1000001回生きた男   作:61886

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連投です!

今回は箒さん理不尽回になります!


3話

 

 

その後の話はトントン拍子のように進んで行った。

後を千冬姉が仕切り一週間後の月曜日の放課後、第三アリーナで行うことが決まり、なんとありがたい?事に俺に専用機という物が国から付くらしい…こりゃ完全にモルモットだな…。

 

「まいったな、面倒事は嫌いなんだが…」

 

そうは口で言っているが、何処か楽しんでいるようにも見えなくはないようであった。

 

………………………

 

放課後、殆どの授業を寝て過ごしていた性で一夏は短く感じてしまうのだが、他の学生はフルに頭を使ったようで疲れたかのように帰路に着いていった。

 

 

状況は変わっておらず何人かまだ一夏に興味深々なようで、キャピキャピと小声で話しながら熱い視線を集めていた。

 

…帰るか、呑んで忘れよう。

 

帰ろうと荷物を纏めて教室から出ようとした所を山田先生に止められた。

 

「ああ、織斑君。まだ教室にいたんですね、よかった」

 

 

「はあ、そうですか…それじゃぁ……ってこの手はなんすか?」

 

 

帰ろうとしている一夏の手を取り、物理的に呼び止めていた

 

「えっとですね、寮の部屋が決まりました。」

 

 

…はあ!?一週間は自宅通学じゃねえのか!?

 

「えっと…」

 

 

「言いたいことは分かりますよ、ですが事情が事情ですので……なんでも政府特命もあって寮に入れる事を最優先したみたいです。一ヶ月もすれば個室の方が用意できますので、しばらく相部屋で我慢して下さい」

 

 

「……………」

 

 

一夏は、開いた口が塞がらなかった。

相部屋…現在この学園にいる男は自分のみ。必然的に誰か他の女と相部屋になる事が……

いやありえないだろ。

 

 

「いや…はぁー、とりあえず分かりました。とりあえず荷物を取りにかえっていいっすか?」

 

 

とりあえずこの場から立ち去ろう…呑まなきゃやっていけるわけねえだろ!

家に帰って…

 

 

「ああ織斑、荷物なら私が手配しておいてやった。ありがたく思え」

 

 

全ては突如現れたこのゴリラによって終わってしまった。

 

「…そりゃどうも。ありがたすぎて涙が出てきそうだよ……」

 

 

「ほう、そこまで感動したか。まあ生活必需品だけだがな。着替えと携帯の充電器だけだがいいだろ?……それともなにか?まさかとは思うが…」

 

 

…この姉ゴリラ、分かって言ってるな。

 

 

「それじゃぁ織斑君、ちゃんと寮に帰るんですよ、道草なんかしちゃだめですよ」

 

 

「はぁ〜い」

 

一夏の皮肉も虚しく、渡された鍵の通りおとなしく部屋に向かう事となった。

 

 

 

……………………………

 

「あー、ここか」

 

 

とりあえず入らなければわからなく扉を開けてみると鍵は開いており、部屋に入った。

 

「………あー、とりあえず一服するか」

 

 

普通ならば遥かに度を超えている部屋に目が行く筈ではあるのだが、それよりも今は過度イライラにより、ニコチンを補給したい気持ちの方が勝っていた。

 

 

換気扇の前に立ち換気扇を回し、残り少ない箱から一本取り出しジッポで火をつけ、現在置かれている状況を確認する事にした。

 

 

「…あと6本。そして酒は………畜生、何とか抜け出して買いに…いやそれよりも……千冬姉の部屋に恐らく」

 

 

…状況とは言っても他の事ではあるのだが。

 

 

「誰かいるのか?」

 

 

突然向かいの扉から声が聞こえてきた、しかし一夏の耳には届いていなかった。

頭の中には今、千冬の部屋に忍び込み恐らくあるだろう酒の事を考えていた。

 

「ああ、同室になった者か、これから1年よろしく頼むぞ」

 

 

シャワー室から出てきたのはバスタオルを巻いているだけの幼なじみであった。

…しかし一夏は未だに気がついてなかった。

口から出る煙で輪っかを作りながら考えていた。

 

「こんな格好で済まないな。私はーー」

 

「あっ?…………ふぅ。」

 

 

とりあえず現状を確認しよう。

まず目の前にはタオル一枚の幼なじみの姿、そして未成年の自分の手にはタバコ……突っ込みどろこ満載だな。

 

とりあえず左手に持っているライターを懐の中に入れてタバコの火を消した。

そして

 

 

「どういうことだ箒!?説明しろ!」

 

 

「えっ、ええ!」

 

まさかの逆ギレである、余りにも理不尽だ。ほぼ全裸の状態の女の子に幼なじみである男が切れている………前代未聞だろう。

 

「とりあえず俺は外に出て待っているから服着とけ!」

 

 

「あっ…うん」

 

 

一夏はその場をすぐさま後にした。

 

 

残された部屋で箒は未だに状況を掴めていなかった。

 

「あれ?私が悪いのだろうか……」

 

 

多分そんな事は無いだろう。

 

 

…………………

 

部屋のドアの前でとりあえず一息付いていた。

 

「危なかったぜ…何故かは知らねえけど」

 

変な所で危機管理能力が発動し、理不尽に切れて部屋を出れた自分を褒めてやりたい。

…もしかしたら近くにあった木刀でタコ殴りにされていたかもしれなかった。まあ、もしかしたらではあるが。

 

「….入れ」

 

 

どうやら着替えが終わったみたいで部屋の中から箒の声が聞こえてきた。

 

部屋に入ると急いで着替えたのか知らないが剣道着姿の箒がいた。

 

「…お前が私の同居人だというのか?」

 

「そうらしいな、互いに不本意かもしれねえが」

 

 

「いや…その………私は……」

 

 

顔をまだ赤くしながら睨んできた、…間違いない、確実にあの時木刀で殴っていただろうな。

 

 

「ど、どういうつもりだ」

 

 

「あっ?」

 

 

「どういうつもりだと聞いている!男女七歳にして同衾せず…常識だ!まさかお前から希望したのか?私の部屋にしろと…」

 

 

「はあ?んな訳ねえだろ…」

 

 

「そ、そうか…まあいい。それでその…この部屋の決まりというか…その、なんだ、暮らす上で線引き必要だろうという話でな…」

 

 

結論いいのかよ!?……もう面倒くせえ。

 

 

「好きに決めて良いぞ」

 

 

「そ、そうか。では…」

 

…………………………

 

 

はぁ〜、憂鬱だ。

今日一日でどれだけの事があったか…

ブロンドバカには絡まれるわ、決闘をする事になるわ、部屋は女と相部屋、何よりタバコも酒も無い!

満貫通り越してタバコと酒で跳ねてるじゃねえか!…勘弁してくれ……

 

「…でだな。一夏、聞いているのか?」

 

「んっ、…ああすまん」

 

 

「あっ、そうだ。部屋に宅配便が届いてたぞ、同居人宛だとか言っていたがお前宛だったのか」

 

「んっ?宅配便?」

 

 

箒はそれほど大きくは無い箱を一夏に渡した。差出人にはTSと書かれているだけで他には何も書かれてはいなかった。

 

 

「一体……まあいい、サンキュー」

 

 

渡された箱を開けてみると手紙と思いもよらない物が同伴されていた。

 

 

 

「こっ!これは…」

 

愛飲している赤い箱のタバコ1カートンと良く呑むバーボンがボトルで丁寧に入っていた。

同伴してある手紙を確認すると、《いっくんがそろそろ困っているかと思って送りまーす》とだけ書かれていた。

 

 

「一夏、何が入っているのだ?……ってお、お前は………まだ未成年だろ!?」

 

 

 

人には見せてはいけないような顔で睨んでいるが、一夏は

 

「箒………今、お前が女神に見えるぜ」

 

 

「な、な、な…」

 

と、先程までの剣幕は取れ。顔を真っ赤にしながらわなわなと震えていた。

 

 

こうして一夏の1日目がようやく終了した。

 




…一夏くん、理不尽過ぎませんか?
いやでもたまにはこう言った逆の立場があってもいいかな……

てか箒さん………

それと差出人はもうお分りですよね、みんな大好きなうさぎさんです

何故かはその内に執筆します。

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