ゴーティス使い俺、呪術の次元は禁止カードが多すぎる【改訂版】   作:月日は花客

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☆27:ゴーティスの交流戦

 

「《ポールポジション》とかさぁ!! 《スター・ブラスト》とかさぁ!! 遊戯王ってやつはルールの成り立ちはどうなってるんだい!?」

「それを説明するには、この余白はあまりにも狭過ぎてな……」

 

 原作初期のトンデモカードゲームをなんとかリアルカードに落とし込み、東映からKONAMIになり、アニメが始まり……。と、もう作ってる側も全てを把握し切れてはいないのだ。

 遊戯王プレイヤーもそゆとこどうなんとは思っているが、まぁ自分の使ってるテーマに関わらなければいいか……というスタンスが多いと思うぞ。

 調整中カードは使わないのが吉なのだ。

 

「明らかに矛盾してるカードもあるし、なんなんだ……なんでこうなったんだ……」

「俺にもわからん。運営に言ってくれ」

「君が運営だろう。自分の術式なのにわからないのか」

「俺はあくまでもプレイヤーであって製作者ではないので」

 

 最近はちゃんとシナジー考えてやってくれてるやろが!! 運営ちゃん頑張ってるでしょ!!

 と思うが、普通に《深淵に潜む者》が禁止に逝ったの許せなくなってきたな。ゴーティスのマブダチだったんだぞ。

 俺の中での禁止裁定は、元の世界で更新されると随時頭の中に通知が来る。どういう仕組みで成り立っているのかは知らないが、ドラグーンオブレッドアイズが解禁された時は横転した。マジで。

 

「てかさー、マジでいい加減デッキ決めない? ルールも粗方説明したしよぉ」

「……カード一覧など出すことは可能かい?」

「本気で言ってる?」

 

 遊戯王カード全部確認してデッキ組むとか人間どころか呪霊でも不可能だぞ。

 俺は一応ニューロンを起動しつつ、無謀という目線を羂索に向けた。

 

「なに、そこまで量はないだろう?」

「25年以上の歴史を舐めるな。てか日が暮れる以前に何日もかかるわ。流石に無理無理」

「では所謂エースカードだけ決めたい」

「……ならいいけど、あんま悩むなよ」

 

 ほいっとスマホを投げ渡す。これはニューロン以外何にもできない、元の世界で俺が使ってたスマホだ。一応元の世界での最新機種だったから、この世界ではまだオーパーツ的な物のはず。

 それを羂索はなんなく扱って、カード達を見ていく。

 

「ふむ……やはりドラゴンが良いよね。龍はいつの時代も男児の心を掴んできた」

「わかる」

「かつ効果も強く、私に相応しいもの……ふむふむ……」

 

 俺としては、羂索って和服着てるし《魔妖》とか使いそうだな〜と思っているのだが。あれはエースモンスター、ドラゴンじゃないしな〜。

 一体何を選ぶやら。

 

「お、これ良いじゃないか」

「え? 何、どれ?」

「この《覇王龍ズァーク》」

「そ、それかぁ〜〜!!」

 

 それかぁ〜!! それねぇ〜!! なるほどね〜!?

 意外や意外、羂索が選んだのは覇王龍ズァーク!

 アニメのラスボスであり、強力なドラゴンモンスターだが出すのに結構苦労するペンデュラムモンスターだ。

 

「へー、そこに行くんだ……へぇ〜」

「これを軸にデッキを作っていきたいかな」

「一応ズァークで初心者向けデッキ作ってあるから、それ使えよ」

「手厚いね」

 

 といっても、本当に「ズァークを出すこと」に注力したデッキだけどな……。羂索にかかればより闇鍋と化していきそうな気がするぞ。

 それはそれで手強いライバルになって良いんだけどな!!

 

「はいこれデッキ。……っと、なんかメールきた」

 

 不意に冥冥さんから渡されているガラケーがメールの到着を知らせてくる。

 見てみれば、近くのカフェで集合……と簡潔な時間と場所が記されていた。今から来いということである。

 

「悪い、仕事みたいだ。そのデッキは預けとくから、効果とか適当に読んどいてくれ」

「わかった、大切に扱うよ」

「当然だ! 誰かに横流ししても承知しねーからな、約束守れよ!」

 

 はいコレカラオケ代! と札と小銭をテーブルに置き、カラオケルームを出ていく。

 冥冥さんは時間きっかりに現れないとちゃんと罰金を徴収してくるからな、急がないと。

 カラオケの廊下はさまざまな歌が混ざり合い、あっという間に頭の中にぐちゃぐちゃと入り込んでくる。

 

「……やはり、彼は私に近い……」

 

 羂索が何か言っている気がしたが、それを聞きに戻る気にもなっていなかった。

 

 *

 

「交流戦ん?」

「ああ、京都校と東京校の合同試合さ。私も招待されてる」

 

 冥冥さんチョイスのオシャレな喫茶店。ジャズが流れ、コーヒーの匂いがあたりを漂う薄暗い個室。

 呪術師御用達のカフェらしい。俺は知らなかったが。

 

 そこで、京都校との交流戦の話を聞かされた。生徒達で挑む、殺さなければなんでもありの団体戦。

 毎年恒例らしいが、俺がその存在は知ったのは今日が初めてだ。なんせずっと高専に張り付いているわけでもないもんで。

 

「前年は乙骨君によって瞬殺、東京校の勝利。今年は彼がいないからどうなるだろうね」

「って……なんで冥冥さんが召集されるんです?」

「ちょっとした観戦カメラ役さ。君も来ると良い、君が来れば東京校の皆の士気も上がるだろうね」

「はは……そんな懐かれてますかね」

 

 呪詛師と会ってすぐにここにきている身としては、なかなか心に刺さる。後ろめたさと罪悪感で心臓がキュッとなりそうだ。

 

「君はもう殆ど高専の一員みたいなものじゃないか。特に二年生には慕われていると聞くよ」

「あー、まぁ縁がありましたからね。それもこれも遊戯王のおかげです。冥冥さんもやってくれたら嬉しいんですがね」

「私と遊ぶたびに一回十万くれるなら良いよ」

「そんなんで良いんですか? 全然渡しますよ」

 

 一回十万で遊戯王仲間を増やせるなら安いものだ。大概俺の金銭感覚もやばくなってきている気がするが、食費もホテル代もほぼ使わないと金って溜まっていくばかりなんだよな。一応一級呪術師として任務もこなしているわけだし。

 遊戯王がカドショで売られていたら貯金も消し飛んでいたんだろうが、呪霊ドロップシステムなのでそれも無いし。

 冥冥さんには今度デッキを選んでもらうとして、交流戦だ。

 

「まぁ伏黒くんたちの活躍見たいし、行きますよ。いつあるんですか?」

「明日」

「スケジューリングって知ってます??」

 

 *

 

「えー本日はお日柄も良く、交流戦日和ということでね」

 

 冥冥さんの術式で繋がれているらしいモニター室に、教師陣と俺、冥冥さんは集まっていた。

 高専に何かと入り浸っている俺の観戦は普通にOKが出され、万が一の時は対応を頼むと言われたので二つ返事で了承。

 早速団体戦開始の時間となった。

 

「それではありがたーい激励のお言葉を、歌姫……と見せかけて遊海にいただきましょう、どーぞ」

「は? えーと、ルールを守って楽しくデュエル☆」

「ではスタートォ!!」

 

 さて、伏黒くんたちは上手く動けるかな?

 








遊海の闇が思ったより許容されててびっくり。
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