クローンスカイCの名前はブルーマイトに決まりました!ありがとうございます!!
「本当にアークにラプチャーの襲撃が?」
ベースジャバーに乗りながらドロシーが尋ねる。2人1組で乗り、搭乗員はピナ、ドロシー、ブルーマイト(クローンスカイC)、ブルースカイの計4人。
「色々あってね……なるべくなら被害を出したくない。ただ……今回はラプチャー側の思惑に乗らなくちゃならない」
「敵の思惑に乗りつつ、被害は最小限ですか……ヨハンやセシルにこの事は?」
「伝えてないよ。急ぎ、時間の問題だからね。今アークではメティスの祝勝式典をやっているから被害は少ない。初動でメティス分隊とアブソルートと合流。その後アークに降りて量産型の指揮を行い、ラプチャーを殲滅する」
「私の出番という事だな。任せたまえ」
「盾なら私もありますからね!」
「うん。途中でニヒリスターの襲撃がある。そこをドロシーに撃ち落として欲しい。その後はバーニンガム副司令官と出会って取引を。内容は事前の協議の通りに」
「ええ、分かりました。ピナは護衛として連れて行っても?」
「……その方がいいだろうね。ブルーマイトはニケの分隊行動の指揮。そして途中からミシリス医療センターに向かって欲しい。指揮は交代。ビットも全部僕に譲渡して欲しい」
「スマッシュ用のビットだけは残しておきたいが、大丈夫か?」
「構わない。かなり難しい作戦になると思う。行くよ」
アークが見えた瞬間、小さな爆発が起きたのを目にする。そこに集まってくるラプチャー達。
「ロード級を発見しました!多数のラプチャーが集まっています!」
「全機突入!まずは侵入するラプチャーを食いとどめる!」
ーーーー
「ちっ、キリがない」
パァン!ダァーン!
ウンファがスナイパーでラプチャーのコアを撃ち抜く。
「アークに穴が……なんで空いたんだろう」
「知るか、今はそれより目の前の敵だ」
「幸いメティスの祝勝記念で人が集まってたのが幸いねぇ〜」
べスティーがランチャーを、エマがマシンガンを放つ。それでも地平線を覆うラプチャーの群れは消えない。
「おいメティス!そっちはどうなってる!」
「私たちも精一杯応戦しているが前線は広げられない!」
ラプラスが派手に変形するビーム砲を放つ。重なったラプチャー数体が倒れる。
「む……上空から何かが接近してくる、アレはヴィランか!?」
ショットガンの狙いを上空に定めるドレイク。彼女は全身で電波を感じることができ、正体不明の相手に対して反応を示した。
「ちょっと待って、ドレイク!アレはニケ!でも__」
マクスウェルは言葉を続けようとした。その瞬間に、白と青の閃光が当たりを覆った。
「なんだ!?」
ウンファが叫ぶ。眼前のラプチャーがみるみる内に倒されて行く。上空から降り注ぐ弾幕によって。ロード級が銃口を向けるが、集中火力で沈黙した。
「全機降下!」
「了解、っとやっぱりもう出てたか」
「ピルグリム……4機も……だと……!?」
目の前にいたのは見知ったピルグリム、ブルースカイと知らないピルグリム3機。
「もう大丈夫!私が来た!」
内1機は、ブルースカイによく似ている。
「なんだなんだ!増援か!」
「君がラプラスか!うむ!良いヒーローになりそうだ!だがすまない。我々は急いでいる為アークに行かなければならないのだ!」
「おお……君もヒーローなのか!」
「ヒーローだとも!」
「……ねぇ、何、アレ」
マクスウェルが困惑する。ラプラスがもう1人増えたようなものだ。
「アレは放っておいて。とりあえず僕達はアークに降りてラプチャーの殲滅とニケの援護を行う。こっちの白い人達はエデンからの使者。バーニンガム副司令官と会う予定があって、その護衛で来たんだけど……まさかアークに襲撃があるとはね」
「それを信じろと?」
「ここで喧嘩してても意味はない、そうだろう?通してくれウンファ。君なら何が最善か分かるはずだ」
「ちっ、通れ。マイティツールズの邪魔はするな」
「分かってる。全員行くよ!」
「また話そう!若きヒーロー!」
「ああ!健闘を祈るぞ!」
「……量産型が紛れている?いや、装備が違う……なんだ、アレは」
アブソルート、メティスの面々と別れ、高速でアークに降下する。生で見るアークはボロボロで、地上を思い出す。
「どう?ドロシー、ピナ。僕らが命懸けで守ったアークへの帰還は?」
「……なんとも言い難いですね」
「とにかく、助けないと」
「2人ずつで別れよう。ドロシーとピナはこのルートでお願い。行くよ!ブルーマイト!」
「了解しました。行きましょう、ピナ。残存部隊を集めて我々が指揮を行います」
「任された!ロックオンシステム起動。ビットフルオープン!シールドビットは各種ニケへ配置!」
「ガンビットの出力はコアを撃ち抜くだけに留めておくんだ。市街地への被害は避ける。いいね!?センサービット展開!負傷したニケの元にヒールドローンとシールドビットを配置!ソードビット出力最大!」
ブルースカイとブルーマイトが背中合わせになる。光の翼が展開し、ラプチャーとニケを視認。
「いっけぇぇ!!」
「バーストッ!!」
青い閃光がアークを包む。ビームは曲がり、建物の影にいるラプチャーすら的確に撃ち抜いて行く。
「む!正反対で交戦音!私が行く!」
「なっ、お前……ああもう!じゃあ僕は正面!量産型を孤立させるなよ!」
「ああ!ガンビット自立機動に変更!最速で駆け付けるぞ!私は!」
ブルーマイトは高速で去って行く。
「さて、僕も行こう。全ビット自立機動!センサービット……足りないなぁ!広域音声チャネルをニケ向けに展開!」
『こちらピルグリム、ブルースカイ。アーク内にて通信を行っている。現在4機のピルグリムが援軍に駆け付けている。孤立したニケは指定した座標へそれぞれ向かうように。負傷したニケは物陰に隠れつつ交戦を。健闘を祈る』
アーク市内全域に響くように通達。これでラプチャーの狙いもこちらに向く。
「さて、久々の全力……行くか!」
ビームサーベルを引き抜きながらラプチャーの群れに突っ込む。その際にガンビットが的確にコアを破壊し、ソードビットがラプチャーの機動力を削ぐ。すれ違いざまにコアを両断する。
「センサーに反応……こっちか!」
すぐさまスラスターを吹かして次のポイントに。複数のニケとラプチャーが交戦しているようだ。
「こっち来ないで!!アンネ!しっかり!」
「くっそ!脚をやられた!置いてけネーナ!お前も死ぬ!遮蔽がない!早く!」
「でも、でも!」
フラワータイプのニケ、アンネとサンダータイプのニケ、ネーナ。ネーナは脚を破壊されており、動けない。付近の遮蔽は破壊されている。ロケットランチャーの弾切れも近く、最悪頭を持って撤退するしかなくなる。その時、眼前に迫るラプチャーを撃ち抜く光があった。
「無事か!」
ブルースカイが次々とラプチャーを殲滅する。圧倒的な火力ではないのにも関わらず、いとも容易く無力化している。
「ぴ、ピルグリム……!?どうしてアークに!」
「この地区のラプチャーの残りは……ガンビット!行け!」
ブルースカイはガンビットを先行させた後、ニケの方に降りてくる。
「アークの救援。サンダータイプは脚が壊れてるね。即席の義足がある。これで指定座標まで行ける?」
「あ、あぁ、行ける……けど」
「理解が追い付かないっていうか……」
「戦場で困惑してたら死ぬよ!いいから!負傷したら撤退!残存兵力を集めつつ防衛線を敷く。これはセンサービット、自立稼動で、付近のニケとラプチャー、人間も分かるから。適宜判断すること、いいね!?」
「あ、えっと」
「返事ははい!」
「は、はい!」
「はい!あの、ありがとうございます!」
「次!」
ブルースカイは戦線を飛び回りながら駆けて行く。
ーーーー
「私が来た!!」
右腕にガンビットをスラスターのように取り付け、ラプチャーのコアを破壊する。近接攻撃に耐性のないラプチャーは次々と破壊されて行く。
「す、すごい……」
「素手でラプチャーを……」
「2人とも見蕩れないで!援護!助けてくれてるんだから!」
量産型の3機はブルーマイトの死角から近づくラプチャーへ火力を集中させる。
「良い連携だ。私が来なくても良かったかな。ははっ。などと、冗談を言える暇すらある!温い!!」
ズドン!地面にラプチャーを叩き付ける。この一帯のラプチャーは殲滅した。
「よし、諸君。次の地区に行くぞ!」
「了解です!ほら皆行くよ!」
ブルーマイトははぐれニケと合流しつつ、ラプチャーを一体も逃さずに殲滅する。
「甘い甘い甘い!!わたがしのように!」
拳で粉砕。更にガンビットでコアを撃ち抜く。相手の攻撃はシールドビットが自動的に防いでくれる。
頼もしい背中は紛うことなきヒーローのもの。ブルーマイト指揮下のニケの指揮は高揚する。
ーーーー
「ピナ!盾を!」
「はい!」
ガンッ!ガン!と量産型ニケの前にピナの盾が置かれる。そこから顔を出し、ピナはライフルを射撃する。ドロシーは上空から援護し、ラプチャーの群れに飛び込むとステゴロで破壊する。
「マナーを教えないといけないようですね。その空っぽな頭に!」
ラプチャーの脚を引きちぎり、上空を飛翔するラプチャーに叩き付ける。体勢を崩した浮遊型を掴めば、まるで武器のように扱い、付近のラプチャーを一網打尽にして行く。硬い装甲も素手で貫ける程に。
「ピナ!援護を!」
「はい!」
ドロシーの背後から迫り来るラプチャー。それをピナは突撃しながら落とす。肉薄するとライフルのアンダーバレルにあるショットガンを放ち、コアを貫く。
「わ、私たちも援護します!」
プロダクト23が顔を覗かせようとするが、ピナが手で静止する。
「大丈夫だよ。この程度なら私とドロシー様に任せて。貴女は急いで装備の点検をしてください」
「わ、分かりました……!」
自分と同じ顔のニケに指揮されることに困惑を覚えつつも彼女は銃に弾を込める。そうしていると戦闘音は静まり返った。粉塵から出てくるのは白いニケ。ドロシーが手をはたきながら戻ってくる。
「やはり汚れを付きにくくするのはいいですね。スノーホワイトに感謝しなければ。ピナ、良い援護でした」
「いえいえ!ドロシー様こそ!凄いです!」
「あの、貴女達は……ピルグリムですよね、どうして……?」
「ふふ、私達はエデンからの使者です。その道中にアークが襲撃されたとの事で、こうしています。道中の案内をお願いしてもよろしいでしょうか?」
「は、はい!私の分隊は散り散りになってしまって……恐らくこの先でも交戦中なのですが……」
「行けますか?ピナ」
「ええ、勿論」
「では、行ってください。全て守るように」
「はい!ドロシー様!」
「(かっこいい……)」
かつてアークガーディアン作戦で死線を乗り越えた2人にとって、こんなものは序の口と言える。ブルースカイによって指示されたルートより遠回りしてしまうが、これも彼女の計算の内なのだろうと思うドロシーだった。
ーーーー
戦闘開始から暫く経過。ブルースカイはアークの空を飛翔する赤い炎を目撃した。
『ドロシー!!ニヒリスターだ!その地点に来る!狙撃を!』
『……確認しました。同時に合わせます』
少しするとエニックのバンカーから勢いよくブレスを放射するニヒリスターがいた。ガンビットを連結させ、出力を1つに集める。
『撃ちます!』
「了解!」
上空と地上から白と青の閃光が赤を貫く。
『ドロシー、ピナ合流しよう。ブルーマイトは作戦通りに』
『了解しました』
『了解です!』
『任された!』
一方その頃。少し時間は巻き戻ってエニックの元。カウンターズとA.C.P.U。
「勝算があるのかという質問ですね。これから6時間後にすべての状況が片付きます」
「……えっ?」
「穴が空いた場所には、マイティツールズが緊急投入され、現在補修中。その付近でアブソルート部隊とメティス部隊が追加のラプチャーの侵入を防いでいます」
更に、と付け加える。
「ピルグリム、ブルースカイが率いる計4機のニケの突入を確認。登場時に地上のロード級含むラプチャーを一掃しています。追加のラプチャーはいないでしょう。更にピルグリムらの奮戦により、各地で量産型ニケが集まり、分隊となってラプチャーの殲滅に当たっています。通信不能ですがそれぞれに指揮能力があると判断。スムーズに進行中です」
「ちょっとちょっと、確かにさっきから青い光が見えてたけど……アークにいるの?アイツらが!?」
狼狽えるアニス。
「各地では戦闘可能な全ニケがラプチャーと応戦中であり、そのうちニケ40機が小破。10機が中破状態です。大破、および死亡処理がなされたニケは、まだいません。戦力および各種インフラは迅速に復旧中であり、5分後にアーク内の通信がすべて回復します。状況整理後、34日後に全被害を復旧可能です。そのためのプランを確認されますか?」
「奇襲に等しいのに……どうやって対処を……」
「アーク内部に自律型武装を内蔵し、いつどこでも補給できるよう環境を整えておきました。私は常に、最悪の事態を想定しています。そしてこの事態は、最悪ではありません。そのため、比較的スムーズに対応できます」
「……すごいわね」
感嘆とするアニス。
「でもよかったです。最初は本当にどうなるかと思っちゃいましたよ。」
「……指揮官を呼んだ理由は?」
「そうね。指揮官様がなすべきことがあるって言ってなかった?」
「ヘレティック・ニヒリスターがアークにやってくるはずです」
「!!」
「なっ……!」
「……ニヒリスターが……?」
「追加の侵略兵力を確認するために地上をスキャンしていたところ、空中から、超高速で接近している巨大なエネルギー源を感知しました。速度とエネルギー源の大きさから見て、ヘレティック・ニヒリスターと完全に一致します。現在の速度を維持した場合、メティスとアブソルートの武装では阻止できません。侵入を許すことになるでしょう」
「じゃあ、私がすべきことは……」
「ここをバンカーとして、ニヒリスターと交戦してください。私がおびき寄せます」
そうして、ヘレティック・ニヒリスターとの交戦が始まった。ニヒリスターは空中へ飛び上がり、ブレスを吐き出す。破裂まで数秒と言った所で、ソレは来た。
「ガハ……ッ……!?」
白と青の閃光が走った。身体を貫かれたニヒリスターは力なく落下した。煙を吐き出しながら、アークの闇の中へ消えて行った。
代わりに現れたのは。
「ニヒリスター撃墜完了。死んだと思う?」
「首筋を撃ち抜きましたが、自己修復するかと」
光の翼に包まれた、ブルースカイとドロシーだった。
「私が回収して来ましょうか?」
「いいえ、全員で行きましょう」
彼女達は煙の中へと消えて行く。威光を知らしめる事なく。しかし、確かに彼女達の活躍はアークのニケ達に知れ渡っている。
ーーーー
「ふぅん!!これでこの地区も制圧完了!君達もよく戦った。補給をするといい」
「あ、ありがとうございます……ブルーマイト」
「気にするな。私はヒーロー!っと、アレは……ヘレティックか」
「ひ、ヘレティック!?」
怯える量産型ニケ達。ブルーマイトはそんな彼女らを見ながらニコリと微笑む。
「安心しなさい。その為の私達だ」
「す、すごい……流石ピルグリム……まるでゴッデスみたい……!!」
「はっはっは!そう讃えられるのは悪い気はしないな!けれどそれは私じゃないさ。私はヒーローだからね。見てみなさい、あの光景を」
次に空を指差した時、空にいるのはドロシーとブルースカイ、ピナだった。彼女らはヘレティックを撃墜したのにも関わらず、威光を誇ることなく、静かに闇へ消えて行く。
「いいか君達。もう無理だと思ったら、自分の原点というものを思い出してみなさい。勿論量産型だから記憶がない!というのも分かるがね。それでも何かある筈だ。忘れているだけで」
「忘れているだけ……」
「ああ!かく言う私も量産型でね。出自は違うが立場は同じなのだよ!」
「そうなんですね……!?」
「はっはっは。では次の地区へ赴くとしよう!君達は警戒警備に当たってくれ!」
「了解!」
ダッ、と走るブルーマイト。その思考は既に切り替わっていた。
(クロウを確保しなければ……しかし、ユニが闇堕ちしていないならシェルターは問題ない?いや、奴の事だ。必ず何かある。……奴らがどこへ行くかは分かる。だが……万が一の事を考えなければ)
ブルーマイトは踵を返す。嫌な予感を胸に抱きながら、シェルターの方へ向かう。
ーーーー
「もし、銃を撃って割れた破片が偶然、コアに突き刺さったら大変だよなぁ。手が滑って火元に放り込んでしまったら。なんて、そうは思わないか?ユニ」
ミハラが、クロウに拘束されている。近くには燃え盛る炎、瓦礫。ユニは動くことができない。分かっているのに、ミハラを盾にされているからだ。
「お前たちがあたし達を捕まえようとするのは分かってた。分かってた上で"見逃した"」
「なん、で、離して……ミハラを離して!!」
「おいおい、話を聞いてなかったのか?変なことをしたらあたしも変なことをしてしまう。そしたらこいつは死ぬかもしれない。だから穏便に話し合い、取引と行こう」
ガチャン、ミハラの両手に手錠がかけられる。
「ユニ、テトラコネクトに接続して空のシェルターを撮影しろ。原稿を読み上げるだけでいい。そしたらミハラは……ちゃぁんと解放してやるからさ」
「ダメ!ユニ!私がやるわ!」
「あ、あ……」
この世界のユニはミハラを失っていない。絶望を知らない。孤独を知らない。でも、なんだか、急に胸が痛くなった。ミハラがいない日常を、孤独を。そんなリスクは負わせたくない。それならいっそ、自分が……自分なんかが、居ない方が、いい。きっと、そうだったのだと思ってしまう。自分たち両方は誰にも救われない。だからどちらか片方だけを救う。自分が例え化け物になったとしても、記憶が消されたとしても、ミハラが私をユニにしてくれるだろうから。
「ユニ……が、やる。その代わり、ミハラは絶対……助けて……」
狡猾な悪魔はニィ、と笑みを浮かべた。
小説の方向性(セリフや描写など)
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積極的に改変が欲しい
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原作準拠で大丈夫
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原作準拠だが改変は間間に欲しい
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幕間エピソードが欲しい
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激しい改変はなくて大丈夫