「負傷者は直ちに医務室へ。医療チーム、ロボットは迅速に行動してください」
「セシル!この子は助かる!?」
エデン内は騒然としていた。前線に物資と補給を行う者、前線から負傷者を運ぶ者、負傷者を治療する者。様々な者が奔走していた。
「これは……脳にも損傷が行っている可能性があります。今すぐポッドに収容してください」
「分かりました!」
「(負傷者の数がどんどん増えてきていますね。このままでは……いいえ)」
まだ、戦死者は出ていない。報告が上がっていないだけかもしれないが。
「私が見ましょうか?セシル」
「ラプンツェル、申し出は助かりますがノアと引き続き防御に徹してください」
「……分かりました。セシル、くれぐれも無理はしないでくださいね」
「問題ありません。無理ができる内は死にませんから」
ラプンツェルは苦笑を溢すと持ち場へ戻る。
「ノア、交代しましょう。補給してください」
「はぁ?ぜんっぜん……大丈夫だし……!」
「いいえ、疲労が目に見えています。少しの間休んで下さい」
「ふぅん……その代わり……一発も漏らさないでよね……!」
「勿論です」
ノアは装備を冷却しながらエネルギーを補給する。開戦してから1時間程度しか経っていないというのに、物量は今まで経験したどれよりも多く、激しい。
「ノア、大丈夫?補給だよ」
I-DOLL・フラワーのエリーが物資を運んでくる。
「うぅ……エリー……!」
「大丈夫、弱音を吐いても平気だよ。寧ろごめんね。私達を守らせちゃって」
「別に?それが私の仕事だから。最強の盾だもん。全部守るって約束したもん」
「……ホント、強くなったね。昔はあーんなに内気で可愛かったのに」
「はぁぁ~!?今は可愛くないってこと!?」
「今は~~~かっこいいよ?」
「ッ」
ノアの顔がみるみる内に赤くなり、顔を手で隠す。それを見たエリーはくすくすと笑う。
「無理はしないでね」
「うん……アップルパイまた作って。食べるから」
「勿論!」
ーーーー
「損害は?」
「死傷者は0。全体の10%が戦線から負傷などで離脱しています」
「そうか。イサベル」
「はい」
「伝令を頼む。防衛ラインを後退させろ」
「分かりました」
ビュン!とイサベルが飛翔して行く。セシルもヨハンも冷静な面持ちをしているが、内心は焦りを滲ませている。
「戦局はどうだ?」
「把握していないんですか?現状はロード級との交戦報告が入っています。インヘルト・スノーホワイト・紅蓮・クローンスカイらの活躍により優先的に撃破していますがコーリングシグナルは発生。その結果更なる増援が予期されています」
「通信は?」
「オペレーター部隊とロボットを同伴させ、有線通信機器を各自防衛ラインに送っています。回線が混雑する可能性は否めませんが、オペレーター部隊が戻ればそれも解決するでしょう」
「タイラント級やヘレティックとの交戦・目撃報告は?」
「現状ありません。通信が途絶した部隊もないので可能性は限りなく低いでしょう。ですが、増援で来る可能性は高いですね」
「そうか。仙人は?」
「もうすぐ帰還する頃だと思います。彼女の脚は速いですから。何もアクシデントがなければ……ですが」
「了解した」
そこまで会話を終えるとバサッ!とイサベルが着地してくる。
「伝令は終えました。防衛線の縮小を行っています。私もこのまま援護に向かいます」
「補給は万全か?」
「はい」
「分かった」
再びイサベルは飛び立つ。
「ヨハン、オペレーター部隊が帰還したそうです。先程からずっと対応ばかりでしょう?少し休憩を取る事を推奨します」
「不要だ」
「いいえ、必要です。指揮官に何かあれば困るのは私達ですから。休憩してください」
「……分かった。5分間の休憩とする」
「そうしてください。では」
そうしてセシルも一度退出する。ヨハンはイスに座ると大きく息を吐いた。焦りが滲んでいる。
「(あの時よりはマシと言えるが……)」
脳裏に浮かぶのは第二次地上奪還作戦。それは忌まわしき記憶であるのと同時に、自分がこうして生きている理由でもある。また、スカイとの出会いでもあった。
少しの休憩、目を瞑って回想する。
ーーーー
『こちらブルースカイ。援護に入るよ!』
突如入った通信、そして上空からの援護は参加した指揮官・ニケの希望となった。しかし、1機で戦局を変えられる訳もなく、地上奪還は失敗。本来死ぬ筈だった何名・何十名の命を生き永らえさせる結果にしかならなかった。その中には、自分や指揮していたニケも含まれる。
「新星!待て!」
「指揮官!」
「くっ……!」
地上エレベーターに乗る前、アーク上層部の部隊によって包囲されていた。地上に出たはいいものの、背後から銃撃を浴びせられる事になった。その時に、彼女は現れた。
「はい、ストップ」
全ての銃弾をシールドで防ぎながら、彼女は、スカイは上空から見下ろしていた。両手にはセシルを抱えて。
「急に抱き上げたと思ったら何ですか?まさか差し出すつもりじゃないですよね」
「僕がそんなことする訳……必要な人材を集めに来ただけだよ」
「あぁ……新星ですか」
そんな呑気な会話を2人は行っていた。中央政府の幹部が叫ぶ。撃て!と。
「だからストップだって。聞こえない?……行け」
スカイの操るビットが全てのニケの持っていた武器を破壊した。あまりの一瞬の出来事に誰も理解が追い付かなかった。気が付けばソードビットの刃が中央政府の幹部の首に当てられていた。
「な、何……!?貴様!ニケなのに何故……!?」
「人間だと思わなければいいだけの話でしょ。それなら簡単だ。全員動くなよ。次は頭を寸分違わず狙う。お前も殺す。でも僕はアークからのお尋ね者にはなりたくないし、君達も死にたくない。だから取引をしよう」
「なんだと!?ニケの癖に……!」
「新星・セシルを含む今ここにいるニケは僕が預かる。まぁ見逃せって話。代わりに君達も殺さない。どうぞ手柄は好きに立てればいい。それとも……全員僕を最期の光景にしてくれるのかい?」
つー、と幹部の首の表面が切れ、血が滲む。
「わ、わかった!わかった!全員、引け……!」
幹部達はアークへと戻って行った。
「物分かりがいいようでよろしい。さて、行くよ」
「行くって、どこに行くんですか?このままでは死にますよ?」
「……それもそうだが、何故助けた」
「必要だから、それだけの話。拠点もある。まあ、完全に作るのはセシルの力が必要なんだけど。これからニケの運用もヨハンの力が必要だし」
「俺は失敗したんだぞ?」
「当たり前。真正面からぶつかればそうなる。物も人も扱い用だし。それに失敗したから終わりって訳じゃない。次があるさ」
「それで、いつまで私を抱きかかえているんですか?」
そう言いながら数キロ行軍した所、彼女達はいた。
「アークへの用件は済んだか?」
「手荒な真似はしていないんですよね?」
「ぼっちゃん嬢ちゃん達が必要な人材かい?中々の活躍だと聞いたがね」
「新星の名前は聞いていましたし、見ていました。能力には問題ないかと」
「えっと、新星……ヨハンだよね?奪還作戦で脱走したり負傷したニケは私達が預かってるから大丈夫ですよ」
それが、自分達とゴッデス部隊との邂逅であった。
複数の足音と共に目を開く。オペレーター部隊が部屋に入ってきた。
「指揮官!戻りました!」
「……ああ、量産型部隊の指揮を頼む。何か異常があれば報告しろ」
「はい!」
ーーーー
上空。クローンスカイは飛行型ラプチャーがエデンの槍に攻撃を与えられないように優先的に撃破しつつ、地上の撤退する部隊にも援護を行っていた。
「スカイ!後ろよ!」
「イサベル!」
フェザーがクローンスカイの隙を狙っていたラプチャーを撃ち抜く。
「伝令と補給は?」
「大丈夫よ。今から私も撤退の支援を行うわ」
「助かる~~~流石に1人じゃこの戦線を抑えるのは厳しいよ」
「そうね。よく持ちこたえてくれたわ。スカイは補給に行ってきて」
「分かった!頼んだよ!」
スカイはエデンの方角へと飛び去って行く。
「スカイのように上手くは行かないかもしれないけど……!」
イサベルもまた、支援を行う。
ーーーー
「ハラン、前線の様子はどうだ?」
「ええ、大丈夫そう。無事に後退できているわ。スノーホワイトこそ物資は平気?」
「さっきパピヨンに弾薬を置いてもらった。次の補給までは耐えられる」
「そう。なら問題なさそうね。……聞いてもいい?」
「なんだ」
「アークガーディアン作戦と今、どっちが苦しい戦いかしら」
「終わりが見えないのは今だ。しかし、クイーンが降りて倒せれば戦いは終わる」
「ふふ、野暮だったわね。で、どうやってクイーンを倒すの?」
「さぁな。今はラプチャーを押し留めるのが優先だ」
「それもそうね。踏ん張りましょう」
「ふぅ、すまないが酒の補給をいいかね?」
「紅蓮。前線は?」
「全員退却したとも。負傷者はいるが死傷者は出ていないと聞いておるよ」
「そうか。なら__」
そうしていると有線通信が入る。
『こちらFチーム!ヘレティックインディビリア・ニヒリスター、特殊個体トーカティブを確認!支援求む!支援求む!繰り返す!__』
「行こう。ハラン、持ち場を頼んだ」
「そうだねぇ、行くとしよう」
「ここは任せなさい。貴女達も気を付けるのよ」
「問題ない。任せろ」
ーーーー
同時刻、帰還したナユタはマリアンを連れて戻ってきた。ナユタのクイーンのボディを確保する計画は失敗に終わったが、それを咎める暇はない。ラプンツェルが持ち場を離れてマリアンの治療に当たっていた。その時、全体にセシルから通信が入った。
『クイーンより高エネルギー反応を確認』
『全員!砲撃に備えろ!』
「アレがもっかい来るって!?」
パピヨンが叫ぶ。エデンの槍を防衛するノアも不安の色を滲ませていた。
「大丈夫。シールドビットは全部残ってるからノアとラプンツェルのシールドに重ねる」
「それで防げるの!?」
「防ぐしかない!防げなかったら皆死ぬ!」
スカイがそう叫ぶのと同時、空が赤く染まった。刻一刻と濃度を増す赤が、やがて雲を不気味に染め上げた。
「ノア!スカイ!」
「!!」
「ラプンツェル!」
「もう、もっと早く来てよ!」
「申し訳ありません!」
「全員準備できてる?」
「当たり前でしょ!」
「はい!」
ほどなくして雲を突き破り、赤い光の柱が降った。ノアの2枚の盾から大きなシールドが発生した。ラプンツェルも杖を掲げ、黄金色のシールドを重ねた。禍々しい赤色の光柱が、二重の盾を打ち付けた。
「まだまだ!システム:OVERLOAD!出力最大!」
クローンスカイの身体が青く光る。盾を何重にも重ねながらシールドを押さえる。飛び散った光は四方に飛散する。塹壕やラプチャーに直撃し、溶かして行った。
「うぐぐぐっ……!」
「大丈夫……ですっ……防げ、ます……!」
「当たり前……!」
しかし、光の勢いは衰えない。休む間もなく、エデンに光が降り注ぐ。パピヨンは半ば絶望を滲ませながら下の様子を見る。火の海と化した地上で、それでも戦い続けるニケ達の姿があった。
「こんなの……正気じゃない……!」
「がんばりなさいよ!あんたたちのおかしな力で!」
パピヨンは手を伸ばす。両手で2人の背中を支える。上空にいるスカイに向けて叫ぶ。
「クッソ!動力が……!」
「これ以上は……!」
「私が__!!」
スカイとラプンツェルの動力が底を尽きそうになり、ノアが出力の限界を超えようとする。その僅かな瞬間、赤い空に青い閃光が奔った。
ノアとラプンツェルの展開したシールドを包みこむように、新たなシールドが展開される。クローンスカイの間に入った彼女は、白髪が金色に光輝いていた。
「モード:ラプンツェル!間に合った……!」
「!!マスター!」
「スカイ!?」
「おっそいんだから!」
「誰も!死なせない!私達が来たんだから!なぁ!!」
赤い光が収まる。それと共に全員の装甲から熱気が溢れる。
「ふぅぅぅぅ……」
「スカイ……!あっ……!」
「マスター!あうっ!」
「ちょっと何してるの……バカ……みたい……」
どさ、どさ、と倒れるラプンツェル、クローンスカイ、ノア。3人とも最早限界であった。
「スカイ!?スカイなのよね!?」
「おっとパピヨンか。そうだよ、私はスカイだとも。色々あったんだ」
「増援!?他には!?」
「大丈夫、全員間に合った」
ドォォン!!とライフル音が響く。床に倒れ伏しながらも、ラプンツェルは言葉を漏らした。
「この音は……レッドフード……!?」
ーーーー
「光が収まった!?エデンは?」
「今はそれ所じゃない!タイラント級もヘレティックもいる!」
そう言った量産型の首目掛けて、インディビリアの刃が振るわれる。
「やれやれ、相変わらず不意打ちが好きだねぇ、キミは」
「また、貴女ですか。いいでしょう。借りは返せていませんでしたし、ここで」
「私だけかと思うのかい?」
「そっくりそのまま返しましょう」
ドン!と目の前にトーカティブが着地する。それに合わせてスノーホワイトも攻撃態勢を取る。ニヒリスターは不貞腐れたようにしている。
「お前達は退却しろ。ヘレティックとおしゃべりの相手は私達がする」
「りょ、了解!」
「逃がすとお思いで?」
「やらせると思うのかね?」
『お前達も、ここで死ね』
トーカティブがミサイルを放つ。しかしスノーホワイトがそれを撃ち落とす。
「死ぬのはお前達だ」
「それはどうでしょう。正面から複数のタイラント級が来ていますが、そちらに行かなくていいので?何人かは死ぬかもしれませんねぇ」
「いいや、死なない」
「ほう?その秘訣は?」
「ドロシーが来た」
ーーーー
「グレイブディガー!アルトアイゼン!隊長!これ以上は!」
「エデンへの特攻は死んでも止める!」
中央陣地は多数のタイラント級が集結していた。そこへ更なる増援。陣地崩壊の危機が迫っていた。
「隊長!上!」
ストームブリンガーが塹壕に向けて攻撃を放とうとした、その瞬間。
「やらせません」
閃光がコアを貫いた。キラキラと輝く後光が地上を指す。更に、アルトアイゼンの砲撃を随伴するニケがシールドで防ぐ。
「ドロシー様の登場ですよ?控えてください」
「ありがとうございます、ピナ」
「ドロシー様!ピナ!」
「増援だ!援軍だ!ゴッデスだ!!エデンに連絡を!今すぐに!」
「ゴッデス降臨!繰り返す!ゴッデス降臨!」
「殿は私達が努めます。すぐに陣地転換を行ってください」
「了解!」
ーーーー
「ちっ……アイツかよ」
「タイラント級をああも簡単に……」
『ぐぅぅぅ』
「……!紅蓮」
「ああ、そうだねぇ」
「?なんですか?これで勝った気でいるのですか?」
インディビリアが刃を振るいながら首を不思議そうに傾げる。援軍とは言えど高々2機が来ただけ、そんな物怖くもなんともない。
「おしゃべりに付き合ってやる。お前達はアークでドロシー達と交戦したんだろう。だが、その時はたった1人のニケに負けた」
「はっ、そうですね。ラピ……でしたか?あの人間もどきさえいなければ私達の勝利だったと思いますが」
「そうか。なら良い事を教えてやろう。彼女には師匠がいる」
「或いは友人かもしれぬな?」
「……それで?何がいいたいんですか?」
「言いたい事は終わった。そして、勝負も付いた」
「はぁ?何を__「おい!避けろ!?」」
ニヒリスターがそう叫ぶ。しかし、今までの戦いと会話からスノーホワイトと紅蓮に注意が向いていたインディビリアは意味が分からなかった。2人は攻撃態勢を取っていない。どこから?そう考えた瞬間、背中に激痛が奔り、視界が地面でいっぱいになった。
「カハッ!?」
ドォォン!!ドォォン!と重たい一撃が何発も身体に加わる。
『貴様はァァ!!!!』
そのニケに向かってトーカティブが拳を振るうが、すぐに銃口を向け、滅多撃ちにする。
「ちっ、このままじゃ不利だな」
ニヒリスターは銃弾を交わしながら後退する。
『レッドフード!!何故!!何故生きている!!』
「おいおい、ヒーローの登場なのに名乗りくらいは譲れよ。お前がおしゃべりさんか?愉快そうな顔してるなぁ!」
レッドフードの拳がトーカティブにめり込む。
『グゥゥゥゥ!!』
「キミも来たという事はスカイも来たのかね?」
「ああ。でもあたしらだけじゃないぜ?すげえのがいる」
「……そのようだな」
「ぐ……う……貴女達……!」
インディビリアがよろめきながら立ち上がる。そして、地響きを感じる。激しく立ち上る砂ぼこりが間違いなく大群の到来を示していた。その中で、何かが勢いよく飛び出した。
それが見覚えのあるものだと気付くには遅かった。
ドガッ__!!
「ぐはっ!?」
トロンべを駆るクラウンの槍がインディビリアを貫いた。インディビリアは地面を転がり、体勢を整えようとした。
「ごきげんよう」
「同じ手を……ぐっ……またしても……!」
「同じ手ではありませんわ」
「タロタロ!」
「ッ!?」
クラウンの後ろから、無骨な金色の剛腕が振るわれる。よろめいていたインディビリアは更に地面を転がり、突き飛ばされる。
「少しスペシャルを加えさせて頂きました」
「お嬢さま!アレンジでございます!」
「ええと、よかったのかな……」
「問題ありません。金ぴかの腕に換装した結果、攻撃力も耐久も上昇しています」
後続に続いたのはタロスだった。
『貴様らァ__!!』
「お前の相手は!」「私達だ!」
飛びかかろうとしたトーカティブをスノーホワイトとレッドフードのライフルが撃ち抜く。トーカティブは距離を取るが、そこにミサイルが降り注ぐ。
「お待ちどうさまですわ。クラウン王国、到着致しました」
「お待たせしました!でございます!それはラーメンを提供する時の言葉でございます!」
『お前達だけで、戦況を覆せると思ったのか?』
「エデンの防衛戦力。ゴッデス部隊。クラウン王国。ニケ・ナユタの分身2000機。それに対して敵ラプチャー数千機。すでに十分な勝率です」
「よし!ならばやるのだ!」
「参りましょう」
「セブンスドワーフ・フルアクティブ」
「花無十日紅・満開!」
「行くよ!タロス!」
「さぁ!行こうぜぇ!!」
巨大化したインディビリアへと向かって行く。
ーーーー
「ゴッデス部隊にクラウン王国、私のつまらぬ能力で呼び出した分身。今集められる戦力を全て集めましたねぇ」
エデンの槍付近でナユタが呟く。
「それでスカイ、予知の方はいかがですか?」
「いいや全然。スリープモードに入る余地はなかったから。クローンの同期で情報が入ってるくらい」
「ほお、それはそれは。貴女から見た勝率は如何程ですか?」
「ゴッデスがいるんだ。負けると思う?」
「……それもそうですね」
「貴女達、もういいですから早く降りてきてください。黒焼きになりますよ」
「はい、はい」
「流石に勘弁願いたいね。っていうか君の分身ズルくない?何でもアリじゃないか」
「貴女にも同じ事を思っていますよ?似た者同士ですねぇ」
「傍観者同士って事かい?」
「かもしれません」
空が赤く染まる。それはクイーンの砲撃を知らせる物だった。
「計算上、私達の方が10秒遅れます」
「それでいいなら私が防ぐよ。ラプンツェルは下がって」
「スカイ……!ですが!」
「大丈夫」
スカイの髪が金色に輝く。
「モード:ラプンツェル。展開!」
スカイの髪が金色に光り、黄金色のシールドがエデンを包む。
「っはは!これを3人でよく抑えたね……!ノア!クローン!ラプンツェル!本当に偉いよ!でも……まだ足りない!そうだろう!マリアン!」
「はい。スカイ、私も手伝います」
マリアンが現れた。彼女の包帯が輝き、赤い光が吸収される。
「これは……一体……!」
ラプンツェルが驚愕の声を上げる。
「ヨハン、今です」
「……よし」
ヨハンが力強くレバーを引いた。激しい音と共にエデンの槍が発射された。
「マリアン!行くぞ!」
「ええ」
「モード:リリーバイス!」
スカイの髪色が更に白く強く、煌めく。白い球体が集まる。
マリアンの包帯が強く発光し、煌めく。黒い球体が集まる。
「行っけぇぇぇぇ!!」
「行ってください!!」
2人がそれぞれ投げる動作をすると、白と黒が交差し天に向かって勢いよく昇って行く。雲を吹き散らし、空が青と黒と白に染まった。
「エデンの槍、クイーンへの命中を確認。併せてスカイ砲、マリアン砲、クイーンに命中を確認」
「なんだその名前は」
「仮の名称です。クイーンの高度、急速で下降中。墜落するものと推定します。まもなく視認可能です」
はるか上空から、黒い何かが地上に近付きつつある。禍々しさと悪意をそのまま形にしたようなクイーンの姿に他ならなかった。
「……あれが、クイーンか」
誰もが息を殺していたその時、マリアンが口を開いた。
「皆さん……聞いてください。私は……ラプチャーのクイーンです。王冠を奪う為に、ここへ来ました」
GODDESS FALL:To Be Continued……
前半のプロットは以上!途中でヨハンとスカイの出会いを軽く挟んだり追加したら8000文字を超えましたね。
インヘルト組はちゃんと救済します!!整合性は……頑張ります。
絶望を希望に変えるがそのままタイトルなのでね。やっぱり救済やキャラ生存は大事にしないとなという気持ちです。
小説の方向性(セリフや描写など)
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積極的に改変が欲しい
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原作準拠で大丈夫
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原作準拠だが改変は間間に欲しい
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幕間エピソードが欲しい
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激しい改変はなくて大丈夫