絶望を希望に変える為に   作:スカイ⛅

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chapter幸運〜指標の間:問題は簡単には解決しないもので

エイブに会いに行かなければ。コアとボディの問題を解決してもらう為に。そう思ってクリスタル地帯に侵入した。ステルスによる完全対策、どこかにいる筈だ。だと思ったのに、どうしてこうなったのか。

 

「甘い、甘い〜」

 

「はぁっ……はぁ……はぁ……っ……なんで、見つかった……」

 

「さぁな?お前の認識阻害が甘かったんじゃねぇの?それとも油断かぁ〜?」

 

不幸な事にベヒモスと市街地で交戦してしまった。見つかった瞬間にクリスタルの攻撃で墜落、そこを追撃されている。

 

「悪いけど、目的は君じゃないんだ……大人しく通してもらえる?」

 

「あたしに関係なくねぇか?ここはあたしの場所、あたしの庭。招かれざる客はお前の方だろ?ここで何してるんだ?」

 

2本のアームと共にクリスタルが地面を這う。上空へ飛翔するとクリスタルを砕いて飛散してくる。

 

「シールドビット!ちいっ!」

 

「逃がさねぇよ。お前には聞きたい事が沢山あるんだ。棺野郎と一緒に散々邪魔しやがって……」

 

棺野郎……エイブの事か……!!

 

「……へぇ、そう?棺野郎さんはどこに行ったって?」

 

「知らねぇなぁ。それを知ってるのはお前の方じゃね?な〜んで1人行動なんかしてるんだよ」

 

「教える理由ある?」

 

「あっは〜んじゃああたしも教える理由ねぇなぁ?」

 

「フルバースト!!」

 

「効かねぇなぁ!!」

 

硬い。ビームを砕くように遮って、アームが伸びてくる。捕まらないように逃げ回り、ソードビットで攻撃するが効かない。今の僕じゃ勝てる見込みがない。

 

「なら……!!」

 

拡張装甲を変更。トーカティブ戦で使った物にし、接近。大剣はアームと鍔迫り合う。

 

「なっ……んだこれ、初めて見たぞおい……」

 

「そりゃ、どうも!」

 

振り払うが、ベヒモスが後ろに下がる。その位置に向かってビームを放つがクリスタルで防がれてしまう。

 

「新兵器かぁ?んでもどこにそんな余裕が……?まぁいいか。見た目だけで大した事ねぇ」

 

「みたいだね……勝てないか。悪いけど、ここは引かせてもらうよ」

 

「逃がすと思うか?」

 

ーーーー

ベヒモス視点

 

なんだか近頃騒がしい。イライラして空を見上げてたら、軌跡を見付けて攻撃したら大当たり。あたしの獲物をゲット。でもな〜んか様子がおかしい、単独だし、精細がない。あたしの知ってる奴と別人みたいだ。

 

「ははっ、引ける訳ないよなぁ?」

 

「くそ……邪魔するな!」

 

クリスタルが大剣で破壊される。これはまぁ、仕方ないかって奴だ。相性問題。でも、飛散した破片があいつを傷付ける。

 

「見た目は新品なのに中身はボロボロ。不思議だなぁ?いつもは逆なのに……何者だオマエ?」

 

「……答える義理はないね」

 

「まぁ、それもそうか」

 

アームでクリスタルを砕く。飛散した破片が飛んで行くのを奴は上空で避ける。ビーム砲が迫ってくるけど、もう片方のアームで弾き飛ばす。何だこの違和感は。

 

「オマエ……弱いな?力を使いこなせてねぇ。攻撃する度に弱くなってるのを感じるぜ」

 

「うる……さい……な!!」

 

息が上がっている。これは……ははぁ。面白いな。

 

「命削りながら戦ってんのか、オマエ。なるほどな?だから攻撃する度にじわじわと蝕まれる。病気みたいなもんか……」

 

「ッ……黙れ。悪いけど、今ここで死ぬ訳にはいかないんだ。引かせてもらうよ、今度こそ」

 

あいつの翼から青い粒子が放たれる。それは分身……あいつ自身を作って同じ動きをする。

 

「なんだコイツ……?ッ!?」

 

分身の隙間からビーム砲が放たれる。避けた後に大剣が振り下ろされ、アームで弾く。逆に攻撃を行おうとしたら身体を通り抜けた。

 

「分身かぁ!!ちっ」

 

「そういうこと、じゃあ……ね……!」

 

奴は勢いよく飛翔して、その内雲に隠れて消えて行く。貴重な奴を逃がしちまった。でも面白い発見だ。

 

「まさか、同じ人物で正反対な奴が存在するとはねぇ……面白くなりそうだ」

 

ーーーー

????

 

「戦闘音がしたが、どうだ?」

 

「ニケは逃走。ベヒモスも離脱。ニケの装備はビット兵器。多分僕だね」

 

「助けには入れなかったか……」

 

「こっちも余裕はないでしょ。無理だよ」

 

「だが、お前が単独で来ると思うか?」

 

「……会いに来た可能性は高い。動きから見てそろそろ、なんだろう。でもこっちもボロボロだ。シンデレラは目覚めない。僕も遠くまで飛べないし、君は戦えない雑魚」

 

「……うるさいな、お前は本当に」

 

「可能性があるとしたらもう一度、次に仲間を連れて来てくれる事を願いたいね」

 

「生きていたら、だろう?」

 

「……そうだね。マスターは無茶をするからさ」

 

「そうだな……戻るか」

 

「うん」

 

黒衣を纏った金色の髪の人物と白衣を身に纏った人物。水晶に反射した灰色のローブを被る人物はブルースカイだった。

 

ーーーー

 

ここまで差があるとは思わなかった。不安定な出力でヘレティックと戦うのは無謀過ぎる。かといって他の誰かを連れて行くのもリスキーだ。常にいるはずの無いベヒモスと接敵してしまったのは不運所の話じゃない。

 

「はぁ……はぁ……くそっ……」

 

エイブとの連絡が取れない以上、自分の体はどうしようもない。こんな事ならクローンと同期をしていればよかった。胸が苦しい。けれど、耐えなければ。

 

「ブルースカイ、帰還……した」

 

エデンに戻るとドロシーはいなかった。

 

「あ、おかえりなさい……って、スカイ様ボロボロじゃないですか!?何が!?」

 

「ヘレティックと戦った。完敗だよ……いった……肩貸してもらえる?」

 

「勿論です」

 

ピナに肩を貸してもらって自室に戻る。ドロシーは?と尋ねると。

 

「月1回の定例ですよ。なんでも大事な要件らしくて」

 

「ああ……じゃあ、そろそろだったか……」

 

「ふむ、訳ありですね?」

 

「まぁね」

 

よいしょ、と椅子に座る。機体は傷だらけ、ダメージも多い。けれど心配させたらダメだ。

 

「……大丈夫ですか?セシルを呼んできましょうか?」

 

「大丈夫、大丈夫。コフィンで修復するから、大丈夫」

 

「分かりました……何かあったら呼んでくださいね……」

 

「ああ」

 

ピナが部屋を退出する。暫くして、机を叩いた。

 

「くそっ……解決できないじゃないか……エイブにさえ出会えれば何とかなったかもしれないのに……!」

 

最近同調が不安定なのもあって、焦っている。それとと同時に悟っている。大きな改変は次で最後だと。

 

「アークテロ事件……これは行くしかない。その次……レッドフード、君で最期かもね、僕は」

 

皆で撮った写真を眺める。ふぅ、と息を吐きながらコフィンに入った。同調率は70%と下がってしまっている。本当に、皆に黙っていて申し訳ないと思っている。でも、どうしようもない。

 

「……まぁ、レッドフードがいれば……最悪、大丈夫か……」

 

結局僕は何者でもない、誰でもない、何かでもない。白紙の物語に過ぎないのだ。

 

目を閉じる。

 

おやすみ、ノーバディ・ボイド。

 

そろそろ終わりは近いらしい。

 




ーーーー
Q.なんか出てきた!何!?
A.ノーバディ・ボイド。何者でもない、何かでもない。オリ主のスカイに相応しい言葉かなと。元々は何者にでもなれる希望の象徴だったんですけどね。

Q.エイブがグレイブになって……ない……!?
A.なってないです。めちゃくちゃ悩んだ結果……でもこっちの場合2人の負担がエグそうだよね。こっちもこっちで詰んでます。

小説の方向性(セリフや描写など)

  • 積極的に改変が欲しい
  • 原作準拠で大丈夫
  • 原作準拠だが改変は間間に欲しい
  • 幕間エピソードが欲しい
  • 激しい改変はなくて大丈夫
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