とある原子崩し(偽)の英雄学園   作:NEAR LIGHT

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はい……まあ………やる気が死んでて半年ぶり更新ですが!!これからも続けて行くのでよろしくお願いします!!


二十四話 騎馬戦メンバー就活戦争

 

 

「クッソがァァァ……!!!」

 

「うわぁー、一位は逃しちまったか……」

 

「…………」

 

「あ、ナイスファイト轟!お前も凄い身体能力だな!」

 

「あぁ……」

 

悔しさのあまり、私は押し固められた地面が割れんばかりに地団駄を踏む。

 

あともう少し、あと数センチが届かなかった。メルトジェットの出力をもう少し上昇させれれば、出し惜しみせず‪”‬左眼‪”‬のリミッターを解除していれば勝てていた。

 

緑谷の根性と奇策に感心している自分も居る。それでも、この‪”‬負け‪”‬と自分の弱さに腹を立てる自分も居るのだ。

 

「まあまあ麦野、三位だったんだから十分だろ?」

 

付け加えて、アホ上鳴にブチギレそうな自分も居た。

 

「あ?何言ってんだよ上鳴。私が二位で、アンタは三位よ。ちな轟は四位ね」

 

「はァー?寝言は寝て言って貰えますか麦野サン、どう見たって俺が先にゴールしてただろ!」

 

「俺が二位だ」

 

「良い度胸ねアンタら…こうなったら最終手段よォ!!」

 

拳骨か、飛び蹴りか、はたまた腕ひしぎ十字固めか…………何かするかと思ったか二人は警戒し、全力疾走の後だと言うのにすぐに身構える。

 

「センセー!VARお願いします!!」

 

「そう言うと思って用意してありますー!!」

 

浮かび上がったホログラムにスローモーションで流れた映像では、私と上鳴と轟、全員が同時にゴールラインを超えていた。

 

「………つまりは?」

 

「同着によって三人の順位は二位よ!!」

 

『うぉぉぉぉ!!!!』

 

ゴール時よりも一際大きく鳴り響く歓声の渦中でため息を吐く。

 

可もなく不可もなく、悪い訳でも無いが喜べる結果でも無い。これが結果だ、そこまで拗れた性格はしてないので納得するとしよう。

 

(うん、非常に。ひじょーに残念だけど潔く納得しましょう)

 

「めちゃ未練がましいじゃねぇか」

 

「ナチュラルに思考を読むなアホ」

 

そこから上鳴とだべりながら、続々とゴールする面子を眺める。

 

私に散々突っかかって来た爆豪は五位、六と七位にB組の奴らが来て、八と九位に飯田と常闇か。個人的にはA組独占が望ましかったのだけれど、致し方ないわね。

 

「んで緑谷クーン、一位おめでとう」

 

「む、麦野さん…?顔が怖いよ……?」

 

「えぇ?健全な少年が一目見れば堕ちる美女の笑みにそんなこと言うの?酷くなーい?」

 

「そもそもお前の満面の笑みが不自然で怖ぇんだよ」

 

いやいやいや上鳴くん何を言うの、まるで私が妬み嫉みを‪‪‪︎︎゙隠しきれず‪‪‪︎︎゙に顔に出してしまってるかのような言い草のね。

 

クッソォ!本音を言うとめちゃくちゃ悔しいのよ畜生!!

 

「……ま、次の競技が何かは知らないけど、お互い頑張りましょう。ちなみに言っておくけど、次の一位は私よ」

 

「はは、麦野さんらしいや。でも、まだ次の種目が発表されて無いから断言するには早いんじゃない?」

 

「ははッ!言ってくれるわね、先が見えないからこそ張れる威勢ってのもあるものよ」

 

「それを無鉄砲って言うんだぞ」

 

「上鳴余計なことシャラップ」

 

 

そうこうしている内に、ミッドナイト先生から新しい種目がルーレット演出を挟んで発表されようとしていた。

 

さて、何が来るかしら。精確さを競う種目でも速度を競う種目でもどんと来いってものよ、今の私は一位への復讐(リベンジ)に燃える言わば復讐者(アベンジャー)、どんな競技でも他をブチのめして一位に成ってやるわ。

 

『次の競技はコレ!!ルール無用の騎馬戦よ!!!』

 

…………団体競技はちょっと聞いてないかも。

 

え…いや……まあ。団体競技でも別に問題ないのよ?ワンマンプレイの方が最高パフォーマンスは出せるけども、協力しないといけないのは他の奴も一緒だしね。

 

でも自由に出来ないってのはどうしてもストレスだ。

 

あと騎馬戦って明確な一位が生まれない競技よね。第二競技の後は順位が一定以上の奴なら、第三競技に進めるって感じかしら。

 

「はーん、なるほどね」

 

ルールを一通り聞いたが、これは中々面白くなりそうね。騎馬への攻撃は禁止で狙うは得点付きのハチマキ、単なる個人戦闘力じや決め切れない良い塩梅だ。

 

「そんじゃまぁ…………誰が私と組みたい人?」

 

「麦のん私とやろ!!」

 

「いいや俺と!!」

 

「オイラ!オイラと組もう!」

 

「私と組みましょう麦野さん!」

 

「あーもう!分かった分かった!!全員落ち着きなさい!!」

 

私と組みたい奴が大量に居るとは思ったけど、ここまで来るとは思わなかった。同率二位の爆豪、轟より組みやすいってのもあるけど多すぎ無い?

 

「えー、とりあえず…」

 

この短い組み合わせ時間と、クラスメイトの把握出来ない個性から策略を練るのは難しから、私を主軸とした戦法で行くと仮定。

 

その上でパッと考えて私のチームメンバーに必要なのは、メルトダウナーの加速に耐えうる耐久性と、欲を言うなら耐久性がありつつある程度の妨害をこなせる奴だ。

 

幸い選べる立場の人間だ、組み合わせ時間一杯を存分に使って吟味してやろうじゃない。

 

「八百万、アンタ採用」

 

「…!!ご期待に添えるよう全身全霊で協力致しますわ!!」

 

パァっと、八百万の顔が何だかとても良い顔になる。うーん、これは可愛い。

 

もうちょい弄りたいが時間も無い、テンポ良く行こう。

 

「ほーら散った散った有象無象共!!悪いが残りに興味は無い!今後のご活躍をお祈り申し上げますだ!!」

 

欲しいメンツは他にも居たが、既に他の騎馬に取られた。とっとと残りの欲しいメンツを拾って行こう。

 

「麦野さん、次はどなたをスカウトするのですか?もし決まってないのであれば一緒に考えますわ!」

 

「ごめんなさいね八百万。もう欲しい奴は決めてるのよ」

 

「と、言うと体格が良い障子さんや切島さんですか?」

 

「方向性は合ってるわ。でも、私はもっと攻撃的で誰にも乗りこなせ無さそうな馬が欲しいのよ」

 

 

 

その上で、私はお前を選ぶ。

 

 

「私と組みなさい、轟焦凍」

 

「いy…「嫌とは言わせないわよ」………

 

………いy「だから言わせ無いっての」………なんで俺となんだ」

 

 

人混みを掻き分け、半ば強引に轟を引き止めた私は、断る威勢をとりま削ぎ落として交渉フェーズに入る。

 

「轟、理由は知らないけど執拗なまでにアンタは一位を狙ってる。そうでしょう?嘘付いても無駄よ」

 

なんせ私にも超高性能な義眼(左眼)があるもの。

 

「あぁ…」

 

「最終的な一位の決め方は分からない上に第三競技の内容も不明、けど第二競技でも確実に一位は取っておいて損は無い。

 

なら、確実な勝ち馬に乗るのは当然じゃない?」

 

「………たしかに、お前の言っていることは理にかなっている。

 

だけど俺は…」

 

「意地張るつもり?生憎とそんな事情は知ったこっちゃ無いの、アンタも私も一位を目指している。相性は割とバツグン、加える利害が一致している、これ以上に必要な理由なんてある?」

 

なんか事情があるらしいが知ったものか、私は宣言したんだ。一位になると、上鳴も緑谷も爆豪も全員倒して上がると、それにはコイツの力が必要だ。

 

「分かった乗ってやるよ………お前が勝ち馬に成ってくれるならな」

 

「交渉成立、ね?」

 

五秒ほど長く考え導き出した答えは私の望む物だった。

 

「勝ち馬と言ってもアンタが馬で私は騎手だから。そこんとこよろしく」

 

「あの……麦野君。僕はどうすれば…」

 

轟が先に勧誘して引き連れていた飯田が、しわくちゃのふにゃふにゃになりながら恐る恐る私に聞いて来る。ちょっと面白いわね。

 

「飯田、もちろんアンタも来なさい」

 

「ご、強引………だが問題ない。僕を馬にするのであれば思う存分使ってくれ、足には自信がある!!」

 

「えぇ。そのガチムチな足を見込んで勧誘したもの、期待してるわよ」

 

 

 

これで私の考えた準最強の手札が揃ってくれた。

 

最強の手札となると上鳴が必要なのだが、アイツはライバルだ。私も誘うつもりは無いし、誘ったところでアイツは来ないだろう。

 

私とアイツはそれで良いし、それで良いんだ。

 

 

「そんじゃァ!アンタら!!

 

全取り行くわよ!!」

 

「応!!」「はい!!」「……おう」

 

 

 




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