GPの覇者(切り札はサイコエンドパニッシャー(P.A.N.K.も入ってる))は強いのか?   作:鐘楼卿(ベル卿)ベルフェスティフ

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視点:三人称☞遊仁☞三人称


2枚目「粛声なる結界」

頭の中から黒い靄が晴れ、視界一面に緑の樹木が映る。

 

「エェ…ドコココ…?」

 

「ここは所謂富士の樹海。霊峰富士の麓だ」

 

そうしれっと言ってくる禅獣だが、それで俺の混乱が晴れるはずもなし。

 

「いや「どこ」じゃなくて、なんでこんなとこいるの⁉なんか蟲っぽいのとか湧いてるしさぁ⁉」

 

「…それには、少し話す必要がある」

 

いつもの軽い雰囲気は何処か。禅獣はひどく重々しい態度で話し出す。

 

「まず私が、1000年前の呪術師だという話はしたな?」

 

「ああ、されたけど…あれ事実だったん⁉」

 

「ああ。私は正真正銘1000年前からお前に宿った術師だ」

「そして私の術式は【生命保障】…お前の分かりやすいところでいうならばLP(ライフポイント)を設定し、それが尽きる以外で死なず、衰えず。という術式だ…ハッキリ言って弱いことこの上ない」

 

「弱いんかい!1000年前とか言ってたから強いかと思ったじゃん」

 

遊仁は引きつった笑いで空気を明るくしようとする。

 

「…やめろ。無理するな」

 

「マジ、かぁ…」

 

遊仁は見透かされていた心を少し恥じながらも、口を噤む。

 

「だが私には、もう一つ武器があった」

「それが、莫大な呪力と式神術の才…それを用いて、縛りを行い、私は戦った」

 

話しながら禅獣は見せつけるように一枚のカードを生み出す。

 

「だがハッキリ言って式神も呪力だよりで質が低かった」

 

そこで禅獣は一度言葉を止める。

 

「だがしかし!私はこの第二の生において、力を手に入れた!」

 

カードが変質し、リアルソリッドヴィジョンが如き《キャプテンキャリー号》が現れる。

 

「…最後だ。いま、この世において、羂索という存在がこの日本全体を巨大な実験で覆おうとしている」

「元は参加予定だったが…この遊戯王が消えるのは惜しい。だから止める。手伝ってくれるな?」

 

問いかけに移るとき、禅獣の口角が上がる。

 

「ああ…モチのロンだ!こんな闇のゲームじゃねぇ!ルールとマナーを守って楽しくデュエルと行こう!」

 

そして、二人は未来へ歩き出す。

 

「だがまず最初に試運転だ。呪霊狩りと行こう」

 

「コロニー行くんじゃないんかい!」

 

多分。おそらく、きっと、メイビー…

 

<><><><><><>

 

「Nヘッドにリオンをチューニング!現れろ!《サイコ・エンド・パニッシャー》!」

「バトルフェイズに移行!LP差から《サイコ・エンド・パニッシャー》の攻撃力をUP!」

 

緑と白が基調の巨大生物が、手を振り上げる。

 

「潰せ!《サイコ・エンド・パニッシャー》ァァァァーー!!」

 

ぐちゃりと、蟲の呪霊は潰れる。

 

「フゥ。こんなもんでどうだ?」

 

「いいんじゃないの?私から見ても十分に動けてたと思う」

 

「フッ。なら晴れてコロニーへ向かえるというわけだな」

 

ここから近いのは―っと…仙台か。

 

「っし!仙台行くぞ!」

 

11月12日11:37   架奴(かど)遊仁 仙台コロニー入場

 

「HEY YOU!こっから先じゃ、死滅回遊っつーいかれたゲームのテーブルだ!それでもお前は入るかい⁉」

 

ルール説明から見ていなかった…いや、そこから一度。計二回しか見ていないものが話しかけてくる。

 

「「ああ。もちろんだ」」

 

呪力の怪物が、戦場に解き放たれる。

 

<><><><><><>

 

その瞬間、結界内部全域が、莫大な呪力の波動に包まれる。

 

「「「ッ!」」」

 

戦う三人…乙骨、烏鷺、石流は直感的な恐怖から、反射的に防御態勢をとる。

 

「コイツぁSWEETだぜ…!」

 

呪力の発生源が近づいてくる感覚を覚えた三人は、同時に上を見上げる。

 

「落ちるぅぅぅぅーーー!助けて禅獣!」

 

そこには、トゥーン的表現の顔で落ちてくる一人の男の姿があった。




じゅじゅさんぽ

「そういやこのデュエル形式ってどんな感じで成り立ってるの?」

「これか?まずLPの上限を8000にし、敵を倒すたびに盤面をリセットする縛りで敵を倒すたびにLPが8000まで回復する縛り。式神に本来必要な呪力の15倍を与えることでカード効果を成立縛り。自分自身で攻撃しない縛りから式神にダメージを肩代わりさせる縛り。式神にさらに2倍の呪力を与えることで一撃死しなければ次の瞬間完全回復する縛りと他にもいろいろあるが…このすべてが莫大な呪力の上に成り立っている。他では無理だろうな」

「いや多い多い多い多い…」
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