GPの覇者(切り札はサイコエンドパニッシャー(P.A.N.K.も入ってる))は強いのか?   作:鐘楼卿(ベル卿)ベルフェスティフ

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視点:フルで遊仁


5枚目「緊急テレポート」

目が覚めると、顔の上に何かを張り付けられている感覚がした。

 

剝がそうとすればそれは発光し、効力を発揮する。

 

「マジックカード《所有者の刻印》」

 

その声が聞こえ、俺は一瞬意識が飛ぶ。

 

だがそれと同時に頭が一気にすっきりとしてくる感覚を受ける。

 

「さて。起きたか?遊仁?」

 

「…ああ。過去最高に頭がスッキリした目覚めだぜ」

 

「それはよかった。所有者の刻印の効果は無事発揮されたようだな」

 

眼を周りの明るさに合わせながら俺は禅獣と話す。

 

「ああ、言ってたな。何が起こってたんだ?」

 

「私の悪い部分がお前の意識を汚染していた…もともと耐性のない体であることと呪力操作が苦手な私であること。この二つで起こっていると考えられる」

 

よく言う。HUNTER×HUNTERのビスケみたいな訓練科してきてたくせに。

俺の何十倍もうまいだろ、呪力操作。

 

そう思うも、口に出せば右腕だけ奪って殴られることは明白。いうことは無い。

 

「で、お前たちも済まなかったな」

 

俺は暗めな少年となぜかは知らないが裸体で戦っていた少女に向き直り頭を下げて謝罪する。

 

ちなみに少女は今なぜか俺の服を羽織っている。何でや!

 

まぁどうせ禅獣が渡したんだろう。

 

「で、名前聞いてもいいか?」

 

顔を上げて俺は2人にそう問う。

 

「乙骨です」

 

「烏鷺よ」

 

端的に名前だけを告げる2人。俺はデッキケースを開きもう一度問いかける。

 

「オーケー!じゃ、君たち。遊戯王、やらないか?」

 

俺の前には、10を軽く超える様々なテーマのデッキが並んでいた。

 

<><><><><><>

 

「ぬわぁぜだぁぁぁぁ!!」

 

遊仁は怒った。かの邪智暴虐な烏鷺に。せっかく出したデッキを一括で横に弾き飛ばすという行為に。

 

「えーと…とりあえずまずは現状の説明からさせてもらいます」

 

嘆きを無視した乙骨が俺と烏鷺の視線を集める。

 

「まずこの死滅回遊を行なっているのは羂索で、大規模な儀式の下準備でこれを行なっている。ここまではわかりますか?」

 

「ええ…でもどうせ何か企みがあるでしょうね」

 

…なんか頭良さそうな会話だ。俺はわかってないぞ乙骨

 

「私が理解しているから問題ないぞ遊仁。まぁあの羂索のことだ。これ以上の企みがなければ影武者を疑うぞ」

 

禅獣が頬に口を現し、応答してくれる。

 

「俺は理解してないから禅獣にと話しててくれ。俺はデッキいじってる」

 

その俺に「ええ…」と少し引いたような目を乙骨は向けてくるが、仕方ないやん。だって俺情報すら持ってないんだもん。

 

「ま、まぁ続きを話します。まず現状をお話しすると…」

 

そうして乙骨は今の呪術界がどうなっているのかの説明を始める。

 

「まず現在、呪術界ははっきり言って崩壊寸前です」

 

「…なぜだ?天元のやつが死んだか?」

 

「いえ違います。理由は、現代最強の封印による内輪揉めです」

「現状、その現代最強の封印解除は上層部によって許可されず、解除に動いたものは秘匿死刑が待っている…と言ってももうすでに上層部に実権なんてものはないのでこれは無視して大丈夫です」

「そして羂索の目的が全人類と天元様の強制同化ということが判明しているので天元様の周りを特級クラスで固めているのが現状です…今の所は先生の封印解除が優先されています」

 

「…羂索のことだ、他にもいくつか仕込みをしているだろう」

 

「そうね。目的はそれでしょうけど、そこに至るまでに色々やってくるでしょうね」

 

禅獣の予想に烏鷺も同意。そして乙骨も頷く。

 

「九十九さん…天元様の周りを固めてる特級術師の意見もそうでした」

 

そして乙骨はそこで一息つく。

 

「ここから先は九十九さんに話してもらったほうがいいんでしょうが…禅獣さん、カード効果で結界から出ることってできますか?」

 

「出来な「出来ないことはないと思うぞ。あくまでこの儀式が『ゲームのルール』じゃなくて『誰かを軸にした効果』だった場合はな」

 

俺は乙骨側に向き直って言う。

 

突然話に入ってきた俺に多少困惑したようだが、すぐに気を持ち直して俺に問う。

 

「どう言うことですか?」

 

「簡単な話だ。術式ってのは認識なんだろ?ならこの儀式を羂索が発動した効果だと思えばできるだろうな」

 

「なら早めにお願いします」

 

「OKOK…えっと、緊急テレポートで大丈夫かな…?」

 

「大丈夫じゃないか?多分いけるだろう」

 

俺はテレポートと聞いて最初に思いついた使い慣れているカードを取り出す。

 

「じゃ、一気に飛ぶから…一応掴まっといてくれ」

 

俺は2人に手を差し出す。

 

それを握ったことを確認して俺は宣言する。

 

「速攻魔法発動!《緊急テレポート》!」

 

俺たちの姿は、赤い穴に吸い込まれていった。

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