル!」

 

ゴッデス部隊が間に合ったのだ。

 

「スカイ!」

 

後方からイサベルが接近してくる。攻撃を続けながら会話を行う。

 

「エデンの状況は?」

 

「ほぼ壊滅。まだニケの損害は出ていないわ。でも時間の問題ね」

 

「ハランとノアは?」

 

「ハランは前線に、ノアはシールド機能が喪失したから代わりに留まっているわね」

 

「ヨハンからはなんて?」

 

「防衛戦は継続。ラプチャーが接近して抑えきれない場合は第二次防衛ラインに撤退。私は各部隊の援護と伝令を行ってくるわ」

 

「了解。僕も気怠いけど……支援を行うよ」

 

「お願いね」

 

イサベルは物凄い速さで戦線を離脱する。彼女が伝令なら多少の遅れはあれど致命的な問題にはならないだろう。そう判断した。しかし、あのビーム砲が前線に来たら全滅は免れない……それまでに更に集結するラプチャーを倒して、クイーンを墜とす?できるのか……?と思考する。

 

「ああもう!意味がないと分かっていてもやるのが癖になってる!この戦いが終わったら沢山マスターに褒めてもらわないとなぁ!?」

 

ーーーー

 

「エデンの状況は?」

 

「す、スノーホワイト様……!それが、通信が途絶していて……!」

 

「分かった。ラプンツェル、エデンに向かってくれ」

 

「分かりました」

 

ラプンツェルはシールドの展開を止めてエデンへと向かう。その穴埋めをするようにセブンスドワーフが火を噴く。

 

「私たちがいる。大丈夫だ」

 

「……!ありがとうございます!」

 

こうして戦端は開かれた。その光景を遠くから不満足そうに眺めている人物がいた。

 

「これはいけませんね。数的不利は覆ませんが質で勝っています」

 

「何がよくないの?」

 

「そうですねぇ。恐らくスカイの事ですから各方面に散らばったゴッデスやピルグリムも集結しているでしょう。そうなるとマリアンを確保できるか怪しくなりますね」

 

「一度戦端が落ち着いた頃を見計らって、トーカティブに預けたマリアンを回収してエデンに送りましょう。それで追放されたマリアンを引き取るんです」

 

「そんなに上手く行く?あ、レン~頑張って~!」

 

「上手く行きますよ。今までは散々スカイに邪魔をされていましたから、この辺りで出し抜かないといけません。思えば……彼女がニケになった時に排除をしていればよかったかもしれませんね」

 

「そんなに影響が大きいの?」

 

「昔から彼女は自分を弱く見せるのが上手かったんです。時を見て、備えるのも。バレないようにクローンを作成。侵食したくてもよく分からないパスワードでロックがかかっていて打ち込めない。ハッキングも同様。彼女の有する電子機器は全てがブラックボックスなんですよ。私の基盤にできた事と言えばブラックスワンのデータを提供する事くらいで」

 

「仲間だったんでしょう?ひっど~い」

 

「さぁ、少なくとも怪しいと思っていたのではないですか?肝心の証拠を握られていたらダメだったかもしれませんね。気付かれなかったのは不幸中の幸いでしょう」

 

「気付いてて無視したとかは?」

 

「有り得ません。アナキオールの侵食を許す筈がありませんから。もし彼女がいたらクイーンは倒されていたかもしれませんね」

 

「けど、そうはならなかったんでしょ?」

 

「はい。彼女は百里を見通す力は持っているかもしれませんが、千里は見通せません。そこに、私たちの勝機があります。それに彼女は……ある意味合理的。逸脱しないように取り計らっている節がありますから」

 

「ふぅん。まぁ、私には関係ないからいいや。でもレンがお世話になってるからな~~~うーーーん、複雑かも?」

 

「私は彼女に勝ちますよ。完璧にね」

 

紅蓮の姉、薔花と、怨敵であるレッドシューズの皮を被ったミラー。2人は戦局を眺めている。

 

ーーーー

 

「はいはい!今ロボットが動かないから私が代わりに補給来てるわよ!」

 

「パピヨン!ありがとう!」

 

「全く……重すぎるんだからこれ!」

 

「エデンは?」

 

「施設はダメ!今ニケも動員して復旧作業に入ってる!補給部隊が必死に物資を運んでるからこらえてね!伝令はイサベルの通り!後は自己判断!」

 

「交代で補給に入る!フィルとミラはさっさと補給しろ」

 

「了解~!もうくったくただよ。倒しても倒してもキリがないんだもん」

 

「元々ラプチャーとの戦闘ってそうだけどな」

 

「ちょっと!悠長にしてて大丈夫なの!?」

 

パピヨンが大声で捲し立てるも、フィルとミラはゆっくりと補給作業を行っている。

 

「大慌てで補給作業に入って弾詰まりとか起こす方が問題だよ」

 

「そ、こういう時は味方を信じて焦らずゆっくりとな」

 

「……そうなのね……じゃ、ここに補給バッグ置いておくから!」

 

「ありがとうパピヨン!」

 

「アンタ達絶対生き残りなさいよ!」

 

「そっちも気を付けろよ!」

 

「……全く、騒がしい奴等だ」

 

だが、悪くないとフリアは思う。少なくとも希望はある。捨て駒にされる訳でも、死ぬ為に戦っている訳でもない。生きる為に、少しでも多くの仲間を明日を迎える為に、戦っている。

 

ーーーー

 

「ピナ!援護を!」

 

「はい!」

 

一方、ドロシーとピナはロード級以上のラプチャーを倒しながらエデンへと向かっている。コーリングシグナルを誘発する個体、それから明確にエデンの残存戦力では撃破が難しい個体を、余力を残しながら屠っている。

 

「ハーベスター撃破!次に行きます!」

 

「コーリングシグナルはナシだから!」

 

ドロシーがハーベスターの四肢を砕き、コアを破壊。コーリングシグナルを放とうとしたロード級のコアをピナが貫く。

 

「それにしてもこれだけの規模……本当にクイーンが来るんですね……」

 

「ええ……しかしチャンスでもあります。倒せれば悲願達成、平和が訪れるのですから」

 

「でも残りのラプチャーはいますよね?」

 

「それはその時考えればいいでしょう。今は目の前のラプチャー達です。恐らく他のヘレティックも集結する事でしょう」

 

「え……あ!?じゃあニヒリスターは!?」

 

「……アトラスケージに入れてある。と報告は頂いています。が、先日の雨によって一度通信が途絶えています。ただ、あの状態であれば対処はできるでしょう。今は……リバーレリオ、インディビリア、トーカティブ辺りが脅威でしょうね」

 

「フォービースト?は来ないんですかね?」

 

「スカイの方向でフォービーストは融和的と聞いています。彼女たちは既存のヘレティックやラプチャーと目的が異なるようですから、今は問題ないかと。第二世代やカウンターズに任せましょう」

 

「なるほど……ならさっさと倒して、全速力で行きましょう!」

 

「ええ。背中は任せましたよ、ピナ」

 

「勿論です!」

 

ーーーー

 

「スカイ!」

 

「分かってる!」

 

「サンキュ!」

 

ウルフスベインが火を噴く。ストームブリンガーコアを貫いて、そのまま滑落して行く。

レッドフードは変形したスカイの背中に乗って銃を撃っている。

 

「飛んでるからヤバいと思ったけど意外と何とかなるな……飛行型のニケがもっといたら便利なんじゃねぇの?」

 

「量産型にストームブリンガーは無理だね。私も最初はしんどかったんだよ?」

 

「うっそつけ!ビットで滅多刺しだったじゃねえか!」

 

「扱うって意味でね!ほら次!避けるよ!」

 

「あぶねえ落ちる落ちる落ちる!!」

 

「足固定してるから落ちない!」

 

「地面が頭の上にある~!?うっひゃぁぁぁぁぁ!!!」

 

そんな叫び声を上げながらもレッドフードはストームブリンガー達を次々と撃ち落とす。スカイもまた、ビットで滅多刺し、滅多打ちにして行く。

 

「急ぐよ!今回ばかりは私も状況が分からないんだから!」

 

「っとと、本当に荒いデートだなぁ!」

 

「激しい運転の方がいいだろう!」

 

「いや……それは……ごにょごにょ」

 

「そこで黙るか!?スケベ魔人!」

 

「誰がスケベ魔人だよッ!ただラピにちょっと教えただけじゃねえか!」

 

「あの!ドロシーとピナが!ドン引き!する!レベル!だった!んだけど!?」

 

「水着の時は悪かったって!ほら急げ!」

 

赤と青の閃光が上空を奔る。飛行型ラプチャーとストームブリンガーを巻き添えにしながら。

 

ーーーー

 

「タロタロ。装備を変更してから調子がいいです」

 

「そ、そう?金ぴかにしてよかったのかな……」

 

「アームで掴んで掌から爆破を行う。実に合理的です」

 

「そんな事に王国の資材を使うななのだ!?」

 

「で、でも……タロスと約束しちゃって……トーカティブみたいに対抗できるかなって……!」

 

「必殺技のセリフも考えてあります」

 

「必要なのだ!?それは!?」

 

「た、多分……」

 

「必殺技とは……どのような技なのでしょう?」

 

「はは!お嬢さまのネイキッドクラウンと同じような、切り札という意味でございます!」

 

「まあ!そしたらタロスも脱ぐのですね」

 

「私に脱衣機能は備わっておりません。その代わり、キロの服を脱衣させる事は可能です」

 

「タロス!?いつの間に!?」

 

「……冗談です」

 

「間があったよね!?今!間があった!」

 

「では、キロがいつもスカイのベッドでしている事を__「言わなくていいよ!?」……ユーモア機能です」

 

「どうやってインストールしたの……」

 

「スカイとラプンツェルの記録にあった、熱くて盲目的なものをインストールしていました。キロが読んでいたので」

 

「あ、アレは!データを見てたら偶然目にしただけだから!!!!!」

 

「熱くて盲目……?ああ、ラーメンの新しいメニューでしょうか?キロもタロスも熱心ですね」

 

「よく分からないが勉強するのは偉い事なのだ。マリアンを連れて帰ったら話を聞かせるのだ!」

 

「む、無理無理無理!!無理です!!!!!」

 

「タロタロ、前方にラプチャーを発見。どうしますか?」

 

「突っ切ります。掴まっているように、チャイム」

 

「ははぁ!」

 

「行くよ!タロス!」

 

クラウン王国一行はツッコミが半ば不在の状態で、ラプチャーを文字通り轢き殺しながら進んで行く

今回のサイドストーリー、救済は

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