ゴーティス使い俺、呪術の次元は禁止カードが多すぎる【改訂版】   作:月日は花客

10 / 62
☆10:ゴーティスの宝玉獣

☆10:ゴーティスと宝玉獣

「ええと……《宝玉の導き》で《宝玉獣ルビー・カーバンクル》を特殊召喚して……」

「おう」

「カーバンクルの効果で永続魔法扱いの《宝玉獣サファイア・ペガサス》《宝玉獣アンバー・マンモス》《宝玉獣エメラルド・タートル》を特殊召喚……?」

「うん、それで大丈夫」

 

 伏黒くんは頑張って遊戯王を覚えようとしてくれている。

 触っているうちに自分の術式との関連性に気づき、自分から理解を深めようと決闘(デュエル)をしているのだ。

 俺も初心者をボコすようなマネはしたくないから、色々抜いた練習用ゴーティスで相手をしている。流石に子供を泣かしたりはしない。

 宝玉獣の展開は複雑だ。かなり難しい。

 小学生には読めない漢字もあるだろうに、伏黒くんはメモを取ってまでデッキを頑張って理解しようとしている。俺がカーバンクルだったら泣いてる。

 そういえばこの世界にカードの精霊はいるのだろうか? 今まで見たことないからいないのかもしれないな。

 

 だとしても、デッキは喜んでいるような気がする。なんせ伏黒くんと対戦していて、彼が事故らしい手札事故を起こしたことがない。

 手札運がとても良いのだ。それはデッキを使いこなしたいと練習する伏黒くんに応えているような気がしてならない。

 

「ええと……ええと……」

「ゆっくりで良いぞ」

「《究極宝玉獣レインボー・ドラゴン》を……」

 

 実際、日に日に伏黒くんは強くなっている。

 デッキの展開を覚え、効果を理解し、ルートを考える。それが決闘者として板についてきたのだ。

 そろそろ、俺の練習用デッキにシンクロモンスターを入れても良いかと思い始めている。

 付随して読める漢字が増えて小学校の先生に褒められたりもしたそうな。こ、これが本当のデュエルアカデミアってこと……!?

 

「《究極宝玉神レインボー・ドラゴン》でアタック!」

「うん、LP0。伏黒くんの勝ちだ」

「やった……!」

「今のを踏まえて、術式に活かせそうなところはなんだった?」

「ええと……破壊されても、墓地から効果を発揮するっていうのが使えそうだと思った。俺の式神は破壊されたら二度と召喚できないから」

「うんうん、メモしておこうな」

 

 こうやって、何戦か決闘する度に術式に参考出来そうなことを聞いている。術式は拡張すればするほど進化する。なら、決闘で学んだことを活かしてみるのも良いだろうということだ。

 まぁこれは五条からの受け売りなんだけどな!! 術式の拡張の情報を五条がぽろっと溢したので、それを詳しく聞いて俺なりに決闘に組み混んでみた。

 五条の言葉の結果伏黒くんが育ってるのがなんか! すごい! ムカつく!!

 あいつがちゃんと師匠してるの信じらんねぇ……。五条は五条で何かと俺に構うようになったし。

 

「ねー恵にどんな修行してるの? ねーねー」

「うるせぇ」

「あと最近傑とやってるやつ何? ボドゲ?」

「うるせぇ」

「そのお土産の喜久福僕がもらって良い?」

「黙れ」

 

 こんな感じで。

 あの野郎あんだけ俺の術式やモンスターを「キモい」と言っておいてなんであんな構えるんだ!? 普通煽るくらいなら関わらないだろ? あとその喜久福は俺と伏黒くんが食べるの!!!

 高専に寄るたびに話しかけてくるから適当にあしらうしかない。

 天才の気持ちわかんねぇ〜。

 

 その点、伏黒くんは素直で真面目で熱心で偉い!

 メモも頻繁に取るし、言葉も小学生なりに丁寧だ。尊敬の視線はキラキラしていて溶けそうになる。

 師匠として頑張っちゃうぞ〜ってなるわ。

 

「遊戯王、楽しいですね」

「そう言ってもらえるととても嬉しい! こっちも、伏黒くんの術式の参考になるなら何よりかな」

「かなり……色々改造できそうです。すぐにできるかはわかりませんが」

「すぐじゃなくて良いさ。伏黒くんはまだ小学生だし、気長に行けばね」

 

 こんな小さい子も戦う運命だなんて、この世界は過酷だ。遊戯王も高校生が戦っていたけど、フィクションだし……。

 なんとか俺も頑張って、彼らが危険な任務に行きにくくしないと。

 

「まだ会って数日だけど、ここまでよく頑張ってるよね。と言うことで、そのデッキ、伏黒くんに贈呈しよう!」

「え!? こ、これは遊海さんが呪霊を倒して作ったデッキじゃ……」

「だからこそ、君の力にして欲しい! この後も俺が使わないカードなんかがあったら気に入ったやつを持っていってくれて良いよ」

「そ、そんな……悪いです」

「いや、実はね、高専にもう一人決闘者がいるんだ。そいつとも決闘してやってほしい。それが条件。もちろん俺ともまた戦ってくれ」

「はい!」

 

 ウィンクすれば、伏黒くんも頷き応えてくれる。

 宝玉獣は俺はなかなか触らないからな。伏黒くんが持ってた方が幸せだろう。

 夏油君と戦ってお互いを強くしてくれたらなお良い!

 夏油君と俺の勝率は大体3:7。まだまだ俺の方が強いのだ。向こうが手加減するなとガチデッキで対応してるのもあるけどさ。

 でも夏油君もかなり強くなってきてるんだよな〜上振れた時の破壊力はやばい。

 

「あと、ついでにこれもあげよう」

「……ハネクリボー?」

「ラッキーカードさ。デッキに入れなくて良いから、お守りみたいに持ってなよ」

「はい」

 

 やってみたかったんだよこれ!

 ハネクリボーを託す流れは決闘者としても外せないシチュエーションだよなぁ!?

 まぁそれはそれとして、伏黒くんにもプレイマットとカードホルダー、トークンをあげようね。カードは全部しっかりスリーブに入れてるからね。

 プレイマットも色々デザインがあったから、好みのやつはつい買っちゃうんだよなぁ。俺のはシンプルな青いやつだけど。

 ゴーティスのプレイマット発売はよ。いやもう手に入らないんだけど。

 

「うーん、あと一週間したら任務に戻らないとマズいな。主に雇用主(冥冥さん)が怖い」

「そうですか……」

 

 シュンとする伏黒くん。うおおそんな顔されたらお兄さんあと一年はここにいたくなっちゃう!

 お兄さん子供に弱いの! ちびっ子に真摯な目線向けられたら言うこと聞いちゃう。

 

「そういえば津美紀ちゃんは?」

「今は五条さんと買い物」

「え、五条来てんの?」

「なんか俺は遊海が来るからここに居ろって」

「あの野郎」

 

 俺だって五条程じゃないけど財力あるのに! 津美紀ちゃんと伏黒くんとお買い物行きたかった!!

 断じてショタコンではないが、俺だって決闘以外で弟子と戯れたいのだ。ショッピングしたい。この子達かなり苦しい生活してたみたいだし、ちょっとくらい贅沢な思いをさせてあげたい。

 アイスとか買ってあげたい。

 

「帰りにアイス買ってくるからって」

 

 それを五条貴様ァ!! やはりお前は俺の敵だ!!









作者のプレイマットはマジクリボー。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。